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和歌を学ぶ「歌塾」
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作品掲載
2021年8月分掲載
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五十首御歌の中に夕月
まだくれぬ空の光とみる程にしられで月のかげになりぬる
伏見院
玉葉和歌集秋下631
訳や語釈、これまでの解説は
昨日までの記事を
お読みくださいね。
さて、今日こそ
この記事を終えましょう。
伏見院詠「まだくれぬ」
から始まった文法の話は
昨日までで
あらかた話してきたのですが、
……いまさらですが、
昨日まで私が何を話してきたか、
どの程度伝わっています??
だいぶ言葉は尽くし
一文が長くならないよう
(これでも)気を付け
読みやすく配慮したつもり
ではありますが、
特に文法の話は
内容が内容だけに
まったく伝わっていない可能性も
あるだろう、と承知しています。
もし何も
伝わっていなかったとしたら、
梶間はこういう文法事項を
呼吸をするように考えてしまう
ぐらいには変態である、
というふうに捉えていただけたら
よろしいかと思います。
また、文法的なところは
何ひとつ伝わらなかったとしても
「古典和歌に対して
盲目的になるのは
好ましくないのだな」
という点だけ改めて
心に留めていただけたなら、
この長い長い記事の書き甲斐も
あったというものです。
文法は、わからないよりは
わかったほうがよいですし
無手勝流でお行儀の悪い
詠歌行為も推奨されません。
が、
誰も彼もが私と同程度に
呼吸をするように文法について
考えるべきである、
それでなければ和歌など
読むべきでも詠むべきでもない、
とまでは考えておりませんので。
私の
エクストリームな思考や文章は
あくまでよいあんばいで
ご活用くださいね。
そのうえで、文法や知識面より
姿勢の部分、
マインドセットの部分を
積極的に受け取るように
していただけましたら、
大変幸いです。
姿勢、マインドセットは、
和歌に限らず
生きるうえで接することになる
すべての事象に
あなたがどのように向き合うか、
という部分に関わるものです。
仮にいつかあなたが和歌から
離れることになったとしても、
「何かに対して盲目的でないか
常に内省するようにしよう」
「自分の見ているものが
どこまでフェアなものか
気をつけて考えよう」
といったマインドセットは
あなたの人生をきっと
より望ましい方向に
後押しするでしょう。
そしてそれは、
私の志向する
「およばぬたかきすがた」の
この世における
少しでも純度の高い体現
に貢献するものですから。
ただただそれを願っております。
あなたのために?
違います。
和歌のために生きる私には、
人に対するそこまでの関心は
ありません。
私が美しいと考える世界の
実現のために、
それを願っております。
それが実現に近づくならば、
結果的に、あなたのためにも
なっているでしょうが。
まだくれぬ空の光とみる程にしられで月のかげになりぬる
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