皆さまこんにちは。

野菜ソムリエコミュニティー岡山です。


今年も残すところあとわずかですね。

3月から7回に渡ってお送りしてきた、桃栽培の1年を追う浅原プロジェクト🍑

いよいよ今回が最終回です。



◆過去回はこちら◆

①摘蕾 浅原園芸組合さんご紹介 

②受粉 ③摘果 ④袋掛け ⑤収穫 ⑥選果 ⑦秋剪定 



  切るや切らざるやを見極めろ


前回の秋剪定 では、樹勢の調整が肝という話をうかがいました。


秋にどこまで切って、冬にどこまで切るかを見極めるのは、

枝が勢いよく伸びるか、はたまた弱り枯れるか、

そのバランスのせめぎ合いなのだそうです。



というのも、


秋:樹が活動している時に切る

樹勢は弱まるが、枝が弱ったり枯れたりする可能性がある


冬:樹が休んでいる時に切る

枝へのダメージは少ないが、切った先に行くはずだった養分が根に戻り、その養分で次の年の樹勢が強くなる


という関係があるからです。


秋剪定で黒く傷んだ枝


枯れ枝は病気になりやすく、樹が弱るリスクも高いので、
濵田さんは、秋は少し長めに枝を残し、冬に調整されています。

その具合は産地や規模など、農家さんによって様々だそうです。


上に伸びる芽を残すように切る



  桃は15年で1ターン


ひとつひとつ剪定の意味や説明をうかがいながら、

葉の落ちた桃の樹の向こう側に、まるで青々と茂る夏の枝が見えるようでした。



「頭の中で想像しながら切っているのですか?」と質問すると、


「感覚でしょうね」というお答え。


「ですが、果樹栽培は1年で1回の経験しかできません。

1本の桃の樹を若木から老木までとなると10〜15年でやっと1ターン

そこまでやると掴めるようになるのかもしれません。」



濵田さんは就農3年目。

桃の樹の生長と共に、これからますます感覚が磨かれていくのですね。




  熱い想いが溢れてきて… 1年の感想


私と共にプロジェクト全回に参加くださった、

会員の仁谷さんに感想をお願いしたところ


「一年を思い返すと、熱い思いで長くなってしまいました」


と以下いただきました😊



1年を通して桃栽培について勉強させていただき、技術的なことはもちろん「浅原」という産地や生産者さんの想いについてもより理解を深めることができました。


どんな人たちがどんな想いでつくったものなのか、どんなことに苦労し、どんなことに喜びを感じているのか。

それを知ったり考えたりすることで農産物と関わることがもっと楽しくなりました。

そして、この発見を伝えることが野菜ソムリエの役目でもあると改めて感じました。


今回はコロナ禍もあり、コミュニティメンバーと現地で実際に体験するということが残念ながらできませんでした。

状況にもよりますが、SNS上で興味を持っていただけた方は次はぜひご自分の目や耳で感じ、産地の空気を味わっていただきたいと思います。


1年間、お時間を作っていただき丁寧に対応してくださった浅原園芸組合様へは感謝の思いでいっぱいです。

これからも良い縁を繋げていければと思います。



気持ちが伝わりますねおねがい




  白桃にも岡山にも、まだまだ知らない魅力がある


実は、最後に白状しますと…

今回一番盛り上がったのは剪定の話ではなかったのです照れ


ではどんな話かと申しますと、


▶新規就農や移住を通してこそ見える、白桃や地域の魅力とは


▶野菜ソムリエ、生活者から見た、魅力的な農産物とは


など…。


この、桃農家✕野菜ソムリエの交流を次の企画に繋げられたらと思っています。お楽しみに♪




浅原園芸組合の皆さま、そしてお読みくださった皆さま、1年間ありがとうございました


check!!🍑浅原園芸組合Facebook🍑



藤本


筆者プロフィール

倉敷在住の野菜ソムリエプロ。小学生2人の母。

桃に限らず、農産物が私達の口に入るまでに経る過程を知るたびに、感謝の気持ちでいっぱいになります。