20080914 日本経済新聞 朝刊

 日本証券業協会は二〇〇九年度の税制改正要望を固めた。株式の譲渡益や配当にかかる軽減税率(一〇%)を利益の大きさにかかわらず維持し、確定申告も不要とするよう求める。個人投資家の「貯蓄から投資へ」の流れを促すのが狙い。十六日にも正式に決め、投資信託協会や全国の証券取引所と共同発表する。
 株式の譲渡益や配当にかかる税率は、〇三年から本来の半分の一〇%に軽減されていた。ただ来年一月からの二年間については譲渡益が年五百万円以下、配当が百万円以下の部分だけに軽減税率を適用する。軽減税率の上限を超えると税率は二〇%に上がり、確定申告も必要になる。
 日証協は来年以降、手間のかかる確定申告を嫌った投資家が、株式や投資信託を売却する動きが広がりかねないと判断。譲渡益が五百万円超、配当が百万円超の投資家についても、確定申告を不要とするよう求める。六十歳以上の高齢者に対しては、長期的に非課税とするような措置を検討することも要望する。
 英国の「ISA(個人貯蓄口座)制度」の日本版創設も要望する。ISAは一定額までの投資や預金に対し、譲渡益や配当、利子を無税とする制度。

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20080913 日経プラスワン

 今日から三連休。財布にいくら現金があれば安心できるか。全国の既婚男女に尋ねたところ、最も多かったのは「一万円以上三万円未満」で四割強を占めた。次いで「三万円以上五万円未満」(三二%)だった。
 「一万円未満」は計一二%で少数派。コンビニなどで休日でも利用できる銀行ATMが増えているが、頼りになるのはやはり現金と考える人が多いようだ。「お祭りに出かけて現金を持ち合わせていないことに気づいたが、銀行もコンビニもなく、仕方なく何も買わずに帰った」(愛媛県の男性、38)との体験談も寄せられ、現金がなくて困る場面は身近に少なくない。
 休日でも利用できるATMを月一回以上使う人は二八%。「ほとんど利用しない」と「全く利用しない」はともに三二%で、使わない派が六割以上を占めた。理由で目立つのはやはり「手数料がかかるから」(秋田県の女性、38)。
 「クレジットカード決済が多い」(神奈川県の男性、37)という理由で普段からあまり現金を使わない人や「休日はどこにも出掛けない」(石川県の男性、56)、「給料日に一カ月分の現金をまとめて引き出す」(東京都の女性、29)といった節約派もいる。
 調査の方法 調査会社のマクロミルに依頼し、インターネットで実施。対象は全国の二十代から五十代までの既婚男女で、有効回答六百十八人(男女半々)。



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20080913 日本経済新聞 朝刊

 社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)は十二日の医療保険部会で来年一月の「産科医療補償制度」導入に合わせ出産時に健康保険の加入者に支給している一時金を現行の三十五万円から三万円引き上げる厚生労働省方針を大筋で了承した。同省は料金改定のため十月にも政令改正する。
 産科医療補償制度では出産時の医療事故で重い脳性まひとなった子の家族に、医師の過失を問わず、計三千万円を支払う。出産一回当たり三万円の保険料がかかる。保険料は医療機関が負担するが、その分、妊産婦の出産費用が増える可能性が大きい。費用が増える分を軽減する。
 また、厚労省は同部会で、四つの健康保険組合が、認可権限を持つ同省に二〇〇九年四月までの解散の意向を示していることを明らかにした。いずれも小規模組合と説明している。

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20080912 日本経済新聞 朝刊

 厚生労働省は企業が合併した際などに年金資産を管理しやすくするため十一日付で、厚生年金基金や確定給付企業年金の資産の区分管理を認めるよう省令を改正した。合併にあたって会社ごとに給付設計や脱退率など加入者特性が異なるのに、すべての従業員が積み立て不足のある会社の分も一律に負担するのは不公平との不満に対応する。
 これまで企業の合併時には、両社の厚生年金基金や確定給付企業年金の年金資産は一つのものとして管理する必要があった。積み立て不足の多寡に関係なく、合併で発足した新会社が不足分の穴埋めをすることを義務づけられていた。




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20080912 日本経済新聞 朝刊

 個人や企業の賠償リスクをカバーする損害保険の新商品が相次いで登場している。東京海上日動火災保険は特定健診・保健指導制度(通称メタボ健診)がらみのトラブルに備えた賠償責任保険を発売。AIU保険は派遣社員の不祥事を想定した賠償責任保険を十月から売り出す。身近な問題が損害賠償に発展するケースが増えており、品ぞろえの拡大に動く。
 東京海上日動は四月にメタボ健診制度が始まったのを受け、新型の賠償責任保険を発売した。
 健診を実施する健康保険組合や健診代行業者が対象。適切な指導や治療を受けられずに健康を損ねた人や、保健師の指示で運動してケガをした人が損害補償を求めた場合、健保組合などに保険金を支払う。
 AIUの商品は人材派遣会社向け。派遣社員が機密漏洩(ろうえい)や横領などの不祥事を派遣先で起こし、人材派遣会社が損害賠償を求められたときに保険金を出す。損害保険ジャパンも同様の保険を六月に発売し、既に四十件程度の契約を結んだという。
 中堅のエース損害保険(東京・目黒)は六月、企業のM&A(合併・買収)がらみのリスクを補償する特約を役員賠償責任保険につけた。買収先企業の税務処理に不正があった際に発生する追徴税を補償する。
 日本でも米国のような「訴訟社会」化が進み、賠償責任保険の需要が増えている。二〇〇七年度の市場規模は四千三百億円(元受正味保険料ベース)で、過去五年間で約三割増えた。「消費者保護に軸足を置いた法整備が進んでおり、市場規模は拡大を続ける」(関係者)見通しだ。
 一方、国内大手損保の主力商品である自動車保険や火災保険は、国内需要の低迷でこのところ減少傾向が続いている。各社は賠償責任保険を数少ない成長市場と位置づけ、品ぞろえの拡充や販路の拡大を目指す。
 ただ賠償責任保険はリスクの算定が難しく、想定を超える保険金支払いが発生するケースも少なくない。リスク算定の精度をどう高めるかが今後の課題になりそうだ。






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