20081119 日本経済新聞 朝刊

 政府・自民党内で、来年度税制改正に向けて検討していた相続税の課税方式の変更を当面先送りすべきだとの議論が浮上してきた。世界的な経済悪化を受け、最高税率引き上げなどを含めた相続税改革は難しい情勢。方式を変更すれば、これまで課税されていなかった人にも税金がかかる可能性があることも背景にあるとみられる。
 政府は亡くなった人の遺産総額をもとに課税額を決める現行の課税方式から、遺産を受け取った人の受取額をもとに決める方式への変更を検討している。だが、十八日の自民党税制調査会小委員会では「いま課税方式を変える意味があるのか」との声が相次いだ。同日の政府税制調査会でも「変更を急ぐべきではない」との意見が出た。
 ただ、政府税調の神野直彦会長代理は同日の記者会見で、課税方式変更の検討が必要とした昨年の答申内容を今年も原則として踏襲する方針を表明。調整が続いている。

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20081118 日本経済新聞 地方経済面

 千葉銀行系の千葉経済センターがまとめた二〇〇八年冬のボーナス調査によると、同行支店に口座を持つ顧客の平均予想額は五十九万七千円と昨冬の受取額に比べ二万千円(三・四%)減った。〇六年夏から三期連続で前年実績を上回り、〇七年冬と〇八年夏はほぼ横ばいだったが、今回は景気後退が色濃く出た。
 昨冬に比べてボーナスが「増えそう」と答えた人は前年より四・七ポイント減り八・五%だった。「減りそう」は九・七ポイント増加の二六・〇%で、「減りそう」へのシフトが鮮明だ。予想平均額の減少は金融不安が実体経済にも及んでいる状況を反映した。年齢別では唯一、三十歳未満が前年実績を三・二ポイント上回ったが、ほかの世代は下回った。
 ボーナスの使い道としては「貯蓄」が三九・四%で最も多く、「ローン等の返済」(一三・三%)、「生活費の補てん」(一〇・九%)が続いた。同センターは「家計におけるボーナスの位置づけも、生活費の不足分にあてる色合いが濃くなっている」とみている。
 直近半年間の暮らし向きについては「良くなった」が減少し、半面「悪くなった」が増加。先行きについても「悪くなりそう」が四二・四%と「良くなりそう」の五・八%を大きく上回り、悲観的な回答が大勢を占めた。
 十月十五日から十七日まで千葉県内にある千葉銀各支店に来た千人にアンケートを実施、七百二十人から回答を得た。



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20081118 日本経済新聞 朝刊

 東京海上日動火災保険は社団法人向けの役員賠償責任保険を発売した。社団法人の役員が社員などから損害賠償請求を受けた場合、賠償金や弁護士の費用を補償する。公益法人の制度改革が十二月から始まるため、社団役員の訴訟リスクが高まる点に着目した。
 十二月の公益法人改革では、民間企業の株主代表訴訟と同様の制度を社団法人にも導入する。法人運営の規律を高めるためで、社団の理事や監事は業務上の失敗について社員などから訴えられやすくなる。




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20081118 日本経済新聞 朝刊

 自営業者らが加入する国民年金で保険料支払いの免除・猶予制度の対象となる人は、実際の約三倍に膨らむ可能性があることが厚生労働省の推計で明らかになった。免除や猶予は本人の申請に基づいて実施しているため、こうした差が生まれているもようだ。免除などを使わずに結局保険料を払いきれない人が増えれば、将来的に無年金者や低年金者が相次ぐ恐れもある。
 二〇〇七年度に実際に免除や猶予の手続きを利用したのは約五百万人。ところが同省が所得状況に応じて機械的に分類したところ、対象者は約千五百万人に膨らむことがわかった。これは同年金の加入者の八割にあたる。
 現在の制度では本人が申請すれば、所得状況に応じて支払う保険料について四分の一から全額まで四段階で免除を受けることができる。ただ支払いが減る分、将来受け取る給付も減るため、低所得でも免除を受けない人もいる。
 厚労省は年金改革の一環として国民年金の保険料を軽減し、軽減分を税で補助して将来の満額給付につなげる見直し策を検討中だ。ただ現行基準をそのまま適用すれば軽減対象者は大幅に増える。




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20081118 日本経済新聞 朝刊

 厚生労働省は十七日、七十五歳以上を対象とした後期高齢者医療制度の保険料の徴収方法について、年金からの天引きとなっている現在の方式を改め、すべての高齢者が年金天引きと口座振替を選択できるようにする方針を固めた。来年四月から実施する。
 同制度では年金所得が十八万円以上の高齢者は原則として年金からの天引きが強制されていた。しかし年金天引きへの反発が強いことから、政府・与党は七月に政令を改正し、十月から(1)国民健康保険の保険料を過去二年間確実に納付していた人(2)年金収入が百八十万円未満で世帯主などの連帯納付義務者がいる人――については口座振替による納付が可能とした。
 それでも年金天引きへの批判が続いているため、こうした要件を撤廃する。六十五歳から七十四歳の国民健康保険に加入する世帯主の年金からの保険料天引きについても口座振替を可能とする。



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