20081118 日本経済新聞 朝刊
自営業者らが加入する国民年金で保険料支払いの免除・猶予制度の対象となる人は、実際の約三倍に膨らむ可能性があることが厚生労働省の推計で明らかになった。免除や猶予は本人の申請に基づいて実施しているため、こうした差が生まれているもようだ。免除などを使わずに結局保険料を払いきれない人が増えれば、将来的に無年金者や低年金者が相次ぐ恐れもある。
二〇〇七年度に実際に免除や猶予の手続きを利用したのは約五百万人。ところが同省が所得状況に応じて機械的に分類したところ、対象者は約千五百万人に膨らむことがわかった。これは同年金の加入者の八割にあたる。
現在の制度では本人が申請すれば、所得状況に応じて支払う保険料について四分の一から全額まで四段階で免除を受けることができる。ただ支払いが減る分、将来受け取る給付も減るため、低所得でも免除を受けない人もいる。
厚労省は年金改革の一環として国民年金の保険料を軽減し、軽減分を税で補助して将来の満額給付につなげる見直し策を検討中だ。ただ現行基準をそのまま適用すれば軽減対象者は大幅に増える。
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