京都雲龍院 寺庭婦人のブログ -9ページ目

京都雲龍院 寺庭婦人のブログ

京都東山泉涌寺別院 雲龍院でのちょっとした出来事を皆さんに大公開!

「寺庭婦人」である私がblogを始めました。「寺庭婦人」とは「じていふじん」と読みお寺の奥さんの事です。私なりに雲龍院を徒然なるまま ご紹介いたします。

昨秋 特別公開し、スカイガイドさんにたっぷりと解説してもらった「不動明王半跏像」ですが、先日 修理の為に 楽浪文化財修理所へとお出ましになりました。

その間 「毘沙門天」さまにお留守を預かっていただき、 ついでに(⁉︎) 特別公開いたします。

毘沙門天はお薬師様などの仏様や仏教を守護する「四天王」のお一人で、別名「多聞天(たもんてん)」とも呼ばれております。

護国・戦勝・財宝福徳を司り、七福神のひとりとしても崇敬を集めています。

威厳のあるお顔で 頭に天冠をかぶり、身に甲冑をまとうのは 魔を寄せ付けない為ともいわれています。左手には 仏教のすべての教えが納められた[ 宝塔 ] を捧げ、右手には戟(げき) を持って邪悪を追い払います。

足元に注目すると邪鬼と呼ばれる鬼形の者を踏みつけております。ふんどし姿の小さな天邪鬼( あまのじゃく )が何ともユーモラスで可愛らしく感じられます。

こちらの「毘沙門天像」は6年前にお不動さまと同じ 楽浪文化財修理所で修理をしていただきました。

修理したてでエネルギッシュな毘沙門天さまのご利益を是非 もらって下さい。





雲龍院のお薬師如来さまの光背に注目していただくと、十二神将(じゅうにしんしょう)と呼ばれる12人の神様がいらっしゃいます。忍者のように 光背の色に溶け込んでいらっしゃるので ホントに分かり難く、私も 嫁いでから しばらく気が付かなかった程です。

十二神将さまは 目には見えませんが 1体につき 7000人の部下を率いており、12の方角に分かれて護衛しているそうです。

干支と結びついて 皆さま 頭上に干支の動物を載せていらっしゃるのが とてもチャーミングです。

じっくりとお姿を拝してみると 皆さま なかなかのイケメン揃いでいらして、目立たないなんて 勿体ない!

そこで この度 [ 十二神将 総選挙 ]  やっちゃいます!

神将さま お一方ずつ お写真を撮らせて頂き パネル展示をいたしました。

皆さまが一番好みと思われる大将さまにお花を手向けて下さい。

お花はお一人 1本限り。清き一票を お願いします。



雲龍院 秋の特別拝観が始まっております。

今年は 「 もっと知って!薬師☆スターズ 」と題して 御本尊 薬師如来様をじっくりとお参り頂きます。

雲龍院は見どころが多すぎて お帰りになる方が「あれ? 本尊様はどなただった??」 とか、「このお寺で一番有名なのは 大黒天様ですね!」と仰る方もあり…。

確かに「京都人の密かな愉しみ」の放映以来、人気急上昇の大黒様ですが、世帯主のお薬師さまを差し置いての評価には肩身が狭かろうと 按じてしまう私。

かくして、この度 お薬師さまと脇侍の方々を猛アピールさせていただきます。

雲龍院の薬師如来さまは平安後期に作られた仏様のようで、お顔立ちがふっくらと包容力に満ちていて 美しいお姿です。

お医者さんのように病気を治してくださるなど、この世の現実的な願い事をかなえて下さる 現世利益(げんせりやく)の仏様です。

お薬師さまはチームを組んで衆生を導きます。両脇には 向かって右側に 日光菩薩・左側に 月光菩薩が控えます。

それぞれ日輪・月輪の付いた宝冠をかぶり

日輪・月輪を載せた蓮華幹を手に持っていらっしゃいます。美しい装飾をまとい 穏やかなお顔ですが、膝を少し曲げているのは いち早く救済に駆けつけようとされる スタンバイのお姿です。

お薬師さまがお医者さんならば、日光菩薩さま・月光菩薩さまはサポートをする看護師さんたちのようです。

日勤と夜勤の交代で24時間体制でお薬師さまを助け 衆生済度 (しゅじょうさいど) をされています。

容姿端麗な上に ナース、秘書、メッセンジャーと… 忙しく テキパキと仕事をこなす凄腕の脇侍さまは私の憧れです。

さらに お薬師さまの後背に注目していただくと十二神将(じゅうにしんしょう) とよばれる12人の神様がいらっしゃいます。

お薬師さまはもちろんですが、優美な脇侍菩薩さまと ちょっと こわもてでユーモラスな武将神さまにも注目して、どうぞ チーム薬師さまのご利益をいただいて下さい。


京都・東山の奥座敷で愉しむ極上の秋。
凜とした空気と静寂が心地よい雲龍院。

雲龍院では毎年恒例行事となっております『雲龍院 秋の特別拝観2021』を2021年11月13日(土)〜12月5日(日)に開催させていただきます。今回の特別拝観では、雲龍院のお薬師さん・薬師如来三尊像と毘沙門天の特別公開を行います。

 

雲龍院の薬師如来は、平安時代後期に作られた仏様で、お顔立ちがふくよかで包容力に満ちた御姿です。
脇侍の日光・月光菩薩、十二神将などは江戸時代に揃えられたとされており、精巧な飾りや切金細工が美しく保持されております。また厨子内の絵画の美しさにも着目してみてください。

特別拝観期間
2021年11月13日(土)〜12月5日(日)
拝観時間
午前9時〜午後4時30分最終受付(午後5時閉門)
夜間ライトアップ
2021年11月19日(金)〜11月23日(火)
日没後〜午後8時30分最終受付
※雲龍院は昼・夜の入れ替えはございません
拝観料金
400円(雲龍院境内拝観は本山泉涌寺拝観料とは別途料金となります。)
新型コロナウイルス感染拡大防止対策について
  • ●新型コロナウイルス感染拡大防止のため、拝観時 はマスクの着用をお願い致します。
  • ●感染予防対策のため、境内が混雑している場合や密な状況だと判断される場合には、拝観をお待ち いただく場合がございますのでご了承ください。
  • ●京都市の感染状況が悪化していると判断される場合には拝観を中止させていただきます。


昨年 秋の特別拝観で公開された 「不動明王」像がいよいよ修理工房の 楽浪文化財修理所に運ばれました。

鎌倉時代の立派なお不動さま ということで、工房の方も緊張の面持ちで分解し 丁寧に梱包されて…。また、脇侍の矜羯羅童子(こんがらどうし)さま、制多迦童子(せいたかどうし)さまも順次 修復に向かわれるということで おしずまりの状態に保管されることになりました。

旅立ちの後は台座がぽっかりと空き 淋しさが募りますが、疫病をも退散させるパワーをアップしてお戻りいただくのを心待ちにしている私なのでした。





コロナで危ぶまれていた東京オリンピックが一年遅れで開催されました。

いつも走っている雲龍院の大黒天さまも世界の選手たちの活躍を応援して落ち着かないご様子。

そこで、走り大黒天さまの特別朱印を娘がインスタグラムで告知して 静かに出してみたところ喜んで下さる方が多く…。

[五色のもみじ ならぬ 五輪のもみじ] 付き。

大会の成功と選手さん達の頑張りに元気を戴けたのでした。

男子体操 銀メダリスト 

 北園 丈琉 選手のサイン ↓


大怪我を押しての頑張りに涙しました。



コロナで疲弊している時だからこそ仏様への供花はしっかりと… が住職の信念のようですが、夏の暑さもあり お花の管理はなかなか大変です。

玄関や書院の床花を担当している清水先生と石津先生も四苦八苦しながら頑張って下さってます。

先日から受付の近くに 大きな白い花器が置かれ、青紅葉の枝が浮かべてあり とても涼しげでした。そのうち スタッフさんがメダカを投入。2匹のメダカはすっかり人気者になっております。

住職はしゃがみ込んで話し掛ける始末…。スラリとした白いメダカは ジュリアーナ、小さくて活発な方は サム だそうです。

コロナワクチンが ファイザーかモデルナかアストラゼネカか…と話題になっている事に乗じての まさかの欧米か⁉︎

かくして 2匹のメダカ達は龍に見守られながら今日も元気に過ごしているのでした。







6月27日、開山忌法要は 緊急事態宣言が解除されたとはいえ [まん防]が発令されて まだまだ予断を許さない状況でもあり僧侶のみで執り行うこととなりました。

開山とは お寺が創建された時の住職のことで、雲龍院の開山は 竹厳聖皐(ちくがん しょうこう)上人。650年程前の南北朝時代、泉涌寺の長老でもあった竹厳さまは後光厳天皇様からの信頼が厚く その後の皇室と泉涌寺との御縁を確固たるものにされたお方と聞いております。

そのような経緯もあり 長老様をはじめ 山内のお寺さま方の 竹厳さまを敬う気持ちは半端なく、開山さんのお像が中央に安置された本堂に ありがたいお経が力強く響き渡り…。乗じて 住職はお札を作って 同時に祈念してもらい、参集出来なかった龍華会の皆さんや檀家さんにお配りしたのでした。














今年は梅の実が たわわに実っており 娘は梅酒に初挑戦しております。

美味しく出来るかな? 子龍も興味津々です。



先日 友人と 柳谷観音 楊谷寺へお参りに行った娘が「雲龍院でも花手水(はなちょうず)をしようよ!」と提案してきました。

手水鉢はお寺や神社にお参りする前に手や口を水で清める為の物ですが、新型コロナウィルス感染拡大防止策の一環として、多くの寺社では不特定多数の人たちが使う手水を中止するようになっているのだとか。そこでこれをきっかけに、使わなくなった手水舎や手水鉢に花を飾る事が 今ブームになっているそうなのです。

そういえば 水琴窟の横に使っていない手水鉢らしき物がある事を思い出し… そして 折りしも今年は紫陽花がたくさん咲いていることもあって 期間限定で 花手水が出来ちゃいました。

お庭の隅っこですが 見つけたらラッキー。華やかな気分になります。