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京都雲龍院 寺庭婦人のブログ

京都東山泉涌寺別院 雲龍院でのちょっとした出来事を皆さんに大公開!

「寺庭婦人」である私がblogを始めました。「寺庭婦人」とは「じていふじん」と読みお寺の奥さんの事です。私なりに雲龍院を徒然なるまま ご紹介いたします。







写真家 水野克比古さん の今年のカレンダーの 6月には雲龍院の庭園が使われております。

お花の咲き具合は 年によってばらつきがある中で、こんなに美しいタイミングで しかも この目線! と感動しながら眺めております。

実物のサツキの開花はもう少し先のようですが、今年も頑張って! そして皆様に見ていただける状況を願っている私なのでした。


今年も綺麗に咲いております。

見ていただけないのが残念です。

















春 麗かな4月27日、如法写経会法要が行われました。

昨年と同様、今回もコロナの緊急事態宣言が発令され 悩ましいところではありましたが 雲龍院で最も重要な行事である この法要をキャンセルするのも憚られ、僧侶のみで執り行なわれることとなりました。

泉涌寺の長老様 はじめ 山内のお寺さまが参集、午前11時に本堂に入堂されると巷の鬱々とした空気が一掃されるような清らかな雰囲気に包まれ…。

一連の作法、読経の後 浄書されたお写経は御輿に乗せられ天皇御陵へ。コロナ収束の思いが加わり 御輿は重たそうに揺れながら 静々と山を上っていったのでした。













春爛漫…   枝垂れ桜が満開で 境内を華やかに彩っております。利久梅や山ツツジも負けじと目を引きます。悟りの窓 から見える 花海棠(ハナカイドウ) は蕾がぷっくりと膨らみ、サクランボの実が成っているようで可愛らしいです。

そんな麗かな陽気だった今日は、今年初めての写経会でした。

今更ですが、[ 写経かい ] ではなく[ 写経え ] と読みます。

仏教用語は日常語と ちょっと違う読み方をする事が度々あり、利益は [ りやく]  ・懺悔は [ さんげ ] 。

分別と無分別は世間で使うのと全く逆の意味ですし、[ 般若 ] は般若の面の 恐ろしいイメージで聞いていたら [ 仏様の智慧 ] の事だったりと なかなか難解…。

言葉の時点で詰まっている自分に ほとほと凡人さを感じますが、常識に捉われずに疑って 疑って… 柔らか頭で物事を追求して学んでいくことが修行の一歩ということなのかもしれません。

さて、「今年最初の写経会はコロナで中止ではないかしら?」と 恐る恐る参集された会員さんでしたが、お薬師様に見守られながらお写経をされた後に ゆっくりとお花見も堪能され 愉しまれたご様子にお見受けしたのでした。








マスクが欠かせない日々が続いております。鬱陶しさが半端ありませんが 考えようでは なかなか便利なアイテムではないかと…。

先日 友人からのお便りに [コロナも地震とかも色々と怖いですが、何より今は マスクを外すのが私は怖い!]  と書かれていて 「いいね」を連打したくなりました。

そんなこんなで、女性に優しい雲龍院も オリジナルマスクを作ってしまいました。

お薬師さまの梵字が刺繍された品です。

梵字は仏教発祥の地であるインドの古い文字で、その一文字は仏様の御姿を表し 様々な功徳を与え 災難から救うパワーが宿っていると言われております。

そして雲龍院のご本尊でもあるお薬師如来さまは私達の心と身体を守って下さる仏様で、病気治癒、健康長寿、災難除去、安産祈願の御利益をもたらして下さるということで 最強のマスクになっております。

MとLサイズ。白とネイビー、Mサイズにだけピンクもあります。








「はぁ〜 疲れたぁ…」と かすれ声で帰宅の住職。
今日(3月15日) は本山で涅槃会のお勤めがあり、長時間 大音声のお経をあげたのだそうで…。マスクを着用するので 息苦しさも倍増なのかもしれません。
涅槃会はお釈迦様の御命日に行われる法要で、泉涌寺では 仏殿に縦16メートル、横8メートル  紙本極彩色 、日本最大の 大涅槃図が掛けられ  月遅れの3月15日にいたします。
お釈迦様は「もろもろの存在は変わりゆく。怠らず精進しなさい。」という最期の言葉を残し 静かに息をひきとられた と伝えられており、北枕で横たわる お釈迦様の周りには 嘆き悲しむ 多くの弟子や動物、昆虫などが集まったと…  涅槃図から読み解くことが出来ます。
涅槃図の公開は明日までです。








摩耶紅梅が見頃です。
河津桜の花びらが 苔の上に舞い散る様も美しく、カメラを構える方の姿が多くみられます。
姫椿や沈丁花、利久梅も花を咲かせ始め まだ 冷んやりとした気温ですが、千紅万紫… 眼も心も躍ります。
拝観が開始されて 清水先生と石津先生のいけばな にも気合いが感じられます。
こちらも春爛漫 ↓




そして 子龍も はしゃいでます…







ひな祭りは 厄祓いの行事 という事で、今年は娘が 雛人形を早々に 大黒様の横に飾っておりました。

京都では向かって右側に男雛、左側に女雛をお飾りします。


さて、こちらも厄祓いの意味があったのか否かは分かりませんが、緊急事態宣言で拝観停止中 子龍は境内のお散歩に興じていたようです。









↓今年度の会報誌の表紙も子龍が飾りました。


緊急事態宣言が京都に出されるか否かの頃は とても寒かったですね。
 ↓ 1月12日


1月17日から雲龍院も拝観を停止し、大掃除や片付け作業に明け暮れておりました。
気がつけば 春の歩調は トットコ進み 梅が満開に…。
 ↓ 2月上旬頃



 ↑ メジロが密になっております。「黙食で お願いしま〜す!」

 ↓拝観停止中も仏様への供花は華やかに



河津桜が早々に咲き始めました。
 ↓ 2月14日頃





             ↑ 雲龍院の看板、実は…前回の自粛中に掘ってみました。






弥生 朔。  緊急事態宣言が解除されて久しぶりに拝観が再開されました。
受付席に座ると 河津桜が満開でうっとり。 ぽかぽかと良いお天気で、玄関横の姫つばき(安寿姫) が ひとつ ふたつ 慌てて開花し、摩耶紅梅の蕾もムクムクと膨らみ始めております。
ただ、このまま すんなり春になるとも限らず… 三寒四温… 寒さにもコロナにもまだまだ お気を付け下さいませ。

      ↑  自粛中は さんぽ を満喫していた子龍も定位置に戻りました