私はゲームが趣味ですが、ゲームの中には「繰り返し失敗しまくることで上手くなるもの」があります。

 

というか、大抵のゲームは大なり小なりそういう要素を含んでいるんですが、特にそういう要素に特化したゲームというのがある。

 

そんなゲームを遊んでいると、まあ失敗しまくります。

 

手強い敵との戦闘で、負けた! また負けた! というのを繰り返す。

 

そういうのをやっていると、自分が成長しているというのが客観的にわかって面白い。

 

最初に戦ったときは、こんなの勝てるわけないじゃん! と思うことも珍しくありません。

 

そう思いながらも何度か挑戦していると、気づけば少しはマシな勝負になっている。

 

そして次第にこちらが優勢になり、相手を徐々に追い詰められるようになっている。

 

そういう繰り返しの過程では、「全然勝てなくなった!」となったり、「さっきより下手になってる!」と感じることもしばしばあります。

 

でもそういう経験を繰り返していると、そういったことは普通に起こる現象であり、その波を経てまた成長していくということを知るようになる。

 

そして多くの場合、最終的な勝利というのは、「前回は95点を取れた、今回はついに100点だ!」という感じではないんです。

 

前回は70点ぐらいだったという感触のときに、また挑戦してみたらなんか知らないけど勝てた、というパターンが多い。

 

 

こういうゲームをやっていると、無意識というものの存在や、無意識の変化・成長ってやっぱりあるんだなと感じることができます。

 

意識のレベルだと、「自分は全然うまくなってない!」「こんなのできるわけない!」と思うことがしばしばある。

 

けれどそんな意識とは裏腹に、繰り返すことで無意識は確実に学習し、成長して、気づけば「勝利」という意識でもハッキリわかる形での結果が表れる。

 

面白いのは、こういうハッキリした形の成果が出てもなお、「今のはただの偶然だ」「自分は上手くなってなんかない」と意識では思ったりすることもあるということ。

 

ゲームの性質上、偶然でうまくいくようなものではなかったり、上達してなければ絶対クリアできないものだったりするのに、それでも意識ではそんなことを考えたりする。

 

つまり、こういうときの意識は、現実を見ていない。

 

ゲームというある意味わかりやすい世界において、成功を示すわかりやすいフィードバックが示されていてもなお、意識はそれを否定したりする。

 

ゲームでさえこれじゃあ、現実において自己肯定感が持てなくなってもそりゃ珍しくないよね、と思うんです。

 

現実の世界における成功や失敗というのは、大抵の場合、ゲームほどわかりやすく示されるものではありません。

 

そしてゲームの例から考えると、成功体験を積み重ねれば自己肯定感が高まるというのは、必ずしも正しくないということもわかる。

 

というより、成功体験を「体験」としてきちんと感じ取れてないから自己肯定感が高まらない、と言えるのかもしれません。

 

現実をありのままに認識できていない意識は、体験したこともまたありのままに体験できていない。

 

けれど、その体験こそが自分にとっての現実であることもまた確かではあるんです。

 

そして、そんな現実を抱えたまま、意識レベルでの自己肯定感はちっとも高まらなくても、数多くのゲームをクリアできたりもする。

 

そう考えると、もしかすると自己肯定感なんてなくても幸せを感じる方法もあるのでは? なんてことを、不意に思ったりもするんです。

 

 

 

このブログの記事は全て、大嶋信頼先生が開発された「心に聞く」を用いて書いています。

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