知能の話の続きです。

 

まず心が言うには、人の本来の知能というのは決まっており、これ自体は後天的に変わることはないそうです。

 

ただし現実においては、日常的に様々な発作に見舞われるので、それによって知能は本来の値より下がる。

(睡眠不足や体調不良などもこの例に含まれます)

 

とはいえ、本来の知能と、発作によって下がった知能との差が大きいほど、簡単に言えば「不自然な状態」になってる度合いが大きいので、ストレスが溜まってしんどくなっていく。

 

特に人間関係においては、グループの知能に合わせるようについなってしまいがちなので、本来の知能が高い人ほど、集団行動ではストレスを感じがちです。

 

心が言うには、「こういった点での外向性や内向性というのは、一般にはパーソナリティの違いとされとるが、実際には全部本来の知能と発作によって決まるんや」とのこと。

 

まあこういった性質もあるので、社会的に成功する人というのは、実は知能が高い人よりもそんなには高くない、平均ぐらいの人のほうが多かったりします。

 

社会というのが基本的に、平均ぐらいの知能の人たちを基準に構成されている以上、それに合った人こそが適応しやすいというのは当然のことではありますね。

 

 

……なんてことを心に言われると、じゃあ知能が高すぎる人間は、もうその時点で社会生活においてハンデを背負ってることになるわけだけど、それが本当ならどうすりゃいいのよ? と文句を言いたくなります。

 

「他人や常識に無理に合わせよう、合わせなきゃいけないと考えんことや」と心は言います。

 

一般論では、他人とのコミュニケーションを積極的に取っているほど幸福度が高まるとか、社会的に成功する確率が高いだとかいうことになっています。

 

一方、みんなそれぞれに友だちが何人もいるのに、自分には少ししかいない、どころか一人もいない、ということでコンプレックスを持っている人もいるでしょう。

 

ただそれは、さっきの知能の話で言えば、自分に近い知能の人が周りにいないから友だちになりようがない、というだけの話。

 

そういう人が無理して友だちを増やそうとすると、興味のない話題でも楽しいふりをしたり、特にやりたくもないことに付き合ったりせねばならず、表面上は友だちが多いけれど実際は苦しい! となるということも、現実によくあることです。

 

ここらへんを社交性等を原因に考えてしまうと「内向的な自分はダメ!」とダメ出しをしがちですが、この知能仮説を使えば、なんだ、知能が違うだけなのか、とスッキリできるかもしれません。

 

とはいっても、それだけで解決する問題でもないんじゃない? とも思うので、さらにツッコんだ対処法を心に聞いてみます。

 

「確かに、どう転んでも他人と接触せんといかんことはあるわな。こういうときのポイントは、踏み込んだ仲になろうとしないことや。表面的な話、どうでもいい話だけで済ませて、無理して深い仲になろうとしない。そういうのは知能が近ければ近いほど、自然と深い話とかができるもんやから、無理してやるもんやない」

 

確かに私自身の過去を考えても、友だちを作らなきゃダメだよね! と思って意識的に他人と仲良くしようとしたときは結局うまくいかなかったけれど、高校時代を通しての友人となれた相手とはクラス替えの初日からなぜか話が合った、という経験があります。

 

なんにせよ、適切な距離感というものは自然に決まるものと考えれば、浅い付き合いでいい相手とは浅く、深く付き合える相手とは自然に深くなるということで、無理して疲れることはなくなるかもしれません。

 

他のポイントは? と心に聞くと、「人以外の全ての物も、対象知能がある、ということを考慮しとくことやな」と。

 

「たとえば本なんかも、これくらいの知能の人向け、というのが実際には決まってる。そして社会的に実績のある人間や、頭がいいと言われている人間の知能が、実際に高いとは限らん。というか、社会的に成功するためには知能が高すぎるとかえってムズいことが一般的なんで、ガチで知能が高すぎる人に合った本というのは実はすごく少ないんや」

 

つまり、本を読んで知識を増やさなきゃとかも、無理にする必要はないと? と聞くと、「そういうこと。そこも人間関係と同じで、自然にやればええ。ベストセラーだろうが名著と呼ばれている本だろうが、自分の知能に合わんものは面白く感じない、そしてそれでなんの問題もない」。

 

一般的に人気なもの、支持されているものに自分は興味を持てない! というのもしばしばコンプレックスになりがちですが、気にすることはない、ということですね。

 

まあ結局は、自分の感覚で判断すればいいという、これまで書いてきたことと同じ結論になるわけですが、その結論に自信を持つための仮説として「知能」という概念を試してみると、少しはやりやすくなるかもしれません。

 

 

 

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