鳥山先生の訃報を受けて、私個人の鳥山先生に関する思い出を書いたり語ったりしたいなあという気持ちになっています。
まあ9割はドラゴンボールの話であり、残り1割にドラゴンボールとクロノ・トリガーが入るかなという感じなので、とりあえずドラゴンボールの話を。
さて、じゃあ私がドラゴンボールに出会ったのはいつなのだろうかと思うと、ハッキリとは思い出せない。
私は漫画雑誌を継続して買うということは、小学生時代のコロコロコミック以外はやっておらず、ジャンプも買ってなかったんです。
ドラゴンボールについては、なにかのきっかけで単行本を読んだのか、アニメから入ったのか。
もしかすると、ファミコンで出た「ドラゴンボールの最初のゲーム」こと神龍の謎が、一番最初の出会いだったのかもしれません。
これは自分で買ったゲームではなく、友だちの家で遊んだか、あるいは友だちからカセットを借りて遊んだかといったところですね。
なんにせよ、どこかのタイミングでドラゴンボール本編を追い始めてはいたわけですが、いつだっけ? というのが思い出せない。
なのでそこはいったん置いておいて、思い出せるほうに行くと、ドラゴンボール関係のゲームで個人的にハマった作品は4つ思い出せます。
まずはファミコンのドラゴンボール2作目である『大魔王復活』と、その続編とも言える『悟空伝』、そしてZに入った『強襲! サイヤ人』、最後にSFCの『超武闘伝』。
他のドラゴンボール関係のゲームをやってないわけではないんですが、私がガッツリやったのはこの4本だと思います。
最初の3作はシステム的に共通しているところが多く、ランダムに配布されるカードを選択し、その星の数だけマップを進んでいくというスゴロク的なもの。
同時に、その星は戦闘においては攻撃力にもなるため、マップでは弱いカードを消費して、戦闘では強いカードを並べて戦ったりしていました。
大魔王復活と悟空伝については、いわゆるアニメーションというのはあまりなく、戦闘の演出はマンガのコマ割りのような感じで描かれていて、それがまたいい雰囲気だったんです。
そして強襲サイヤ人のほうでは、戦闘がアニメになって、舞空術で空を飛んでいる敵と味方が動き回りながら攻撃する、という形に変わっていました。
ただこの作品も、戦闘にカードを使うという点では同じだったはずです。
こういうシステムのゲームは他にあまり覚えがないんですが、私の中では「ドラゴンボールのゲームといえばこれ」という感じになっているんです。
ジャンルとしてはRPGに当たるこの3本は、どれも2,3回か、あるいはもっと繰り返してクリアしていた気がします。
一方、超武闘伝は格ゲーで、毛色がガラッと変わります。
SFC時代なのでオンライン対戦などはなく、一人でCPU相手に戦うか、リアルの友だちと戦うか、でした。
超武闘伝の時代は私が小学校高学年の頃だったか、中学時代だったか、ハッキリとは覚えてないものの、友だちと遊んで盛り上がっていた気がします。
特に思い出深いのは、エネルギー系の必殺技(かめはめ波やギャリック砲など)を同時に打ち合って、ボタン連打で勝ったほうが押し切ってダメージを与えられるという、まあこう説明すればなんてことないシステムに見えますが、実際には随分とテンションの上がった演出です。
こういう大技の正面衝突は原作でも行われており、有名なところとしては悟空とベジータの初戦で、悟空がベジータに押し勝つために界王拳3倍という当時としては無茶な力を出して押し切ったシーンなどがあります。
それをゲームでやれるというのはテンションが上がりますし、単純に演出としてもカッコよく、気持ちがいいんですよね。
(まあ今思うと、連打で勝てない相手だと永遠に押し負けるじゃん、てな欠点も思いはしますが)
さて、ゲームの時代はSFCから初代PSへと移っていくわけですが、これ以降はなぜか、私はドラゴンボールのゲームをやらなくなっていたと思います。
全く触れてないかはさておき、ほぼやってない、という状態が今に至るまで続いている。
なんでだろう? というのはよくわからないんですが、想像できることとしては、ドラゴンボール本編への熱がちょっと冷めてきていたのかも、というのがあります。
これもまあよく言われることではありますけど、ドラゴンボールはフリーザ戦がクライマックス! みたいな意見もあって、私も気分としてはそんな感じで、その後のセル編とブウ編は一応見てはいたものの、それ以前に比べるとそこまで自分の中で盛り上がってはいなかったかな、と。
アニメについては原作分終了の後に完全オリジナルのGTというのが始まったんですが、これは序盤で見るのをやめていたと思います。
そうして時が流れ、比較的最近になって「超(スーパー)」という形で再始動したものの、こちらについてもほとんど追ってはいません。
(ブロリーの映画は配信で見ました)
なのでドラゴンボールについては、私の場合は現役のファンであるとは言えず、「昔好きだった作品」というのが正直なところです。
ただ、その一言で片付けられるわけでもなく、自分が追ってはいないものの、超のラインで新作がいまだに続いているという状態は、ちょっと嬉しいというか、なんかいいなあという感じではあったんです。
ドラゴンボールという作品が、一過性のコンテンツとか、かつて大ヒットした過去の名作とかいうラインではなく、いまだにずっと続いている、一つの世界のようになっている。
何十年も続く長期シリーズというのは他にもありますが、その多くはシリーズタイトルこそ引き継いでいるものの、世界観は刷新しつつ続いているという感じなので、あくまで同じ世界で地続きのものとしてずっと続いているドラゴンボールというのは、やはり唯一無二の感じがあります。
鳥山先生が亡くなったことで、その流れがこれからどうなるのかはわかりませんが、できればずっと、可能な限りずっと、ドラゴンボールという一つの歴史の流れがずっと流れ続けてくれれば、と思います。
私がその流れにまた一ファンとして飛び込むかどうかはわかりませんけど、人生の中でふと顔を横に向けたとき、ドラゴンボールという大河がいまだに流れ続けているのを見れるというのは、結構幸せな話なんじゃないかなと思うので。