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こんにちは。ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平さんの故郷、岩手県は奥州市から参りました。彼の卒業した小学校の隣の小学校に在籍中に、健康上の理由から途中退職しました遠藤暢宏です。宜しくお願いします。
発表テーマは「少子化をはじめとした、引きこもり、依存症、虐待、犯罪等の 愛着不全に由来する社会問題を改善するために」、副題として「自治体の妊婦健診等の一環として行う親への啓蒙プレゼンテーション視聴の提案」となります。
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まず始めに、本研究の背景についてお話しします。
昨今は少子化をはじめとして、乳幼児期に形成された親子間の愛着が不安定であることに由来する社会問題が多く見られることが指摘されています。なお、この要因としては、虐待事例に顕著な“負の世代間連鎖”がもたらす「真性の母性喪失」だけでなく、親が子供の頃に愛情を受けて育っていた場合でも、仕事等の都合を優先する誤解された子育てのために子供との愛着が不安定になる「状況性の母性喪失」も挙げられます。
例えば、少子化問題においては、未出産の20代から40代の女性会社員や、次の子育て世代を担う18歳から25歳の若者の中で「子供はいらない」と考える人の内訳を見ると、経済的な理由よりも、「子供がほしいと思わない」「子供が苦手」「自分の自由な時間を大切にしたい」等のような、子供を含む他者との絆を大切にする“他者愛”よりも自分の都合を大切にする“自己愛”の方を優先する不安定な愛着不全、特にも「回避型」と呼ばれる愛着不全に由来する理由を挙げる人の方が多い実態が見られます。
その実態を改善するためには、子供の頃からの育て方を改善して「回避型」愛着不全を少なくすることが求められます。つまり、今の少子化問題を改善するうえでは、たとえ全額貯めたとしても一生の養育費の数%ほどにしかならない行政による経済的支援よりも、各家庭での教育力の方が遥かに重要であると考えます。
このことからも分かる通り、先のような社会問題を改善するためには、既に自治体が実施している妊婦健診等の機会を利用して、子供を産む前に適切な養育の在り方を伝える啓蒙プレゼンテーションの視聴を広く行うことによって、子育てを改善し、安定型の愛着を持った若者や大人を増やすことが求められると考えます。
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では、その啓蒙プレゼンテーションの流れを紹介します。
第1章では、親との間に形成される愛着(心の中に築かれる他者との愛の絆)が子供の一生に与える影響とその形成に必要な育児環境について紹介し、特に親子間の愛着に関わる幾つかの誤解を払しょくします。
第2章では、子供の二大愛着不全症状とその原因となる子育てを紹介し、子育ての 落とし穴を“見える化”します。
第3章では、子供を愛着不全に陥らせないようにする為に必要な母性と父性の働きについて紹介し、子育てを「今、この子にどう接したらいいのだろう?」という「暗中模索」から、「今、この子に働きかけるのは母性と父性のどちらだろう?」というシンプルな「二者択一」に転換します。
第4章では、家庭の中で見られるある3つの代表的な生活場面の中での母性と父性の使い分け方を紹介し、子育ての全体像を視覚的に俯瞰できるようにします。
(つづく)