この記事は4617文字です。(読破予想時間:約10分59秒)
一昨日の晩、ずっと短歌を詠んでる夢を見た。
けっこうリアルな夢で、それでいて特にストーリーがある訳でなく、各句の音数を5、7、5・・・と一生懸命数えながらひたすら詠み続けるそんな夢だ。
その夢がけっこう楽しくて、目覚めた後も、いい余韻がしばらく続く。
この夢を見た原因は、間違いなく、セーラー服の歌人・鳥居さんの短歌集『キリンの子』を買って読んだ影響だろう。
キリンの子 鳥居歌集
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彼女が詠んだ数々の歌達は、それ程、僕の心をいい意味で、かき乱したのだろうと言う事と、そのおかげで自分でも詠んでみたいと言う願望が、率直に夢となって現れたのだと言う事は、夢や心理学の専門家でない僕にでも容易に分かる。
それ程、分かり易い夢だ。
この歌集は、僕にとっては、今まで読んだ本の中でもトップクラスに僕の心に残る本であったのだが、そうでなくとも、本ってヤツはやっぱりいいものだ。
以前、別の記事で話した事があるが、僕は、昔から少し活字中毒の様な所がある人間だ。
◇どこのブログがいいのか、情報に振り回されて迷ってる人へ
こんな風に、ほぼ毎回時間をかけて長文を、しかも、書ける時はほぼ毎日書き続けてるくらいだから、文章を書くのが嫌いでない事は容易に想像がつくだろう。
その想像は正解で、僕は、文章を書く事はけっこう好きな方だと自分でも思う。
ここの所、更新が困難な日が続いてはいるが、別にネタ切れを起こした訳でもなければ、書く事に疲れている訳でも、面倒臭い訳でもない。
◇最近、ブログの更新、停滞してますが。
だって、書く事は好きでやっている事なのだから。
書きたくても書く時間がないのだから仕方がないと言う言葉に尽きる。
そして、書くのも好きだが、読むのはおそらくもっと好きだ。
以前、話した事があるが、僕は子供の頃から、文章を書いたり読んだりするのは好きな子で、特に本はよく読んでいた方だ。
◇作詞にまつわるエトセトラ
読む本が身の回りにない場合など、無意識に自然と活字を追い求めて、目の前にある薬瓶の成分を何度も何度も読んでいたり、インスタントコーヒーの瓶のラベルの活字を繰り返し読んでいたりする事が、頻繁にある。
これは、きっと、活字中毒者の禁断症状のなせる業なのだろうと思う。
そんな僕も社会人になると、途端に時間に追われる様になって、本を読む時間は格段に減ったのは事実だ。
しかし、心は活字を常に追い求めている。
今から20年程前の話だが、そんな時に初めて手にしたインターネット環境。
これには、本当に歓喜した。
本屋へ行って、じっくり読みたい本を吟味する時間がなく、他の時間に追い回される自分にとっては、気軽にいろんな文章を読めるインターネットと言う世界に、平常心ではいられなかったのを今でも覚えている。
とくかく、ネット上の情報は基本的には、そのほとんどが無料な訳で、本を選ぶ時程、どれにしようかとじっくり品定めする必要がない。
ちょっとした休憩時間や寝る前など、少しでも気になった文章は片っ端から読んでいけばいいのだ。
それで面白くなければ、すぐに別の記事へ移ればいいだけで、リスクはほぼゼロと言える。
当時は、もうネットさえあれば、本などいらないのではないかと錯覚する程の感動と興奮を覚えたものだ。
以前も触れた事があるが、しかし、やはり良質なものを手に入れるには、それなりの対価が必要であると、そのあと気付く事になる。
◇間違う事はそんなに罪な事?
音楽と同じで活字文化も、プロの書き手に対して対価が発生しないと、その書き手も育たなくなるなんて事は、当たり前と言ってもいいくらいの話だ。
確かに、ネット上には、著作権を無視して他人の著作物をアップして公開している様な事例が後を絶たない。
特に、当時は、今以上に無法地帯で今はほぼ絶滅状態のニュースグループにいけば、音楽でも小説でも映画でも、欲しい物は大抵タダで手にする事が出来た。
当時はまだ、デジタルに関する法律が制定されていなかった為、違法ではなかったのだが、そういう問題ではないのだ。
これは、モラルやその本人の良識の問題なのだ。
その内、デジタル関連の法もかなり整備されてきて、今は、他人の著作物を勝手にアップする事は違法である場合がほとんどだ。
そう言う経緯もあって、今、僕がネットで読みあさる文章と言うと、僕と同じ様な、文章に関してはアマチュアの人達が書いたブログなどが中心だ。
勿論、これは、僕の活字中毒の禁断症状を沈めるのには、十分な効果を発揮している。
薬瓶の訳の分からない成分表を読むのに比べれば、十分過ぎる程楽しい時間を提供してくれる。
しかし、たまに本を読むと、やはりその質の違いには驚かされる。
アマチュアの文章がダメだと言ってる訳ではない。
それはそれなりの良さがあって、僕にとっては今はなくてはならない物ではあるのだが、それなりの対価を必要とする文章を読むと、冒頭で書いた様な事が起こるのだ。
これは理屈ではない。
読んだ結果、何日もの間、僕の身体をアドレナリンが駆け巡る。
対価を得て出版されたプロの文章や短歌などの歌は、その現象が証明する様に、やはりそれ程良質なものなのだ。
勿論、中には自分に合わないものもあるし、その効果の程は、作品によって幅がある事も言うまでもない事ではあるが。
◇自分に合わない本や映画を無理に見るのは時間の無駄
本と言う文化の欠点は、個人的には、保管場所の問題が一番だと感じている。
気にならない人もいる様だが、僕は、本コレクターではないので、本棚にずらっと並んでいるのを見て楽しむと言う様な感覚はあまりない。
僕の場合、同じ本でも別にデジタル書籍でも構わないと思っている。
以前も記事にしたが、本やCDで部屋が溢れかえる事は、僕にとってはかなりのストレスだ。
◇本とCDから解放!一度覚えたストレスフリー、手放せる?
そう言う訳で、本に関しては、少し増えるとどうしても、処分する本を選択して処分する事になってしまう。
CDに関しては、iTunes Storeでダウンロード購入する事が中心になってから、今は、あまり増える事がなくなったので、そのストレスからはかなり解放された状態だと言える。
しかしながら、本に関しては、デジタル書籍の互換性が悪過ぎて、安心して購入出来る状態にはまだないと感じている。
PDFなどの汎用フォーマットで配信してしまうと、違法コピーだらけになるのは目に見えているし、かと言って、ここまで企画が乱立すると、いろいろ不安で買う気になれない。
その内、どこかの会社の企画が大ヒットを飛ばして、各社、そのフォーマットへ移行と言う流れが出来たりするのかもしれないが、少なくとも今はその段階にはない。
今の所、iTunes Storeで配信されているiBookはお試しで利用させて貰っている。
いくつかの無料書籍をダウンロードして読んでみたが、やはり、タブレットを持っていないと、お手軽さに欠けると言う感覚だ。
かと言って、本を読む為だけに、数万円もするタブレットを買う気にはなれない。
僕の場合、ほとんどパソコンの近くにいる生活なので、タブレットやスマホを必要だと感じる場面はほとんどない。
なので、スマホもタブレットも所持していない。
そして、何より、パソコンで読む本は紙の本より目が疲れる。
今、現状では、僕の中の本に関する最高のフォーマットは、まだまだ、紙の本だ。
デジタル書籍を一気に普及させるには、読書専用のタブレットの様なものを無料で配ってはどうだろうか、などと思っている。
かつて、携帯電話を普及させるのに、無料で配った様に。
僕の場合なんて、読書に特化したタブレットがあればそれで十分だ。
それ以上の機能が欲しい人は、お金を出してiPadなど、高機能なタブレットを買えばいい。
それで、一気にデジタル書籍は普及するのではないかと思うのだが、何せ完全な素人戦略なので、そこまで深くは考えている訳でなく、実際にうまくいくのかどうかは分からない。
とにかく、デジタル書籍のフォーマットの統一化は急務だと思う。
話は、前後してしまうが、いい本と出会って読んだあとのあの余韻は、何にも代え難いものがある。
これは残念ながら、アマチュアの文章では得難いものだ。
先程も言いかけたが、でも、アマチュアの文章がダメだとは思っていない。
僕も実際にいつも楽しんで読ませて貰っている。
唐突だが、僕はカレーライスが好きだ。
そんな僕が、カレーが食べたくなった時、好きだから作る事が苦痛でないのかと言えば、それとこれとは別問題だ。
疲れてる時にまで、わざわざ作って食べようとは思わない。
そんな時に便利なのは、やはりインスタントのレトルトカレーだ。
喫茶店などに入って、美味しい手作りカレーだと思って口に運んだら、銘柄まではっきりわかるレトルトカレーをご飯にかけているだけって店に当たった経験があるが、そのパターンで口にするレトルトはかなり残念なものがある。
しかし、カレーが食べたくてもないので、取り敢えずの代替品として食べるレトルトにはそれなりの満足感はあるし、禁断症状はそれで十分におさまる。
そして、何度かに一回、たまに、本物のカレーライスを食べる事が出来れば、全体的には十分満足なのだ。
本とブログの関係はそれにちょっと似ている気がしないでもない。
アマチュアのブログがレトルトだって意味ではないが、それなりに満足ではあるが、そればかりでは足りなくて、たまに、プロの書く圧倒的な文章が恋しくなるこの感覚は、カレーの話と似ている様な気がしている。
とまぁ、今日も取り留めもない話でしたが、楽しんでくれた人はいるのでしょうか?
ちょっと不安な今日の脳内公開でした。(´ε`;)ウーン…
◇今までに発表した自作短歌集です。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
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