この記事は4481文字です。(読破予想時間:約10分40秒)
■まえがき
芸能人やミュージシャンを好きであれば、それはその人のファンだと言う事なのでしょうか?
「ファン」と言う言葉は実はそんなに軽くはないのではないかと言う観点から、話を展開していきます。
どうか、このまま本編まで読み進めて頂ければと思います。
■好き=ファンなのか
CDやレコードやダウンロード配信など、購入形態は違えど、好きなミュージシャンの音源はほとんど持っていると思う。
僕もミュージシャンだし、音楽好きと言われる人種なので、いいなと思った音源や気になる音源は入手して聴く。
なので、昔好きだったアーティストにお会いする機会があれば、普通に堂々と「ファンでした」と名乗る事が出来る。
ここまでは、自分でも何の違和感もない普通の事だ。
以前何度か僕は、女性アイドルや女性タレントにハマった事はないと他の記事で話した事があるが、歌手や一部の役者・芸人を除いて、それは芸能人ほぼ全般に言える事かもしれない。
ハマった事がないと言うのは、好きな芸能人がいなかったって意味ではない。
好きなアイドルや芸能人は何人もいた。
しかし、アイドルの追っかけをしたり、コンサートに行ったり、CDを買ったりした事はなく、その芸能人に好感が持てたり、好みのタイプだったりって程度で、いわゆる「熱狂」している状態になった事がないと言う話だ。
好きな芸能人がいても、その人が出てるドラマを全てチェックする訳ではないし、どちらかと言えば、そのほとんどを見ていない場合の方が多い。
好きな芸能人のブログをたまにチェックしたりはしているが、ドラマやCDの話題の場合、そのドラマを見てる事は少ないし、歌が本職でない芸能人のCDを買う事はまずないので、コメントも出来ない。
「そんなのはファンとは言えない」とか言う台詞を、よくファンの人達は言うが、その言い分が少し理解出来てきた気がする。
ファンはその芸能人が好きである事は間違いないが、好きだからファンとは限らないのではないだろうか。
本当の意味でのファンの人達は、自分が応援している好きな芸能人に会えば堂々と「ファンです。応援しています」と胸を張って言えるだろう。
しかし、ドラマも見てないCDも買ってない、そんな僕は好きなミュージシャンに言ったのと同じ「ファンです」と言う言葉は出せないし、出て来ない。
これは以前からあった感覚だ。
そんな状態で「ファンです」なんて言ったら、リスペクトしてたアーティストに対して放った言葉も安っぽくなるし、その芸能人への言葉も上辺だけの言葉になってしまう。
どちらにも失礼な話だ。
でも、その芸能人が好きであるのは事実だ。
■好きである事とファンである事の違い
なら、「ファンです」なんて言わないでそのまま好きだと言えばいいのではないだろうか。
見た目が好きだというのなら「お奇麗ですね」とか「可愛らしいですね」「格好いいですね」と思うがままに伝えればいい。
そんな事を考えながらふと思い出すと、芸能人同士が番組で初顔合わせの際に、「ずっと好きだったんですよ」などと言う言い方をしているのを何度も目にしてしているのを思い出した。
あれらは今にして思えば、その辺りをキチンとわきまえた上での言葉のチョイスだったのではないだろうか。
逆に、「大ファンです」などと言って、どの作品が一番好きかとか、最新作の話題だとかに全くついていけずに、話を終わるパターンもよく見かける。
この場合は、大抵、笑い話で済ませているが、芸能人の立場からすれば、ファンとは自分の出演作品を欠かさずとは言わないまでも、ほとんどチェックしてくれている様な人の事を指すのだろう。
ミュージシャンや芸能人はその人達が自分の映画に足を運んでくれたり、CDを買ってくれたりして、それでご飯を食べているのだ。
よく考えれば、商売なのだから当たり前の話だ。
食べ物屋でも何でも同じで、自分の店で食事してくれたり買い物をしてくれる人をお客さんと呼ぶのであって、通りすがりの人をお客さんとは呼ばない。
ましてや、買い物もしないであれこれ言ってくるだけの人がお客さんである筈はない。
自分の店の料理を食べた事のある人に「大好きなんです」とか「美味しかったです」と言われて初めて「ありがとうございます」なのだ。
「え!?お金なの?」とこれに疑問を持つ人も多いと思うが、全てではないにしてもお金を抜きには語れないのは事実だと思う。
勿論、応援と言う行動は、お金以外にも、ちょっとした話題をブログやBBSで書くだけでも宣伝になるし、間違いなく応援と言える。
そういう意味では、ファンとは呼べないまでも、僕も応援して来た芸能人はそこそこいてると言える。
僕は芸能人でもないし、芸能人を目指した事もないが、僕の様なミュージシャンにとっては、シェアしてくれたりフォローしてくれる事は間違いなく、有り難い応援だ。
僕達の様な無名に近いアーティストの場合、応援の意味の比重は既に知名度抜群の有名芸能人とは随分違うので、それと同列には出来ないし、今はそれを考えないで欲しい。
■応援の本質・具体的な意味
つい、好感を持てる芸能人に出会ったら「応援してます」と言ってしまいがちだが、応援なんて口だけならいくらでも言える訳で、本当に応援の意味を持つ具体性のある行動を考えると、答えは簡単である。
安達祐実ちゃんの名台詞「同情するなら金をくれ」じゃないが、芸能人やミュージシャンにとって、応援するとは、その人たちが出演してる映画を見に行ったり、CDを買ってあげたりするなど、具体的に何か行動をする事に他ならない。
政治家なら、応援とは一票投じる事だろうし、芸能人の場合、具体的な応援と言えば芸能人に儲けさせてあげる行動の事だろう。
商いとは、別に汚い事ではない。
お店や企業の話なら誰でも納得するのに、何故か、芸能人の話になると、お金の話が汚い事の様に語られる事が増える。
前にも書いたが、どうも世間は芸能人に厳しい。
■ファンと言う言葉の重み
僕が昔好きだったアイドルスター達のCDは、後に懐かしくて購入したりしたので、これはもうファンの端くれくらいにはなれたのだろうか?
よくよく考えれば、ある特定の芸能人のファンで、写真集もCDも全て持ってて、映画もドラマもコンサートも毎回足を運んでる人の立場からすれば、その人が出した「ファンです」と言う言葉は、いろんな想いが籠ってる言葉な訳だ。
それが直接伝えた言葉であっても、ブログなどの伝わるどうか分からない言葉であってもそれは同じだろう。
それと同じ言葉を、一円もその芸能人の為にお金を使った事もない、作品の内容どころかどんな作品があるのかもよく分かってない様な奴に使われたら、嫌な気分がするのは当たり前かも知れない。
同じ「ファンです」と言う言葉でも、その言葉に込められた意味と重みは全く異なる。
なので、彼らや彼女らは、簡単にファンだと名乗る人間に、「その程度ではファンとは言えない」と怒るのかもしれないと思える様になってきた。
■実体験・自分のファンの気持ちを分かってあげられなかった自分自身
僕もバンド時代、売れてる芸能人の様な状態ではないが、応援してくれてる人間はいた。
そんないつも応援してくれてた人の一人が、他の人から「応援してます」と言われて浮かれてる僕達に嫌な顔を見せた事があった。
その子が「自分はもっともっと今まで応援してきた」と絞り出す様にアピールしだした時、僕達は正直、その気持ちにまで目がいかず、「それはそれ、これはこれだろ」くらいに思って、その子をいかになだめるかしか考えていなかった。
しかし、そこはなだめる場面ではなく謝らなくてはならない場面だったのだと今になってようやく分かる様になった。
そして改めて、しっかりお礼を伝えるべき場面だったのだ。
その子に必要だった物は、理解。
いつも応援してくれているのは分かってたが、それだけに、単なる嫉妬と受け止め、自己主張が激しい扱いにくい相手と当惑してしまった感が、メンバー全体に流れていたが、それは絶対に違うと今では思う。
それは、ほぼ上辺だけの「応援してます」と言う台詞と、その子を同列に見ている証拠であり、一生懸命応援してくれてる人に、それはあってはならない事だったのだ。
要は、その子は深く傷付けられたのだ。
その子を傷付けたのは、間違いなく自分達の言動だ。
それを誰一人分かっていなかったし、分かろうともしなかった。
嫉妬などと言う言葉で片付けられる程単純な話ではないし、また、片付けてはいけない話だったと思う。
その子が子供っぽいと決め付け、まるで、その子に対して自分達が大人な対応をしていているかの様に振舞って、その結果、何の事はない、人の気持ちが分かってないガキは、自分達だったのだ。
そこは、あたかも褒められ慣れしてる美人が「奇麗ですね」と褒められた時の様に、さりげなく嫌みなく感じよくサラっと「ありがとうございます」と返しておくくらいが、きっと丁度よかったのだろう。
■あとがき
ソロ1本になってから、最近、実際に気にかけてくれて音源を買ってくれたりしている人から「応援してます」と言うメッセージを頂いて、ようやく、本当の意味と有り難みが見えてきたと言う愚か者の頭の中が、今日のこの記事です。
勿論、どなたであっても応援メッセージは嬉しいものです。≧(´▽`)≦
そして全て大切にする事は大事な事だし、間違ってはいないのです。
しかし、全てのメッセージを大切にすると言う事と、その全てを同列に扱うと言う事は同じではないんですね。
平等とは、それに見合う対価が行き渡る事なのだと思います。
つまりは、同列に扱った為に、不平等を生んでしまう事があると言う事なのでしょう。
以前から、好きな芸能人にファンだとは言えない感覚だとか、ファンと言う言葉に対するもやもやした部分だとか、いろいろな矛盾があって、それが少しまとまったので記事にしてみたものです。
こういう話を誰かにすると、よく「どうでもいい事をよくごちゃごちゃと考える奴」と思われる事が多い様です。(^▽^;)ナハ!
でも、それが僕なのです!( ̄^ ̄)エッヘン!
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