自覚のないパクリとその衝動について | 皆見つかさ 公式ブログ 〜ソロアーティストの脳内と日常

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この記事は5991文字です。(読破予想時間:約14分15秒)

 

■はじめに

どこまでがパクリでどこまでが影響かだとか、違う曲をモチーフに曲を作ると言う事について、何度もこのブログで話してきましたが、今日は、その心理についてお話したいと思います。

 

 

■かつては自分自身も他人の曲をパクっていた

何度も書いてる事だが、自分自身、以前は誰かの曲をモチーフに曲作りをしていた時期がある

 

 

それも、けっこう長きに渡って。

 

こういう作り方をする人間はプロ・アマ問わず本当に多い。

 

誰かの曲をモチーフに曲作りと言えば聞こえがいいが、要は、自覚のないパクリだ。

 

更に言うならば、パクリと言うとその意味がぼやけてしまうが、その実態はただの盗作だ。

 

今は勿論そんな事はしないし、その頃に書いた曲も全て廃棄扱いで世間に発表する気など毛頭ない

 

曲作りなんて無縁だと言う一般の人が、パクリ疑惑がある曲を目の前に「どうしてパクるんだろう?」と呟く姿を目にする事がある。

 

 

その心理は様々だとは思うが、僕には、その一部を自分の体験から話す事は出来る。

 

なので、その疑問に、分かる範囲で答えてみようと言うのが今日の試みだ。

 

■資料や参考と称した盗作

完全に盗作しているつもりでパクってる人の場合は、僕にはその経験がないので、その心理は想像しているに過ぎないし正確な所は分からないので、今回は、本人はパクってるつもりはないと言う場合についての話だ。

 

勿論、パクってるつもりがあるかどうかと、パクリかどうかは全然別問題であるのは理解している。

 

僕が、誰かの曲をモチーフにしていた頃の心理や状況のパターンは大きく分けて3つある。

 

1つは、よくデザインの世界で見られる様なパターンで、曲作りの最中にアイデアにつまった時、資料と称したり「参考」と言う言葉の元に、他人の曲をいくつも漁って、そこからアイデアを拝借してくるパターンだ。

 

これは、日本では有名な曲の中でもよく見られるパターンで、部分部分、過去の名曲からアレンジなりメロディーなり拝借しているとハッキリ分かる楽曲は、本当に多い。

 

場合によってはオマージュと言う可能性もあるが、オマージュの場合はオマージュ元の作品やアーティストをリスペクトしている訳だ。

 

そこで、リスペクトしている相手に「パクられた」と思われては意味はない訳で、やはり、オマージュ作品を作る作者は何処かにオマージュであるとハッキリ分かるヒントなり主張を作品にありありと残しているものである。

 

また、そうすべきであると僕も思う。

 

僕が参加したバンドで曲作りを担当していた奴の中にも、リハをしながら曲を煮詰めていく時、他人のヒット曲の曲名をいくつもブツブツと呟きながら、どれでいこうかとアレンジを考えてた奴は多い。

 

実際に指定してくるアレンジも「この部分は、○○(←曲名)みたいに弾いてくれ」と露骨に指定してくる。

 

そして、そういう奴が書く曲は、メロディーもアレンジもステージングもオリジナリティーは何処にもなく、スター達の借り物ばかりだ。

 

更に余談を付け加えると、そんな作り方にキャリアを重ねると、他人のアイデアの利用の仕方が段々狡猾になってきて、パッと聴いただけでは分からなく作られている事が多くなる。

 

簡単な話がキャリアと共に、パクり方がうまくなるのだ。

 

そんな奴らが、駆け出しのバンドに「曲の出所がはっきりしすぎている」と曲作りのアドバイスをしている場に居合わせた事も何度かある。

 

つまり、「どの曲からパクったかはっきり分かる程露骨にパクるな」「もっと上手くパクれ」とアドバイスしているのだ。

 

パクリの自覚があるかないかは別にして。

 

この事からも、そういう制作方法で曲作りをする連中は、そういう制作方法がいけない事だとか恥ずかしい事だとは全く考えてなくて、それが正攻法だと認識している事が見てとれる。

 

■他人の曲をモチーフにする盗作

2つ目のパターンは、1つ目とこれから話す3つ目の要素の両方を持つ、ごく中間的なパターンで、ごく当たり前の様に、モチーフを置いて曲作りをするパターンだ。

 

これはちょっと伝わりにくいかもしれないが、心理的に特に気負いはなく、それが曲作りの当たり前の工程として、モチーフとなる楽曲を持ってくるという、そんなパターンだ。

 

例えば、ライブで次はバラードを増やしたいなと思えば、他人の曲で実際に存在する、自分が好きなバラードの中から、これでいこうと決定するのだ。

 

まるで、コピー曲のラインナップを決めるかの様に

 

そして、その曲を土台に(モチーフに)、当たり前の様に曲作りを開始する。

 

■インスパイアという名目で盗作

そして3つ目。

 

一番、話したかったポイントはこの3つ目のパターンだ。

 

これは、是非、いろんな人に知っておいて欲しいと、何故だか分からないが、そう思ってしまう。

 

その3つ目のパターンとは、何か、凄く自分の琴線に触れる様な曲に出会った時、不思議なくらい、そんな曲を作りたくなる衝動に駆られるのだ。

 

 

そして、すぐさま楽器を手に取り、曲作りに入る。

 

その曲みたいな曲を書きたいのに、その曲と同じではいけないとどこかで分かっている。

 

その曲そっくりなコード進行やメロディーを演奏しながら、ちょっと違う方向に変えてみる。

 

すると、それはたちまち自分が書きたい曲ではなく、物凄くチープな曲になった気がしてくる。

 

そして、また、元の曲に引っ張られる。

 

そうこうしてるうちに、原曲にそっくりな自分の曲が出来上がる。

 

それを奴らは、「誰々の曲にインスパイアされた」などと格好のいい表現で自分を飾るが、結局はただのパクリに過ぎない

 

こういう流れが3つ目のパターンだ。

 

■盗作の自覚があってもなくても全て盗作

今となっては、この3種類のパターンで出来た曲は、全てパクリだと断言出来る

 

こんなものは「影響」とは呼べない

 

そう呼ぶ奴は、卑怯者だと言い切る事が出来る。

 

あまりに狡い言い訳だ。

 

過去の自分も含めて。

 

そこに、パクってる自覚があるかないかは関係ない

 

■他人のアイデアを盗む事が当たり前になるまでの流れ

僕は、何度か話したが、最初から他人の曲をモチーフに曲を作る事をしていた訳ではない。

 

寧ろ、それは間違っていると考えてた人間だ。

 

しかし、自分と同じ考え方の人間があまりに少ないのと、そう言った、他人の曲に似せて作る作り方を正当化する理屈と、その作り方をする人数の多さに、自分が間違っているかの様な気になって、大勢の意見に流されて、そんな作り方をする様になった人間だ。

 

しかし、普通に考えて、それだけでパクリと呼ばれる様な作り方は間違いだとまで思ってた人間が、そんなにあっさりそんな作り方に変える筈はない。

 

そこに至るには、自分の中にその伏線があったからに他ならないのだ。

 

それを説明する為に、音楽アーティストとなるまでの過程を話しておきたいと思う。

 

最初はほとんどの人が、音楽鑑賞にハマって音楽を聴く事が好きで好きでたまらないと言う所からスタートしているのは、ほぼ間違いない事だろう。

 

そして、それを自分で歌ったり演奏したい衝動に駆られ始める。

 

それが、ミュージシャンになるきっかけだ。

 

その次に、自分で作ってみたくなる人間が、ミュージシャンの枠を飛び出て、音楽アーティストとなるのだ。

 

僕も、このパターンをしっかり踏んでいる。

 

これを簡単に言い換えてみるとしよう。

 

1)最初、自分が大好きな曲を聴く

 

2)そして大好きな曲を歌って演奏する

 

3)最後に、大好きな曲の様な曲を作りたくなる

 

4)そして、最初は、大好きな楽曲のモノマネから曲作りが始まる

 

分かりやすく言い直すとこんな感じだ。

 

この流れは間違っていないし、ここまでなら何の問題もない。

 

しかしながら、これが3つ目のパターンの根源と言えるものなのだ。

 

そして、これこそがさっき話した、自分の作り方が自覚なきパクリと言う手法に変化した「伏線」なのだ。

 

いい曲に触発されて、同じ様な曲を書きたくなる衝動は、初心者に限らず、ベテランでも持ち合わせているものなのではないかと思う。

 

僕の場合、その衝動こそが伏線であり、僕から正確な判断を奪った諸悪の根源であり、自覚なきパクリを行うきっかけとなった元である。

 

一般的には、それを、いつまでもモノマネしてしまう人間もいれば、素直に「やられたな」と他人を賞賛して受け入れる様になる人間がいるだけなのだ。

 

■影響と言う言葉の本来の意味と影響と言う言葉の狡い使い方

本来、リスナー側にしてみれば、同じ様な曲は求めてなくて、そういう曲はオリジナルがあれば十分なのだ。

 

それと同じ様な曲を書きたい衝動を形にした所でそれは作り手の自己満足でしかない。

 

もう既にその曲は存在しているのだ。

 

こういう事から、いつまでもモノマネ的な曲作りをしている人間は、まだアーティストと呼べる段階には来ていないと僕は思っている。

 

それに関しては、売れているとか売れてないとか、有名だとか無名だとかは関係ないし、世間の評価による才能の有無も関係ない。

 

売れてようが、それは、この元になる楽曲をその曲のリスナー達が知らないから売れているに過ぎず、世間でいくら才能があると言われて様が、その才能は他人のものなのだ。

 

簡単な話、才能に溢れているのは、その元の曲を書いた人間である。

 

カッコいい曲そっくりに書けば、カッコいい曲が出来上がるのは当然の話で、それを才能だなどと勘違いされては困る。

 

 

ただし、何度も同じ事をこのブログでも書いているが、何かの曲をモチーフにする事と、蓄積された影響が意識せず、自然と出てしまう事は全然違う

 

結果は似た様なものでも、その意味も意義も全然違う。

 

何度でも同じ事を書かせて貰うが、芸術とは継承・発展を繰り返すものなのだ。

 

 

だから、どんな作品でも過去の作品とどこかしら似るのは当たり前と言える。

 

自然と似てしまう、それを影響と言うのだ。

 

そして、何かをモチーフに作っている確信犯は、卑怯にも、都合のいい「影響」と言う言葉を利用する

 

これを言われると、何も言えなくなる。

 

パクリか影響かは本人にしか分からない

 

と言うより、現実には、明らかにパクリと分かるものも多いのだが、それを証明する手立てが第三者には何もなく、その証明の唯一の手段は本人の証言のみだと言った所が正しい所なのだろうか。

 

■音楽アーティストを名乗れるのは脱モノマネの後

話はかなり逸れてしまったが、3つ目のパターンとは、最初はモノマネから入る曲作りの心理と同じものなのだ。

 

何でも最初はモノマネから入ると言う事は、決して間違いではない

 

 

しかし、アーティストとして自分の作品だと言って発表する際には、それはあってはならない事だ。

 

自分の作品を発表する様になるまでに、モノマネから卒業しておく事は必須だ。

 

モノマネは、単なるアーティストへの階段であり、成長過程でのエチュードの様なものにすぎない。

 

凄い曲があれば、「あいつは凄い奴だな」と、素直に作者を賞賛して終わればいい

 

自分の欲を満たす為に、わざわざパクる必要などない

 

そう思うのだが、奴らには何を言っても無駄な事は、過去に既に体験済みだ。

 

奴らを非難するつもりもないが、奴らには今更何も期待してもいない。

 

これからの世代がバカな勘違いと手法を継承しなければそれでいい

 

それが、僕の願いだ

 

■パクリが横行している間は真の先進国ではない

物作りの世界で、今は先進国と言われてそのルールもモラルも発展している国々も、昔は、パクリ商品が当たり前の様に横行し、それが悪い事だと言う自覚もなければ、そんな世論さえなかった。

 

これは日本も含めての話だ。

 

例をあげればキリがないが、一つだけ例をあげると、昭和50年代頃だったか第二次高度成長期の中にあってまだまだ発展途上中の国であった我が国では、その頃、ゲイラカイトという海外からやってきた凧が流行った事がある。

 

その頃の日本は、1ドル360円の時代で、輸入物の凧はけっこう高くて、しばらくすると、空を羽ばたいてるほとんどの凧は、ゲイラカイトそっくりの安価な国産パクリ凧だったと言う事が現実に昭和の時代にはあった。

 

世の中に流通していた国産品のほとんどは、パクリ製品で、今現代の発展途上国の状態ととてもよく似ている。

 

そして、日本は戦前から長きに渡って著作権にも無頓着で、その当時のペナルティーが日本に課されていて、今でも解除されてない実情を知っている人は少ない。

 

しかし、欧米に比べて、音楽に関しては、まだまだ意識が低く、そういう部分では日本はまだまだ発展途上国なのだと思えてくる。

 

違法コピーなどの意識もようやく高まりを見せ始めたが、まだまだ無頓着で問題意識のない人が大半を占めているのも事実だ。

 

特許に関しては、先進国の仲間入りを果たしているが、著作権についてはまだまだ発展途上国と言わざるを得ないだろう。

 

立ち読みは万引きと同じだとか、違法コピーは犯罪だと言う意識が国中に広がるそんな日が早く来て欲しいといつも思う。

 

今、やたらネットでは日本人は民度が高いと自慢げに語る人間が増えているが、僕は、こういう事がきちんと出来る様になるまで、その点に関しては、そこまで誇る気にはなれない。

 

■最後に

僕個人の体験から、自覚のないパクリの心理を解説させて頂きましたが、ちょっとしたトリビアにはなり得たのでしょうか?

 

楽しんで頂けたのなら、嬉しいです。≧(´▽`)≦

 

 

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