アンコール遺跡とシェムリアップ情報 ~交通手段やトゥクトゥク価格など~
≪遺跡への交通手段≫
シェムリアップの街から遺跡への交通手段は、トゥクトゥク、バイタク、車、チャリの4つ。
一番安くあがるのはもちろんチャリだが、人数次第ではトゥクトゥクや車もけっこう割安。
重要なのは遺跡の周り方で、どう周るのかによって、料金がけっこう変わるので注意。
チャリは街で1日US$1~あるが、安いものは粗悪品(欠陥品)も多いので、試乗は必須。
トゥクトゥク、バイタク、車チャーターについては、基本交渉制。
街にいる流しのドライバーに交渉してもいいが、宿泊先のGHや日本人宿で頼むのが一番楽。
街で色々と話を聞いたが、タケオGHの料金表(基本FIXだが交渉も可能)の値段が一番割安だった。

料金表は、バイタク(1名)、トゥクトゥク(1~2名)、車(4人乗り)、ミニバン(9人乗り)の順


ちなみに、今回僕が利用した交通手段は以下。
1日目/トゥクトゥク(タケオGHで申込)/朝日+ベンメリア+バンテアイ・スレイ+夕日/US$40(2人で)
2日目/トゥクトゥク(Chenla GHで申込)/村散策+大回りコース+夕日/US$20(2人で)
3日目/チャリ(Chenla GHでレンタル)/アンコールワット+アンコールトム+小回りコース/US$1.5

小さい四角がアンコールワット、大きい四角がアンコールトム。大回りコースが外周で、小回りコースは内周。
今回トゥクトゥクを2日間利用したが、広々と足を伸ばして座れたため、移動は苦にならなかった。
3日目はチャリで周ったが、走行距離は全部で30kmほどと、こちらもそんなに苦ではなかった。
チャリで大回りコースも行けなくはないが、遺跡の観光にも体力を使うため、トゥクトゥクがベター。
バイタク(バイクの2人乗り)は小回りコースまでならありだと思うが、長距離には絶対向かないと思う。
※チャリの場合、暑さとスコールには注意!!
≪アンコール遺跡の周り方≫
僕が思うに、一番オーソドックスなのは3日券を買い、アンコール遺跡群を一通り周るルート。
僕の場合、最初にベンメリアから行ってしまったが、最初はやはり中心からの方が良いと思う。
よって、1日目にアンコールワットやアンコールトム、小回りコースを周り、
2日目に大回りコース、そして3日目に郊外遺跡へ足を伸ばすのがベスト。
※ようは僕のコースの1日目と3日目を入れ替えた感じ
1日券でも主要部だけなら周れると思うが、その場合、遺跡群の中で取捨選択が必要。
一番のおススメであるベンメリアは、アンコール遺跡群とは別料金(US$5)なので、1日券+ベンメリアは可能。

アンコール遺跡の入場料。1日券US$20、3日券US$40(1週間有効)、7日券US$60(1ヶ月有効)
≪遺跡以外の見所≫
遺跡巡りのオプショナルで、おススメなのが村散策。
本来であれば郊外の村に足を伸ばしたいが、時間が限られている人が多いと思う。
そこで簡単にアクセスできる村として、遺跡群を周る途中にある村に立ち寄るのもあり。
遺跡に近いため、そこまでの田舎さはないものの、素朴な暮らしをするカンボジア人の私生活が垣間見れます。

村に行くため持参したゼリー。遺跡内の子供にもあげたのだが、やり取りが楽しかった^^
≪遺跡内での食事≫
遺跡内の食事処はどこも激高。
僕が見た限りどれも1品US$4~5くらいで、飲み物はだいたいUS$1。
カンボジアの物価を考えると、相当高いが、遺跡内なのでどこもこんな感じ。
よって、安くあげたい人は、食料を持ち込むか、GHにお弁当を頼む。

カンボジア料理のAmokやカレー、炒め物などはだいたいUS$5

タケオGHではお弁当を作ってくれ、1人US$2.5と遺跡内のレストランより割安
≪シェムリアップ≫
アンコール遺跡へのゲートシティ・シェムリアップは、ツーリストのための街なので何でもある。
GH、ホテル、レストラン、マッサージ、ナイトマーケット、Pub Street、ショッピングモール・・・
ほんと何をするにしろ、何を買うにしろ、不便はないと思う。
僕が滞在中行ったレストランの中で、一番のおススメは韓国料理^^

シヴァタ通りにあるショッピングモール

カンボジアでは銀行より両替所のほうがレートが良い

夜になると賑わうPub Street

なぜか人気だったドクターフィッシュ。ここのドクターフィッシュはデカすぎ!!鱗あったし(笑)

レストランはクメール料理のお店や

ヤギを使った焼肉など、地元系のレストランから各国料理のレストランまで、色々ある

その中で一番おススメなのが、シヴァタ通りにある韓国料理屋さん

アンコールマーケットを過ぎると、道の右側に韓国料理屋が3つ並んでいるので、その一番奥

一番人気のメニューは、豚のBBQ(サムギョプサル)の食べ放題

各種前菜はもちろん

スンドゥブとライスまでついて、お値段US$4!!メチャクチャCP高いです。マジおススメ^^
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最終日はチャリで大爆走 ~アンコール遺跡小回りコース~
アンコール遺跡観光の最終日。
実はまだちゃんとは観れていないアンコール・ワット、トムの2大遺跡とその周辺の遺跡を周る。
1日目、2日目とトゥクトゥクで周ったため、
この日はまだ一度も乗ってないチャリ(1日US$1.5)でLet's go!!

気温35℃を超える炎天下の中、ママチャリをこぎだす

シェムリの街から遺跡群の園内までは約6km、時間にして30分ほど
≪アンコールトム≫
大きな都市の意の宗教都市。
500リエル札に描かれており、
アンコールトムの中央にあるバイヨン寺院は、「クメールの微笑み」をたたえた観世音菩薩で知られる。
仏教寺院だが、ヒンドゥ教も混在していて、
寺院内の様式は、塔と回廊を重ねながら中央祠堂に向かってそびえるピラミッド型。
塔の頂には微妙に異なる表情を浮かべる四面の観世音菩薩(全部で196)が刻れている。


・第一回廊
チャンパ軍との戦いやクメール人の内乱など戦いに関するレリーフが多い。
南面にはワニや虎がいたり、北面には曲芸師がいたりと、なかなか面白い。
・第二回廊
ヒンドゥ教の神々(シヴァ神やヴィシュヌ神(4本の腕)など)が出てくるレリーフが多い。
※ヒンドゥ教三大主神は上の二つとブラフマー神






・上部テラスと中央祠堂
最上階は石を敷き詰めたテラスになっている。


≪トムマノン≫
勝利の門から東へ500m。
女神デヴァターの美しいレリーフが残っている。


≪チャウ・サイ・テヴォダ≫
円柱に支えられた空中参道が美しい。

≪タ・ケウ≫
レリーフが少ない重厚な寺院。
元々はシヴァ神を祀るヒンドゥ教寺院として建てられたが、王の死や内戦により未完のままとなった。
クメール建築初の回廊を備えた寺院で、急勾配の階段を上ると5つの祠堂が建っている。


≪バンテアイ・クデイ≫
バイヨン様式の大規模仏教寺院。
アプサラが舞う踊り子のテラスが良かった。





≪プラサット・クラヴァン≫
祠堂内に描かれた3体のヴィシュヌ神が有名。



≪アンコールワット≫
12世紀にスールヤヴァルマン2世が約30年を費やして建造した、クメール建築の最高傑作。
ヴィシュヌ神を祀るヒンドゥ教寺院であり、王の墳墓でもあったといわれている。
のちに仏教寺院に改修され、現在はヴィシュヌ神ではなく、仏像が祀られている。
堀と石壁、さらには3重の回廊に囲まれた中央に本殿が建つ。

アンコールワットに着く直前から降り出した大雨・・・チャリの場合はカッパ必携

カッパがない人も、遺跡内の陽気な売り子たちから買えます
・第一回廊
全長760mもある巨大レリーフは圧巻。
インドの叙事詩や神話など、東西南北の壁に2作ずつ、計8つの物語が展開されている。
『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』の一説、
天国と地獄(天国、裁定に向かう世界、地獄の3層)を描いたレリーフなど、興味をそそるものばかりだった。


・十字回廊
第一と第二回廊をつなぐ回廊。
四方に沐浴するための4つの池があったが、今は水はない。
回廊の天井には色彩が残り、花形の文様も美しい。
江戸時代初期に訪れた森本右近太夫下一房の墨書あり。


・第二回廊
内部は簡素だが、外側に広がるレリーフは綺麗。
様々なポーズをとるデヴァターに出会える。


・第三回廊
中央祠堂を囲むように4つの脇祠堂がそびえる。
ここにも通路の両側に4つの聖池跡が見られる。
※入場は8~11時、14~17時半のみ

・中央祠堂
今は中に入ることができない。
尖塔の高さは65mで、内部には以前はビシュヌ神が祀られていたが、今は仏像が鎮座している。

アンコール遺跡を満喫した3日間。
暑いし、最終日はスコールにもうたれたけど、ほんと充実した遺跡観光だった。
1日券でも主たる場所だけなら巡れるけど、
やっぱり3日はかけて、ゆっくり&じっくり周るのがおススメです!!
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アンコール遺跡2日目 ~アンコール写真集~
アンコール遺跡群観光2日目は、マジ盛りだくさん。
朝5時から朝日を観に行き、夕日まで観ちゃおうという超ハードスケジュール。
☆2日目のコース:朝日+村散策+大回りコース+タ・プローム+夕日
おかげで、腰が・・・(笑)
そんな盛りだくさんだった1日を、昨日以上に写真を中心に紹介しちゃいます!!
Here we go♪♪
≪朝日≫
昨日の夕日に続き、アンコールワットで朝日観賞。
朝6時前だってのに、凄い人だったよ。
みんなご来光好きなんだね。







≪村散策≫
遺跡ばかりじゃアクセントがないので、村散策を追加。
昨日訪れたバンテアイ・スレイに行く途中に見つけた村で、村人たちとちょっと触れ合ってみた。
ここの村は各国や個人からの援助によって井戸や住居が整えられたらしいが、
いまだ水道はもちろん、電気・ガスなどのインフラは整っていなかった。
名産は砂糖菓子とフルーツ(パームフルーツ)と子供たちの笑顔^^














≪東メボン≫
繁栄を支えた貯水池跡に建つ寺院。
以前は東西7km、南北1.8kmもの貯水池であったバライに浮かぶように造られており、
アンコール王朝の繁栄はこの灌漑設備の充実に支えられていた。
寺院内はヒンドゥー世界の物語を表現しているものが多い。





≪タ・ソム≫
髪をしばるデヴァターとリエップ(ガジュマル)の木に覆われる東塔門が有名。





≪ニャック・ポアン≫
ヒンドゥ教説話を具現化した空間。
名前の意はからみ合う蛇。雨季には水が張る。
中央池から4つの小池をつなげるのは、人や動物の形をした石造。



≪プリア・カン≫
12世紀にジャヤヴァルマン7世が父の菩提寺として建てられた。
3重の周壁の内側に複雑な回廊をめぐらせた空間はまるで迷路のよう。
西参道近辺は今修復中だが、崩れた遺跡の中を探検できる。
ガルーダとナーガ、クイーンのレリーフなどが有名。
僕のおススメスポット!!










≪タ・プローム≫
無数の巨木の根が寺院を呑みこみ、遺跡と自然が共生している。
リエップの根が溶けたチーズのように絡みつくさまは、まさに『忘れられた遺跡』の名にふさわしい。
改めて、この遺跡が“ロストワールド”であったことを感じさせる。
ちなみに、タ・プロームは『トゥームレイダー』の舞台になったことでも有名。








≪プノン・バケン≫
アンコール3聖山の一つ。高さは60m。
ジャングルに沈む夕日のポイントとして有名。
17:30に登山道が閉められてしまうので、早めに向かうと良い。

頂上へと続く参道

木々の間から見えた夕日

遺跡

ここの階段、ほんと急なんで注意!!

頂上では暇だったから、モンクと話してた

日没の時間が近づくにつれ、多くなる雲。こりゃ、今日は無理だね。ということで、そそくさと退散。

この時の僕の心境を子供の顔で表すと、こんな感じ。夕日が拝めなくてマジ残念。
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世界で一番好きな遺跡 ~アンコール遺跡1日目~
もう断言しちゃいましたが、カンボジアのアンコール遺跡・・・
今まで見てきた遺跡の中で、文句なしで一番好きです^^
過去、エジプト、インカ、アステカ、マヤ、ネイティブアメリカン、日本など、
様々な遺跡を周ってきたが、ここまで冒険心を擽られ、興奮し、感動した遺跡は無かった。
アンコール遺跡群はいくつかの宗教が融合した世にも珍しい宗教都市であり、
巨大な石造建築群の内部には、繊細なタッチで彫られて彫刻が無数にある。
そして、その建築物とともに共生する木々や昆虫たち。
広大なアンコール遺跡群を駆け回った3日間。
この遺跡に来れて本当に良かった、心からそう思う。
さて、そんなアルコール遺跡群であるが、まずは遺跡の簡単な説明から。
アンコール遺跡群は、トレンサップ湖北西岸の広大な密林地域に点在する石造建築群のことを指し、
世界的にも有名なアンコールワットは、その建築群の一つ。
これらは9~15世紀までカンボジア一帯を支配したクメール王朝の夢の跡であり、
当時国王は神の化身として崇められ、寺院は神と王が交信する場所であった。
同時に、国の繁栄を祈る神聖な地ともされ、当時から多くの人が祈りを捧げたという。
クメールの宗教は、ヒンドゥ教に土着の宗教と大乗仏教を混合した独自の宗教である。
遺跡群にもその影響が顕著にあらわれており、その違いを見るのも楽しい。
ということで、僕の1日目の行動。
当初、初日はメインとなるアンコールワットやアンコールトムを周ろうと思っていたが、
GHで出会った日本の方がベンメリアに行くと聞き、せっかくなのでご一緒させてもらった。
初日から遠出となったが、まあ旅は道連れ。
2人でトゥクトゥクを借り切って、いざ出発。


≪プレ・ループ/アンコール遺跡群共通券(3日券US$40)≫
レンガ造りの巨大寺院差後の建築。
ラージェンドラヴァルマン1世が建てたピラミッド寺院。
中央祠堂の頂上からはジャングルが見渡せ、夕日を観るには絶好のポイントとなる。
赤みがかった遺跡の色とジャングルの緑のコントラストが綺麗だった。




≪AKI RA地雷博物館/別途入場料US$2≫
地雷除去に長年携わってきたAKI RA氏による地雷博物館。
館内は、撤去された地雷をはじめ、地雷の人体影響や除去の仕方などが、詳細に展示されている。
解説には日本語もあるので、非常に分かりやすい。
ここはカンボジアの歴史を知る意味でも、行っとくべき場所。



≪バンテアイ・スレイ/共通券≫
アンコールワットから北北西へ40km、所要1時間。
クメール美術の粋を集めた珠玉の寺。女の砦の意を持つ。
精密な壁面装飾や渦巻き形の塔門、デヴァター像(東洋のモナリザ)の美しさで有名。
噂どおり、レリーフや像の精巧さが際立っていた。








≪ベンメリア/別途入場料US$5≫
アンコールワットから東へ80km、所要2時間弱。
森の中にひっそりと眠る巨大遺跡。
東のアンコールと呼ばれ、3重の回廊や十字回廊などアンコールワットとの共通点は多い。
長年、この遺跡は開放されていなかったが、2001年から外国人観光客に公開された。
冒険心くすぐられる遺跡で、まさにリアルドラクエだった。
僕が一番好きな遺跡。





















≪アンコールワット/共通券≫
帰りがけ、夕日を観るために寄ったアンコールワット。
時間が無かったため、寺院内の見学はほとんど出来なかったが、
西塔門から見るお堀に写る夕日は見事だった。
やっぱり夕日はサイコー^^








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カンボジア 負の記憶 ~本当の意味で知るということ~
サイゴン(ホーチミン)から国境を越えて、カンボジアの首都プノンペンまでやってきた。
プノンペンは首都であるのものの、見所が少ないため、
多くの旅行者は、アンコールワットのあるシェムリアップへの経由地と認識している。

意外と綺麗だったプノンペンの中心街

綺麗なショッピングセンターもあり、僕が思い描いていたプノンペンのイメージとは違っていた
僕も王宮や寺院、国立博物館には興味がなかったが、行きたいところが2つあった。
『トゥール・スレーン博物館』と『キリング・フィールド』だ。
1975年から3年8ヶ月に及んだポル・ポト政権下で、恐怖政治(無謀な社会主義改革)が敷かれる中、
たったの4年弱で、国民の1/3にあたる200万人もの命が失われた。
上記の2つは、その残忍なる虐殺の場となった現場である。
殺害されたのは主に、敵対していたロンノル派(前政権)の人間や知識人、技術者、そしてその家族だった。
実は、この日はベトナムの戦争証跡博物館の翌日だったため、正直気は重かったが、
今しか行ける機会はないと思い、1日で2つの負の遺産を周ってきた。
≪トゥール・スレーン博物館/Capitol GHから徒歩20分/入場料US$2≫
元々学校だった建物を監獄として使用し、今分かっているだけでも2万人の命がここで失われた。
ほとんどの人が罪無き人々で、酷い拷問の末、処刑されたという。
内部は4つの棟からなり、独房や拷問器具、当時の様子の絵や遺品などが展示されている。
館内には、なんとも言えない負のオーラが立ち込めており、言い方は悪いかもしれないが、本当に不気味。
公開されている部屋はどこも薄暗く、寂しいというか、孤独感を感じてしまうような雰囲気だった。
興味本位で覗いてしまった閉鎖部屋には、なんと床にまだ血痕が残っており、
拷問や虐殺が最近の出来事であったことを強く物語っていた。
見学途中、若干の気持ち悪さを感じながらも、何とか見学を続けていたが、
有刺鉄線で囲まれた独房棟(C棟)の2階の独房に入った時、
僕は今まで以上の強い吐き気を感じてしまい、それ以上見学することはできなかった。
ここまでリアルに拷問と虐殺を感じてしまった場所は、初めてだった。

外観

元々学校ということで、造りは校舎そのもの

A棟の通路

拷問部屋

拷問器具と拷問の様子

外にあった運動器具の鉄棒は、拷問器具へと変わってしまった

館内に展示されていた囚人達の写真

虐殺された人達の頭蓋骨と慰霊

C棟は自殺防止のため、有刺鉄線で囲まれていた

1階はレンガ造りの独房、

2階は木製の独房が並んでいた。この後、独房の中を見学し、強い吐き気を感じてしまった。

外に出たときに見上げた青空がとても綺麗だった。当時の囚人達は、どんな気持ちでこの空を見上げたのだろう。
≪キリング・フィールド/市内からバイクタクシーで20分/入場料US$2≫
トゥール・スレーン博物館を見学後、ちょっと休んでからキリング・フィールドへ。
キリング・フィールドとは固有名詞ではなく、当時虐殺が行われた現場の通名である。
そのため国内にはキリング・フィールドと呼ばれる場所がいくつかあるが、プノンペン近郊のここが最大。

GH前の客引きで、一番人が良さそうだったバイタクに声をかけた。値段は往復でUS$5と適正だった^^

市街から10分も走ると、辺りはもう田舎風景に・・・
入場料を払い、敷地内に入って一番初めに目に付くのが、大きな慰霊塔。
塔の内部にはここで発見された9000近くもの頭蓋骨が安置されている。

慰霊塔

頭蓋骨は性別・年齢別に安置されており、子供のものも多かった
塔の周囲には無数の穴があるのだが、これは遺体を掘り起こすときに出来たもの。
当時、この穴の周りで囚人は虐殺され、穴の中に埋められたのだという。
アウシュヴィッツを見学した時、大量虐殺に使われたチクロンBという毒ガスを見たが、
ここでの虐殺の方法は、撲殺・・・。

地面に無数にあいた穴

当時の様子を再現した絵
それを聞いた時、僕は悲しみよりも人間の怖さを感じてしまった。
本当に人間とは惨いものだ。
今ここに何の不自由もなく立っている自分に、幸せを感じずにはいられなかった。

何百もの遺体が発見された場所

安らかな眠りを祈るばかりである
今回、ベトナムからカンボジアへと負の記憶を3つ続けてみたが、本当に気が参った。
戦争と恐怖政治という、性質の違う背景ではあるが、共通している部分もある。
①本来であれば国によって守られるはずの国民の命が、国のせいでたくさん失われていること
②その影響が今も続いていること
2つの出来事の今への影響とは、
ベトナムでは枯葉剤被害、カンボジアでは現国民の半数が20歳以下(40代以上が極端に少ない)であること。
今まで、欧州やアメリカ大陸で、“負の遺産”と呼ばれるものをいくつも見てきたが、
ここまで今に繋がる悲劇を目の当たりにしたのは、初めてだった。
学生時代に授業で習い、知識としては知っていたが、
それは知った気になっていただけで、実は何一つ現実を知らなかったのだということに改めて気づいた。
自分が今まで知っていると思い込んでいる知識を、いろんな角度からもう一度見なければならない。
深い悲しみと共に、そう感じたプノンペン観光。
ちなみに、上記の場所以外では、Capitol GH近くのオルセー市場とその周辺が面白かった。
オルセー市場は食料品はもちろん、日用品から専門分野のモノまで、何でも揃う大衆市場。
その周りには青空市場もあって、久しぶりに熱気と活気のある市場を見ることが出来た。
オルセー市場の中では食堂街もあるので、腹ごしらえにぜひ!!








プノンペンについては、早いですがこれにて終了!!
お次はいよいよ、東南アジアのハイライト・アンコールワットです^^
≪サイゴン→プノンペン移動≫
移動日の午前中に戦争証跡博物館へ行きたかったため、昼便を利用。
シンカフェのバス(US$10)が朝6:30にしかなかったため、
近くのDelta Adventure Toursの13:30のバス(US$10)を申し込んだ。
カンボジアのCapitol Tour運行のバスなので、到着はCapitol GH前。
バスは朝から昼過ぎまで数便あり、プノンペンまでは所要6時間。
カンボジアビザは国境で取得可能で、料金はUS$20。
バスの中ではUS$25(たぶんサービス料分が加算)と請求されたが、
自分でやると言ったらパスポートのみ回収された。
ベトナム国境でパスポートは返却され、カンボジア国境は自分で手続き。
VISA申請書(要写真1枚)を記入し、その場で即時発行。

サイゴンからのバス

車内に外国人観光客は4人だけで、その他はみんな現地民
≪プノンペン→シェムリアップ≫
Capitol Tourが1日8本運行。
所要6時間で、料金は2万リエル(US$5)。
到着はシェムリアップのバスターミナルで、町の中心までは5kmほど。
僕はバイクタクシーを利用し、Chenla GH(タケオの隣)前までUS$2だった。
正規価格なのかは・・・知らん(笑)

Capitol Tourの時刻表&料金表

バスの中ではずっとカラオケのような映像が流れていた。何が面白いのか分からなかったが、みんな笑っていた。
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