横田早紀江さん 中山首相補佐官にエール
北朝鮮拉致被害者の家族が立ち上がった。第21回参院選が公示され、横田めぐみさん=失跡当時(13)=の母早紀江さん(71)ら同被害者家族会のメンバーは、自民党比例代表候補の中山恭子首相補佐官(67)が東京・六本木の選挙事務所前で行った出陣式に駆け付け、拉致問題解決に尽力している中山氏を激励した。
夫の滋さん(74)が体調を崩しているため1人で姿を見せた早紀江さんは「北朝鮮が拉致を認めてからもう5年。少しずつ家族が帰ってきたが、なかなか前に進まない。親の気持ちとしてどれだけつらいことか」と拉致問題の解決をアピール。「中山さんはわれわれと同じ心でやってくれる方。金正日(総書記)が“大変なことになった”とびっくりするくらいの票で当選させて」とエールを送った。また、家族会副代表の飯塚繁雄さん(69)や同事務局長の増元照明さん(51)夫妻も合流。飯塚さんは「トップ当選で拉致問題の進展を早めよう」と力強く呼び掛けた。
心強い“支援者”の登場に中山氏は満面の笑み。「(今回の参院選は)すべての拉致被害者救出のために国民の信を問う選挙。皆さんの一票の積み重ねが北朝鮮への強いメッセージとなる。国民の意思を表す投票」と支持を訴えた。
中山氏は小泉政権下の02年9月に内閣官房参与に就任。同年10月に被害者5人が北朝鮮から一時帰国した際、家族との橋渡しとしての存在感を示した。また、5人を北朝鮮に戻すかどうかについて“国家の意思”による決断の重要性を強調、家族会から絶大な信頼を得ている。
「自民党は拉致被害者家族会までも選挙利用するのか」と批判の声もある。しかし、横田さんをはじめ家族会は拉致問題解決への道を切り開くため、必死の思いで戦っているようだった。
[ 2007年07月13日付 紙面記事 ]
スポニチ Sponichi Annex ニュース 社会
韓国政府、拉致被害者家族に慰労金 「あまりに少額」反発も
【ソウル12日井田哲一】韓国の統一省は十二日、朝鮮戦争休戦後、北朝鮮に拉致された韓国人被害者の家族に対し、最高で四千五百万ウォン(約六百万円)の慰労金を支給する法律を今年十月に施行すると発表した。拉致されて三年以上経過し、その後に韓国に帰還した本人には最高一億四千万ウォン(約千八百万円)と住宅支援金を支給する。
統一省によると、拉致被害者の家族に対し、一千万ウォン(約百三十万円)を一律に支給。さらに拉致期間が十年以上の場合は、政府が定めた最低賃金の五十倍の範囲で特別慰労金(最高額三千五百万ウォン)を加算する。
韓国政府が昨年実施した拉致被害者の実態調査によると、拉致被害者は四百八十人おり、ほかに五人の拉致被害者が韓国に帰還した。
ただ、今回の政府の発表に対し、被害者家族の団体は「北朝鮮のスパイだと白い目で見られ苦労してきた代償としてはあまりに少ない」と反発を強めている。
国際 北海道新聞
「次の段階」具体化焦点 「日本外し」めぐり攻防も
【ソウル12日小出浩樹】北京で18日から開かれる6カ国協議の首席代表会合は、北朝鮮核施設の稼働停止・封印など「初期段階措置」の履行確認とともに、「次の段階の措置」である核施設の無能力化の定義などをどこまで具体化できるかが焦点となる。日本にとってはまた、北朝鮮による「日本外し」をめぐる攻防の場ともなる。
「初期段階措置は円滑に進行するはずだが、問題は『次の段階』だ」。ソウルを訪問中のエルバラダイ・国際原子力機関(IAEA)事務局長は12日の記者会見で、1カ月以内に封鎖作業が完了する見通しを示す一方、「次の段階」の困難さを指摘した。
核施設の「封印」が文字通りスイッチを動かせないよう封印するだけの作業なのに対し、「無能力化」は再稼働を不能とすることを指す。事務局長はこうした技術的な差異から見通しを述べたとみられるが、「次の段階」には無能力化とともに北朝鮮が「すべての核計画」を完全に申告することが含まれている。
米側は「すべての核計画」には北朝鮮の高濃縮ウラン(HEU)による核計画も含まれると主張しているのに対し、北朝鮮側は同計画の存在そのものを否定。18日からの首席代表会合で仮に「初期措置」問題をクリアしても、無能力化を含めた2月の6カ国合意の解釈をめぐり、紛糾する可能性は少なくない。
北朝鮮は一方、日本人拉致問題と核問題をセットで解決するよう求める日本に対しては、このところさまざまな揺さぶりをかけている。
金正日総書記が「拉致問題の調査を指示した」と6月下旬に一部で報じられたほか、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の土地・建物をめぐり10‐11日に平壌などで相次いで「反日集会」が開かれた。
こうした中で6カ国協議に前向きの姿勢をみせた北朝鮮について、「大きな海図を誰かが描いているのだろうし日本外しの思惑も否定できないが、相手(日本)があることで狙いはそう簡単にはいかない」(日韓外交筋)などの見方がある。
=2007/07/13付 西日本新聞朝刊=
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