仙台目指して山形『蔵王温泉』・宮城の温泉めぐり!最後は那須で休息です。① | サラリーマンおやじのさえずり小鳥っぷ(小旅行)

サラリーマンおやじのさえずり小鳥っぷ(小旅行)

サラリーマンおやじの休日ドライブと温泉巡り

今年の夏季休暇は妻の山形・山寺詣りと宮城・仙台で牛タンとずんだ餅を食べるという願いを叶えるべく、そしてそこに小生の希望であるワイナリーと温泉を巡るという意見も取り入れた旅にしたのです。つまり宮城蔵王から入り、蔵王を見、蔵王温泉で一泊、翌日山寺に詣でて作並温泉で二泊目、さらに松島と仙台市内を見学して仙台の奥座敷秋保温泉で三泊目、最終日は仙台市内で買い物をして那須元湯温泉休息の一日をとるという行程にしたのです。

 

台風が去ってまだ天気が安定しないことから朝4時の出発で長野ICから一路東北自動車道に向かい白石ICで下ります。旅の始まりは、江戸時代。仙台藩の南を守る要衡として栄えた城下町・白石のシンボル「白石城」です。。

 

 

後三年の役で戦功のあった刈田氏が寛治2年(1088)に築城したのが始まりの白石城は、慶長5年(1600)の関ヶ原合戦後の慶長20年(1615)に一国一城令が出された中、数少ない例外として仙台藩には仙台城と白石城が認められました。白石川の南側に位置する丘陵に築かれた平山城で、仙台藩の南を防衛した白石城は十万石規模の大名の城であり、片倉小十郎景綱に与えられ以降明治維新まで260余年の間居城としました。

 

 

現在の白石城は平成7年(1995年)に全国的にも貴重な高層木造建築として、藩政期の建築様式のまま三階櫓や大手一ノ門、大手二ノ門、土塀などが木造で復元されています。

 

 

大手門付近の虎口は幅が狭くなって折れ曲がるなどの工夫があります。

 

 

まずは蔵王に向かう前に朝食をと目指した経由地は蔵王酪農センターの一画にある「チーズシェッド」です。目的地に続く国道457号は、予想に反して森の中の狭い一車線ですが、あわてる旅でもなく、開店も9:30からなのです。蔵王酪農センターは、広大な牧草地で乳牛を飼育し、施設内の売店で乳製品の販売をおこなっているので、やはりここは蔵王チーズを使ったチーズフォンデューをいただくことに。

 

 

オイルランプでトロリと溶けたチーズに、パンやソーセージ、温野菜をつけていただきます。ストレートに口に広がるチーズの味わいは濃厚で少しの外連味もありません。

 

 

さらにルート上にはこけし作りで知られ、茶褐色の湯が特徴の遠刈田温泉があり、食事まで時間があったので散策することにしたのです。遠刈田大橋(こけし橋)を渡るとそこは温泉街の中心地です。

 

 

遠刈田温泉は蔵王連峰の東麓、標高330mの高原にある温泉地で、慶長6年(1601)の開湯以来、湯治場として、また写真の蔵王山頂の刈田嶺神社の里宮と蔵王の信仰登山とともに発展してきました。

 

 

昔々蔵王山系から遠刈田温泉のそばを流れる松川の上流にある不動滝の大ウナギが三階滝の大ガニとの戦いに敗れ、切られたウナギの尾がこの地に流れつきました。それで遠刈田温泉は、足腰に効くようになったと伝えられています。道端から湯気が立ち込める共同浴場が「神の湯」です。

 

 

今回のドライブコースはここ遠刈田温泉のある東側から蔵王エコーラインで御釜へ上がり、西側に湧く蔵王温泉を目指す。溶岩流によって誕生した蔵王の山々は、約3万年前」に山頂部にカルデラが形成され、それ以降も断続的な火山活動が続いています。この活火山の恩恵は上質な温泉が周囲に多く、遠刈田、青根、峩々、蔵王と天然温泉の宝庫です。

 

エコーラインは季節ごとに美しい景観が楽しめる遠刈田温泉から山形県上山市へ通じる全長約26kmの山岳

観光道路で蔵王山への入口は昭和37年(1962)の蔵王エコーライン開通を記念して昭和44年(1969)に建てられた「大鳥居」です。この地はかつて蔵王大権現への参詣路でもあったところで霊峰蔵王山の入口でもあります。

 

 

1Kmほど走ると「滝見台」に着きます。日本の滝百選のひとつであり、緑の木々の間を縫うように流れ落ちる落差181m、巾7mの「三階滝」を正面に眺められる展望台です。

 

 

途中三段に流れ落ちることから三階滝の名がついた蔵王山中澄川の代表的名瀑です。その右手奥には落差53.5m巾16mの澄川にかかる直下瀑の「不動滝」も眺めることができます。不動滝の大ウナギが三階滝の大ガニとの滝壺(住み家)争いの舞台です。

 

 

さらに1km走ると険しい顔であたりを睨む蔵王不動尊像があります。

 

 

真っ赤に燃える炎を背にして迫力ある形相で立つ不動明王像で近くには不動滝を滝見台より少し近くで見ることができる展望台もあります。

 

 

蔵王ハイラインに近ずくにつれて樹高は低くなり、太平洋側の平野部や松島の眺望が楽しめます。蔵王ハイラインに入って540円の通行料を払えばそのすぐ先が山頂の駐車場です。蔵王刈田岳山頂駐車場から5分も歩けば、蔵王のシンボル御釜が見下ろせる高台にでて、そこにはエメラルドグリーンに輝く御釜の水の色を見ることができる・・・はずであったが生憎の雨模様で、無念!(晴れていればの写真を掲載)

 

 

御釜は蔵王刈田岳、熊野岳、五色岳の三峰の抱かれたエモラルドグリーンの水が輝く周囲約1km、直径約330mの円形の火口湖です。気候や太陽光線の角度によって水の色を変えることから「五色沼」とも呼ばれています。

 

時間もまだ早いことから御釜はあきらめて幾重ものカーブを経て上山にある「タケダワイナリー」にいくことにしました。

 

 

タケダワイナリーの原点は約100年前、オーナー武田家の初代・猪之助は上山に約5haの土地を見出し葡萄を植え付け、その後1920年三代の目重三郎によってタケダワイナリーは創業されました。

 

 

近くの上山温泉によってみることにしたところ、お城があったのです。蔵王連峰を仰ぐ上山は、藤井松平氏三万石の城下町として発展しました。月岡公園内にある「上山城(別名月岡城)」は最上氏の最南端の城塞で、天文4年(1535)に築城、土岐氏の時代(1628)に整備され月岡・天神森にそびえる城郭は「羽州の名城」としられました。昭和57年(1982)に再建されています。

 

 

室町時代の長禄2年(1458)、諸国行脚中の肥前の僧月秀が沼辺で傷ついた脛を癒す一羽の鶴を見つけ、温泉が湧いていることに気付いたため、上山温泉は当初、「鶴脛温泉」と呼ばれていました。江戸期。上山は羽州街道の温泉宿場であったため、参勤交代や出羽三山、特に湯殿山詣での旅人でにぎわったといいます。「出羽で庄内最上で上の山ここは会津の東山」と唄われたことからもその華やかさが想像できます。

 

名月の眺めが見事だという月待坂を下っていくと武家屋敷通りを歩きます。江戸時代に建てられた藩の要職にあった家臣の屋敷が数戸残っていて、現在も子孫が居住されています。三輪家では庭だけでなく屋敷内も見学できます。

 

 

蔵王温泉は山形県山形市南東部、蔵王連峰の西麓、標高880mにある温泉で、古くは高湯とも呼ばれていました。蔵王温泉に語り継がれている伝説によれば、今から1900年ほど前、景行天皇の時代西暦110年までにさかのぼります。日本武尊が蝦夷討伐の東征の際に従った吉備多賀由により発見されたと伝わり、「多賀由の湯」が転じて「高湯」と呼ばれ、最上高湯、白布高湯、信夫高湯とともに奥羽三高湯の一つに数えられる古湯です。


蔵王温泉の魅力と言えば自然湧出泉で、山麓から自噴する温泉は5つの源泉群と47の源泉があり、一日に8700tと圧倒的な湯量を誇ります。泉質は「石鹸いらず」と呼ばれる、pH1.25~1.6の白濁した強酸性の硫黄泉です。日本一の酸性泉として知られる秋田県の玉川温泉と肩を並べるほど、抜群の殺菌力で知られる日本屈指の名湯です。


そんな名湯により気持ちよく浸かるため。まずはトレッキングでひと汗かくことにしました。蔵王中央ロープウェイで約7分の空中散歩を楽しめば、そこは標高1300mに位置する蔵王中央高原です。散策路が整備されて気軽に一周約3.3km2時間弱のトレッキングが楽しめます。

 

 

しかしながら今日は生憎の天気なので不動滝コース約90分を選びました。先ずはロープウェイ鳥兜駅から徒歩1分、標高1387mの鳥兜山山頂付近にある展望台へ。本来なら蔵王温泉街が一望でき、その遠方には鳥海山や月山などが望めます。

 

 

展望台広場には蔵王大黒天が鎮座されており。開運の鐘が音色を響かせます。

 

 

中央第一リフトに沿って下り「ドッコ沼」へ。周囲約350m平均水深約2mの山形市の水瓶ともいわれる水源です。この沼に住んでいた竜を鎮めるため覚山法師が呪文を唱えながら金剛杵の独鈷を投げ入れたことによりこの名がつきました。手前は透明緑色、奥にいくほど濃いエメラルドグリーンになるグラデーションは、水底かえあ湧きだす水は古くから枯れることがなく信仰を集めてきたこととあいまって神秘的な雰囲気です。

 

 

ここから樹齢約150年のブナ平を歩くこと往復60分、滝の落ち口に不動明王の石像が安置されていることから呼び名がついた「不動滝」に到着です。マイナスイオンたっぷり浴びます。

 

 

戻りは中央第一リフトにのって鳥兜駅まで上り、ロープウェイで下山です。

 


蔵王中央ロープウェイと蔵王スカイケーブルの間、山側に少し歩いた狭い通りが「酢川温泉神社」へと続く「高湯通り」という温泉のメインストリートです。この通りにあった17軒の湯宿から蔵王温泉が始まったのです。350段以上もある急こう配な石段を登り詰めた先に立つ薬師堂、かつては酢川神社の本殿でした。

 

 

平安時代の創建と伝わりますが現在の社殿は鉄筋コンクリート造りになっています。

 


高湯通りから少し右手にそれた坂道を10分ほど上ったたところに「源七露天の湯」があります。

 

 

内湯は木造りで落ち着いた雰囲気のなか入浴できます。

 

 

露天風呂は広葉樹に包まれた静かな環境にあります。

 

 

さらに奥に100mほど上がった高台、一度川の渓流沿いの開かれた名物風呂が、木々と渓流に囲まれ開放的な気分で入浴できる「蔵王温泉大露天風呂」です。自然石を組んだ4つの湯船が階段状に並び、一度に200人が入浴できる大きさで、上段2つが女性用、下段2つが男性用になっています。

 

 

今日の宿泊は、自然に抱かれた温泉リゾート「離れ湯 百八歩 蔵王四季のホテル」。温泉街の喧騒から離れた場所にあり、北欧のリゾートを思わせる外観。建物全体がアーチを描いているせいか曲線が多く、優雅な雰囲気です。客室はすべて山側に配されています。

 

 

蔵王四季のホテルからカラコロ歩くこと百八歩で「離れ湯百八歩」に到着です。

 

 

乳白色の硫黄泉が堪能できる離れ湯百八歩は、天井の梁から浴室の床まで隅々まで木の温かみがある総木造りとなっていてこころ安らぐ時がすごせます。

 

 

開放感あふれる石造りの露天風呂からは雄大な蔵王連峰。竜山の絶景が一望できます。