学知にあらず~towel-monkey -13ページ目

不思議な夢



多分、因島にある生家の、仏間だと思う。いや、多少の間取りの違いはあるけど、間違いなくそこだ。仏壇の正しい位置は、窓側から奥なのだけど、窓側になってた。季節は夏、ちょうどお盆の時期らしい。時間は遅い午後、ひとりぼっちで誰かの帰りを待っている。

仏壇の前には和室によくあるような、昭和レトロは正方形のちゃぶ台がある。その上には僕のスマホが置いてある。窓は開けっ放し、虫が入ってこないかと気にしている自分がいる。

今日はお盆かー、そういえば仏壇に手をあわせる機会も少ないなと思い、仏壇の前に座って、鐘を一回鳴らした。チーンと僕のほかに誰もいない家の中に響いた。

す、すると仏壇のなかに置いてある、花とか、おちょことか、位牌とか、なぜか小さなダルマとかが、小刻みに動き出した。おー、これは子どもの頃に一度体験したことがあると、嬉しくになって、今度は何度も鐘を鳴らしてみた。するとさらに、今度は踊り舞うように、置いてあるものたちがより激しく小刻みに動き出した。ご先祖様と共鳴したような気持ちで嬉しくなり、何度も何度も鐘を鳴らして、ナンマイダー、ナンマイダーと唱えた。

最後に小さいダルマがコトンと倒れて、ダルマの前に置いてあるさらに小さな「玉」に、ダルマがキスをした。ダルマは口がないので、それっぽい角度と場所に当てた、という感じだった。その様子を見て、「愛」という言葉が浮かび上がり、僕は感情が爆発し、オエオエと泣き始めた。

ある夏の生家であろう場所にある仏壇の前で、鐘を何度も鳴らし続け、ナンマイダーと叫びながらオエオエと泣いている僕がいる。あ、そうだ、この体験を友人でもある岩瀬の住職さんに教えようと、スマホを手に取ったが、あとにすることにした。

うる覚えなのだが、確か父ももう亡くなっている記憶があった。これは一昨年に亡くなった義父のイメージだったのか、実の父だったのかはわからない。

ひとしきり事を終えて、愛のイメージに包まれた満足感を得たあと、辺りがすでに暗くなっていることに気づき、急いで窓を閉めた。この夢のことを、目が覚めてすぐに妻に伝え、そして、内容を忘れまいと、こうやってブログに残すことにした。

きっと何かのお告げなんでしょう。

ご先祖様、どうもありがとう。

過去の点と点がつながる



<マンダリン・オリエンタル東京にて>

最近、スティーブ・ジョブズさんが残した言葉を思い出します。

ー「未来でつながる点と点を先回りして読むことはできない、私たちは過去を振り返ったとき、はじめて点と点のつながりに気づく」

これは、スタンフォード大学の卒業式で語った彼のスピーチの一部です。大学でカリグラフィのクラス(点)を受けていなかったら、Macの発明(点)はなかった、というエピソードです。

これに加えて、認知科学者の苫米地英人さんの著書に書いてあった「時間は過去から未来ではなく、未来から過去へ流れる」という仮説を思い出します。

脳みそのCPUが、倍の周波数だったらスッキリと理解できるかもしれませんが、3次元しか認知できない人間の脳みそは、この仮説は実感できません!(´Д`;)

ところが、スティーブ・ジョブズさんのスピーチがそのヒントをくれました。
つまり、現在において必要な点(体験)は、過去に遡って作られている。この「遡る」という行動はタイムマシンでもなければ無理だと思うのですが、過去は現在の後から起こる世界なので、当然可能ということなのかもしれません( ̄□ ̄;)!!

もっと言うと、未来が先にあって、過去は未来に必要な体験を後付けで行なっている、という見方ができます。じゃぁ、未来は生まれた瞬間から決まっているんかい!と、人生が急につまらないものに感じるかもしれません。

でも、僕は違う仮説を考えてみました。未来は無限の選択肢があって、その人が選択するであろうバリエーションに対応できる体験をしている。だから、スティーブ・ジョブズさんも、もし違う人生を歩んでいて、Macを発明していなかったとしても、異なる点と点の結びつきを実感できる別の体験もしている、ということです。

そして、このブロブを書きながら整理できました。
人は生まれながら、未来の幅を持っている、その幅とは経済や人間関係の豊かさとか、そういったものではなく「生きるカテゴリー」です。そのカテゴリーとは何かに気づくたとき、意味のある人生を送ることができるんだと思うんです。

結局、過去に自分で書いたブログの内容に似てしまいます。( ̄ー ̄;

最後にとっておきの秘密を教えます。

未来の自分を変えるのは自分の潜在意識です。潜在意識には未来も過去もありません。すべての時間を串刺しして存在しているものだと思います。過去に縛られる自分という存在は理解できると思いますが、未来に縛られる自分は想像できませんよね。でも、両方ともまったく同じ原理なんだと思うんです。

未来と、現在と、過去は、同時に変わっています。
だから、潜在意識は、現在の自分が本当に正しいと思うこと、好きなこと、大事だと思うこと、気持ち良いこと、をやるようにサポートしてくれる存在です。
自覚がないのに、ストレスがたまって障害が出てきたという場合は、潜在意識と共鳴していない状態なんだと思います。僕にも経験があります。

潜在意識は教えてくれます。

この目の前の人と一緒に居なさい、この人を愛しなさい、大事にしなさい、あなたに必要な人です。そして、この人もあなたを必要としています。そして感謝しなさい。二人は、もともと1つの存在でした…と。

妻よ、ありがとう。

2016年、再スタートの年


<映画「人生の約束」プロモーション撮影現場にて>

2016年、新年あけまして、おめでとうございます。

今年の元旦は、嫁と一緒にゆっくりと家で過ごしました。
TVの正月番組を観て、たまには正月らしい気分を味わうのも良いかー、と思う一方、あぁ時間の無駄って思う自分がいます。
TVは録画して、CMを飛ばして、1.2倍速で観るもんだ、と再確認したのでした。

年末は30日まで仕事をして、31日は朝から家の大掃除をしました。掃除というより要らないものの処分に多くの時間を費やし、だいぶ遅い時間までかかってしまいました。
こんなことができるのは、年に一度の大掃除のときだけ。頑張りすぎて、気持ち良い程度の筋肉痛になったほどです。

昨年を振り返ると、本当に忙しい一年でした。
まちづくりのお仕事では、空き家の調査や古民家の活用、空き家のリノベ事業などを受託、クラウドファンディングのエリアオーナーを始めたり、講演依頼もボチボチ。
旅館のリニューアルオープンに向けたプロデュースもご依頼頂いたり、年末の公開プロポーザルではDMO組織構築の企画が採択されました。
六角堂もお蔭様で大にぎわいです。さらにさらに、今年の春に移転予定の事務所は古民家のリノベ物件ですから、ここのプロデュースもやっています。

以上のお仕事のほとんどは、これから3月(年度末)に向けてピークを迎えます。
よくやってるわ、と思うくらいの仕事量ですが、しかしまぁー、本当にやりがいがあって、楽しい仕事をさせてもらっていると思います。数年前、今のような仕事をするぞとビジョンを描いたことを思い出します。当時思い描いたとおりの仕事ができていることに、驚きさえ覚えています。

その一方で、急に仕事が増えると、資金繰りが大変です。こちらのほうは一年中、ヒーヒー言いながら毎月の支払いの工面をしましたが、実はこのストレスが一番大きい。でも、資金繰りが大変になるともっと仕事をつくらなきゃと、自分にプレッシャーがかかって頑張れる、というサイクルが生まれます。経営ってこういうサイクルを繰り返して会社を成長させるのかもしれません。ベースが怠け者の僕は、資金繰りが大変なくらいが、ちょうど良いのかもしれません。

富山に拠点を構えて5年半が経ちましたが、この5年間はめちゃくちゃ内容の濃い体験をさせてもらっています。誰に、かはもちろん宇宙的存在でしょう。
東京は今でも好きですが、地方のほうが面白いことは間違いないです。身の丈に合ったことがすぐに始められるし、カタチにするまでのコストが安い。出会いやメディアまでの距離感も断然近い。この感覚は、地方で事業を起こしてみないとわからないと思います。

そして、地方のなかでも、富山で良かったと、心から思うのです。地政学的にも、人のつながり的にも、タイミング的にも、とっても良い。
今、地方創生をキーワードに、ローカルシフトが加速してます。約20年、今まで地方の仕事ばっかりやってきたので、自分が活躍できるステージが沢山あるなと実感してます。

よく考えれば、20年って凄い年月です。
でも、自分は何をしてきたのか、積みあがったものを具体的に提示することは難しいです。
何かをするのが速くなった、キレイに出来るようになった、難しいことが出来るようになった、分かりやすく表現できるようになった、といった技術だけじゃないのは確か。
44歳にもなると、こういった類のことをよく考えるようになります。何でしょうね、なかなかしっくりくる言い方ができませんが、現時点のベターな言い方は「モノの見方の多様性」というか自分なりのモノサシが増えたという感じでしょうか。

ものごとには必ず、良い面と悪い面があって、それらを足すとゼロになるというのが基本的な僕の人生観です。
これはつまり、目的やミッションに応じてどの部分を切り取って祭り上げるのか、逆にどの部分を見なかったことにしてフタを閉めてしまうのか、このバランス感覚でとても重要ということです。例えば、便利な一方で工夫する知恵を失うという場合の、両方どちらも理解していることが大事ということです。

昨年の12月、スタッフが一人増えました。今年の4月には、もう2人増えます。
全員、僕と同じ「旅の人」です。
彼らに教えたいことは沢山ありますが、順序とタイミングが重要ですから、詰込み型ではものになりません。かなりの時間が必要です。
今年の会社の年賀状には「今年のテーマは再生」と書きました。まさにそうなんです。
地方のまちづくりを手掛けている東京の会社ではなく、地元のことだけをする地元の会社として再スタートしたいのです。さらに再スタートに込めた意味は、これからは僕が思い描いた理想の会社づくりを本気で取り組んでいける環境が整ってきたことです。誰にも遠慮することなく、思う存分に世のため人のためになる、生きる価値のある人間、成長するべき会社を目指そうと思います。

べたですが、すべては「人」です。人との「出会い」です。

宇宙と妻よ、本当にありがとう。そして、今年も宜しくお願いします。