2016年、再スタートの年 | 学知にあらず~towel-monkey

2016年、再スタートの年


<映画「人生の約束」プロモーション撮影現場にて>

2016年、新年あけまして、おめでとうございます。

今年の元旦は、嫁と一緒にゆっくりと家で過ごしました。
TVの正月番組を観て、たまには正月らしい気分を味わうのも良いかー、と思う一方、あぁ時間の無駄って思う自分がいます。
TVは録画して、CMを飛ばして、1.2倍速で観るもんだ、と再確認したのでした。

年末は30日まで仕事をして、31日は朝から家の大掃除をしました。掃除というより要らないものの処分に多くの時間を費やし、だいぶ遅い時間までかかってしまいました。
こんなことができるのは、年に一度の大掃除のときだけ。頑張りすぎて、気持ち良い程度の筋肉痛になったほどです。

昨年を振り返ると、本当に忙しい一年でした。
まちづくりのお仕事では、空き家の調査や古民家の活用、空き家のリノベ事業などを受託、クラウドファンディングのエリアオーナーを始めたり、講演依頼もボチボチ。
旅館のリニューアルオープンに向けたプロデュースもご依頼頂いたり、年末の公開プロポーザルではDMO組織構築の企画が採択されました。
六角堂もお蔭様で大にぎわいです。さらにさらに、今年の春に移転予定の事務所は古民家のリノベ物件ですから、ここのプロデュースもやっています。

以上のお仕事のほとんどは、これから3月(年度末)に向けてピークを迎えます。
よくやってるわ、と思うくらいの仕事量ですが、しかしまぁー、本当にやりがいがあって、楽しい仕事をさせてもらっていると思います。数年前、今のような仕事をするぞとビジョンを描いたことを思い出します。当時思い描いたとおりの仕事ができていることに、驚きさえ覚えています。

その一方で、急に仕事が増えると、資金繰りが大変です。こちらのほうは一年中、ヒーヒー言いながら毎月の支払いの工面をしましたが、実はこのストレスが一番大きい。でも、資金繰りが大変になるともっと仕事をつくらなきゃと、自分にプレッシャーがかかって頑張れる、というサイクルが生まれます。経営ってこういうサイクルを繰り返して会社を成長させるのかもしれません。ベースが怠け者の僕は、資金繰りが大変なくらいが、ちょうど良いのかもしれません。

富山に拠点を構えて5年半が経ちましたが、この5年間はめちゃくちゃ内容の濃い体験をさせてもらっています。誰に、かはもちろん宇宙的存在でしょう。
東京は今でも好きですが、地方のほうが面白いことは間違いないです。身の丈に合ったことがすぐに始められるし、カタチにするまでのコストが安い。出会いやメディアまでの距離感も断然近い。この感覚は、地方で事業を起こしてみないとわからないと思います。

そして、地方のなかでも、富山で良かったと、心から思うのです。地政学的にも、人のつながり的にも、タイミング的にも、とっても良い。
今、地方創生をキーワードに、ローカルシフトが加速してます。約20年、今まで地方の仕事ばっかりやってきたので、自分が活躍できるステージが沢山あるなと実感してます。

よく考えれば、20年って凄い年月です。
でも、自分は何をしてきたのか、積みあがったものを具体的に提示することは難しいです。
何かをするのが速くなった、キレイに出来るようになった、難しいことが出来るようになった、分かりやすく表現できるようになった、といった技術だけじゃないのは確か。
44歳にもなると、こういった類のことをよく考えるようになります。何でしょうね、なかなかしっくりくる言い方ができませんが、現時点のベターな言い方は「モノの見方の多様性」というか自分なりのモノサシが増えたという感じでしょうか。

ものごとには必ず、良い面と悪い面があって、それらを足すとゼロになるというのが基本的な僕の人生観です。
これはつまり、目的やミッションに応じてどの部分を切り取って祭り上げるのか、逆にどの部分を見なかったことにしてフタを閉めてしまうのか、このバランス感覚でとても重要ということです。例えば、便利な一方で工夫する知恵を失うという場合の、両方どちらも理解していることが大事ということです。

昨年の12月、スタッフが一人増えました。今年の4月には、もう2人増えます。
全員、僕と同じ「旅の人」です。
彼らに教えたいことは沢山ありますが、順序とタイミングが重要ですから、詰込み型ではものになりません。かなりの時間が必要です。
今年の会社の年賀状には「今年のテーマは再生」と書きました。まさにそうなんです。
地方のまちづくりを手掛けている東京の会社ではなく、地元のことだけをする地元の会社として再スタートしたいのです。さらに再スタートに込めた意味は、これからは僕が思い描いた理想の会社づくりを本気で取り組んでいける環境が整ってきたことです。誰にも遠慮することなく、思う存分に世のため人のためになる、生きる価値のある人間、成長するべき会社を目指そうと思います。

べたですが、すべては「人」です。人との「出会い」です。

宇宙と妻よ、本当にありがとう。そして、今年も宜しくお願いします。