国際シンポジウム「加藤周一の知的遺産と世界の中の日本」に参加した!(9月21日の部) | とんとん・にっき

とんとん・にっき

来るもの拒まず去る者追わず、
日々、駄文を重ねております。

「加藤周一の知的遺産と世界の中の日本」
チラシ

 

「日仏会館」外観

 

国際シンポジウム「加藤周一の知的遺産と世界の中の日本」に、訳も分からず参加しました。今日一日だけで、パネラーが8名、司会者が3名、揃いも揃って国際色豊かな精鋭ぞろい、町場のおっさんにはとてもとても歯が立ちません。それにしてもとんでもなく勉強しましたよ。なにしろ分からないことだらけですから。明日も同じスケジュールで、シンポジウムは続きます。

 

加藤周一に関しては、世田谷文学館主催の「知の巨匠加藤周一ウィーク」なるものに、連続して参加しました。なんてったって講師連が一流ぞろい。大江健三郎、姜尚中、高階秀爾、池澤夏樹、等々、顔を見るだけでもいいってことで参加したわけです。それらがまとまって、菅野昭正編「知の巨匠加藤周一」という本になりました。

 

今回のシンポジウムも、講師陣や司会者はそうそうたるメンバーです。

【講師】ピエール=フランソワ・スイリ(ジュネーブ大学名誉教授)、クリストフ・サブレ(CNRS)、イルメラ・ 日地谷=キルシュネライト(ベルリン自由大学)、ソーニャ・アンツェン(トロント大学名誉教授)、ジュリー・ ブロック(京都工芸繊維大学)、樋口陽一(日本学士院)、海老坂 武(元関西学院大学)、三浦信孝(中央大学名誉教授)、澤田 直(立教大学)、山元 一(慶應義塾大学)、三浦 篤(東京大学)、水村美苗(作家)、西谷 修(東京外国語大学名誉教授)、小熊英二(慶應義塾大学)、白井 聡(京都清華大学)、片岡大右(慶應義塾大学)  

【司会】鷲巣 力(立命館大学)、ベルナール・トマン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)

 

今回のシンポジウム、チラシの裏に、以下のようにあります。

加藤周一(1919.9.19 - 2008.12.5)は戦後日本を代表する国際的知識人、語の真正の意味での批評家にして作家。主著は『抵抗の文学』、『雑種文化』、『羊の歌』、『言葉と戦車』、『日本文学史序説』、『日本その心とかたち』、『私にとっての20世紀』、『日本文化における時間と空間』、『夕陽妄語』など。『日本文学史序説』(上・下)は7ヶ国語に翻訳されている。
平凡社『世界大百科事典』の編集長だったことが示すように「専門をもたないことを専門」とし、学問のタコツボ化を排して文学・芸術・思想から歴史・政治・社会までを自由自在に論じた。言論の自由を守るため特定の組織に帰属することを好まず、和・漢・洋に通じ、英・独・仏をよくして諸外国の大学に招かれ、日本の文化を世界に伝え、世界の動きを日本に伝えた。一言にして、日本を愛するがゆえに日本の行方を憂えたコスモポリタンなパトリオット。晩年は「九条の会」の呼びかけ人になり、平和主義を貫いた。加藤周一とともに、世界の中の日本の未来を考える。
 
国際シンポジウム
加藤周一の知的遺産と
世界の中の日本
2019-9-21(土)10:00-18:00
会場:日仏会館ホール

 

10:00-12:15

セッション1

「雑種文化論」の射程

司会:三浦信孝(日仏会館副理事長)
 
加藤周一は「洋学紳士」か、それとも「日本人論」者か?
樋口陽一(日本学士院)
 
「雑種文化論」と日本の近代化
ピエール=フランソワ・スイリ(ジュネーヴ大学名誉教授)
 
戦後思想における加藤周一の位置
小熊英二(慶応義塾大学)
 

 

13:45-15:45

セッション2

私たちが加藤周一に負うもの

司会:鷲巣 力(立命館大学)
 
遠くの鏡 ― 「知力と愛情」: 加藤周一とドイツ
イルメラ・日地谷=キルシュネライト(ベルリン自由大学)  
 
なぜ私は日本語で小説を書くか
水村美苗(作家) 
 
加藤周一の日本古典文学研究:その国際的影響に関する私見
ソーニャ・アンツェン(トロント大学名誉教授)
 
コーヒーブレーク
 

 

16:15-18:00

セッション3

加藤周一をめぐる誤解を晴らす

司会:ベルナール・トマン(INALCO)


パトリオティズムとナショナリズム:加藤周一における愛国心
白井 聡(京都精華大学)

 
三つのドキュメンタリーを通して見た加藤周一:

ユマニスム思想のための比較研究の方法
ジュリー・ブロック(京都工芸繊維大学)

 

 

「日仏会館」ホームページ

https://www.mfjtokyo.or.jp/

 

会場で購入した加藤周一関連の本

 

「称えることば 悼むことば

加藤周一推薦文・追悼文集」

2019年9月20日初版第1刷発行

著者:加藤周一

編者:鷲巣力

発行所:西田書店

(帯の文章は水村美苗)

 

「戦後思想の光と影―

日仏会館・戦後70年記念シンポジウムの記録」

2016年3月31日初版第1刷発行

編者:三浦信孝

発行所:風行社

 

過去の関連記事:

海老坂武の「加藤周一―20世紀を問う」を読んだ!

加藤周一の「羊の歌」、「続 羊の歌」を読んだ!

菅野昭正編「知の巨匠 加藤周一」を読んだ!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」大江健三郎編を聞く!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」姜尚中編を聞く!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」高階秀爾編を聞く!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」池澤夏樹編を聞く!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」山崎剛太郎・清水徹対談編を聞く!

 

朝日新聞:2019年9月11日