国際シンポジウム「加藤周一の知的遺産と世界の中の日本」に、訳も分からず参加しました。昨日に引き続き、パネラーが8名、司会者が3名、揃いも揃って国際色豊かな精鋭ぞろい、町場のおっさんにはとてもとても歯が立ちません。それにしてもとんでもなく勉強しましたよ。なにしろ分からないことだらけですから。いや~っ、昨日、今日と、長いシンポジウムでした。
加藤周一に関しては、世田谷文学館主催の「知の巨匠加藤周一ウィーク」なるものに、連続して参加しました。なんてったって講師連が一流ぞろい。大江健三郎、姜尚中、高階秀爾、池澤夏樹、等々、顔を見るだけでもいいってことで参加したわけです。それらがまとまって、菅野昭正編「知の巨匠加藤周一」という本になりました。
今回のシンポジウムも、講師陣や司会者はそうそうたるメンバーです。
【講師】ピエール=フランソワ・スイリ(ジュネーブ大学名誉教授)、クリストフ・サブレ(CNRS)、イルメラ・ 日地谷=キルシュネライト(ベルリン自由大学)、ソーニャ・アンツェン(トロント大学名誉教授)、ジュリー・ ブロック(京都工芸繊維大学)、樋口陽一(日本学士院)、海老坂 武(元関西学院大学)、三浦信孝(中央大学名誉教授)、澤田 直(立教大学)、山元 一(慶應義塾大学)、三浦 篤(東京大学)、水村美苗(作家)、西谷 修(東京外国語大学名誉教授)、小熊英二(慶應義塾大学)、白井 聡(京都清華大学)、片岡大右(慶應義塾大学)
【司会】鷲巣 力(立命館大学)、ベルナール・トマン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)
樋口陽一、海老坂武さん、鷲巣力さんは、加藤周一関連で必ず名前の出る方です。小熊英二さん、水村美苗さん、白井聡さんはマスコミやジャーナリズムで話題の人、話は圧倒的にうまい、というか、人を引き付けます。三浦篤さんも、日仏のアート関連ではよくお見かけします。
僕の注目の人は、三浦信孝、肩書は日仏会館副理事長となっていますが、このシンポジウムの企画者でもあり、統括者でもあるようです。シンポジウム出席者の人選もしているようです。通常の学者等のイメージとは異なり、いわゆるがらっぱちで、話題をぐいぐい引っ張っていきます。恐れ入りました。
シンポジウムでよく出たフレーズ:高みの見物
今回のシンポジウム、チラシの裏に、以下のようにあります。
平凡社『世界大百科事典』の編集長だったことが示すように「専門をもたないことを専門」とし、学問のタコツボ化を排して文学・芸術・思想から歴史・政治・社会までを自由自在に論じた。言論の自由を守るため特定の組織に帰属することを好まず、和・漢・洋に通じ、英・独・仏をよくして諸外国の大学に招かれ、日本の文化を世界に伝え、世界の動きを日本に伝えた。一言にして、日本を愛するがゆえに日本の行方を憂えたコスモポリタンなパトリオット。晩年は「九条の会」の呼びかけ人になり、平和主義を貫いた。加藤周一とともに、世界の中の日本の未来を考える。
10:00-12:00
セッション4
司会:澤田 直(立教大学)
三浦 篤(東京大学)
片岡大右(慶応義塾大学非常勤講師)
13:45-15:45
セッション5
司会:西谷 修(東京外国語大学名誉教授)
海老坂 武(元関西学院大学)
ヴァレリーを読む加藤周一
三浦信孝(中央大学名誉教授)
文学とは何か:加藤周一、サルトル、そして独自的普遍
澤田 直(立教大学)
16:15-18:00
セッション6
司会:三浦信孝
クリストフ・サブレ(フランス国立科学研究センター)
西谷 修(東京外国語大学名誉教授)
「日仏会館」ホームページ
会場で購入した加藤周一関連の本
「称えることば 悼むことば
加藤周一推薦文・追悼文集」
2019年9月20日初版第1刷発行
著者:加藤周一
編者:鷲巣力
発行所:西田書店
(帯の文章は水村美苗)
「戦後思想の光と影―
日仏会館・戦後70年記念シンポジウムの記録」
2016年3月31日初版第1刷発行
編者:三浦信孝
発行所:風行社
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菅野昭正編「知の巨匠 加藤周一」を読んだ!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」大江健三郎編を聞く!
世田谷文学館で「知の巨匠加藤周一ウィーク」姜尚中編を聞く!
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朝日新聞:2019年9月11日
恵比寿ガーデンプレイスで「恵比寿麦酒祭り」開催中!
昼間からのビールは、シンポジウムがあるので自粛。
お昼は2日ともバーガーキングでした。
帰りにJR恵比寿駅構内「RAIL」で生ビールを一杯!