出産後の赤ちゃんとの対話
先日、対話師さんのところに行ってきました。実は、前のブログを書いた5週間後、仕事中にお腹がいたくなって緊急帝王切開で出産になりました。32週の早産。1387gの極低体重出生児。一つ目の病院に行ったときは、「切迫早産」と言われたのですが、お腹の張りが治まらず、大きな病院へ転送になったところ、「胎盤早期剝離」であることがわかり、緊急手術になりました。その時は、赤ちゃんはいったいどうなってしまうのか不安で不安で、また、もっとお腹の中に入れてあげたかったという思いから赤ちゃんがお腹の中から抜けた瞬間に、涙が止まりませんでした。NICUに入っている時も、いろんな管に繋がれて、自分がこの子をこんな風にしてしまった、取り返しのつかない事をしてしまったと、毎日泣いていました。有り難い事に、赤ちゃんは特に病気もなく、元気に育ってくれたのですがまだ出産の時のトラウマがとれずにいました。それもあって、対話師さんのところに行ってきました。ついた瞬間、赤ちゃんがわーっと泣き始めました。そこで赤ちゃんの言葉を対話師さんが話してくれました。「ママ、帝王切開になったこと怒ってる?」「このタイミングが一番いいと思って(ママのお腹に)やってきたのにこんなにもママを苦しめることになってしまった」と。あぁ、本当に赤ちゃんは私の心をわかっているのだと思います。確かに、「自然なお産」をしたくて助産院に通い、食事や整体などを毎日気をつかっていました。それで結局帝王切開になってしまったことで、落ち込んでいたのです。また、妊娠したことで職場の上司からマタハラを受けることになり、仕事中や通勤の時間はとてもつらい思いをしていました。また、そのストレスのせいで早産になってしまったと思うと「どうして、立ち止まれなかったのだろうか」と後悔ばかりしていました。対話師さんは、「その時に必要な手段でするお産が自然なお産なのよ」と話してくれ、「もうお腹の中にいることが難しくなったから、自分からお腹の外に出ようと決意して出て来た」「あの時、先生に取り上げてもらうしかなかったんだ」と赤ちゃんが話していると伝えてくれました。「本当にすごい愛情ね」とも。私は涙が止まりませんでした。自分が辛いと思っていることで、赤ちゃんも苦しめていること。完璧を求めて、自分のお産が失敗のように思っていた事。とんでもない、これは私たちにとって必要なお産のカタチであり、私たちにとってベストのお産であったことに気がつきました。それから私は赤ちゃんとたくさんお話をするようになりました。いつもより本当にニコニコと聞いてくれて、赤ちゃんは言葉がわかっているように思います。そして、「帝王切開の事」と言った瞬間、きょろきょろしていた赤ちゃんが、私の目をさっと見つめました。「痛かったし、辛かったけど、それはたっくんのせいじゃない。あれは私たちにとっての自然なベストのお産だったんだね」赤ちゃんが、私の目をじっと見つめていた瞳から目を細めて本当にニッコリと笑いました。よく、子どもへの母の愛と言いますが、私は、産まれてきた子どもから母親への愛情の方が勝っているように感じます。母親の気持ちの奥底まで読み取り、感じ取り、そしてそれにしこりがあると、泣いて教えてくれる。母親はその愛に応えているだけのように思います。「一心同体」となってくれる存在を私は迎えることができて、本当に嬉しいです。職場でのストレスをかかえ、体調を崩してしまった私は、自分の感情との付き合いが上手くできなくなってしまったみたいです。赤ちゃんと一緒にゆっくりでいいから取り戻していこうと思います。