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経過報告 ベーシスト RKさん

7/12 ヨコハマの空はモクモクとした雲だらけですがあっついです。外での作業は焼けこげそう。

プレベボディの燻煙処理 #-2 も順調に進んでいます。但し日差しが強いので燻煙庫内の温度管理が微妙。
またギタリスト・SさんのCCRはチェンバー加工その他メンテナンスは本日完成ですが取りに来られます?それとも発送した方が宜しいですか?Sさんご指示をお願い致しますね。

写真はベーシストのRちゃんのオーダー分で55B-5TJです。ベースのイエロー着色後のショット。
素材はマホ系の赤茶色のスパニッシュ・シダー材ですので黄土色っぽく見えます。最終的なカラーリングが潰しの真っ赤などの場合にはもっと鮮やかなイエローで下地着色しますけどね。

このベースメントイエローは一旦、この上にクリアー・コーティングしてしまいます。そのクリアーが硬化後にブラックを薄重ねして行きます。この手法ではベースのイエローとメイン・カラーのブラックが直接交わらないのです。レイヤー(階層)状態で色構成される為に単なるブラック単色の吹き付けと違って、ぐっと深みを備えたブラックに出来るのです。レンブラントの油絵みたいにね。

しかし最近どーいうワケか添付する写真が縦にならないんですよね。元画像傾斜変えてもダメ。

しっかし、暑いですねえ~  って言いながら笑ってる。そう、夏がサイコーなんです。( ̄▽  ̄*)

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経過報告 その他

7/11 ヨコハマ梅雨明け快晴 真夏日

朝一から娘の退院の手伝いで駆り出され世田谷からトンボ帰り。午後から炎天下での作業。チューン中のプレベのボディは現在1セット目の燻煙中。この炎天下なのにすこぶる体調がいいのは夏男の証か。(^O^)/

写真はチューンナップ中のレスポールでグリップ変更後の塗装修正中のショット。グリップ変更後の元の塗装膜が残っている部分と生地まで削り込んだ部分との色合いの誤差が大きいので結構色合わせに手を灼きました。でもまあ、非常にスムースなグリップに仕上がっていますから、まずまずの出来と言って良いでしょう。次は元のペグ穴の埋木加工に移行します。

もう一枚の写真はNew-CCRの正規仕様のネックを製作中のショット。最終的にはヘッドトップのみブラックに潰します。このネックは新たな設計のボディを製作してからマウントします。
New-CCR、勿論自信作ですよ。
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ちょっと一服

毎年何名かの方から、弟子として雇ってください、との連絡を頂きます。
なんだか忘れた頃やって来るって気がしますね。

このブログ自体が作業依頼者への報告と、もう一つの重要な意味合いがあります。
それは私自身の願いとして、日本国内においては製作家同士が腕を競い合って「手工品の国/Japan」的な特色で楽器製作家が多数存在する国になって欲しいという思いが有り、資金が無くても工房を設けていい楽器製作を行う事が出来る事を立証し、少しでも志ある人たちの参考になれれば、と考えている為に多少ですが専門的な解説も加えております。製作家志望の若者たちに個人製作家としてやっていくことの一旦でも垣間見せる事が出来ればいいな、と考えての事です。

でも人に教え過ぎてはいけないんです。教わる癖のついた人間は独り立ち出来なくなりますから。全て自分で構築していく事が一番大切だからです。現にワタクシなんかギブソン/フェンダーの設計構造や製作方法がベストなんて一度も思った事は無いです。だからこそサークルフレッティングや燻煙処理や様々な設定ノウハウを確立出来たと思っています。
ですから誰かを育てたいなら教えすぎないって事が重要です。参考程度に話すくらいで充分だと思っています。
道を尋ねて相手にその目的地まで連れて行ってくれる事を望むような人間はとても開拓者にはなれませんでしょ?幾度も迷いながらも自分の足で目的地まで歩くつもりでじゃなくちゃ所詮無理ですもん。


既に量産品の生産現場は中国であり、今後はインド、その先はアフリカへと移っていく事でしょう。一般のユーザーさんが一時的に熱中して手にする製品はそれらで充分でしょう。
しかし、音楽を前にしてその道具たる楽器の製作、一人の職人がゼロから完成までの全行程をその技術と人生を込めて作り上げる本物の楽器を提供する国がこの日本であって欲しいと思うのです。

そんな中で、ここに弟子入りの志願者の方々がたまにいらっしゃるのですが、その方々の最近の傾向として少し気になる事があります。

それはまず製造メーカーに勤め、一旦どっぷりと生産現場に身を置いてその世界がどんなものかを知ろうとしていないことです。現場を未経験のまま、いきなり職人の背中に乗っけてくれと言ってくるのです。雇ってくれと言うのはそう言う事ですからね。

単純に考えてみてください。
例えるなら、車のメーカーで製造経験も無い人間が いきなりF1チームのエンジニアとして役に立てるはずは無いでしょ。その仕事が何たるかを一度も体験せずに精鋭力/即戦力を求められる現場に参加したがる、その姿勢自体が既に非常に甘~いです。

最初から手ほどきを受けたい、教えて頂きたい、との思いの前に、少なくとも5~10年は量産現場で経験を積み、少しは役に立てる人間となってから、然るべき門戸を叩くべきでしょう。少なくとも、いつか絶対世界のトップに立ってやる、くらいの気持ちがあることが最低条件でしょうね。だって一人前になるのに20年30年の世界ですよ。最高レベルの自分を構築していく旅ですから。その覚悟無くして続けられるもんじゃ~ありません。

なぜなら世界一を目指さない人間は二番にも三番にもなれっこないからです。
この世界に入ったら相手は世界のギブソン、フェンダーですよ。実際の中身はどうであれ、取り敢えず歴史的な看板を持った老舗楽器を相手に、世の中に自分の作った楽器のファンを増やしていけなくては食ってなど行けないのです。

ですから生涯職人を目指す男になりたいのなら、一匹狼で生きる覚悟が必要です。
所詮群れたがる人間が通用する世界じゃないですから。
世界中の老舗のメーカーさんの歴史的な楽器とそれを手にするプレイヤーさんやファンを相手に回して一人で結果を残していくのは相当の腕と根性が無くちゃ~ 通用しませんよ。

ここまで書くと「ちょいとマツシタさん、言葉が厳しいんじゃないですか?」って言う方も出てくるんですが、あえて言っているって事ですからね、あくまで。
そう言われたからって諦めて引っ込む様じゃ、所詮 先は知れてます。

「くっそー、見てろよ~マツシタっ!オレを雇わなかった事を将来ぜってー後悔させてやる!」って、くらいじゃないとね~。そのくらいで丁度いいですよ、世界を相手に勝負するなら。
  がんばれ、若造!
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アカン日

7/9 今日はアカン! この暑さでの外作業は脳みそがホルモン鍋みたいになりそう。
水分補給してもダラダラ汗が吹き出て来ます。全身汗だく。まっ、気持ちいいですけど、何か?(^ ^)

写真はチェンバー加工を済ませたギタリスト・SさんのCCR。組み上げ直してから写真を撮ったので何がどうなったのか写真ではどーにも分からないですねえ。まあいいでしょ、結果が全てなんだから。
このCCRは設定変更も兼ねていますので来週の火曜日あたりに完成させます。Sさんお楽しみに。

もう一枚の写真はミディアムスケールのNew-CCRのスロープヘッド・ネックです。ヘッド面は黒の潰し。ブラックヘッド専用のロゴを製作中ですので完成までこの作業は中断。ちなみに今やスロープヘッド仕様しか製作する気はありませんからtmpのネックと言えばスロープヘッド仕様とお考え下さいね。

この個体は旧CCRの予備ストックのバスウッド・ボディを使用して、このミディアムスケール/チューンO+TP 仕様の試作品とする予定です。


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経過報告その他

7/8 サラリと七夕も過ぎました。

娘の出産以来、広尾の病院とここの行ったり来たりの繰り返しでバタバタしてます。

写真は滋賀のHさんのチューンド・ストラトのサービス・メンテナンス。予定では明日の発送となっております。またギタリストのSさんのCCRのチェンバー加工作業も明日からスタートさせます。

ここのところ湿度が高いので塗装&燻煙処理が行なえてません。困りもんだ。
2番目の写真でチューン途中のレスポールの横に映っているのが、New-CCRのミディアム・スケールネックでCCRのヘッドデザインをヘッドマスを拡張したデザインで試作ネックの製作中。

従来のCCR/TELESA系はロングスケールの楽器ですが、今回はナット幅設定もナット厚設定も指板Rも指板上面高設定など様々な設定が異なるので、同じ様なコンセプト・ヘッドデザインではあってもペグのロケーション・アングルも異なります。その結果、加工治具すべてを作り替えています。

また、ギブソンと全く同じミディアム・スケールでのチューンO+TP のブリッジ設定とは言いましても、ネックの仕込み角はギブソンとは全く異なります。基本4度設定のギブソンに対してtmpの仕込み角設定はその半分も有りません。この浅い仕込み角はイメージではその方がネックへの張力負担が少ない様に思えますでしょ? でも逆なんですねえ~ 仕込みが浅いほどネックを引き起こす張力で負担が増します。
ですからギブソンの様にネック材にマホガニーを多用した場合、強度的に無理が架かりすぎるんです。ましてやギブソン系ではトラスロッドはヘッド側での調整する構造ですからロッドホールがネックヘッド付け根にある為、強度を極端に落としているだけでなく、ネックの14~16フレット周辺に最も大きな張力負荷が架かる部分に仕込まれたロッドは端末に行くほど仕込みカーブが浅いため、そこでフニャッと強度が腰砕けになりがちなんです。ですから4度程の仕込み角を与えてあげないとネックが波打っちゃうんです。実際には4度でも波打ちが出てるくらいですから。

以上のような仕込み角の違いが今回のtmp設定との大きな差です。基本的に今回のNew-CCRのネック素材はペグの取り付け位置のみマホ系でその他はメイプル材(写真#-3)ですし、そしてロッドも端末締め構造ですからそもそものネック強度がぜんぜん高いのです。だからこそ浅い仕込み角でも耐えながら緊張したネック本体は弦振動に対して即反応する環境が与えられているのです。

あっ、そろそろまた出かけなくちゃ行けませんのでこれで。(^ ^)/


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経過報告

7/6 いや~ 今朝方ついにワタクシもジーさんと相成りました。まーだお若いのにねえ~ (/0\)

写真はLCV・回路変更とネックのリフを終わった大阪市のIさんのCCRです。本日の出荷には間に合いませんでしたので明日の出荷となります。今一度、発送先など(会社宛でOK?)をご連絡下さいませ。

ネック仕込みの埋木修正中なのは青森のHさんお持ち込みチューンナップのPB。元の仕込み設定をtmpネックに合わせて埋木した後に加工し直したものです。結果的に4ミリもの仕込みディープ差が出てます。この加工修正はピックアップのロケーションもtmp設定に変更している関係でピックガードの削り修正も含めて行っております。明日からまたガンガン仕事します。

しかし、娘の出産に立ち会ってあらためて思ったのですが、あれだけの苦労や負担を親にかけて生まれて来た子供が親に感謝が無かったり不幸な思いをさせては決して子供自身にシアワセが訪れないのは当然だろうと思いましたね。
でも反対に親を自立させたり成長させるのは子供なんですね。親も子供が居るから一人前になっていけるのです。いつまでも身勝手我がままな人間のままだと自分の子供に泣かされたりすると昔から言われていますものね。 良い子を授かりたかったら、まず自分が人として成長するべし、って事なんでしょうね。

あ~耳が痛い、って全国から声がする。\( ̄ー ̄;)

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お知らせ

7/5 お知らせです。

実は現在、実の娘が初出産のまっただ中でして、ワタクシも付き添いで朝一から広尾の病院に入りっぱなしでして、このブログも先ほど一時帰宅して記入しております。また深夜病院に向かいます。

娘の出産は完全自然分娩ですので薬などの人工的な処置はいっさいしない出産の為にいつ生まれるかは分からないのです。その為に今週は不在が増える事が余儀なくされますので極力tmpへの訪問はお避けくださいます様にお願い致します。

既に訪問のお約束がある方以外は来週以降のアクセスで宜しくお願い致します。m(_ _ )m

超特価処分販売のお知らせ

7/4 #-2

既にCCRは生産中止/新たにミディアム・スケールのチューンO+TPシステムモデルとして生まれ替える事は公表済みですが、ほぼ基本設計も終了し現在試作1号機の製作に入りましたので写真のCCR試奏器を処分販売致します。

そのサウンドの素晴らしさは誰もに認めて頂けました。ボディは質の高いバスウッド材でブリッジ下にはエアーチェンバー構造も備え、ネックはスロープヘッド。どこまでもスムースな音の繋がりとベンド感は表現力の高い楽器としての魅力を光らせています。
またLCV回路仕様ですから通常のハンバッキング・サウンド+ローカットされたバッキング/カッティングのPUサウンドは非常に使えるサウンドとして大好評のシステムでもあります。

非売品の試奏専用器としてtmpを訪れたプレイヤーさんユーザーさんから可愛がられた1本です。勿論全体に小傷はありますが大きなダメージは一切受けていませんので手に取った事の無い地方の方もご安心下さい。

定価39万→¥280.000+TAX(ユーズド・ギグバック付き)@指定ゲージにて調整後、お渡し。
 
もう二度と手に入らない1本とお考え下さい。いつも通り、メール申し込みが速かった方に決まります。

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7/6 このCCRは さいたま市のNさんに売約となりました。ありがとうございました。

個別報告&お見積もり

7/4 ヨコハマ、夏日。暑いですね~ (;^_^A

写真のCCRのネックは大阪のIさんの物。LCVへの回路変更で送られて来た楽器です。既に回路変更は終了しているのですが、全体をメンテナンス・チェックをしましたら、1弦側ローポジ周辺の指板側面が早くも汗で浸食されかけていましたので急遽指板側面を研磨し直してからウッドシーラーをコーティングする事に致しました。
指板素材が剥き出しになりますと、そこから汗がどんどん染込んで最後にはボロボロになってしまいます。
これはフレットにも同じ事が言えます。フレットに弦の溝が出来て行くのも弦の裏側に付着した汗で金属が犯されて行くからです。このように楽器に大敵なのが人の汗ですからこまめに拭き上げてあげるしかないのです。ギタリストさんには汗かき体質の方が多いので皆さんご注意を。
Iさん、今回はサービスメンテナンス範囲でフレット・ファイリングも行なってありますが、塗装だけは若干の工賃(特/¥3.000)が掛かってしまいますがご了承下さいませ。


もう1本は青森のHさんのご依頼で昔のグレコ製PBのチューンナップです。まずは公開見積もり。
こうした昔の個体の多くがネックのトラブルでチューン素材として使えない物が多いのですが、この個体もそれに該当致します。弦を緩めても既にヘッドはめくれ上がって戻って来ませんし、元々のヘッドが平面では無くクサビ状に加工されてしまっています。
またスケール設定もフェンダー・ロングスケールでのコピー設定ではなく、12フレットで2ミリ程短いスケール割です。全体では4ミリ程弦長が短い楽器です。これも問題ですね。
基本的にこのネック個体の使用は避ける方が賢明です。

それでもこのネックをtmp仕様に変更して行く事は可能ですが、めくれ上がったヘッドはこの際ですから、接ぎ加工してスロープヘッド化すべきですし、分厚い塗装膜に覆われた指板面もサークルフレッティング化した上でのリフレットとなりますので基本的にネックだけでも費用が13万オーバーと言う、かなり高価なチューンとなってしまいます。
そこまでコストを掛けるなら、いっそのこと先日スロープヘッドの試奏ベースに作ったスロープヘッド・ネックを特価でお出ししてネックごと交換しちゃった方がこの個体をチューンするより遥かにいい結果が出せます。とは言え、フルチューンのご要望ですからその他にも燻煙処理、ネック仕込み埋木加工&再設定加工、PUアッセンブリーtmp仕様化/総交換、ネックプレート・変更、ペグ変更、ブリッジ変更、ボディ塗膜ファイリングetc,etc  試作スロープヘッドネックに交換してこれらの作業を全て行うとお安くしても20万コースですね。これでも元のネックを作り替えた場合よりも3~4万程は安上がりです。Hさんには今一度、お考え頂くべきでしょうね。
ちなみに今回の試作スロープヘッドネックへの交換のご提案はあくまで今回のみの特別処置ですのでご了承下さい。通常は行なえません。

あらためてご連絡をお待ちしております。

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クッタクタ

7/2 ヨコハマ晴れたり曇ったり 蒸し暑い。

今日はレスポールの燻煙処理を行いながら、New-CCRの設計と試作ネック加工と形状テンプレート作製までが目標。で、どちらも順調。

でも燻煙の途中チェックの際に燻煙庫に身を乗り入れて個体の向きを変えてる時に大きなクシャミが出て、その際に思いっきり息吸い込んじゃいました。
一息吸い込んだだけでも気持ち悪さハンパ無いです。火事に際の多くの場合、まず煙でやられちゃうってのが実に良く分かりますね。

燻煙庫の中も煙が充満していますので、中に入るとすぐに目が充血して来ますし頭皮の毛穴が開いて汗が吹き出て来ます。経験ではこうして煙を吸い込んでしまった日は一日中身体の具合が悪いです。

それでもNew-CCRの構想は既に出来上がっておりましたので、ボディ・マス設定からスタートしてデザイン処理を済ませてからテンプレート製作を行いました。日が暮れた頃には燻煙処理も無事に終了。
(写真)

ちなみに、今回のCCRはデタッチャブル・スタイルでの設計ではありますがセットネック方式に切り替え出来る設計処理も兼ねています。
皆さんはご存じないと思いますが(ン?プロでも怪しいか・・)よくセットネックの楽器と言うとレスポールなどのアーチドトップ・モデルを思い浮かべる方が多いかと思われますが、例えばメイプル・トップ+マホガニー・バックでトップに厚いメイプル材から削り出したアーチ形状にした場合、材のコンビネーション・バランスを取ろうとしますと、バック材のマホにもかなりの厚さ設定を施す必要があります。ある種、レスポールが良い例ですね。(レスポールはフルアコの音圧を得る為の設計です)
この部分は安易に設定したらダメなんですが、中には??って設計の楽器を沢山見かけます。

でもまあ、トップに見事な隆起アーチ形状を施しますと素人受けするので、メーカーさんは派手なアーチを付けがちですが、音質的にはアーチ隆起が強過ぎると高域エッジばかりが強調され、更に派手なアーチを付けたいが為に厚いメイプルをトップ材に採用していながら、バックには然程の厚さの無いマホガニーを接いでいるケースをよく見かけます。
その場合はトップ材とバック材の厚バランスが取れていない為に基本的に高域寄りの軽めのサウンド特製の楽器になってしまいがちです。
って言うか、はっきり言えば中途半端なサウンドになりますね。

ワタクシは原理原則重視の技術屋なのでデタッチャブルの楽器の場合はフラットトップ・ボディが前提です。仮にメイプル+マホの場合でもトップのメイプルは決して厚く設定はしません。バックのマホ材とのバランスを取るとそうなるからです。レンジバランスされた楽器を作るという事はそう言う事なんです。
アーチトップ・モデルであればボディ厚全体もぐっと厚めの設定になりますね。そしてネックとボディの仕込み部分を専用形状に変更してのセットネック方式で製作します。それもそうする必要が有る場合にそう作るというだけのことです。全ては設計段階からバランスが非常に重要なんです。

とにかく設計をした日は一段と疲れます。でも燻煙処理がほぼ終了出来てひと安心です。
皆さんもよき週末を。

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