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個別報告&お見積もり

7/4 ヨコハマ、夏日。暑いですね~ (;^_^A

写真のCCRのネックは大阪のIさんの物。LCVへの回路変更で送られて来た楽器です。既に回路変更は終了しているのですが、全体をメンテナンス・チェックをしましたら、1弦側ローポジ周辺の指板側面が早くも汗で浸食されかけていましたので急遽指板側面を研磨し直してからウッドシーラーをコーティングする事に致しました。
指板素材が剥き出しになりますと、そこから汗がどんどん染込んで最後にはボロボロになってしまいます。
これはフレットにも同じ事が言えます。フレットに弦の溝が出来て行くのも弦の裏側に付着した汗で金属が犯されて行くからです。このように楽器に大敵なのが人の汗ですからこまめに拭き上げてあげるしかないのです。ギタリストさんには汗かき体質の方が多いので皆さんご注意を。
Iさん、今回はサービスメンテナンス範囲でフレット・ファイリングも行なってありますが、塗装だけは若干の工賃(特/¥3.000)が掛かってしまいますがご了承下さいませ。


もう1本は青森のHさんのご依頼で昔のグレコ製PBのチューンナップです。まずは公開見積もり。
こうした昔の個体の多くがネックのトラブルでチューン素材として使えない物が多いのですが、この個体もそれに該当致します。弦を緩めても既にヘッドはめくれ上がって戻って来ませんし、元々のヘッドが平面では無くクサビ状に加工されてしまっています。
またスケール設定もフェンダー・ロングスケールでのコピー設定ではなく、12フレットで2ミリ程短いスケール割です。全体では4ミリ程弦長が短い楽器です。これも問題ですね。
基本的にこのネック個体の使用は避ける方が賢明です。

それでもこのネックをtmp仕様に変更して行く事は可能ですが、めくれ上がったヘッドはこの際ですから、接ぎ加工してスロープヘッド化すべきですし、分厚い塗装膜に覆われた指板面もサークルフレッティング化した上でのリフレットとなりますので基本的にネックだけでも費用が13万オーバーと言う、かなり高価なチューンとなってしまいます。
そこまでコストを掛けるなら、いっそのこと先日スロープヘッドの試奏ベースに作ったスロープヘッド・ネックを特価でお出ししてネックごと交換しちゃった方がこの個体をチューンするより遥かにいい結果が出せます。とは言え、フルチューンのご要望ですからその他にも燻煙処理、ネック仕込み埋木加工&再設定加工、PUアッセンブリーtmp仕様化/総交換、ネックプレート・変更、ペグ変更、ブリッジ変更、ボディ塗膜ファイリングetc,etc  試作スロープヘッドネックに交換してこれらの作業を全て行うとお安くしても20万コースですね。これでも元のネックを作り替えた場合よりも3~4万程は安上がりです。Hさんには今一度、お考え頂くべきでしょうね。
ちなみに今回の試作スロープヘッドネックへの交換のご提案はあくまで今回のみの特別処置ですのでご了承下さい。通常は行なえません。

あらためてご連絡をお待ちしております。

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