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どーしようもなっ!

6/19 ヨコハマ じめじめジトジト 台風間近.

今日はこの湿気ですから生地加工もな~んも出来ません.まあ、出来ないワケじゃないんですけど、やらないって事です.

木は新たに削りますとそれまで内部に隠れていた部分が露出して直接呼吸しますので、こうした湿度の高い日に削った場合は湿気を含んだ空気を吸わせちゃうんですね.
そして湿度が下がった時にまたその湿気を吐き出すのですが、その時に動きたい部分があると動こうとするので、その部分に狂いが生じます.

取り敢えず t.m.pの楽器は燻煙処理済みの木材で製作してますから狂いが出たとしても最少に留まりますからいいんですけど、チューン関係の持ち込み楽器の場合、燻煙処理を行なっていない木部は安心して削れないんですね.
暴れ出したらその部分を修正をしなくちゃ行けませんし、その費用はこっち持ちに成る場合だってありますのでね.たとえ対象楽器がオールドの個体でも暴れるやつは暴れますので.注意が必要なんです.

今日は1900年イタリー製のヴァイオリンをバラしてグレードアップ作業を行っています.
この個体はヴァイオリニスト・Yさん用に作業をしたものですが、現在レコーディングが中断している状態だそうで、チェックの日程が予定よりもかなり延びそうですので、じゃあこの機に更にグレードアップしちゃえ、と言う事で行なっています.
現状でもかなりのグレードのサウンドが出てましたが作業したのが検証結果が出切る前段階でしたので、今回最新の設定データ通りに作り替えています.

行なっている作業はバスバーの形状変更と古い楽器でしたのでネック仕込み部のブロック材があまり良い状態ではなかったので新しくブロック材を作って仕込み直します.
まず楽器をバラして古い元のブロック材を取り去り新たにブロック材を作り直しています.
まあ、元の作りはイタリア人らしい仕事と言えばそうなんですけど、やっぱり大雑把ですねえ.
基本的に作業自体がヘタクソです.( ̄・ ̄)ふ~っ

でも未だに、クレモナ製の楽器は人気が高いそうです.気をつけないと見える部分だけはキレイに仕上げてありますが見えない部分は目一杯手を抜いてる個体がけーっこう多いですから注意した方がいいですよ~.
ワタクシの場合はリクリエイト作業前提で素材として購入しますのでいいんですが、それでも手を灼きますよ~イタリア製のは.その意味ではドイツ製の方が作り自体は丁寧なものが多いですね.でもバランス良く鳴らない個体が多いのはどこのも共通ですね.設定がみんな必ずズレてますもん.物理的にバランス良くなる楽器を作るには、ってそこからスタートしていない事が見て取れます.何百年もの伝統的な作りを継承して、って事なんでしょうけどね.
実際、作りそのものよりも設計/設定部分で的を外して結果的に失敗してるものが殆どです.

まあ、Yさんはレコーディングでトラブル発生のご様子ですが、ある意味この楽器に取ってはよりグレ-ドが高まって結果オーライに持ち込めるでしょう.楽器の値段はその分上がっちゃいますけどね.

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プレイヤーズ・ハイ

6/18 ヨコハマ 蒸し暑い1日でした.明後日には台風がいらっしゃるそーで.波

写真は本日の作業メニューのひとつでカスタム品ネックのペグ穴加工.写真はRetroCity.
この天候ですと、カスタム品達はペグ穴加工と生地研磨まで進めたら中断でしょうね.残念ですが.

ビオラはSさん用の個体.本日無事に完成しておりますが、まだ微調整を行なうつもりです.
一旦音を出してみて少し驚いたんですが、ヴァイオリン族はご存知の通りアゴで挟み込んで演奏するので耳元で楽器が鳴るだけでなく骨伝導で頭蓋骨に直接振動を感じます.
その為に暫く弾いていますとアタマがクラクラするんです.脳が揺れてるんです.

そこで急遽Sさんに電話して「Sちゃん、たった今ビオラが完成したんだけど、ちょっと心配事があって・・弾いてるとね脳が揺れてふらふらするんだけど、コレって大丈夫なのかな?」
そしたらSさんが「それはマツシタさんがビオラ初心者だからですよ~ ワタシも最初はクラクラしましたから」って言うんですね.「へ~っ、そーなの?じゃあコレは問題じゃないんだ」

彼女は「そこまでクラクラするくらいだから、きっと凄く鳴ってるんでしょうね!弾くのが楽しみですっ!」って.あ~良かった.そーいうもんだそうです.
しかし慣れれば別なんでしょうけど、本当に大丈夫かな?って未だに少し心配するくらい、このビオラを弾いているとアタマがボ~ッとして来ます.

まるで大地と言うか、大海原の様な音なんですね.深くどこまでも続く響きがそれをイメージさせます.その響きが奏者自身を揺らすんです.ちょっと他の楽器では味わえないでしょうね.

皆さんもご存知無いというか、認識されていないと思うのでお話ししておきますが、ヴァイオリンやビオラ奏者は周囲で聴いている人とは別なサウンドを聴きながら演奏をしています.誰よりも耳元で楽器の発する音を聴き、同時に楽器をアゴで挟みながら演奏している為に骨伝導によるサウンドもモニターしながら弾いている為です.

ですから自分が演奏している楽器のサウンドと、それを他者が弾いた場合のサウンドも当然同じ音には聴こえません.あくまで両者は異なった条件なので別な聴こえ方をしているのです.

案外その事実を一般の方は認識されていない様です.

ニュースで「ストラディバリと最近の楽器を比較試聴した際にストラディバリよりも新しい楽器の方が評価が高かった」なんて事が話題になったりもしましたが、そもそもそれは試聴者側での評価です.
奏者に取っては自分が弾きながら聴いているサウンドとは、回りに居る誰よりも近い位置での耳からのものと自分だけが感じる事が出来る骨伝導の双方のミックスサウンドで判断してるので、単に試聴した場合の評価は同条件での試聴とは全く異なるのでイーブン評価自体が出来ないのです.

ですから、あのニュースで「やっぱりストラディバリがいいって言うのも、思い入れがかなり影響してるんじゃないのお?」って、ちょっと意地悪な意見が横行してましたが、ワタクシはそれを聞いて「あ~あ、みんな知らないんだなあ~、やっぱりね」って思うだけでしたね.

まず弾いてる奏者が自分の出しているサウンドに陶酔出来なくてはいい演奏自体が出来ないんですよ.楽器の使命はまず奏者をプレイヤーズハイに誘う(いざなう)事なんです.
悪い楽器は 弾く気にも成れない楽器 のことですね.
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たまには

6/17 ヨコハマ曇り空

今日は作業報告じゃなくて、たまには「参考までに」ってお話を.

以前は本当に数え切れない程のライブやコンサート、レコーディング現場に足を運んでいました.
そして特に大きな会場でのコンサートのリハ(ワタクシはリハが終えたら帰る事が多かったので)でミュージシャンに「音、どうです?」って本当に毎回聞かれてました.

でも実際のところ現場現場には諸事情めいたものもあって一概にミュージシャンの責任の範疇外の問題で音が今ひとつ、ふたつ、場合によってはこんな音だったら恥じかく様なモンだから止めてしまった方がいいくらいだ、と感じる事もありました.

でも中にはミュージシャン個人レベルの音楽性や技術的な問題、機材問題などが原因で「正直聴くに耐えない」場合だってあります.でもそれをそのまま言葉にはしません.だって数時間後には多くの聴衆の前で彼らは演奏するわけですから.

そんな現場でいつも感じていたのは「もっと事前に準備してれば少なくとも今よりはずっとマシなライブにはなったはずだ」と言う思いですね.

例えば:
オリジナル曲はオリジナルとして完成度の高め具合.(頭から尻尾の先まで、その曲としての完成度具合/イントロからエンディングまで、もうどこもいじるところは無いと言うレベル具合)
カバー曲だったら:
元のオリジナル演奏を凌ぐレベルの演奏を聴かせようと言う意欲.まあ、俺たちがこの曲をやるとこんな感じかな、みたいなレベルの演奏が多い事.(w_-;

皆さんは仮にストラトみたいな定番モデルをオーダーする際にどうです?
フェンダーの市販品でいいのであればフェンダー買ってません?そうでしょ?
楽器のオーダーで言えば、ストラトをオーダーされたら、それは演奏で置き替えればオリジナルのカバーを演奏する様なモンです.その場合、フェンダーのストラトのクオリティを凌ぐ事が前提です.違いますか?同じレベルならフェンダー買ってますでしょ?
だからワタクシは皆さんからいつも高い要求をされていると意識してますもん.
これを演奏で言うならクラプトンのレイラのカバーを求められたらクラプトンのレイラ以上にいい演奏をすることを前提で臨むってことです.皆さんは結果的にそのことをワタクシに要求して来ているんです.

では演奏者側の皆さんはどうですか?その意識はお有りですか?
オリジナルを凌ぐ演奏を聴かせるつもりが無いなら、カバー演奏なんて意味が無いんですよ.シビアに言えばね.でもそれがプロの意地ってもんじゃあ無いですか? 絶対に楽しませてやる、と.

言うのは簡単ですよね.だから現在ワタクシもヴァイオリン族の製作家デビューを数年後に控えて毎日オーダーが無くても売り上げが無くてもヴァイオリン系の研究と作業熟練度を高める為に様々な検証を繰り返しています.金額で言った方がいやらし感じですが伝わり易いので明かしますと、既に検証するのに費やした費用は300万を越えました.コレはワタクシの老後の貯金でした.
もうスッカラカンです.お恥ずかしい金額ではありますが・・(*v.v)。

検証のために一人の演奏家に楽器を渡す場合に掛かる費用は最低でも1本につき30~40万は掛かります.ですから既に費やした費用に加算でこの費用が奏者ひとりひとりに掛かっています.
その検証予定者リストの人数からしますと8人です.

以前からですが、これから事業を始めたいと言う後輩達にアドバイスを求められた場合に必ず言って来た事なんですが「何かひとつ、新しい事を初めるにあたって資金は最低で500万は掛かると思って事にあたりなさい」って申して来ました.これは未だに変わりませんね.
だって実際に55Hzの周波数変換機の開発時もサークルフレッティングの時もスピーカーの開発時も皆同じくらいの金額が結局掛かってますから.そのまんまです.

加えて今回のワタクシのケースではヴァイオリン族の楽器を伝統的なスタイルそのまま出すのは演奏の世界で言えば「カバー曲で勝負します」って事になりますね.この場合では仮に原曲と肩を並べる評価の演奏が出来たのならそれは大成功でしょう.
でもtmpのは幾つかの新しい構成内容が柱と成っている楽器達なのである種オリジナルなんです.
伝統的なのは見た目だけでね.
この場合の成功はストラディバリやグアルネリのヴァイオリンを凌ぐか肩を並べる評価が無いと成功したとは見なされないんですね.ですからとんでもな困難なチャレンジと言えるわけです.

でもね皆さん、最初から諦めたら絶対に何も起こらないんですよ.奇跡も失敗も挫折もね.
その意味では奇跡も失敗も挫折も実は皆同じなんですよ.何か起こさない限りそれらも無いんです.特に失敗と挫折程人を成長させるものは無いんですよ.
このやり方ではダメだって事が分かったら、それは別なアプローチの有効性や可能性がある事を確かめた事に成るんですよ.そこでひとつ成長してるわけです。
一度や二度ダメだったから諦めた、止めたでは、成功法を知らずして終わったってことです.多くの場合、失敗した時の解析が出来てない場合が多いですね。それじゃあダメなんです。失敗を味わった意味が死ぬんです。
なぜうまく行かなかったのか、そこに成功のヒントが隠れてるもんなんですから。

だから失敗や挫折するのが嫌だから、自分には出来そうに無い事には手を出さないって人が、人生のダイナミズムを一番味わっていない人なんですよ.自分の人生を自ら、ち~ちゃくしてる.
「生涯安泰を望むので公務員に」って、そりゃ~無いでしょ。自分って言う人間の可能性をまず捨てちゃっているわけですから。安泰なんて死ぬ間際に手に入ればいいもんでしょ。

ガンガンやりなさいよ.その代わり成功してもおかしく無いって方法を編み出してチャレンジする事です.やみくもにチャレンジだけしてコケ続けるのは 単なるおバカちゃん ですから論外.

人が何て言おうがいいじゃないですか、自分だけの人生なんですから.思いっきり生きましょう.

載せておくか

6/16 ヨコハマ まさに梅雨時の一日.
基本的にこれだ湿度が上がったら生地段階の削りは避けるべきですからカスタム系作業はお休み.

最近はヴァイオリン系の記事が多いせいか、このブログの訪問者も減って来てる様子.
やっぱりギターにしか興味が無い方が多いんでしょうね.まあ、いいんじゃないでしょうか.

限られた枠じゃなくて広く音楽を愛するファンの場合には多種多様な楽器に興味を抱かれていらっしゃる方が多いんじゃないでしょうか? まさにワタクシ自体がソレですからねえ.

ギターも数在る楽器のひとつでしかありませんから、これまでにギター以外に打楽器なども色々手にして来ました.ドラムそうでしたし、ボンゴもコンガは未だに手元に有ります.
勿論ギター系は言うの及ばず、50'sのオールド・レスポールや60’sのストラト、ギブソンのJ-45.J-50(この2本はそれぞれ著名なアーティストが現在の所有者)、鍵盤もウーリッツアーが好きで所有してました.まあ、これまで数え切れない程の楽器を所有して来たワタクシですが、最後は弦楽器の王様と言われるヴァイオリン族に行き着いた感じですね.

本当に好きになっちゃうと楽器も作れる様になれますよ.だってワタクシがまんまその人ですから.いくら名器って言われてる楽器だって、ベストな設計とは全然限らない事はワタクシ経験上よ~く知っておりますから、だったらもっといいモノ自分で作っちゃえばいいじゃない、って至って単純な話です.シンプルな動機ってのが実は一番エネルギーを備えている様に思いますね.


写真はt.m.p製の試奏用ヴァイオリン.本日完成.本来ですと別末にヴァイオリニスト・Yさんがこの個体含めた4本程をチェックされる予定でしたが、何やら現在レコーディング中でトラブルが発生して中断しているご様子.ちょっと気掛かりですね~.

この個体はYさんのチェック終了後にヴァイオリニスト・Mさんのお手元に渡る予定.

この個体も色々な試験を重ねて来た末にt.m.p-Violinの最終設定を与えられた個体です.元々新品個体ながら度重なる作業によって全体に小傷が多い為に見た目状は全く弾き込まれた事のない新品にはとても見えません.でもサウンドは既にかなりのレベルです.これを弾き込んだらどこまで成長するのか楽しみにです.

販売価格が40万程度の楽器(安っ!)だからといって なめたらあきまへん.(^O^)

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経過報告 カスタム品

6/15 ヨコハマ快晴 でも明日からグズグズ天気が続くそうです.

そうなりゃ、今日は当然カスタム品のネック加工でしょう.
ちなみにRetroCitympヘッドデザインを元々のデザインに戻しました.写真一番下のネックがそれ.
前回の試作器では70'sのフェンダーっぽさを出してみたんですが、やはりtmpデザインで行きます.

今日でネックの木の削りの重要な部分は全て終了させましたので、後は細部加工ですから作戦通り.
しかし次回晴れるのはいったいいつの事やら.

今日はヴァイオリンのペグ加工でやっとこれがベストだろうと言う加工方法を編み出しました.
実は元々のヴァイオリン族のペグ加工の仕方や加工アイテムも試してみたのですが、長年の経験からこれはベストな方法とは言えないんじゃないか?と感じて、何度も何度もいろんな治具を作製したりして加工方法を探っていたのです.

その甲斐あって、や~っとこれ以上にベストな方法はたぶん無いだろう、と言う加工法を確立出来ました.どんなに試行錯誤の末であったにせよ、一旦出来てしまえば、こっちのもんですわ.(^ε^)

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まとめ報告

6/14 ヨコハマ夏日 うれし.

今日は願っても無い快晴ですのでカスタムオーダー品のネック達の生地加工を中心に進めています.
半加工でストックし続けたネックがこれからおのおのの依頼主に合わせて細部加工を進めていく事になります.

SさんのビオラとMさんのヴァイオリンも今月26日過ぎには引き渡しが可能となる見込みです.
今日はニスの表面研磨を終えて最後の日向ボッコをさせています.
夏を感じさせる日差しと風がとても気持ち良さそうです.(^~^)

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ブログお休みのつもりが・・

6/13 ヨコハマ、若干の晴れ間が見えてます.

今日はブログをお休みするつもりでしたが空を見上げたらまた地震雲が出ていたので、じゃ書いとくか、と.まあ、チョイ揺れ程度だとは思いますが、せっかく自然界がサインを出してくれているのを発見しちゃったので念のため.

先日初期の試作器にバスバーサイズを変更していない個体が発覚した為に同じ時期に作業した別個体をチェックしたら、やーっぱり出て来た.1900年初期のドイツ製.バスバー通常サイズ.

さっそくバラしてバスバーの削り修正とか交換を行なってまた本体を元通りに戻す作業.
このブログを読まれている皆さんは頻繁にこうした作業が行われている様子をみてますと、たぶん大した作業じゃ無い様に思われているかも知れませんね.

でも実際にはこうしてバラして内部構造に手を入れる作業は古典楽器の世界でも最低5万円程がコストとして掛かります.バスバー交換などは正にそのお値段の作業.内部アーチ修正もほぼ同額.
指板を剥がして新たにtmp仕様のWラディアス指板に作り替える作業も丁度5万程です.

その結果、tmpで頻繁にリクリエイトしている作業コストも各部全てに手を入れた場合ですと、燻煙処理+Wラディアス指板変更、ペグロケーション変更、ネック仕込み変更、アーチ削り修正、バスバー修正、魂柱設定、ニス塗り工賃、そしてフィッティングのパーツ代などを合計しますと大体30~35万程の作業です.仮にネック仕込み変更をしなかった場合などはその分の工賃が低くなるワケですね.

古典楽器の世界でもここまでの作業は通常行なわれていません.その多くが調整作業の範疇です.
でも実際には調整程度でグレードの高いレベルに持ち込める楽器は元がグレードの高い楽器という事になりますね.それらは数百万はしてます.

見た目は良く出来ている中国製の10万以下の製品は実際には調整程度じゃとても使えません.
塗料もニスじゃなかったり、接着もニカワじゃなくタイトボンドで接着されている為にバラせないものが多いです.バラしてグレードアップする事は前提とされていませんからね。
売り手は中国製でも充分です!と言って販売してますでしょうが、実際にはあくまで最初から初心者用に特化した作り内容なのでバランスも悪いですから音楽家にはとてもお勧めする事は出来ません。tmpのリクリエイト作業対象にも出来ないとお考え下さいね.

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個別報告 2件

6/12 ヨコハマいかにも梅雨らしいジトジト雨降りの日.今週はダラダラ降り続く様子.

写真はビオラ弾きのSさんの大きなサイズのビオラでWラディアス指板の接合後のショット.
本当は指板自体もっと長い燻煙をかけてあげたかったんですが、こ~雨ばかりじゃね.
だから梅雨時に掛かる作業は出来れば避けたいのです.でもその前の段階で燻煙処理をしっかり行なっていますので作業はこのまま進めます.

15日にSさん学芸大近辺でライブがあるそうなので仮セットアップして当日のリハにお邪魔してネックグリップとかを確認して貰おうかな、と考えています.が、まだそれが可能かどうか未定.

もう1本はエピフォンのセミアコ.Mさんお持ち込みでアメリカ直輸入で入手された個体とか.
それはいいんですけど、ブリッジが台座ごとボディのトップに接着されてました.
なんちゅーことしてくれてんねん!たぶん前所有者の仕業だとは思うのですが(もしこれがプロの仕事なら散弾銃で処刑モンです)これ剥がすのが大変でした.ベッタリ接着されてましたから.

その他の作業があるんですが、これを剥がしてキレイに元通りにするのに時間食ってしまった.
*写真は修正が終わってやっと元の姿に戻した時点でのショット。
そもそも、どうしてこのブリッジの台座が固定されていない構造なのか、これが分かってないからこんな事をしてしまうのでしょう.
ン?「でもフォークギター系は台座が接着されてる構造じゃない!」って反論がある?
あのね、アレはそもそもテールピースとブリッジが一体化された構造だから接着されてんの.分かった?
この手はヴァイオリン族がいい参考になります.全てブリッジは接着されておらず乗っているだけです.それこそが重要なんですよ.
例えれば、ドラムを叩く時にスティックはその都度跳ね返って来ますでしょ?分かりますよね.
アレを一回一回スティックのヘッドを皮に押し付けたらまともなドラムの音に成らないでしょ?
弦楽器も同じなんですよ、打楽器と. 弦の振動が次々とボディを振動させてる訳です.
その場合、ブリッジが完全固定されてると音が途切れにくくなってダーダーとだらしなく音が繋がっちゃう訳です.その都度与えられた振動の強弱に合わせて音の強さや長さなどが変化対応出来る様にあえてブリッジは固定されていないのです.

ギターの場合はそもそも特殊な構造でして、ナットからブリッジまでの距離に対してブリッジから弦の出口であるピンの位置までが極端に短いでしょ? ああすることで音を分離させているからなんです.言ってみればテールピースが存在しない様なものなんです.ブリッジ自体がテールピースを兼ねている構造だからです.

もうこのへんで解説はいいですよね.でもまあ、現実問題としてギターの専門書でもこういった構造解析が出来てるものはま~ず無いですから仕方ないのかも知れませんね.
「~だと言われている」「~らしい」みたいなまるで都市伝説みたいな注釈ばかりですからね.
そのせいもあってか、まともな設計のギターの少ない事.技術屋さんもルックスから入っちゃうからなんでしょうね、たぶん.何度も言いますが楽器は物理的構造物です.

だからこそワタクシは自分で検証をして構造設計の専門家になったわけですけどね.そのついでに作れる様になったと言うワケです.自分が作れないと自由に検証が出来ないからです.
そんな経緯でこれまでにありとあらゆることを実験検証して来たというわけです.

ですから近しい人たちは、こう言うと驚くのですが「僕は別に製作家になりたかった訳じゃないんだよ、いい楽器を誕生させる製品プロデューサーになりたかったんだよ.その為には一旦製作家にならないと自由に発想したモノを作れないから仕方なくやって来ただけだよ」って.コレはホントの理由です.だっていちいち作りたいものを誰かに頼んでいたららちが空かないでしょ?
だったら自分でやるしかないですから.だから t.m.pのPはプロデュースのPなんですよ。

それはヴァイオリン系も同じですね.現状のヴァイオリン族の構造はベストじゃない、って思うから、それを立証するには自分で作るしか無いでしょ? その為に今やってるんです.
一般の人に分かり易い言い方をするのなら「ストラディバリウスより優れたヴァイオリンを製作する事は可能です」って事をワタシは半ば公然と言ってるわけで.

世間は当然こう言いますよね「じゃあ、やってみせろ」って.
だからこれからそれをヤルんです.ねっ、こんな楽しそうな事ってそうそう無いでしょ?(^O^)

ちなみに今現在、試奏器を用意して数名の奏者の方々に貸し出しチェックをしていただいているのも、プロの演奏家達に作られた楽器はプロの演奏家が判断すべき事だと思っての事です。
ですからワタクシが「ここはこうあるべき」とした新しいヴァイオリン属への設定構造を与えた楽器達が奏者の方々に取って「従来のままで充分」「新しい設定は不要」などの反応であった場合、ワタシはヴァイオリン族の製作は断念するつもりでおります。
だって自分の提供したい楽器に「魅力は感じ無い」と弾く側に判断されたら、それはあえて作る意味は無いでしょう。その場合はもう何か全く別な仕事でも始める事に成るでしょう。

@Mさんの作業は別にギブソンのアコギもあるのですが、リフレット作業で指板の削り修正が含まれるので雨が上がった時に行なう予定でおります.Mさんにはお時間たっぷり頂いてますのでのんびり仕上げさせて頂きます。

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個別報告 2件

6/11 ヨコハマ 梅雨時らしい天気.雨は降っていません.

今年もついに来てしまいました.ウエットシーズンです.沖縄あたりに移動したいなあ.

写真は超多忙なヴァイオリニストのKHさん用のヴァイオリン.これはリクリエイトではなくてt.m.pのスタンダード・モデルです.気に入って頂ければいいんですけどね.
楽器の善し悪しは演奏家だけが決めればいい事.これがワタシの考え方ですから判断は委ねます.

もう1枚の写真はビオラ弾きのSTさんのビオラ製作用に板材から加工している指板材です.
燻煙処理したエボニーの板材をWラディアス指板仕様に形状加工している最中のショットですが、この後で再び燻煙処理に掛けています.

かなりシーズニングされた素材であってもこれだけ表裏をR加工しますと木は多少は暴れます.
でもそれはその素材の元々のクセが出てるだけですから出し切った後で形状修正して安定させてあげれば良いのです.その代わりひと汗かきますねえ.写真を見れば木屑の量でお分かりでしょう?

ちなみにフェンダー社が一時期 Wラディアス指板のエレキを製作していましたが、ウチで行なってるのとアレとをいっしょにしないでくださいね.アレはエレキで指板Rも180R程度ですからネック本体の指板接合面を180Rに機械加工しておいて、その上に3ミリ程度の薄いローズ板を水分と熱を加えてR状に湾曲させて貼付けただけですからね.その後でフレット溝を加工してあるんです.
ですから、t.m.pが行なっているWラディアスは全てが削り加工での均一厚指板のニカワ接着ですし、ヴァイオリン族の指板Rは40Rと言う非常に隆起がキツイR面ですから難しさは天と地程も差があるのです.まあ、一度やってみれば、その難しさは分かりますから.(^з^)

Sちゃん、こんなに手間ひま掛けて作ってるんだから完成したらハイボール奢ってね.
(^ε^)p うい~

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夜間部 ガンバってます.

6/10 日が変わりました.夜間部です.

Gさんのヴァイオリンの急遽作り直しやってますから通常の作業が終わってから集中して作業を続行してます.
久しぶりの友人から「たまには飲みに行きません?」って誘われても「月末ならいいけど今はダメ」
って、ちゃ~んと断ってます.もし、北川景子から誘われていたら・・たぶん 行ってる (;^ ^A

仮にGさんから「あのオッサンほんとに一生懸命直してんのかしら?週末だからって飲みにでも行ってんじゃないのお~・」と疑惑の目が向けられても(ご本人は決してそんな意地悪な方じゃありません、あくまでお優しい女性です)こうしてちゃーんと仕事しとるけん!って証拠写真まで撮ったりして.(^O^)

遠赤外線ヒーターのお陰でニカワの硬化も早いし、ニスの乾きもいいし、すごく順調に修復出来ています.こうした機会は、いざとなった時に作り替え作業は最短でどの位の時間で終わらせられるか、そのいいデータにもなりますしね.

今回はまだニスが新しい状態で裏板剥がしてバスバー形状を修正した関係でトップとバック板の外周にグルッとニカワ圧着の為にクランプを沢山かませましたので、その部分のニスが剥げちゃってますから、この個体は全く弾き込まれていない個体ですが、外見はオールド・ヴァイオリンそのものみたいなルックスになっちゃいました.でも何かカッコいい感じです.Gさんにも気に入って貰えると嬉しいんだけど. どうかな?

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