Warped Tourの創始者Kevinはなぜパンクを諦めないのか? 日本のKevinは何処に… | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。

 

 


今年も約2ヶ月間という長きに渡って開催された


Warped Tour も今月6日に終幕となりました。


そしてアメリカでは年度末を迎え、


9月から新年度が始まろうとしています。


そこからもまたフェスにツアーにと、


忙しい海外バンドシーンではありますが。


そんな新年度を迎える前に、


とても激アツなPUNKフェスが、アメリカで開催されます。

 

 

 

 

Warped Tourの創始者Kevin Lymanはなぜパンクロックを諦めないのか(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)
 

──なぜパンクロックに特化したフェスを?


Kevin Lyman:「It’s Not Dead Festival」を最初にやった時、自分自身の魂のためにそれをやらなければならないと思ったんだ。僕は自分の原点と繋がり続ける必要があった。通常、僕は他の世代が何に興味を持っているのか、何をしているのかを把握しようとする。だから最初に「It’s Not Dead Festival」を企画した時に、なぜ自分がこれをやっているのかを思い出す必要があったんだ。Warpedに行くとI PrevailやPierce The Veilでキッズが歌っているのを見る。そして彼らは、僕がBad Religion, Pennywise, NOFXのようなバンドに繋がったのと同じようにそのバンドたちと繋がっていく。そしてそれが一生音楽のまわりにいたいと僕を駆り立てているんだ。「It’s Not Dead は自分自身をリフレッシュするものなんだよ。これに本格的なビジネスプランはなかったんだけど、幸運にも収支がトントンになる見通しがついて、赤字になる可能性も許容できる範囲だったんだ。これは自分自身がやりたかったことだったけど、2万人が同じ思いだったってことだね。

 

 

──結果的に35バンドが出演して2万人が集まったわけですが、どのようにこのフェスを作りあげていったのでしょうか?


Kevin:最初のライヴは大成功だった。それはパンクロックがいつもそうであるように、全員が譲り合って進んでいったからなんだよ。時々(コミュニティには)それが欠けていると思うんだ。いまのシーンで古いバンドが新しいバンドをサポートすることがある?全員が自分自身の個人的にやりたいことから一歩引いてくれたから、あの日は最高のライヴができたんだ。Pennywise, NOFX, Bad Religion, Descendentsが個々にやればもっとお金を稼ぐことはできるけど、彼らはあのライヴをやるために集まってくれたんだよ。

 

(中略) それに今回は全く新しいラインナップをブッキングしたよ。前回出たバンドではInterruptersが唯一出演するんだけど、それは彼らがパンクロックのニューボイスだと信じているからなんだ。2、30年前のバンドがやったように、ステップアップしてリードしていくバンドがいるとしたら、それは彼らだと思ったから、彼らをまた招待したんだ。

 

 

──このフェスに参加するオーディエンスについてはどうですか?


Kevin:Flatlinersのような若いバンドも出演したがっていたんだ。最初のライヴの時にたくさんの若者がいることにも気付いた。3世代に渡る人たちが会場の周りを歩いていたよ。僕たちの世代の父親や母親がいて、20代後半の子供と、その子供もいたんだ。パンクの歴史を学ぶために来た10代の子たちもたくさん見たよ。たくさんの良い新人パンクロックバンドを観てきたし、彼らをこういうフェスに巻き込もうと思っていたから、懐かしさに浸らなきゃいけないなんて思いは無かったんだ。

 

 

──「It’s Not Dead Festival」はパンクロックの繋がりという意味においても、コミュニティの価値を復活させました。RancidのLars Frederiksenは昔こう言っていました。「パンクロックにハマることが重要なんじゃない。君がやることが重要なんだ。」と。


Kevin:それは僕も感じたよ。全員がまとまることで、僕たちはコミュニティーを価値あるものにし、それがどれほど力強いものなのかを示すことができる。僕たちはみんな以前は熱中できるものを探していたけど、みんな自分たちの仕事、キャリア、家族、生活に集中しているんだと思うんだ。でも「It’s Not Dead Festival」で集まることで、みんながこう考えたんだ「人生のとても大きな部分を占めていたあのコミュニティに戻りたい」って。さっきも言ったけど、僕は金銭的な成功のためにこれをやったわけじゃないんだ。これはすべて感情を若返らせるためにものだったんだよ。

 

 

──コミュニティの大きさはどれくらいなのでしょうか?第1回目の「It’s Not Dead Festival」の結果がどうだったのか教えていただけますか?


Kevin:48の州と9つの国から来た人がいたよ。ヨーロッパ、オーストラリア、メキシコの人が来てくれたんだ。自分が思っていたよりもずっと(コミュニティは)大きかったよ。今世界にはもっとたくさんのパンクロックのフェスがあるから、今は旅行をして来る人がそんなにいるとは思わなかったんだ。でもそれは10代の子のようなものだったね。みんな全員が一人きりで、自分が抱えている問題は自分だけのものだと思ってる。でもイベントに遊びに行ったら、自分が思ってたよりも自分と同じような人がいることに気づくんだ。自分のルーツを見せるのは面白いってことだね。

 

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一部抜粋するつもりだったハズが


どの言葉も素晴らしすぎて、ほぼ全て転載してしまいました…

 

という、アメリカでまた新たなPUNK ROCKフェスが開かれてますね。


今、話題のPUNKフェスというと


以前、記事で紹介したこともありますが


IMG_20170807_161912722.jpg


PUNK ROCK HOLIDAY もそうですよね。

 

開催地はスロベニアですが、

 

PUNKキッズ大歓喜のラインナップのフェスではないでしょうか。

 

日本国内では、大型の会場を押さえられる唯一のパンクフェス


PUNKSPRINGが今年、終わりを告げました。


それもここ数年は、"PUNK"という名を冠したことが

 

裏目に出たかのようにPUNKバンドが全く出揃わず、

 

ヘッドライナーすらPUNKバンドじゃなかった時も。

 

それによりPUNKSリスナーからの批判も多々。

 

そればかりか、国内バンドで客寄せを図ろうとも失敗。


終わっても不思議じゃない運営、ラインナップでしたしね。

 

最後となった今年は、"PUNK"SPRINGの名に相応しい


ラインナップが揃ったものの、結果はsoldせず


その前の2015年には、アメリカのPUNKレーベル


FAT WRECK の25周年記念フェスを、ここ日本でも開催してくれ


本来パンスプがこうなるべきだっただろ


という、お手本のような新旧揃い踏みの珠玉のラインナップ。


しかし、こちらもsoldはしなかった。 そればかりか、

 

ただただハイスタが見たいだけの、PUNKではなくハイスタが好きなだけのような連中が多数押し寄せ、ハイスタが始まるまでは後方で寝そべり、始まるとゾンビのように起き上がり前へ前へ来て、終わったらTony SlyのTributeも見ずに帰っていく…


もうね、運営もリスナーも難ありなこんな日本で

 

幕張を押さえられるようなパンクフェスなんて

 

二度と開催されないでしょう。

 

客がまともに来なかったせいで


もう二度と来日なんてしないだろうな…


ってバンドだっていますしね。

 


来年の春はWarped Tour が来るのかもしれませんが


Warped だって始まりはPUNKフェスでしたが


近年はそんなラインナップじゃないですし。


サタニックだって、主催がピザデスなだけで


ラインナップ的に見てもパンクフェスじゃないですしね。

 

こういいった現状を目の当たりにしていると、


やっぱり海外と日本では


主催の意図することや、信念や、

 

主催のリスナーに対する思い


そして何より、リスナーの質


が、違いすぎるんじゃないかと。 残念なことに。

 


Warpedに行くとI PrevailやPierce The Veilでキッズが歌っているのを見る。そして彼らは、僕がBad Religion, Pennywise, NOFXのようなバンドに繋がったのと同じようにそのバンドたちと繋がっていく。そしてそれが一生音楽のまわりにいたいと僕を駆り立てているんだ


いまのシーンで古いバンドが新しいバンドをサポートすることがある?全員が自分自身の個人的にやりたいことから一歩引いてくれたから、あの日は最高のライヴができたんだ。Pennywise, NOFX, Bad Religion, Descendentsが個々にやればもっとお金を稼ぐことはできるけど、彼らはあのライヴをやるために集まってくれたんだよ。


このイベントをやるためにはたくさんの仕事が必要なんだけど、もし僕たちが、ひとつのコミュニティとして、パンクロックに若者のグループを呼び込んで再び火をつけることができたら、きっと良くなっていくと思うんだ。


僕は金銭的な成功のためにこれをやったわけじゃないんだ。これはすべて感情を若返らせるためにものだったんだよ。

 


という新旧の世代を繋げようとする思いや、

 

金銭的成功の為に開催したワケじゃないということ。

 

日本の企業、主催者、運営が、Kevin のように

 

こういったリスナーと感覚を共有するような思いがあるだろうか?

 

 

Flatlinersのような若いバンドも出演したがっていたんだ。最初のライヴの時にたくさんの若者がいることにも気付いた。3世代に渡る人たちが会場の周りを歩いていたよ。僕たちの世代の父親や母親がいて、20代後半の子供と、その子供もいたんだ。パンクの歴史を学ぶために来た10代の子たちもたくさん見たよ。

 


バンドも、客層も含め、新たな世代を呼び、引き寄せるようなことを


日本の企業や主催者はしているだろうか?

 

また、仮にしてくれていたとしても、


それに応えるリスナーは一体どれだけいるだろうか?

 

そういった熱心なリスナーが日本にどれだけいるだろうか?

 

 

 


日本の音楽シーンに、パンクロックを、メロコアを持ち込み


浸透させ、一大ブームにさせるほど影響力があった


Hi-STANDARDの功績は本当に大きいことは間違いないと思う。


でも、それ以降


同ジャンルにおいて、突出したものを持ったバンドは

 

出てきてないんですよね。


だから余計にハイスタが無闇やたらと神格化される。

 

他人と一緒が大好き日本人リスナーは


それしか知らない、それしか目に入らないリスナーが増えてしまう。


それは単に、新しいバンド、若手バンドを発掘、育成するような


企業やレーベルの努力が足りなかった結果なのでは?


新規、若手に食いつく様を見せなかった、サポートをしてこなかった


リスナーにも責任はあるのでは?


確かにブームになった時ほど、同ジャンルにおいて


新しいバンドが出てくることは少なくなっているかもしれない。


しかし、知らないだけで


地下深くで活動してるバンドは決して少なくないと思うんです。

 

 

 


 


 


 

 

 

 

確かにPUNKは好きだけど、

 

PUNK一辺倒な音楽ライフを送っていない自分ですら、

 

国内メロディックパンクシーン、メロディックハードコアシーンで

 

知ってるバンドがいます。

 

それは、好きな海外バンドを見に行った時に、

 

メインアクトである海外のバンドに合う日本の若手バンドを

 

呼んでくれた、小さな主催者さんのおかげに他なりません。


新しい芽、若手を中心に、

 

且つ現在もちゃんと活動してるバンドを挙げましたが


このシーンって、中堅やベテランもすごく多いイメージです。


ハイスタを崇拝し、WANIMAに夢中になってるような信者たちは、


そういったバンドたちをどれだけ知っているんでしょうか?

 

逆にハイスタに圧倒的なまでの支持者がいる影響で、

 

芽が出ないままになっているバンドがどれだけいるだろうか?

 

 

メンバーのキャリアはベテランでも、バンドとしては超新人


前身バンドの知名度があったにせよ、


今のメロディックハードコアシーンでは恐ろしくクオリティの高い

 

 

 

こういうバンドだっているんです。


だとしても、これを前バンドの名前を出さずに

 

"SHADOWS"として見られる人がどれだけいるだろうか。

 

 

 

そういう部分に焦点を当ててしまうと


今、日本の音楽シーンが低迷していること


洋楽シーンは更なる低迷を余儀なくされていること


それが必然だったような気がしてなりません。

 

PUNKシーンとなると尚更、ですよね。


誰が声を上げれば、こういったことから抜け出せるんですかね…

 

 

 

PUNKシーンに限った話ではないですが

 

日本にはKevin のような人が何でいないんだろう。

と、こういった海外のニュースを見るたびに

毎回思ってしまいます。

いても、それは中小レーベルのオーナーさんだったり

小さな呼び屋だったりってところにはいても、

大きいところには全くいないイメージです。


それも日本特有の、秘匿体質というか何というか…

そういった裏方の人たちは"裏方"に徹することが多く

また、メディアも裏方にインタビューをしたりとか

あまり焦点を当てないところもそうでしょう。

先日、記事にしたTWILIGHT RECORDSのようなことを

する、される裏方が、海外に比べ本当に少ないように思います。

また、メディアに取り上げられても

Kevin やTWILIGHTの新オーナーさんみたいに

包み隠さず語ることはほとんどないでしょう。

そういうのを良しとしない同業者も

決して少なくないでしょうしね。

結果、リスナーには都合の良いことしか伝わらず

何が良くて、何が悪いのか

そういった判断すらさせてもらえない。

 

内部の人しかわからないこと、


内情を知ってる人しかわからないこと、


それをリスナーに打ち明けずに


何故客が入らない!? 何故売れない!?


なんて嘆いていてもしょうがないんですよね。


そんなのリスナーは知らないんだから。

 

調べればわかることもあるとはいえ

そんなものには限界があります。

自らが音楽業界に入り込まないとわからないことの方が

 

遥かに多いんじゃないかと思います。

そんな状況が

日本国内ではずーーーっと続いてるんじゃないでしょうか?


それがオープンになったところで

キチガイクレーマーが蔓延る今の日本では

それこそ危険な気もするのは確かです。

何も考えずに、"自分"にとって悪だと感じたものには

鬼の首とったかのように

脊髄反射でギャーギャー喚き散らす

正義の味方気取りのただのクレーマーの相手してたら

それこそ身がもたないんじゃないかと。

どうして"考える"ってことをしないんだろうか。

どうして"議論"するってことができないんだろうか。

だからこそ、裏方の声が発しにくい状況になってる

 

って部分もあるのかもしれないけど。

だからこそ、内々で済ませることが普通になり

リスナーの意見には耳を傾けない体制が

 

整ってしまっているのかもしれないけど。


突き詰めると、結果として大型フェスには

 

大きな事務所やレーベルに所属してるバンドしか出られない

 

というのが大半であるとなってしまうと


結局、金とコネと利権まみれでしか


大型フェスのラインナップが決められないんだったら


やっぱり日本の音楽業界なんてクソじゃん


って思ってしまいます。

 

海外にもそういった部分はあるのかもしれないけど


海外の事情の方がもっとわからないですよ。日本じゃねんだもん。

 

とはいえ、これまで書いたきたことを踏まえても

 

現状では、業界もリスナーも

どっちもどっち

なのかなっていう気もなきにしもあらずです。

だから自分も

業界やシーンに対して疑問を綴るだけでなく

リスナーに対しても同様に、疑問に思うことを綴っているんですケド…

 

毎度毎度思うんですよね。


行けば良かった…


なんて、行けるクセに行かない選択をして


無駄な後悔を嘆いてる阿呆とか。

 

○○○来てたんだ…


と、好きなバンド、見たいバンドがいるクセに


そのバンドの情報を全く追いもせず、来日に気付かない阿呆とか。

 

もちろん誰が何を言おうが自由なんだけど


そんな連中が音楽好き!とか来日希望!とか

 

口だけは一丁前で実際に行動に起こさないのばかりで


どうやって音楽シーンが盛り上がるんですかね。

 



良きも悪きも

平等に発信してくれるメディアが増え、

それを受け入れる業界関係者が増え、

それを"正常"な判断で捉え、

物事の是非を考えられるリスナーが増え、

 

口だけじゃなく、ちゃんと行動に移せるリスナーが増える、

 

そんなことを願うばかりです。


……贅沢言い過ぎなんですかね(。-д-)=3

 

 

 

 

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