影響力のある人物はいる。しかし、何故音楽が広がらないのか? | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。



本文に入る前に、まずはこのCMを見ていただこう。

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少し前に話題になったApple MusicのCMです。

音楽が好きな人なら、この話題も周知のことでしょう。

何がどう話題になったかというと?




Taylor Swiftが出演したApple MusicのCMのおかげでJimy Eat World “The Middle” のセールスが急上昇】(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)


自分と同じようなバンドシーンを追いかけてる人は

すげぇ!となった話題のひとつでしょう。

Jimmy Eat World と言えば

世界的にも大きな成功を収めたEmo Rockバンドのひとつ。

その中でもプラチナディスクを獲得したアルバム

Bleed American』から、シングルカットされ、

ビルボードで5位に輝いた"The Middle" を

Taylor が出演するCMに使用されたことで

再びバカ売れした、という記事です。




テイラー・スウィフトが絡めば誰でも売れるという現象
(Forbes JAPAN)

スウィフトが、夜の街に繰り出す準備をしながら、ジミー・イート・ワールド(Jimmy Eat World)のヒット曲「The Middle」をノリノリで歌うCM。この曲は15年以上前のものだが、翌週にはPandoraでの再生回数が325%増加。米国 iTunes トップ40にも再びランクインした。スウィフト効果で売上が1,500%アップした



そもそも海外ではTaylor が関わると売れる

という現象が他にも起きているようで

ある種のCMタレントのようになっている。


そもそもがTaylor がJEWを好きだったってことだが

こういうとこ、海外はすごいなぁっていつも思う。

何故か?この一件を日本に置き換えてみてください。

誰にしてもTaylor の代わりは務まらんが

"仮に"Taylor の立場の人物を西野カナとしよう。

西野カナがCMでも、番組でも、SNSでも

何でもいいや

メディアで自分の好きな音楽や、影響受けた音楽を語るとしよう。

その対象となる音楽がバカ売れするとか、

今の日本で考えられますかね??

それが"音楽"じゃなくて、

"化粧品"や"サプリ"、"服のブランド"等だとしよう。

そっちの方が遥かに影響が出ると思いません??

日本人の多くが、如何に"音楽"ではなく、

"見た目"で音楽を選んでいるかという、

何よりの証明になりませんかね??


もう少しバンドシーンに寄ってみようか。

バンドシーンなら

No Music No Life! と声高に叫んでいる人や

ライブが生き甲斐! と公言してる人も多いでしょう。

そうだな… じゃあTaylor 役の人を

Ken Yokoyamaにしてみよう。

国内のPUNKシーンのみならず、

ロキノン厨、ピザデス厨含め、今のバンド好きな人たちに

神のように崇められている存在だ。

今のままじゃダメだ、と

最近メディアへの露出が増えている氏ではあるが

どのメディアでもいい

NoFXがすげぇ、No Use For A Nameがすげぇ

と言ったところで

Ken信者の連中が、ノーエフやNUFANを聴き出すだろうか?

聴くどころか、興味を示すだろうか??

のーえふえっくす?
のーゆーすふぉーあねーむ?
誰それー
あたし(おれ)はKenさんが好きなんだし
他のはどーでもいいー
てか早くハイスタ復活しないかなー
今年のAIR JAMどーしよー


ノーエフもNUFANが、既に二言目には消えてる。

昨年の【FAT WRECKED FOR 25 YEARS】での

フロアの感じを見てて思ったのと、

SNSを中心にネット上で見かける人たちの感じ。

故に誠に勝手ながら、自分の中での

Ken Yokoyama好きはこういったイメージだ。

これを仮にワン○クやド○スみたいな

海外志向が強いバンドに置き換えてみても

結果は大して変わらないだろう。

むしろもっと酷くなる可能性が高い気がする。

それがEXILEファミリーになろうが、

アイドルになろうが、変わらないだろうな。

今挙げたミュージシャンたちが、

国内のオススメを挙げたとしても

一体どれほどの人がそこに興味を示すのか…

そしたら音楽メディアは? レーベルは?

タダの音楽好きな素人のオススメなど見向きもされないとさえ思う。




そういうNo Music No Lifeな口だけ連中が嫌で

知名度が上がるにつれ、そういう連中が増えるのが嫌で

自分から離れていったバンドも少なくないです。

それは日々の記事を読んでいただいてる方なら

今さらな話ってくらい、散々言ってきているので

ここで深く言及することは避けますが。




Taylor Swift はさ、世界で知らない人がいないくらい

日本ですら音楽好きな人なら

知らない人がいないであろうほど成功している

イチ"ミュージシャン"であると思う。

その容姿から、ミュージシャンでありながらも

音楽以外への影響力も大きいことだろう。

でも、ひとたび音楽で話題になれば

その対象となる音楽(今回はJEW他)がバカ売れするほど

ファンも彼女の好きな"音楽"に興味を示している。


それが日本ではどうだろうか?

音楽シーン全体で見れば、Taylor 級の人はいないかもしれない。

しかし、バンドシーンに限って言えば

それに匹敵するほどのバンドや人物はいるだろう。

しかし、そういったバンドや人物のファンが

Taylor のファンたちのように、

自分が好きなミュージシャンの、好きな音楽や

影響を受けた音楽にまで興味をもつのか?

もしそんな人たちが多かったら、今の

国内洋邦音楽シーン共に、もっとマシになってると思います。

もちろん0ではないかもしれない。

少数派にしてしまうのが非常に惜しいが、

0じゃない人たちは間違いなく少数派だと思う。


日本にだって

今の音楽シーンを憂いているミュージシャンはいる。

多少なりとも影響力があるバンドも、人もいる。

ミュージシャンやリスナー関係なくしても

何とかしようとする人たちは間違いなくいる

でも、そういった人たちが限りなく少数で

その少数の人たちの"音楽"に対する動向に、言動に

興味を持つ人がさらに少数なんじゃないか?

そんなことを思わざるをえません。


さらに言うなら

そういった"何とかしよう"としてる人たちの

妨げをしているようにしか見えない団体が

ここ日本には存在しているということ。


長くなってしまうので

それは次回に持ち越すとしましょう。



後編
業界は本当に国内音楽のことを考えているのか?




参考記事
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