SPEED「STEADY」

テーマ:

SPEED

STEADY」(1996

シングル「STEADY」より

作詞・作曲:伊秩弘将 編曲:水島康貴

SPEED「STEADY」

 

 

【かけがえのないあなたの

かけがえのない人になっていきたい】

 

≪サウンド≫

●曲展開:

Aメロ・Bメロ・サビ

Aメロ・Bメロ・サビ

・コーラス・サビ

 

●ジャンル:

ファンクR&B歌謡

※筆者が独断でカテゴライズしました。

 

※筆者が感想文を書くにあたり、

聴いたのは

「Dear Friends 1」収録の

「Atlanta Mix」

 

宇多田ヒカルの

Automatic」のイントロなど

でも使われている寂しげなシンセ

(なんていう楽器名なんですかね?)

の音色から一気に盛り上がり、

ファンキーなブラスのリフが

印象的なイントロへ。

 

Aメロの飛び跳ねる木琴

(マリンバ?)の音色と

カウベルの音がちょこっと

アフリカ民族音楽風味。

 

比較的低めのメロディーライン

だったAメロから一転。

急に高音を張り上げるBメロは

前作と同じ流れ。

出だしの【あぁ~~~】と、

ラストの【きっと~~~】の

ロングトーンが

いい味を出しております。

 

エレキギターが

ストロークするフィルインの後、

急に楽器数の多くなるサビへ。

イントロで登場したシンセや

ブラスが再び奏でられ

心地よいグルーブを生み出している。

【ぐぅうぜっん~~~じゃなく・

うんめっいぃ~~~~と・

いつか~~~~】

の独特のリズム感と

高音の張り上げ方が

個人的にツボ。

特に【うんめっいぃ~~~~】の

【い】部分。子音が「i」の音

(五十音図でいう「い」段)の場合、

のどを狭めて発音しなくては

ならないので、

これを高音で出すとなると、

かなり苦し気に聴こえるものだ。

ここの歌詞の場合、

その苦し気な歌い方と

切ない歌詞の内容が

とてもマッチしているように感じる。

 

hiro

Dream On Dream On

Dream Of You

Ding Dong Ding Dong

Longest Night

のファルセット部分は

圧巻としか言いようがない。

 

そして度肝を抜かれたのが、

2番サビ終わりのラップというか

コーラスパート。

リズムパートが

ヴァンプしつつ、唸る低重音が

しだいに盛り上がった後、

脈絡なく

【ラ~~~~ブ・

レボリュゥ~~~~ション!】

とハイテンションに幕を上げる

こちらのパート。

ハンドクラップと

バック・コーラス隊とともに、

自分で自分を励ますかのように

早口でポジティブに捲し立てる。

ここだけ、まさかの「ゴスペル調」

YEAH~~~~】の

ロングトーンの後、

呟かれる【そうだよね】の台詞部分は

いかにもアイドル的な仕掛け。

ここの担当はERIKO

(現・参議院議員)

 

最後のサビ終わりは

メロディーラインをフェイクさせ

しばしメンバーがアドリブを決め

(【はぁ~~~~、あ~ぁ~あ~~~~】

の破壊力に胸を鷲掴みされます。)

WANNA BE YOUR STEADY!

低音で自分の思いを刻んだ後、

(多分)黒人女性の

コーラスワークでひっそり

幕を閉じる。

 

 

 

≪歌詞の意味私案≫

歌詞はコチラ

 

今回は曲自体が

ミディアムナンバーということもあり、

過激だった前作の歌詞と比べ

本作は「望みの薄そうな

片思いに苦しむ

女の子の気持ち」がテーマの

しっとり切ない作風。

 

【世界中の時を止めて

あなたと 見つめ合えたら

二度と戻れない 遥か

遠くまで つれていって】

と、女の子なら誰もが一度は

考えたことのありそうな

ロマンチックかつ受け身的な願い。

 

【凍えそうな今夜は

せめて夢で逢いたい…

Dream On Dream On

Dream Of You

と極めて純情な歌詞。

 

Believe My Soul!

Believe My Love!

Believe your kiss!  今は辛くても

だんだん良くなっていくよ】

も【Believe Your Kiss】であって

Believe Your Body】ではない。

 

「何か少女漫画ヒロインみたいな

イイコになっちゃって、

つまんないの。」と思っていたら

次作「Go! Go! HEAVEN」は

こちらの期待通り

ハッチャけた仕上がり。

この急激なキャラ変が

SPEED以降のティーン世代の

掴みどころのなさを

象徴しているといって良いだろう(?)

 

 

(2017:04:07記述)