青山テルマ「世界の中心~We are the world~」

 

【下書き】

 

 

「そばにいるね」の頃はR&Bが上手な、しっとり系のお姉さんだと思っていたのに、バラエティ番組で数々の武勇伝とコミカルなキャラクターを発信し、私の中ですっかり「何か面白い人」という雑な位置づけに置かれている青山テルマさん。

インスタライブ中にスマホが熱くなったからと、スマホを冷蔵庫に入れてライブ配信をした一件は、もはや伝説となっています(ピーピー、アラーム音が鳴るたびにドアを閉めるので、その都度、視聴者の画面が真っ暗になる。)。

 

そんな彼女がキャラクター性を存分に発揮し世に放ったのがこちらの新作。タイトルが「We are the world」ということで、とりあえず(とりま)マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーに謝ってほしいです。

 

この楽曲の楽しさはMVを見ないと100%は楽しめない。というわけでフルサイズで公開されているこちらの公式動画をどうぞ。

 

 

冒頭のカウントダウンが、7から、やたら早口になるのは「今夜比べてみました」で彼女が話した”せっかちキャラ”をネタにしたものと思われる(高級マンションとかのエレベーターはドアが閉まるのが遅いためイライラするらしい)。個人的には2番目のサビでの工藤静香奥様の「嵐の素顔」の振り付けをしれっとやっているところと、間奏後の変顔がツボ。

 

【以下、とあるギャルによる一人語り】

いつも私達を見守ってくれた109のビルを目指せばいつだって仲間に逢えた。歩くのに全く適していない高いヒールブーツに、顔が小さく見える鬼デカいイヤリング、あゆが流行らせた迷彩のパターン、入れるだけで「矢口真里に似てる」とか男が言ってくる目元の白いアイライン、小悪魔アゲハがお手本だった鬼盛りヘアで武装してみんなでつるめば怖いものなんてなかった。ほら、私の友達ってスクールカースト上位系だったから、私元々の顔がそんなに可愛くないから、人一倍頑張ってついていかないと速攻切られるから、みんなでブスになって顔面格差をなくせたガングロメイクの時代に青春を過ごしたかったと、本気で願っていたし、安室ちゃん・朋ちゃんがHEY!HEY!HEY!でいつも来ていたクールなパンツスーツが似合う大人の女には今でもなれないままだった。

 

仲間と楽しむなら、あの狭さが心地よかった渋谷のガスパでも、シダックスでも、なんならサイゼリアだって良かったし、この資本主義社会は私達を一時的に満たしてくれるエンタメコンテンツに満ち満ちていた。アーケード発祥のダンスダンスレボリューション、落ちぶれた芸能人を復活させる番組と化した電波少年、キモ可愛いコリッキー(長州小力)パラパラ(パラパラは練習を厭わない真面目な子しか踊れなかった)、ハイビスカスのフレームが定番の初期プリから、現代の技術の粋を結集して生み出す詐欺プリ、みんなの黒歴史mixi に、狂ったように摂取したタピオカ、そして、彼氏からの連絡を待っているときは特別な意味を持った光るアンテナ携帯

読者モデル時代に覚えた脚をクロスさせるポージング(脚が長くは見えないが細く見える)さえ覚えてれば無敵だと思っていたし、
世界の中心はいつだって私たちだと思っていたし、確かに時代はいつも私たちを中心に動いていた――――。

 

 

 

と、どこかで見たような文体を真似て、書いてみましたがいかがでしょうか。上記のワードのほとんどは、このMVに取り込まれており、キラキラと光っております。平成の最後に一時代を振り返れるようなビデオで、時代考証的価値も高そうです。

 

We are the world、うちらが世界の中心!と随分と大きく出ましたが、この「女子至上主義」(女子会では、根拠なく女子の地位を最上とするルール。男よりもおじさんよりもおばさんよりも偉い人よりもお金持ちよりも女子が最上位とされるようだ。法律も規則も名誉も何でも若さに勝てない)ともいえるノリはまさに女子会のノリ。

 

青山テルマ嬢いわく、「うちらの時代始まっちゃった~」とのことですが、平成の次はどんな時代になるでしょうか。