多くのカーマニアのみなさんは、もちろんご存知だろう。今年の11月30日から12月11日まで、二年に一度の東京モーターショーが開催された。だが、日本車を買って帰ろうと考えている人がいたとしたら、東京モーターショーにはたぶん満足できないだろう。世界の5大モーターショーの中でただ一つ欧米以外で開催されるものとして、1954年に誕生した東京モーターショーは、中国でよく見られる自動車展示会とは違って、日本の自動車メーカーを中心とした、新しい技術とコンセプトを展示する機会だからである。 今回の会場は、東京国際展示場(ビッグサイト)である。東京都内でモーターショーが開催されるのは24年ぶりだ。主催者である日本自動車工業会によると、世界各地からのべ84万2600人の来場があり、前回をはるかに上回った。このことは、今年大地震と省エネのために減産を経験した日本の自動車業界にとって、復興の原動力となるだろう。 「スマートモビリティシティ」をテーマとして、今年の東京モーターショーには日本自動車工業会の14の会員企業と、19の外国の自動車企業グループの22のブランドが参加した。「スマートモビリティシティ」とは、新しい技術による新エネルギーの運用、モバイル通信制御システム、ゼロ排出に近づける省エネ目標、およびより進んだ安全システムを指す。参加したすべての車がハイブリッド、ソーラー・風力発電、水素燃料電池などの新しい動力モデルを採用している。日産PIVOなどのニューコンセプトカーは、スマートフォンを使って起動し、ユーザのいるところまで自動運転させることができる。 今回の東京モーターショーで最も注目を集めたコンセプトカーは、トヨタのFun-Vii(ファン・ヴィー)だろう。この3人乗りの車の外観はまるでSF映画のようだが、そればかりか、外観をパソコンのデスクトップのように自由に変えることができるのだ。運転席のデザインもまるで夢のようだ。計器や各種ボタンはまったく見られず、センターコンソールとフロアが完全な流線型のディスプレイになっており、3Dレーザー投影機からナビゲーションコンシェルジュが登場し、各種補助機能を提供してくれる。これこそ100%次世代のドライブ体験と言えるのではないだろうか。またトラックでは、日野自動車の新車eZ-CARGOが注目を浴びている。この1トン級の商用バンは、伝統的なデザイン概念を覆した。電池を動力としているので、エンジンや変速機の分のスペースを節約でき、ミニバン形の小さな車に驚くほどの空間をもたらしているのだ。 |
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