お宝映画・番組私的見聞録 -261ページ目

スーパージャイアンツ

日本初のスーパーヒーロー、それが宇津井健演じる「スーパージャイアンツ」(57年)である。テレビで「月光仮面」が登場するのは、この翌年である。この「スーパージャイアンツ」シリーズは57~59年にかけて全9作られ、第4作までは「鋼鉄の巨人」と表記されている。それならアイアンジャイアントだろうと思うのだが、巨人だからジャイアンツなのか?1人なのに。ちなみに長島の入団も、この翌年だ。新東宝といえば、エログロ映画が代名詞みたいなものだが、何故こういう作品を作り始めたのか不思議である。宇津井のがっしりした体形に全身白タイツは、とても不恰好である。しかし、そこは宇津井健、生真面目に堂々とヒーローを演じている。ちなみに1・2作、3・4作、5・6作は前後編という形になっている。他の出演者だが、1・2作目の池内淳子やキリヤマ隊長こと中山昭二、5・6作目の三ツ矢歌子、9作目の御木本伸介、西朱美といったところである(というか知らない名前ばかりなのだ)。御木本は1作目ではチョイ役だったが、9作目では刑事役に出世している。8作目からは「続・スーパージャイアンツ」になっており、大賀一平という地球人名がついていたりする。映画自体は今見るととても陳腐なつくりで、思わず失笑してしまうのだが、続けて見るととても疲れるのである。

HOUSE ハウス

個人的には70年代後半以降の邦画には、あまり興味がないのだが、ちょうど中学・高校そして浪人といった時期なので見に行った映画もある。映画館に行ったかどうかは忘れたのだが、当時の作品で気にいっているのが「HOUSE ハウス」(77年)である。簡単に言うと大林宣彦の映画監督デビュー作で、7人の美少女たちが「家」に食べられてしまうというファンタジックホラーである。登場人物は「太陽にほえろ」のようにみんなアダ名だ。池上季美子(オシャレ)、大場久美子(ファンタ)、神保美喜(クンフー)、神崎愛(ガリ)、宮子昌代(スウィート)、田中エリ子(メロディ)、佐藤恵美子(マック)という面々で、宮子、田中、佐藤の三人はほぼこの作品だけで芸能界を去っているようだ。ちなみに先に犠牲になるのもこの三人である。この家の主(オシャレの伯母)である南田洋子は犠牲者がでるごとに元気になっていく。その血筋であるオシャレも、彼女らを襲う側になっていき、訪れた父の再婚相手(鰐淵晴子)を殺し、「家」の後継者となるのであった。音楽はゴダイゴだが、前編を通じてほぼとぎれずうるさいぐらいに流れ続ける。画面もホラー色は薄く、文字通りファンタジーといった感じである。他の主演者は笹沢佐保(作家)、尾崎紀世彦(歌手)、小林亜星(作曲家)という具合に男優陣は本業役者がいなかったりする。まあ小林亜星は「寺内貫太郎一家」で主役を張っていたりするのだが。さて、ほかの大林作品はどうかといえば、あまり興味がないのである。私の場合、監督が誰であるかはあまり問題にしていない。まあ黒沢明くらいは気にするけれども。

遊星王子

梅宮辰夫つながりで、「遊星王子」(59年)を取り上げる。「白馬童子」の山城新伍、「七色仮面」の千葉真一など後の東映スターは、デビュー当時はヒ-ローを演じていることが多い。「不良番長」であり「夜の帝王」である梅宮も当時は、ほっそりとした二枚目であった。元々は人気のあったテレビシリーズの映画化である。こちらは後のワイドショーレポーター村上不二夫(当時は三村俊夫)が演じていた。素顔丸出しで、すでに三十を迎えていた村上の珍妙で怪しげな動きに思わず苦笑してしまう。映画版のほうはデザインも変わり、まあ随分ましになっており、顔もちゃんと隠れている。若干ナショナルキッドに似ているような気もするが。まだ子供の靴磨きなんかも見受けられる時代で、両版ともワクさん(地球人の姿のときの名前)の職業は靴磨きであり、二人の子供をやしなったりしている。当時は役1時間の映画の前後編というスタイルが多く、この作品も後編は「遊星王子・恐怖の宇宙船」となっており、まぼろし大使との決戦を描く。出演者は他に岡譲司、神田隆、有馬昌彦、明石潮などである。

不良番長 やらずぶったくり

引き続いて「不良番長」の話題である。まずは訂正。前項で第1作「不良番長」のビデオは出ていないと書いたが、ちゃんと出ているとのご指摘を頂いた。やはりちゃんと確認しないとダメだなあ。さて、タイトルの「やらずぶったくり」はシリーズ第11作目だが、一番わけわからないので挙げてみた。何だ?「やらずぶったくり」って。そもそも「不良番長」って単語からしておかしいし。一般的に番長は不良ではないのか(清原とか三浦とかそう呼ばれている奴もいるけれども)。それと梅宮自ら唄う主題歌「番長シャロック」も意味不明である。シャロックって何だ?まあ妙に耳に残る歌ではあるけれども。話は変わるがこのシリーズのパターンとして、神坂の鑑別所時代の友人というのが登場するが、たいていの場合は菅原文太である(6作登場している)。待田京介、渡瀬恒彦の時もある。悪役の筆頭は安部徹で6作登場している。渡辺文雄や内田朝雄、諸角啓二郎であることも多い。悪の幹部は、まあこのシリーズじゃなくてもお馴染みの室田日出男、八名信夫、中田博久あたりである。カポネ団のメンバーも終盤になると藤竜也、地井武男など日活で活躍していた面々や、当時の流行歌手である久保浩なども登場する(久保明と勘違いしやすい)。他にも「仮面ライダーアマゾン」の岡崎徹や「アカレンジャー」であり「ファイヤーマン」である誠直也もいたりする。こうした面々がバカなことをやっているのが「不良番長」シリーズである。初心者が見るとしたら、この「やらずぶったくり」か第10作の「口から出まかせ」あたりが、わかりやすくていいのではと思う。まあどれも、内容は変わりないのだけれども。

不良番長

「不良番長」シリーズは、68年から72年にかけて全16作が作られた人気シリーズだが、何本見たのか、どれを見たのかわからなくなっていたので、ちょっと調べてみた。毎回ほぼ同じようなストーリー展開なので、区別がつけにくいのだが、どうやら半分ほど、それもほとんど後期の作品を見ていたことが判明した。梅宮辰夫扮する神坂弘をリーダーとするカポネ団が悪どい金儲けをしようとして、だいたい暴力団といざこざを起こし仲間が何人か殺され、最後は富士の裾野あたりで壮絶な決闘を繰り広げる。カポネ団という名前は3作目の「練鑑ブルース」からで、メンバーでは山城新伍、安岡力也の印象が強いが、山城は4作目「送り狼」より登場し、最終作まで出演、力也は8作目「出たとこ勝負」からと割合遅い登場であった。1作目から9作目まで、ずっと登場していたのが谷隼人で、あだ名ではなく谷川武という名前がついており、初期の梅宮の相棒は谷であったといえる。自分がほとんど見ていない初期のほうに出演していたので、こんなに出ていたとは意外であった。鈴木ヤスシにいたっては11作も登場しており、役名もほとんど「シャブ」であった(違うときもある)。ヤスシもそんなに出ていた印象がない。山城の役名はだいたい五郎だが、スタミナ五郎だったり、バクダン五郎だったり、ゴロツキ五郎だったりと微妙に違ってたりする。力也も「アパッチ」の時が多いが作品によっては違う。何よりラストで神坂以外は死んだりすることが多いので、次作でまた登場していると非常にややこしいのである。あまり陽の目を見ていない感じの1作目「不良番長」と2作目「猪の鹿お蝶」には、殺人事件を起こした克美しげるが神坂の仲間として登場しているのである。だからテレビで放映されることがほとんどないのであろう(「猪の鹿お蝶」は東映チャンネルでやった気もするのだが、どうであったか)。ちなみに1作目のヒロインは大原麗子で、団員は谷、克美の他「レッドファイター」の小野川公三郎などであった。ゲストでは沢たまき、応蘭芳、桑原幸子という「プレイガール」の面々も出ていたようだ。確か第1作はビデオも出ていないと思うが、一度見てみたいものである。

野良猫ロック ワイルドジャンボ

昔よく日曜日の昼間あたりに放送されていた(もちろん地上波)映画の一つに「野良猫ロック」シリーズがある。全5作あるのだが、一番印象に深いのはその第2弾「ワイルドジャンボ」(70年)である。全作通じて出演しているのが、梶芽衣子と藤竜也でいずれも違う役どころだ。他には地井武男、夏夕介、前野霜一郎、范文雀のほぼ6人だけで話は進む。ストーリーは簡単にいうと、この6人がとある宗教団体の寄付金を強奪しようと計画する。金は奪ったものの、警官隊との撃ち合いになり、メンバーは次々死んでいくというものである。「特捜最前線」の叶刑事としてお馴染みの夏夕介は、失神バンドとして有名だったGS・オックスのキ-ボード赤松愛脱退後のメンバーであったが、解散後俳優に転向し、これが映画初出演であった。前野霜一郎は76年当時、ロッキード事件の渦中にあった児玉誉士夫の屋敷に、軍服に身を包み「天皇陛下万歳」を唱えながら、セスナ機で突っ込んで最後を遂げた人物である。29歳であった。映画の中の前野はバカっぽく、明るい感じに見えたのだが、実際の彼を知る人もそういう印象だったようで、こういった行動に出るような言動は見られなかったということである。晩年はおもにポルノ路線で活躍していたようだ。さて、この映画のラストだが(これ以降ネタばれです)、一人残った文雀が現金の入ったカバンを持って砂浜を歩いているところに、銃声がして「終」マークって、普通武器を持っていない相手に警察は発砲しねーだろって、思わず突っ込みを入れたくなった現実主義の私であった。

ハーイ!ロンドン

「ハーイ!ロンドン」(69年)というタイトルだけ聞くと何の映画だかわからないと思うが、沢田研二率いるザ・タイガースの3作目で、最後の映画である。前2作(「世界はボクらを待っている」「華やかなる招待」)には『ザ・タイガースの~』という冠がついていたのだが、本作はなぜかついていない。それに加え加橋かつみが脱退し、岸部おさみ(現・一徳)の弟岸部シロー(現・四郎)にメンバーが変わっている。楽器も弾けないのに無理矢理加入させられたという。この兄弟、若い時からアイドル的なルックスではなかったと思う。シローなんか背が高いだけである。今や自己破産の人だ。さて、ストーリーの方はタイトル通りタイガースのメンバーがロンドンに行くのである。彼らの魂を狙う悪魔の化身役で藤田まことが出演している。他にも小松政夫、左とん平など喜劇畑の面々が顔をそろえている。ヒロインは3作通じて、公募で選ばれた久美かおりである。彼女はこのタイガース3作品のみで、引退している。どうやら、タイガース(特にジュリー)ファンの嫉妬や嫌がらせを受けたためらしい。そいういう事態になることは容易に予想できたと思うが、まあ悲劇?のヒロインであるといえよう。

檻の中の野郎たち

前項で、田辺昭知の話題を取り上げたついでに、他に映画に出てないか調べてみた。するとこの「檻の中の野郎たち」(59年)という作品に出ていたことが判明した。てなわけで、今回はまったく見たことのない映画なのである。しかも生まれる前だし。59年ではまだスパイダースは存在せず、スイングウェストのドラマーだった頃か。この映画では多分ちょい役であろう。タイトルどおり少年院の話なのだが、主演がロカビリー三人男と言われたミッキー・カーチス、山下敬二郎、そして平尾昌章かと思いきや、「三人ひろし」の守屋浩である。つまり平尾が出ていないので、こういう形になったのであろうか。ちなみに水原弘、井上ひろしと「三人ひろし」は全員出演している。でもう一人後に田辺の同僚となるソロ歌手であったかまやつひろし(当時は釜范ヒロシ)も出演している。まあ当時の人気歌手、総出演の映画といったようなものであるようだ。まあこの時代の映画は面白いかどうかではなく、誰が出ているかで個人的には楽しむようにしている。というわけで、一度見てみたいものである。

濡れた逢びき

ジャンルが映画でありながら、ほとんど映画について触れていないので、たまには映画の話題を。で、つい先日CSで放送された「濡れた逢びき」(67年)を取り上げる。タイトルからすると、にっかつのロマンポルノっぽい雰囲気だが、加賀まりこ主演の松竹映画である。別にタイトルに魅かれて見たわけではない。加賀の相手役がスパイダースのリーダー田辺昭知だったからである。スパイダースといえば、どうしても堺正章、井上順、かまやつひろしといったところが前面にでてくるのだが、田辺が音楽映画ではない作品にソロで、しかも主演で出ていたとは知らなかった。ストーリーを簡単にいうと、田舎の郵便局員の田辺が同僚の加賀の自殺を救ったところから、二人は恋愛関係に陥るが、両方に縁談が持ち上がり、二人ともその話を気に入り、今度はお互いが邪魔になり、殺しあうというものである。田辺は上手とはいえない演技で頑張っている。他の出演者は谷幹一、山東昭子、牟田梯三などで、自分のグループではなくライバル的存在のテンプターズがひっそりと出ている。何故この作品に田辺が起用されたのか、とても謎である。1月に書いているようにこの年からスパイダースの映画が5本作られている。ちなみに田辺はスパイダース解散後すぐに引退し、田辺エージェンシーの社長となっている。奥さんはそのタレントだった小林麻美である。

明日の刑事

「夜明けの刑事」「新・夜明けの刑事」ときたら、必然的に「明日の刑事」(77年)である。二郎、ヒロミツ、梅宮のおデブな三人は残留し、新加入が田中健(村上刑事)、志穂美悦子(山口刑事)、谷隼人(太田警部補)という中々豪華なメンバーで、随分番組の雰囲気が変わった気がした。梅宮、谷、志穂美という顔ぶれを見ると東映のドラマかと勘違いしてしまう(大映ドラマである)。全90話でメンバーの入れ替わりも何度かあり、25話より田島真吾(田島刑事)が登場、「夜明け」のときは一人も出なかった殉職者が、「明日」では3人もでる。まず46話で以前書いたとおり谷隼人が殉職する(正直見ていないので詳細は不明)。翌47話より、橋本功(佐藤警部補)と東竜也(大谷刑事)が登場。ちなみに東竜也は途中で村嶋修と改名した。どっちにしろ顔もよく覚えてない。そして個人的に一番印象に残っているのが69話、田島が婚約者(長谷直美)に会いにいく途中、歩道橋で男(長谷に横恋慕していたと思う)に刺殺される。だから正確には殉職とはいえないだろう。ちなみに犯人はスペクトルマンこと成川哲夫である。このパターンは「太陽にほえろ」の殿下(小野寺昭)と一緒である(こちらは事故死ではあるけれど)。そして70話より二代目大賀誠こと南条弘二が南郷警察犬係として登場するらしい(このあたりも見ていない)。そして最終話、梅宮課長がカッコよく最後を遂げたところで、4年半続いたこのシリーズは幕を降ろすのである。