お宝映画・番組私的見聞録 -260ページ目

正義のシンボル コンドールマン

「レインボーマン」「ダイヤモンド・アイ」とくれば、「コンドールマン」(75年)について触れねばなるまい。この3作品が70年代川内康範ヒーローである。前作「ダイヤモンド・アイ」終了から丁度1年後にスタートしたのだが、割合人気のあった「おじさま、愛です!」という浅野真弓主演のドラマを打ち切ってまで、スタートさせたということである。恐るべし川内康範。前2作と最も大きな違いは制作が東映であるということだろう。影のある東宝テイストから明るい東映カラーに変わったが、川内色は全く変わっていなかった。モンスター軍団の作戦はオイルショック、公害問題など当時の世相を反映していた。主役の三矢一心は佐藤仁哉で、映画「戦国自衛隊」では一番最初の犠牲者だったり、杉良太郎主演の刑事ドラマ「大捜査線」ではわずか3回で消えてしまう新人刑事とかが強く印象に残っている。他に彼の両親役が多々良純と星美智子、姉役が木島幸、その亭主つまり義兄がキカイダー01の池田駿介、恋人がもっぱら声優である岡本茉莉であった。敵役のキングモンスター(そのまんまの名だ)率いるモンスター軍団はサタンガメツク、ゼニクレージー、オイルスネーク、ゴミゴン、スモッグトン、ヘドロンガーといった幹部連中の他に、レッドバットン(一の瀬玲奈)やゴキブラー(団巌)やダブルバット(地獄大使こと潮健児)といったところが印象に強い。ところで主人公の一心は第1話で死ぬのである。それをダバ老人(ダイバダッタと同じ井上昭文)がコンドールマンと合成させるのだ。しかしこれって「ウルトラマン」と一緒のような気がするのだが…。

ダイヤモンド・アイ

前述の「レインボーマン」の後番組が同じ川内康範原作の「ダイヤモンド・アイ」(73年)である。私自身は当時もあまり見た記憶がないし、再放送にもお目にかかっていない。にもかかわらず、「外道照身霊波光線」とか「汝の正体見たり、前世魔人ワレアタマ」「ば~れ~た~か~」といったフレーズが強く印象に残っている。当時あまり見なかったのは、やはり名前どおり目がダイヤモンドなのがダサイと思ったからだと思う。監督に「太陽にほえろ」や「飛び出せ青春」の高瀬昌弘が加わったこともあり、谷岡行二、青木英美、降旗文子といった太陽学園の生徒たちがよく登場する。さてダイヤモンド・アイは主役の雷甲太郎(大浜詩郎)が変身するのではなく、彼のするダイヤの指輪の中から登場する。まあマモル少年の笛で飛んでくるマグマ大使のようなものか。さて役者陣だが主演の大浜詩郎はこれ以外はあまり目立つ作品がない。ヒロイン役の黒沢のり子は70年代にはかなり活躍していた女優だ。「木枯し紋次郎」に出てくる片足の娘とか「音楽」という映画では主役を演じてたりもするが、いつのまにか見かけなくなった。敵役の源海龍ことキングコブラには説明不要の南原宏治、他にも真山知子や片岡五郎、「キカイダー01」のリエコ役隅田和世などがレギュラーであった。前世魔人の人間体には「ウルトラマン」こと黒部進や時代劇の悪役でお馴染みの内田勝正、北九州男、前作のイグアナ塩沢ときや「ワイルド7」の世界ことマイケル中山、ヘボピー笹本顕、(オヤブンの永井政春は刑事役で出演)、「スペクトルマン」の中の人・上西弘次などだ。あくまでも資料を見て書いているのだが、ちゃんと見てみたくなった。CSでやってくれないかなあ。

愛の戦士レインボーマン その2

前回の続きである。この「レインボーマン」は東宝の制作だが、東宝のヒーローものは東映に比べるととても地味だ。映画の世界では特撮といえば東宝なのだが、テレビのほうは「ダイヤモンドアイ」とか「流星人間ゾーン」とかマイナーな部類に入るものが多い。この作品で東宝らしいといえば、やはり平田昭彦、そしてタケシの父親役小泉博であろうか。他の出演者といえば塩沢とき(イグアナ)に初代オバQの声である曽我町子(ゴットイグアナ)、当時は黒木進名義の小野武彦(堀田)、そして忘れてはいけない女幹部たち。00年に亡くなった山吹まゆみ(ダイアナ)は宝塚出身の人で、もっぱら舞台で活動していたようだ。高樹蓉子(キャシー)は、もともとは日活系の人だが、東宝の「美しきチャレンジャー」にも登場しており、「必殺シリーズ」にもよくゲストで出ている。役名と違いロリロリしていなかった皆川妙子(ロリータ)は、70年代東宝スポコンもの「コートにかける青春」や「ワン・ツウ・アタック」、そして「アテンションプリーズ」にも出演していた。藤山律子(オルガ)は、多田きみ子の名で「忍者ハットリ君+忍者怪獣ジッポウ」や「金メダルのターン」に出演、レインボーマンの後も「電人ザボーガー」や「科学戦隊ダイナマン」など特撮物に出演している。この藤山律子だがサイトによって、34年生まれになってたり49年生まれになっていたりする。34年じゃレインボーマン当時すでに40才近かったことになる。とてもそうは見えないし、その後の活躍を考えると49年(ちなみに高樹蓉子も)が正しいと思われる。それにしてもなんで15年も開きがあるのだ?さて主演の水谷邦久とダイバダッタの井上昭文だが必殺シリーズ第5弾「必殺必中仕事屋稼業」の19話でゲスト共演している。井上は悪役で水谷は彼に殺される役である。師匠と弟子の皮肉な再開であった。

愛の戦士レインボーマン

今月度はテレビ作品に戻る。割合有名だが、あまり陽の目を見ていると言えないのが、この「愛の戦士レインボーマン」(72年)である。「月光仮面」で有名な川内康範の原作だ。この作品、自分の知っている限りでは(というか住んでいた地域では)一度も再放送されなかった。今やビデオやDVDで見ることが可能だが、地上波ではやばい内容満載である。ここに登場するミスターK(平田昭彦)率いる悪の組織「死ね死ね団」の目的は日本人の抹殺なのだ。反日どころではない殺日の集団なのである。彼らと戦うのが、レスリングの修行で何故かインドに渡り、ダイバダッタ(井上昭文)と出会いレインボーマン変身の術を会得したヤマトタケシ(水谷邦久)である。水谷といえばエリート高校生のような役が多く、「太陽にほえろ」でマカロニ(萩原健一)を刺殺した男として一部では有名だが、ここでは熱苦しいばかりの演技を披露している。見所は何といっても一人でダッシュ1(月の化身)からダッシュ7(太陽の化身)の七つの化身に変身するところだが、一度基本形の見た目がダサいダッシュ7にならなければならなかったのが、子供心に不満であった。当時はダッシュ2から5が好きであったが、終盤になると合体の術などと称して7の姿で他の化身の術を使うようになってしまった。これは子供にとっては悪しき術であったと思う。ところで、主題歌を唄っていた安永憲自が後の声優水島裕であることは結構有名だが、82年のアニメ版で再び水島が唄うことになったのは偶然だという話である。アニメ版の監督は彼と安永が同一人物だとは知らずに選んだと言っているが、うそ臭い話である。

涙のあとに微笑みを

萩原健一に有罪判決、で思い出したのだが、スパイダース、タイガースの映画を取り上げたので、今回はテンプターズである。といっても「涙のあとに微笑みを」(69年)1作だけである。正直テンプターズに関しては、ショーケン以外の顔が浮かばない。ドラムの大口広司は現在も役者活動を続けているようだが、ほとんど見た記憶がない。奥さんは真行寺君枝である。他の三人、松崎由治、田中俊夫、高久昇は既に引退しているようだが、田中と高久に関しては名前すら覚えていなかった。さて映画のほうだが、内容よりもオープニングである。グロいアニメキャラがショーケンを追っかけたりするのだ。それに併せてショーケンは驚いたり怖がったりするという、見ているほうが恥ずかしくなってしまう。いまどきのジャニーズ系アイドルだってやらないだろう。これしか印象に残らないというくらいインパクトがある。他の出演者だが、新珠三千代、山岡久乃、須賀不二男、名古屋章、そして堺正章といったところだ。ところで丁度これを書いている今日(私の加入してないチャンネルだが)CSで放映されるようだ。可能な人は見てみるとよい。面白いかどうかは保障しないけれども。

殺人狂時代

ほとんど見ていないのだが岡本喜八というと、個人的イメージでは「独立愚連隊」で「北支戦線」で「佐藤允」であるという感じなのだが、無論そんな映画ばかりではない。主役も三橋達也であったり、加山雄三であったり、宝田明であったりと東宝のスターを起用することも多い。でこの「殺人狂時代」(67年)では黒沢組のイメージの強い仲代達矢である。丸メガネで水虫でくたびれた感じの男だが、実は…という設定だ。この内容が凄い。まず地上波では放送できないだろうし、公開当時も2週間で打ち切られたとか、中々いわくのある作品だ。精神病院の院長溝呂木(天本英世)は、その患者たちを殺し屋に仕立てあげていた。その実力を示すために電話帳で適当に選んだ人間を殺させようとしていた。その一人が仲代演じる主人公で、彼らと戦うことになるというわけだ。殺し屋たちは狂人なので、画面は狂人であふれかえっているという、このご時勢ではとてもアブナイ映画なのである。出演は他に砂塚秀夫、団令子、江原達怡、それに岡本映画の常連(というか他であまり見ない)小川安三といったところだ。しかしこれを放映してしまうCSは凄いと改めて思った。

カックン超特急

由利徹といえば、映画でもテレビでもちょっとコメディっぽいものなら必ずや顔を出しているというイメージがある。ワンシーンだけの出演というような場合も多い。そんな由利徹が主役の映画が「カックン超特急」(59年)ある。当時は南利明、八波むと志との脱線トリオが人気絶頂で、「カックン」という由利のギャグがこの映画になってしまったくらいである。出演は由利、南の他、大空真弓、池内淳子、藤村有弘、谷村昌彦、子役時代の江木俊夫などで、撮影所の場面では、高島忠夫、久保菜穂子、小畠絹子といった新東宝のスターの顔も見える。顔ぶれだけ見れば中々豪華なものである。監督は歌手として有名な近江俊郎である。この当時は映画監督としても結構活躍していたのだ。まあ、近江が新東宝社長の大蔵貢の弟であるということも大きかったと思われる。だからといって映画の出来が悪いということではない。それなりの娯楽映画である。

大怪獣バラン

ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラと東宝の怪獣たちは、それなりのスターぞろいだが、その中でもタイトルにもなっているのに、あまり話題にならないのが「大怪獣バラン」(58年)である。モノクロ映画だし、他の怪獣のようにゴジラと戦うことがなかったことも一因であろうか。平田昭彦、土屋嘉男、伊藤久哉、田島義文といったお馴染みの面々も出ているが、メイン出演者は野村浩三、園田あゆみ、松尾文人らで、かなり役者に詳しい人でないと「誰?」という感じではないだろうか。野村で有名なのは、やはり「ウルトラQ」の巨大化した男であろう(22話「変身」)。園田あゆみに関しては、正直ほとんど知らない。60年代前半までの活動期間だったようである。二人ともこの作品が一番の大役だったようである。松尾文人(フミンドと読む)は子役として20、30年代に活躍していた人で「鞍馬天狗」の杉作少年だったこともある。大人になってからは、どんどんワキ役、チョイ役になっていたようだ。特撮ファンには「レインボーマン」で死ね死ね団に人間爆弾にされて爆死した新聞社の人といったらわかるかも知れない。この映画でバランを倒す爆弾を発明する博士は平田昭彦だが、「ゴジラ」でもゴジラを倒す博士役である。怪獣より強い男、それが平田昭彦だった。ちなみに死ね死ね団のボス・ミスターKでもある。

マタンゴ

東宝の特撮映画といえば、「ゴジラ」を始めとして結構メジャーな作品が多いが、この「マタンゴ」(63年)もかなり有名な部類に入るだろう。昔はよく日曜の昼間あたりに放送されていた記憶があるが、今は地上波では無理だろうなあ。冒頭、一人生還した久保明が「ここは精神病院の病室でしょう。みんな僕を気違いだと思っているんでしょう」などというセリフから始まる。内容を簡単に言うとヨットでクルージングしていたブルジョアな男女7人が、嵐で無人島に流れつく。そこにはキノコぐらいしか食物がないが、そのキノコを食べたものはキノコ人間(マタンゴ)になってしまうという恐ろしい話だ。出演は久保明(村井)のほか、東宝特撮の常連、「ウルトラQ」でお馴染みの佐原健二(小山)、特撮+黒沢映画の常連である土屋嘉男(笠井)、「クイズグランプリ」の司会イメージが強い小泉博(作田)、名前は見かけるが印象は薄い太刀川寛(吉田)、こちらも特撮の常連女優・水野久美(麻美)、八代亜紀じゃないよ八代美紀(明子)の7人である。出演者に天本英世の名もあるが顔は出てこない。つまりマタンゴの中の人である。この中では八代美紀はよく知らんなあと思って調べるとこの前後5年くらいのみ活動していた人のようだ。ちなみに「ウルトラQ」のトドラの回(206便消滅す)ではスチュワーデス役で出ている。この回は小泉もゲストで、レギュラーの佐原と三人が顔をそろえている。しかし、この映画でキノコを食えなくなったという話をよく聞く。私は生来キノコ嫌いなので、この映画のせいではない。ゆえに私はマタンゴにならずにすむかも。どうでもよいことだが、久保明と山内賢が兄弟だと最近知った。その辺の話は詳しいつもりだったが、まだまだだな。

黄金バット

「黄金バット」といえば昭和初期に紙芝居でスタートし、67年にはアニメ化もされたているが、これはその前年に東映によって映画化された実写版である。映画の主題歌はアニメの主題歌と一緒で、黄金バットの声もアニメと同じ小林修である。まあ順番からいくと映画の主題歌をアニメでも使わせてもらったということになるのだが、東映動画ではなく第一動画の制作なのである。人気アニメを実写化したという話ならわかりやすいのだが(アニメにほうが先に作られていたのかも)。主演はヒゲをはやした千葉真一で、アニメにも出てくるヤマトネ博士の役である。他の出演者はキャプテンウルトラこと中田博久、肉体派女優の筑波久子、少年ケニヤこと山川ワタル、そしてエミリー・ベアードといってもわからんと思うが高見エミリーのことだ。有名な話だが、今や鳩山邦夫婦人である。「マグマ大使」で宇宙人の美少女チクルという役などで、出ていたのがエミリーの姉・理沙で今やブリジストン会長の息子の嫁である。話がそれたが、悪役では宿敵ナゾーに関山耕司、その部下に新東宝出身の沼田曜一(ケロイド)、北川恵一(ジャッカル)、国景子(ピラニア)などである。ナゾーよりも黄金バットの方が怖いという当時の評判であった。まあ骸骨だし。