お宝映画・番組私的見聞録 -262ページ目

新・夜明けの刑事

「夜明けの刑事」の後は直ぐに「明日の刑事」だと思っていたが、その間に「新・夜明けの刑事」があった。全20話なので、あまり印象にないのかも知れない。「新」とついても別に変わってないのである。佐藤允、長山藍子がいなくなり、石橋正次が復帰、そして新課長の浅倉役で梅宮辰夫が登場する。つまり新顔は梅宮だけである。妙に貫禄があったが当時は39才で、やはり坂上二郎よりは若い。よく考えると、その数年前までは「不良番長」をやっていたのだ。石橋は丸刈りにしての再登場であったが、この頃すでに頭髪が薄くなっていたのかも知れない。一番若手の山本伸吾(中村刑事)は、「三浦友和と仲間たち」のメンバーで今も音楽活動をしているらしい。この番組以外で見かけた記憶がないのだが、実は80年代には宇野鴻一郎や団鬼六原作のロマンポルノなどに出ていたようだ。とまあ、あまり新鮮味もなかったせいか20話で幕を閉じ、メンバーを半分入れ替えた「明日の刑事」がスタートするのである。

夜明けの刑事

前項「事件狩り」のメンバーに、坂上二郎を主役に据えスタートしたのが「夜明けの刑事」(74年)である。コント55号としての活動が、ほとんどなくなった時期である。二郎さんは当時ちょうど40才で、役名の鈴木勇は当時日本で一番多い名前と言われていた。相馬課長の石立鉄男はそれなりに貫禄はあるが、まだ32才であった。小林刑事の鈴木ヒロミツが28才で、石立と4つしか違わないのである。池原刑事の石橋正次は26才で、おそらくドラマのレギュラーも刑事役も初めてであったであろう黒田刑事の藤木孝(当時は敬士)は34才であった。見た目どおり坂上が一番年長だったのだが、石立と藤木には「鈴木!」と呼び捨てにされていた。まあ階級が上ということなのだろうが(たぶん石立は警部で藤木は警部補)、坂上には平刑事が似合っていた。あとこのメンバーでは、石立以外は歌がうまい。坂上は元々歌手志望であったし、藤木やヒロミツは元々歌手である。石橋も「夜明けの停車場」というヒット曲がある。ちなみに音楽担当の星勝はヒロミツがボーカルであったモップスのギタリストである。あとこのシリーズは鈴木刑事の例でわかるとおり役名に割合平凡な名前をつける傾向があった。石橋降板後に登場する水谷豊は山本刑事、その水谷降板後の登場する山本伸吾は中村刑事であった。石立降板後は佐藤允(柴田課長)と長山藍子(大野警部捕)が登場するが、佐藤允は坂上とは同い年、長山藍子は35くらいであったが、ホームドラマ以外に登場するのは非常に珍しいと思われる。ちなみに第1話は、看護婦寮で三人の看護婦が殺される話であったが、その犯人を演じたのが当時はまだ正義役のイメージが強い中山仁であった。

事件狩り

東映のドラマが続いてしまったので、ここらで一つ大映ドラマを、というわけで「事件狩り」(74年)である。まあ簡単にいうと、石立鉄男主演の弁護士ドラマである。石立扮する大山弁護士が法廷で怒り、叫びまくる姿が印象に残る。石立の下にいる調査員が石橋正次、鈴木ヒロミツ、森田日記などでまあチンピラの集まりのような事務所であった。出演者を見てわかるかも知れないが、これは「夜明けの刑事」の前番組であり、石立、石橋、ヒロミツはそのままスライドしている。森田日記は当時の新人女優であったが、細長い体型でまああまり可愛いとはいえなかった。数年で姿を消している。あまり覚えていないわりには、妙に記憶に残っているのが「ストリーキングの女を見た」というエピソード。法廷の中を裸の女が走りまわるというシーンがあった。確かその女を演じたのは大麻事件で逮捕された芹明香だったと記憶している。最近CSでも放映されたのだが、ほとんど見なかったのでちゃんと見ておけばよかったと思っている。(見たいものが多くてカバーしきれないのである)。

バーディ大作戦


前述のとおり「アイフル大作戦」の続編が「バーディ大作戦」(74年)である。続編ということで、メンバーもほとんどそのままである。バーディ探偵局の局長として桜田警部(丹波哲郎)をスカウトするところから、この話はスタートする。裕二(谷隼人)、三平(川口厚)、マリ(松岡きっこ)に加えて韋駄典介(沖雅也)がレギュラー入り、警視庁の方も追出刑事(藤木悠)の後輩として行内刑事(小林稔侍)が登場、他にもなぜか追出がお気に入りのココ(和田アキ子)が登場する。小林稔侍はこの頃はまだ悪役のイメージが強く刑事役は珍しかった。その役名は「おいで、いかない」のシャレである。韋駄典介もそうだが、ふざけたネーミングが多かった。沖と和田は半年ほどでフェードアウトし、新たに一条吾郎(岡本富士太)、ミッチィ(安西マリア)、そしてドラゴン(倉田保昭)がメンバーに加わった。和製ドラゴンなどと言われていた倉田だが、そのまんまドラゴンという安直なネーミングであった。この時点で、次番組「Gメン75」のメンバーのほとんどが揃ったのである。前作よりは明るい雰囲気の番組だったが、最終回、事件が一見落着したと思ったら、眼前の地雷原に唐突に自転車の子供たちが手を振りながらやってくる。それを止めようとして裕二とマリが爆死するという衝撃のラストであった。何故この二人が死ぬことになったのかというと、ご存知のとおり谷と松岡は番組をきっかけに熱愛関係になり結婚することになる。これにプロデューサーが怒り、二人を爆死させたというのが真相であると谷がどこかで語っていた。共演者の恋愛は御法度ということだったようだ。何も殺さなくてもいいのになあ。


アイフル大作戦

5年続いた人気番組「キイハンター」の後を受けたのが、この「アイフル大作戦」(73年)である。これは「アイフル探偵学校」の面々が活躍するというお話で、その主演が女校長の小川真由美(岸涼子)、講師がキイハンターからスライドの谷隼人(伊吹裕二)、生徒役が「帰ってきたウルトラマン」の岸田隊員こと西田健(丘大介)、川口4兄弟の末弟・川口厚(原田三平)、後の谷夫人こと松岡きっこ(井口マリ)といったメンバーで、他にも謎の男に杉浦直樹(南条京太郎)、警視庁の刑事に藤木悠(追出刑事)、そして土曜9時の顔となる丹波哲郎(桜田警部)というレギュラー陣だが、改めてみると丹波、谷以外は東映とは縁の薄い役者(当時)で固めた配役である。正直あまり真剣に見ていなかったこともあって記憶に残っているエピソードがない。CSでもこの前後(「キイハンター」「バーディー大作戦」)は放映されたが、この番組はされていない。実は最終回が放映しにくいネタ(精神異常もの)なのである。多少の放送禁止用語(正確には自主規制だが)くらいは平気で音消しなく放映するCSだが、キイハンターでも「それ行け!発狂作戦」は欠番にされたし、途中の回ならともかく最終回となると欠番にはしづらいであろう。何事もない最終回ならよいだろうが、この事件で涼子は去り、次の「バーディ大作戦」に続くことになる話である。当時はホントにその種の話は多かった気がする。個人的には見たいけれども、今の世では仕方ないのかも知れない。もっとも、放映されないと決まったわけではないのだが(放映の可能性は低い)。

大非常線

前作「燃える捜査網」の穴を埋める形で始まったのが、この「大非常線」(76年)であり、千葉ちゃんシリーズ第4弾である。そんな事情もあってかわずか10回で終了している。ちなみに杉良太郎主演の刑事ドラマは「大捜査線」であり、混同しやすい。今回は刑事物で「捜査5課」の活躍を描くというものである。さて出演者だが、千葉真一(五代)はもちろんのこと、谷隼人(高山)、志穂美悦子(役名がわからん)は前作からのスライドで、他にはかつての日活スターで千葉とは同年の川地民夫(井出)、「高校生無頼控」の大門正明(新川)、その相手役でやはりアンヌ隊員が有名なひし美ゆり子(若林)、当時の若手俳優の井上誠吾(伊丹)、「コンドールマン」でゼニクレイジーを演じていたのが彼である。そして相良課長にベテラン北村和夫という布陣である。この中では10回とはいえ川地民夫のレギュラー出演というのは珍しい。いろんな番組にゲストではよく登場するが、レギュラーはほとんどないのではないかと記憶している(60年代は結構あったかもしれない)。エンディングの歌である「哀愁のスキャット」はアニソンの女王堀江美都子がほりえみつこ名義で歌う名曲である。しかし、この歌とOP曲はそれぞれアニメ「グレートマジンガー」の「ジュンの歌」「ビューナスAの歌」の流用だそうである。作る時間がなかったのか?さてドラマのほうは谷隼人の殉職という形で終了する。しかし谷隼人は「バーディ大作戦」の伊吹裕二にしろ、「明日の刑事」の太田警部補にしろよく殉職する男である。この作品でひとまず千葉真一アクションドラマは終了するのである。

燃える捜査網

「ゴリラ7」の後を受けた千葉真一アクション第3弾がこの「燃える捜査網」(75年)である。今回はあっさりと警察官である。メンバー全員普段は冴えない制服警官だが、極秘指令が下ると特別秘密捜査班として全国どこへでも飛んでいくという設定である。リーダーは無論千葉ちゃん演じる大神警部で、他のメンバーは谷隼人(佐久竜)、志穂美悦子(白鳥アキ子)、佐藤蛾次郎(麻生仁)、そして金子信雄(日比木大八)といった面々で、彼らの存在を唯一知るのが神山繁演じる高森刑事部長である。千葉&谷の「キイハンター」コンビの復活や千葉ちゃん所有のキャンピングカーが登場などの話題もあったが、当時の印象だが結論を言えば面白くなかった。別に蛾次郎は嫌いではないが、360度どっから見ても警官には見えないし、本格的刑事ならともかく金子信雄もあってないような気がした。実際、途中から夏八木勲が加わったりとメンバー強化が図られたが14話で終了した。打ち切りか予定通りだったのかはわからないのだが、次作「大非常線」が全10話だったことを考えると打ち切りっぽい。先ごろCSで放映されたのだが、最終話くらいしか見なかった。もう一度じっくり見れば新たな発見もあったかもしれないが、とてもチェックしきれないのでやめた。よほど印象がよくなかったようだ。

ザ・ゴリラ7

前述の「ザ・ボディーガード」の翌年(75年)、ほとんど出演者をスライドさせて始まった千葉真一主演アクションが「ザ・ゴリラ7」である。実をいうと、個人的にはこの番組は本放送以来見たことがないので、ほとんど覚えていない。CSで放送されたのは私が加入する前年だったようである。千葉真一(風見)以外のメンバーについては「ボディーガード」から引き続きの目黒祐樹(南)、千葉治郎(万年)、志穂美悦子(流矢ミチ)は記憶にあったのだが、他は忘れていた。調べてみると「戦国自衛隊」などで千葉と共演している夏八木勲(冬木)、やはり「戦国自衛隊」に出ており今はご存知のとおり漢字で錦野旦と書くにしきのあきら(緒方)、ゴールデンハーフの一人で当時はマリア・エリザベスだった森マリア(秋月ローザ)が「ゴリラ7」のメンバーで、彼らの親玉が千葉とは「キイハンター」で共演していた中丸忠雄(草鹿)である。内容といっても前述のとおり全然覚えていないのだが、後期の「キイハンター」のように明るいテイストの番組だったようである。第1話のゲストに池田駿介、伴大介のキカイダーコンビが出ており、ビジンダーこと志穂美と併せて特撮ファンには嬉しいキャスティングだ。「宇宙刑事ギャバン」の大葉健二も出ていたようである。当時はそれほど好きという番組ではなかったが、やはりもう一度見てみたい。CSでも5年はやってないのだから、そろそろやってくれないものか 。

ザ・ボディーガード

デビュー当時は「七色仮面」「アラーの使者」と特撮ヒーローだった千葉真一も、「キイハンター」でアクションスターとしての地位を確立した。74年からはほぼ連続して千葉主演のアクションドラマが作られた。その第1弾が「ザ・ボディーガード」である。タイトル通りボディーガードの話で、二代目水戸黄門こと西村晃(伊達正)率いる「ザ・ボディーガード株式会社」に千葉(鷲見秀介)が加入するところから話は始まる。他のメンバーは実写版ルパン三世こと目黒祐樹(江本雄一郎)、身内その1弟・千葉治郎(倉田治郎)、身内その2弟子・志穂美悦子(新美ジュン)といった面々である。他にも一匹狼のボディーガードに高城丈二(黒沢竜吾)、大家であるブティックのオーナーに元祖三人娘の雪村いづみ(宮城花恵)がいる。16話からビーバー(福本天子)も加わるがほとんど印象に残っていない。基本的に武器を持たないので肉弾戦である。千葉兄弟と志穂美のアクションが炸裂する。個人的には最終回が一番印象に残っているのだが、ほとんど目黒と千葉弟の活躍で主役である千葉兄はほとんど出てこないのである。諸事情もあったのだろうが、何もこれを最終回にしなくてもと当時は思った。ちなみに自分の記憶ではこの作品が高城丈二を見た最後のドラマである。ちょうど同時期の「非常のライセンス」では大門刑事役で数回登場していたが、こちらも殉職という形で番組を退いている。以前にも触れたとおり大病を患い引退したようだが今はどうしているのやら。

ジキルとハイド

有名なスティーブンソンの小説「ジキル博士とハイド氏」は世界では何度か映画化されていると思うが、日本でそれをテレビドラマ化したのが、この「ジキルとハイド」(73年)である。実は69年に制作されながら、73年まで放映されなかったといういわくつきの作品だ。その内容が過激過ぎるためだと言われているが、実際に過激な内容である。主演の慈木留博士(ストレートなネーミングである)には丹波哲郎で、当時は40才だったが60近いという設定だ。それが薬を飲むと若返りかつ凶暴になり、暴れまわるのでる。他の出演者は慈木留の妻に松尾嘉代、事件を追う毛利警部に山さんになる前の露口茂とレギュラーはこれくらいしかいない。とにかく薬を飲んだ丹波が男は殺し、女は犯す。ほぼこれを繰り返すというストーリーだ。ちなみにハイドは自分の妻も犯すが、妻は次第にその来訪を待ち望んだりするのである。ビデオ化はもちろんDVD化もされていないので、数年前のCSで初めて目にすることができた。そのたびに昔のドラマは面白かったと懐古してしまう私であった。