新宿警察
刑事ドラマというのは話題に上りやすいジャンルなのだが、こうしたネット上でもあまり話題にならない作品ももちろんある。その一つが「新宿警察」(75年)である。一番の話題だったのが、北大路欣也が主役の根来刑事を演じるということであった。今でもそうだが、やはり北大路といえば時代劇かヤクザ映画のイメージが強い。刑事役は非常に珍しいのである。共演の藤竜也(結城刑事)も初めてだったかも知れない。後に「大追跡」とか「ベイシティ刑事」とか結構刑事役を演じることになる。他の出演者だがベテランの財津一郎(川辺刑事)に花沢徳衛(徳田刑事)、花沢は東映の「警視庁物語」シリーズでも刑事役であった。若手刑事が三島史郎(戸田刑事)に司千四郎(伊東刑事)で、他の刑事ドラマと違って影の薄い若手であったと思う。そして「大都会partⅡ」でも課長役だった(すぐに殉職するが)小池朝雄(仙田課長)という布陣で、なかなかいいメンバーを揃えていると思うのだが、結局は面白くなかったということであろう。リアルタイムで見た記憶はあるのだが、内容はまったく覚えていない。大人のドラマという印象で、まだ中学生だった自分はついていけなかったようだ。多岐川裕美もレギュラーなのだが、役柄がよくわからない。多分北大路の妹か恋人といったところだろう。あと今は有名になった崔洋一が助監督 をつとめていた。現在あらためて見直せば面白く感じるかもしれない。
冠婚葬祭屋
乗っていたのは27人
刑事ドラマといえば、1つの事件を1話で解決するのが基本だが、1つの事件を半年にわたって追ったドラマが「乗っていたのは27人」(65年)である。バス転落事故が発生し、乗っていた27人全員が死亡する。しかしこれはこの中の誰か1人を殺すための計画的殺人であったということが判明する。この事件で妻子を失った浦上刑事(高松英郎)は、同僚たちと本当の目的が誰であったかを一人ひとり調べていくとうものである。しかし半年のドラマでこの設定だと数回見ればすぐわかってしまうと思う。25話まで全員がシロだとすると残るは浦上の妻子ということになるからだ。案の定浦上刑事を恨んでいたやつの犯行で、自分の妻子は巻き添えで死んだのではなく、他の乗客が巻き添えだったという悲しい結末であった。刑事なら最初に自分の身辺から調べないか、ふつう。私自身はこのドラマに関しては、東映ドラマのOP集にあった、バスが海に沈んでいる映像がちょっと記憶に残っており、見たことがあったような気がするのだがどうであったか。レギュラーというのは多分刑事たちで、高松の他は高原駿雄、池田駿介(キカイダー01)などで、後ははっきりしないのだが、安部徹、伊沢 一郎、山形勲、睦五郎、荒木一郎といった名前がOPにあり、浦上の妻は鳳八千代が演じた。笹沢佐保の「死人狩り」が原作ということだが、そっちは結末がすぐわかるような作りにはなっていないだろうなあ。読んでいないから何とも言えないが。
ヘッドライト→青年弁護士
七色仮面
川内康範原作の東映作品というのは前項の「コンドールマン」が最初ではなく、59年の「七色仮面」にまで遡る。これは「月光仮面」+「七つの顔の男」のような作品という東映の依頼に応えて川内が書いたものである。であるから変身後ではなく、変身前にいろんな変装をするのである。七つの姿に変身するのは「レインボーマン」ということになる。主役の探偵・蘭光太郎(ダイヤモンド・アイの雷甲太郎と一字違い)には、当時映画で明智小五郎などを演じていた波島進が起用された。波島はこの後61年から始まる「特別機動捜査隊」の立石主任として約10年頑張ることになる。この番組は七部構成だが、第5部から「新七色仮面」となり新人・千葉真一が主役に抜擢される。日体大を中退して東映ニューフェースとなった千葉のデビュー作であり、当時21歳であった。千葉の起用で「おじさん→お兄さん」という感じになり、人気はまた上昇したとのことである。悪役としては、やはり今後東映の特撮で悪役として活躍する安藤三男、潮健児、岩城力也などの名が並んでいる。ところでこれは私が生まれる前の作品ということもありOPしか見たことがない。それに波島進に関しては写真でしか見た記憶がない。「特別機動捜査隊」は私が見たときにはすでに青木義朗(三船主任)、里見浩太郎(高倉主任)に変わっていたのである。はっきりはしないが、立石主任降板とともに波島自身も芸能界を退いているようなので、私にとっては幻の俳優なのである。まあ見ようと思えば出演しているビデオとかがあるだろうけれども。
正義のシンボル コンドールマン
ダイヤモンド・アイ
前述の「レインボーマン」の後番組が同じ川内康範原作の「ダイヤモンド・アイ」(73年)である。私自身は当時もあまり見た記憶がないし、再放送にもお目にかかっていない。にもかかわらず、「外道照身霊波光線」とか「汝の正体見たり、前世魔人ワレアタマ」「ば~れ~た~か~」といったフレーズが強く印象に残っている。当時あまり見なかったのは、やはり名前どおり目がダイヤモンドなのがダサイと思ったからだと思う。監督に「太陽にほえろ」や「飛び出せ青春」の高瀬昌弘が加わったこともあり、谷岡行二、青木英美、降旗文子といった太陽学園の生徒たちがよく登場する。さてダイヤモンド・アイは主役の雷甲太郎(大浜詩郎)が変身するのではなく、彼のするダイヤの指輪の中から登場する。まあマモル少年の笛で飛んでくるマグマ大使のようなものか。さて役者陣だが主演の大浜詩郎はこれ以外はあまり目立つ作品がない。ヒロイン役の黒沢のり子は70年代にはかなり活躍していた女優だ。「木枯し紋次郎」に出てくる片足の娘とか「音楽」という映画では主役を演じてたりもするが、いつのまにか見かけなくなった。敵役の源海龍ことキングコブラには説明不要の南原宏治、他にも真山知子や片岡五郎、「キカイダー01」のリエコ役隅田和世などがレギュラーであった。前世魔人の人間体には「ウルトラマン」こと黒部進や時代劇の悪役でお馴染みの内田勝正、北九州男、前作のイグアナ塩沢ときや「ワイルド7」の世界ことマイケル中山、ヘボピー笹本顕、(オヤブンの永井政春は刑事役で出演)、「スペクトルマン」の中の人・上西弘次などだ。あくまでも資料を見て書いているのだが、ちゃんと見てみたくなった。CSでやってくれないかなあ。
愛の戦士レインボーマン その2
前回の続きである。この「レインボーマン」は東宝の制作だが、東宝のヒーローものは東映に比べるととても地味だ。映画の世界では特撮といえば東宝なのだが、テレビのほうは「ダイヤモンドアイ」とか「流星人間ゾーン」とかマイナーな部類に入るものが多い。この作品で東宝らしいといえば、やはり平田昭彦、そしてタケシの父親役小泉博であろうか。他の出演者といえば塩沢とき(イグアナ)に初代オバQの声である曽我町子(ゴットイグアナ)、当時は黒木進名義の小野武彦(堀田)、そして忘れてはいけない女幹部たち。00年に亡くなった山吹まゆみ(ダイアナ)は宝塚出身の人で、もっぱら舞台で活動していたようだ。高樹蓉子(キャシー)は、もともとは日活系の人だが、東宝の「美しきチャレンジャー」にも登場しており、「必殺シリーズ」にもよくゲストで出ている。役名と違いロリロリしていなかった皆川妙子(ロリータ)は、70年代東宝スポコンもの「コートにかける青春」や「ワン・ツウ・アタック」、そして「アテンションプリーズ」にも出演していた。藤山律子(オルガ)は、多田きみ子の名で「忍者ハットリ君+忍者怪獣ジッポウ」や「金メダルのターン」に出演、レインボーマンの後も「電人ザボーガー」や「科学戦隊ダイナマン」など特撮物に出演している。この藤山律子だがサイトによって、34年生まれになってたり49年生まれになっていたりする。34年じゃレインボーマン当時すでに40才近かったことになる。とてもそうは見えないし、その後の活躍を考えると49年(ちなみに高樹蓉子も)が正しいと思われる。それにしてもなんで15年も開きがあるのだ?さて主演の水谷邦久とダイバダッタの井上昭文だが必殺シリーズ第5弾「必殺必中仕事屋稼業」の19話でゲスト共演している。井上は悪役で水谷は彼に殺される役である。師匠と弟子の皮肉な再開であった。