冠婚葬祭屋
今回も、普段全くとりあげられないようなドラマである。「冠婚葬祭屋」(73年)という、まあ味もそっけもないタイトルのドラマがあったのだが、どうやら大学講師の息子がサラリーマンを退職して冠婚葬祭のプロデュースを始めるといった内容らしい。まだまだ形式的な冠婚葬祭を行なっていた時代に、プロデュース業というのはある意味時代を先取りしていたといえる。出演者から類推するとその大学講師が、当時の頑固親父の代名詞ともいえる進藤英太郎で、その息子がスリーファンキーズ出身で「全日本歌謡選手権」の司会者であった長沢純であったようだ。インパクトがあるのは、出演者でもある大信田礼子が歌うOP「冠婚ロック」である。今も変わらぬ山藤章二のイラストをバックに、例のねっとりとした歌い方で「おーまかせーなぁー」とやるのだが、その「なぁー」が非常に印象に深く残るのである。ちなみにネットで「冠婚ロック」は検索しても出てこなかったが、東映のドラマOP集で見ることができる。まあドラマそのものは見たいとは思わないけれども。