お宝映画・番組私的見聞録 -259ページ目

宇宙猿人ゴリ

ブログタイトルは変えたが、ご存知のとおり「スペクトルマン」と同一番組である。今回は個々のエピソードについて述べる。この番組急に放映が決定したらしく、1、2話に登場するヘドロンが着ぐるみではなく操演なのはそのためである。5、6話も怪獣が登場せず「公害人間」なのもそのためであろう。平凡な一家が公害を撒き散らす体に改造されるという強烈な話だ。ちなみにこのエピソードの脚本は今や劇画原作の大家・小池一夫なンである。7、8話に登場するゴキノザウルスの回は視聴者にゴキブリを送ってくださいと募集し、いっぱいゴキブリが届いたそうだ。現在では考えられない話である。その次のモグネチュ-ドンやダストマンなど初期のエピソードは公害にこだわっている。食事中にはキツいエピソードの連続であった。タイトルからゴリの名が消えてからは、実際ゴリの出番も減っていった。怪獣の名前もザリカニンド、スピンコブラー、クルマニクラスといったナイスなネーミングからクモ怪獣、ガマ怪獣、コンピュータ怪獣などシンプル(手抜き)なものが多くなっていった。太陽マスク、流星仮面など一見正義の味方のようなのや、マイナス人間、草人間など頭からストッキングをかぶっただけのような怪人も登場した。有名なエピソードとしては、当時教育評論家として名の知れていた阿部進(通称カバゴン)を出演させ、そのまんまカバゴンという怪獣に変身させたり、「アルジャーノンに花束を」をモチーフとした犬怪獣、ノーマンの話や、「野良猫ロック」シリーズなど当時はバリバリの日活の名監督であった長谷部安春が監督をつとめたマーダラー3兄弟、流星仮面の話などがある。こうやって書いているだけでも見たくなる作品である。

スペクトルマン

タイトルが3度変更された作品として有名な「スペクトルマン」(71年)だが、レンタルDVDはおいてないし(限定BOXはでている)、CSでもピープロの作品は現在放映が難しいようである。詳しい経緯はよくわからんが、ようするにピープロは東北新社に放映権を譲っているぬもかかわらず、無断でCS(キッズステーション)で「ライオン丸」や「電人ザボーガー」を放映したことを訴えられたということがあったようだ。そんなゴタゴタもあって、今この作品を見るには限定BOXを手に入れるしかない状態だ。何とかならないものか(そんなに見たければ買えといわれればそうなんだが)。さて主役の成川哲夫だが、この蒲生譲二役以外は「東京バイパス指令」や「噂の刑事トミーとマツ」での刑事役が目立つ程度であろうか。現在は空手の道場をやっているようである。「公害Gメン」→「怪獣Gメン」の倉田室長の大平透は「スーパーマン」や「ハクション大魔王」など声優として有名だが、ピープロでは「マグマ大使」のゴアを演じるなどしている。渡辺高光(加賀)はJFAという今で言うJACのような集団の代表で、一連のピープロ作品や「無用ノ介」など時代劇の擬斗や殺陣を担当していた。スペクトルマンの中の人である上西弘次はラーの中の人でもあり、他に特撮時の殺陣とキャスティングも担当していたそうだ。さてコロコロ替わった女性Gメンだが、初代の金髪ウルフカットの小西まち子は他番組との掛け持ちで体調を崩し降板したそうだ。後に漫画家谷岡ヤスジ夫人となる。二代目の親桜子(シンサクラコ)は17,8話にゲスト出演し、そのままレギュラーになった感じである。おそらく4人の中では一番人気がある。設定が「怪獣Gメン」に変わった36話からは後藤留美が登場するが、わずか4回で降板。出演者たちもこの辺の事情は何も聞かされなかったらしい。そしてタイトルが「スペクトルマン」になった40話からは、桜井妙子が登場。この人は「ふしぎなメルモ」のEDとか「アンデルセン物語」のOPとかを唄っていた人で、この後朝倉理恵に改名し柏原芳恵も歌った「あの場所から」という曲などを出している。ところで、この番組の原作者でありピープロ社長である、うしおそうじこと鷺巣富雄は先ごろ亡くなったが、「スペクトルマン」のパイロットフィルムに出ていたのは団次郎だと語っているが、成川哲夫はそれは間違いで全くの別人だと証言している。おそらく鷺巣の記憶違いと思われる。ちなみにピープロは何年も新作を出していないがちゃんと現存しており、社長も息子の作曲家鷺巣詩郎(「エヴァンゲリオン」の音楽などを担当)が継いでいる。

大都会PARTⅡ

まあ個人的には石原プロものはあまり好きではないのだが、「大都会ー戦いの日々ー」を取り上げたついでに「大都会PARTⅡ」(77年)を。前作から黒岩刑事の渡哲也はじめ、同じ俳優で同じ役名のものが多数いるので、続編といってもいいのだろうが、別ドラマといったほうが正解だろう。一番大きな違いは舞台が捜査四課から刑事ドラマの定番一課に移ったことだ。黒岩一人ならともかく、丸山(高品格)、大内(小野武彦)、平原(粟津號)、そして課長だった深町(佐藤慶)も一課の次長になっており、こんなことはありえないだろう。ちなみに深町と黒岩恵子(仁科明子)は2,3回登場してフェードアウトする。新メンバーは吉岡課長の小池朝雄、上条刑事の峰竜太、そしてこの番組の売りでもあろう徳吉刑事の松田優作である。松田は暴力事件が発覚してその謹慎明けの出演でもあった。黒岩は部長刑事になっており、実質現場責任者で、役に立たない上司がいて、部下は軍団員と呼ばれるという「西部警察」と同じ構図が展開されていた。吉岡と平原はそれぞれ10話と13話で殉職し、武井課長(小山田宗徳)、宮本(苅谷俊介)、そして神(神田正輝)が加入する。神田は初の刑事役で、このあと「太陽にほえろ」や「大捜査線」と刑事役づいていく。警察大学卒業という設定だったと思うが、ならば警部補で黒岩より偉いはずだが、あくまでも下っぱ扱いであった。32話からは武井に代わり山元課長(滝田裕介)が登場したが、どの課長も大きな違いはなかった。そういえば石原裕次郎は本作では外科医宗方の役で、毎回無理矢理にでも登場していた。それほど昔の番組というイメージはないが裕次郎、優作をはじめ、小池朝雄、高品格、小山田宗徳、粟津號と亡くなっている人が多いなあ。

大都会-戦いの日々-

「大都会」というとPartⅡ、Ⅲを見ていた人には渡哲也率いる黒岩軍団が派手に拳銃を撃ちまくっているイメージがあるだろうが、その1作目「大都会-戦いの日々-」(75年)は地味、とにかく地味な作品である。まず脚本の大半が倉本聰というだけで、派手さがないのがわかるであろう。舞台が刑事ドラマの定番、捜査1課でも特捜部でもなく暴力団担当の捜査4課、つまり毎回やくざ相手なのだ。主役の渡演じる黒岩刑事もただのヒラ刑事であり、その同僚たちもまた渋い。深町課長に佐藤慶、一色課長代理に玉川伊佐男、加賀見係長に中条静夫と何故かお偉いさんが多い。その他ベテラン高木刑事が草薙幸二郎、そして次作にも登場する丸山部長刑事の高品格、大内刑事の小野武彦、唯一の若手である平原刑事に粟津號というまあ地味なメンバーである。忘れちゃいけない石原裕次郎は本作では新聞社の滝川キャップを演じており、その部下が寺尾聰(日高)に当時は新人だった神田正輝(九条)、他の新聞社の面々には宍戸錠(松川)、柳生博(木内)、平泉征(大久保)、武藤章生(南)など次作や「西部警察」に出演するメンバーもいる。野郎ばかりかなりの人数だが、勿論女性レギュラーもいる。とはいっても黒岩の妹・恵子の仁科明子、黒岩が惚れる直子役である篠ひろ子ぐらいだが。篠は当時篠ヒロコとカタカナ名であり、暗い感じの女優であった。仁科もまだ松方弘樹の嫁になる前だ。こんな地味なドラマが翌年PartⅡであのように豹変するとは誰も予想できなかったであろう。

東京バイパス指令

学園青春ドラマでお馴染みの日テレ岡田晋吉Pが、TBSの「キイハンター」「ザ・ガードマン」、テレ朝「特別機動捜査隊」に対抗する意味で作ったのが「東京バイパス指令」(68年)である。南郷警部に「青春とは何だ」の夏木陽介、槇警部補に「でっかい青春」の竜雷太と青春教師二人を主役に据えた。拳銃を持たない特命刑事という設定である。彼らの部下にはあの「七人の侍」で久蔵を演じたベテラン宮口精二(椎名部長刑事)、スペクトルマンになる前の成川哲夫(並木刑事=26話まで)、途中から登場する永井譲滋(北刑事)と柴田侊彦(佐野刑事)。永井は70年代までは活躍していたが、いつの間にか消えてしまった。譲滋の読み方がわからなかったが単純に「じょうじ」であった。柴田は潮万太郎の息子で、柴田昌宏の弟だ(といってもよくわからんが)。今でも活躍しているようだが、検索すると代表作としてでてくるのが「劇場版名探偵ホームズ」のホームズの声ということになる。テレビ版(広川太一郎)と代わっているとは知らなかった。宮崎駿らしい。そして終盤登場する女性刑事が西田佐知子(二宮刑事)である。「コーヒールンバ」などのヒット曲を持ち、関口宏のかみさんだ。彼女が出ていたことも記憶にない。というか演技している姿を見たことがない。ちなみにデビュー当時の芸名は浪花けい子だ。他にも「Gメン75」でも夏木と共演することになる藤木悠や坂本九未亡人である柏木由紀子も出ていたようだ。再放送などで見ていたのだが、夏木、竜、柴田、永井が出ていたことだけしか記憶になく、オープニングすら覚えていない。65回続いたのだから人気はあったようだ。CSでは私が加入する前に放送されたようだ。もう5,6年経過しているはずなので、またやってほしいものである。


新宿警察

刑事ドラマというのは話題に上りやすいジャンルなのだが、こうしたネット上でもあまり話題にならない作品ももちろんある。その一つが「新宿警察」(75年)である。一番の話題だったのが、北大路欣也が主役の根来刑事を演じるということであった。今でもそうだが、やはり北大路といえば時代劇かヤクザ映画のイメージが強い。刑事役は非常に珍しいのである。共演の藤竜也(結城刑事)も初めてだったかも知れない。後に「大追跡」とか「ベイシティ刑事」とか結構刑事役を演じることになる。他の出演者だがベテランの財津一郎(川辺刑事)に花沢徳衛(徳田刑事)、花沢は東映の「警視庁物語」シリーズでも刑事役であった。若手刑事が三島史郎(戸田刑事)に司千四郎(伊東刑事)で、他の刑事ドラマと違って影の薄い若手であったと思う。そして「大都会partⅡ」でも課長役だった(すぐに殉職するが)小池朝雄(仙田課長)という布陣で、なかなかいいメンバーを揃えていると思うのだが、結局は面白くなかったということであろう。リアルタイムで見た記憶はあるのだが、内容はまったく覚えていない。大人のドラマという印象で、まだ中学生だった自分はついていけなかったようだ。多岐川裕美もレギュラーなのだが、役柄がよくわからない。多分北大路の妹か恋人といったところだろう。あと今は有名になった崔洋一が助監督をつとめていた。現在あらためて見直せば面白く感じるかもしれない。

冠婚葬祭屋

今回も、普段全くとりあげられないようなドラマである。「冠婚葬祭屋」(73年)という、まあ味もそっけもないタイトルのドラマがあったのだが、どうやら大学講師の息子がサラリーマンを退職して冠婚葬祭のプロデュースを始めるといった内容らしい。まだまだ形式的な冠婚葬祭を行なっていた時代に、プロデュース業というのはある意味時代を先取りしていたといえる。出演者から類推するとその大学講師が、当時の頑固親父の代名詞ともいえる進藤英太郎で、その息子がスリーファンキーズ出身で「全日本歌謡選手権」の司会者であった長沢純であったようだ。インパクトがあるのは、出演者でもある大信田礼子が歌うOP「冠婚ロック」である。今も変わらぬ山藤章二のイラストをバックに、例のねっとりとした歌い方で「おーまかせーなぁー」とやるのだが、その「なぁー」が非常に印象に深く残るのである。ちなみにネットで「冠婚ロック」は検索しても出てこなかったが、東映のドラマOP集で見ることができる。まあドラマそのものは見たいとは思わないけれども。

乗っていたのは27人

刑事ドラマといえば、1つの事件を1話で解決するのが基本だが、1つの事件を半年にわたって追ったドラマが「乗っていたのは27人」(65年)である。バス転落事故が発生し、乗っていた27人全員が死亡する。しかしこれはこの中の誰か1人を殺すための計画的殺人であったということが判明する。この事件で妻子を失った浦上刑事(高松英郎)は、同僚たちと本当の目的が誰であったかを一人ひとり調べていくとうものである。しかし半年のドラマでこの設定だと数回見ればすぐわかってしまうと思う。25話まで全員がシロだとすると残るは浦上の妻子ということになるからだ。案の定浦上刑事を恨んでいたやつの犯行で、自分の妻子は巻き添えで死んだのではなく、他の乗客が巻き添えだったという悲しい結末であった。刑事なら最初に自分の身辺から調べないか、ふつう。私自身はこのドラマに関しては、東映ドラマのOP集にあった、バスが海に沈んでいる映像がちょっと記憶に残っており、見たことがあったような気がするのだがどうであったか。レギュラーというのは多分刑事たちで、高松の他は高原駿雄、池田駿介(キカイダー01)などで、後ははっきりしないのだが、安部徹、伊沢一郎、山形勲、睦五郎、荒木一郎といった名前がOPにあり、浦上の妻は鳳八千代が演じた。笹沢佐保の「死人狩り」が原作ということだが、そっちは結末がすぐわかるような作りにはなっていないだろうなあ。読んでいないから何とも言えないが。

ヘッドライト→青年弁護士

久々に誰も知らないような番組を取り上げてみる。「ヘッドライト」(62年)という番組があったのだが、このタイトルを聞いてどんな番組か当てられる人はまずいないだろう。ブログタイトルに→「青年弁護士」と書いてあるとおり、番組タイトルが改題されたのである。つまり弁護士が主人公のドラマなのだ。提供がいすゞ自動車だったこともあり、「ヘッドライト」というタイトルだったのだろうが、番組内容をまったく想像できないので、わかりやすく変えたのではないだろうか。最近はあまり聞かないが、昔は番組タイトルが変わることはよくあったような気がする。といっても有名な「宇宙猿人ゴリ」→「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」→「スペクトルマン」くらいしか思い浮かばないのだけれども。ちなみに主役の「青年」弁護士とはキリヤマ隊長(必ずこの冠がついてしまう)であり藤島主任である中山昭二だ。当時は34才なので「青年」と言えなくもない。他の出演者は矢崎主任こと亀石征一郎、霞のお新こと宮園純子、この番組では刑事役の神田隆、よく知らない岡本四郎などである。主題歌は番組タイトルと同じ「ヘッドライト」でもちろん新沼謙治ではなく、当時は役者としても活動していた竹田公彦が歌っている。この番組に関して解説しているサイトは「テレビドラマデータベース」くらいしか見つけることができなかった。無論私もOP以外見たことはないので、その詳しい内容は知る由もない。

七色仮面

川内康範原作の東映作品というのは前項の「コンドールマン」が最初ではなく、59年の「七色仮面」にまで遡る。これは「月光仮面」+「七つの顔の男」のような作品という東映の依頼に応えて川内が書いたものである。であるから変身後ではなく、変身前にいろんな変装をするのである。七つの姿に変身するのは「レインボーマン」ということになる。主役の探偵・蘭光太郎(ダイヤモンド・アイの雷甲太郎と一字違い)には、当時映画で明智小五郎などを演じていた波島進が起用された。波島はこの後61年から始まる「特別機動捜査隊」の立石主任として約10年頑張ることになる。この番組は七部構成だが、第5部から「新七色仮面」となり新人・千葉真一が主役に抜擢される。日体大を中退して東映ニューフェースとなった千葉のデビュー作であり、当時21歳であった。千葉の起用で「おじさん→お兄さん」という感じになり、人気はまた上昇したとのことである。悪役としては、やはり今後東映の特撮で悪役として活躍する安藤三男、潮健児、岩城力也などの名が並んでいる。ところでこれは私が生まれる前の作品ということもありOPしか見たことがない。それに波島進に関しては写真でしか見た記憶がない。「特別機動捜査隊」は私が見たときにはすでに青木義朗(三船主任)、里見浩太郎(高倉主任)に変わっていたのである。はっきりはしないが、立石主任降板とともに波島自身も芸能界を退いているようなので、私にとっては幻の俳優なのである。まあ見ようと思えば出演しているビデオとかがあるだろうけれども。