お宝映画・番組私的見聞録 -142ページ目

夜のグランド劇場 その3

「夜のグランド劇場」が続いているのである。
その通算第8作目となるのが「愛の夜明け」(69年)である。放送は夜だが、ザ・昼メロといった感じのタイトルで、個人的には興味すら湧かない部類のものである。ヒロインは南田洋子(当時36歳)で、あのちょっと短めのショートボブとでもいうのだろうか、年をとっても不動というイメージのある髪型で、番宣ポスターには一人ドーンと載っている。夫である伊藤孝雄との夫婦仲が怪しくなるところから、ドラマは始まるようである。その友人役に中村メイコで、当時35歳と南田とは同年代だが、デビューは二歳とのことで、この時点で芸歴30年を超えるベテランであった。他の出演者は、山口崇、島かおり、城野ゆき、水戸光子、山形勲、そして三國連太郎。
ドラマデータベースによれば、伊東きよ子のドラマ初出演作とあるが、他にドラマ出演歴は見つからなかった。そもそも、伊東きよ子って誰だという人も多いだろうが、「花と小父さん」という歌をヒットさせた歌手である。それは普通でおとなしい歌だが、一部マニアにはうってかわった「狂女」というタイトルからして危ない歌が有名である。「明日かしら~」を何度か繰り返し「あはははは」と笑いながらフェードアウトしていく、かなり強烈で怖い歌である。
あと、このドラマの主題歌はブルーコメッツが担当しているらしいが、タイトルは不明となっている。一方で原田芳雄の「青い日曜日」が挿入歌か何かわからないが、使われたという記述がある。「天下の青年」など既に主役歴はあったが、デビューしてそれほどたっていない時期であり、出演していないドラマで何故使われたのかは不明だが、「愛の夜明け」の番組ディレクターは石橋冠。石橋はこの後、「2丁目3番地」や「冬物語」などで原田を起用することになるが、本人より先に歌の方を起用したことになるのだろうか。ちなみに、原田の葬儀では石橋蓮司と石橋冠の両石橋が弔辞を読んでいる。この両石橋に血縁関係はないようである。
他のドラマについても書くつもりだったが、思いのほか長くなったので、さらに続く。

夜のグランド劇場 その2

夜のグランド劇場の続きである。
「うちが愛したろくでなし」(68年)の番宣ポスターには、バラを咥えた中村玉緒と白塗りの三木のり平が。そのイメージそおり、昭和初期の浅草軽演劇の一座を舞台としている。中村玉緒演じる京子が義兄(岡田英次)のいる劇団を訪ねるところから、物語ははじまる。そこで、やはり役者志望の六平(三木のり平)と出会い、結ばれるまでを描く話ということである。ポスターでの玉緒(当時29歳)がとても若々しく見える。
他の出演者は牟田悌三、左とん平、古今亭志ん朝など。劇中劇の場面はのり平が自ら演出を担当したという。
「華やかな春」(69年)の番宣ポスターには、佐久間良子が一人ドーンと写っている。前述の中村玉緒と同い年なのだが、佐久間がすごくベテラン女優に(ようするに老けて)見えてしまっている。イメージでは玉緒の方が若い頃からおばちゃんっぽいのだが、写りが悪いということだろうか。ちなみに佐久間はテレビでは初の現代劇だそうである。
佐久間は生花の師匠だが、恋人(津川雅彦)を妹(寺田路恵)に奪われてしまう。しかし石炭会社の社長(北村和夫)に惹かれていくまでを描く。原作はあるのだが、ほぼ脚本である佐々木守のオリジナルになっているという。北村和夫が相手役というのが想像しにくいのだが、当時42歳でそれほどバランスの悪い組み合わせではない。他の出演者は黒柳徹子、赤座美代子、浜畑賢吉、三津田健、杉村春子、ポスターに名はないが江守徹なども出演していたようだ。
実はこの二本の間に挟まれる形、つまり69年の1月2日にこの枠で単発で放送されたのが「勢揃い天下の一大事」というスペシャルドラマである。谷啓が一心太助、ハナ肇が大久保彦左衛門に扮し、悪党退治をするという内容のようだ。他の出演者は梓みちよ、なべおさみ、黒柳徹子など。クレージーキャッツからは犬塚弘、安田伸も出演したようである。クレージー人気にも翳りが見え始めた頃とはいえ、50分程度でやるには、もったいない感じがしてしまう。
以下、次回に続く。

夜のグランド劇場 その1

前項にも書いたとおり、68~69年にかけて日テレには「夜のグランド劇場」という枠が存在した。ちなみに木曜日の21時30分から22時26分という枠である。
いずれも1クールにみたない10回程度(前項の「不信のとき」は全11回)で完結するドラマの枠であり、主演はいずれも女優であった。それぞれの内容について詳細は不明だが、簡単に紹介していこうと思う。
まず「不信のとき」に続く第2弾は「恋しるからん」(68年
)。テレビドラマデータベースの解説には『数年前、会社の同僚の妻と心中をした夫。保険の外交員をしている女に見合いの話がきた』とある。主演は森光子で、その夫を心中で先立たれた女を演じている(はずである)。本作は例のポスター集には載っておらず、他の出演者は梓英子、堀雄二、黒柳徹子、沢村貞子、土屋嘉男、志村喬などで、脚本は倉本聰である。
続いては「水色の季節」(68年)。ヒロインは森光子から20歳若返って浅丘ルリ子(当時28才)である。まだまだ映画女優のイメージが強いルリ子だが、日活との専属を解消した66年くらいからテレビ出演も増えていた。番宣ポスターにはルリ子がドーンと写っており、まだガリガリに痩せているという感じではない。共演は高橋悦史、細川俊之、竹脇無我といずれも故人となってしまったが、彼女の相手役となりそうな顔ぶれが揃っている。他にも寺尾聡、小畠絹子に加え山形勲、水島道太郎、高峰三枝子といったベテラン勢の名もあり、中々の豪華キャストである。ルリ子の役は女性カメラマンで、番組と同タイトルの主題歌を彼女自身が歌っている。
次作が「一番星」(68年)というドラマだが、内容はそのタイトルからくるイメージとは違って、データベースによれば『弟が大金を落としたために、姉が自分の体を社長に提供することになった』とある。ナニワ金融道的な(ちょっと違うか?)没そうな話である。出演は林美智子、佐藤慶、山田太郎、沢村貞子、沢たまき、緒形拳など。ヒロインの林美智子は現役で活躍している女優だが、本作もその番宣ポスターは載っておらず、個人的には彼女のイメージがほとんどない。
前述の森光子といえば「放浪記」。放浪記といえば、林芙美子だが、林美智子はその放浪記など林芙美子作品を原作としたNHK連続テレビ小説「うず潮」で、そのヒロインつまり林芙美子役(ややこしいな)に抜擢され、世に出た女優である。この「うず潮」はヒロインに無名の新人を起用した最初の作品だそうである。芸名も林芙美子に肖ったものだと思われる。まあ、江口洋介や仲村トオル(本名・中村亨)のように偶然本名が演じるキャラと同じまたは近いというケースもあったりするが。
次回に続く。

不信のとき(テレビ版)

68年から69年にかけて、日テレには「夜のグランド劇場」という枠が存在していたのだが、その第1弾が「不信のとき」(68年)というドラマである。
原作が有吉佐和子で、現在までに4度もドラマ化されているのだが、この68年には映画化もされている作品なのである。この映画版については、ここでも一度触れているのだが、田宮二郎が大映を解雇され、映画界より追放される事態を招いたことでも知られている。簡単に説明すると、主演であるはずの田宮の名が宣伝ポスターでは、若尾文子、加賀まりこ、岡田茉莉子に次ぐ4番手扱いになっていたことに抗議し、結果としてトップにはなったのだが、その際社長である永田雅一を怒らせ、永田は田宮を解雇し、五社協定をたてに映画に出演できないようにしてしまったのである。
それをきっかけに、田宮はテレビに進出、「クイズタイムショック」の司会などを務め、この苦境を乗り切ったのである。
さて、同年のドラマ版だが、どうやら小林桂樹が田宮のやった役だったようだが、ずいぶんタイプが違う。原作イメージはどちらに近いのかは知らんが。他はあくまでも類推だが、若尾の役を三田佳子、岡田の役を草笛光子、加賀の役を大信田礼子がやったと思われる。こちらの番宣ポスターには小林、三田、草笛のほか伴淳三郎の顔もあるが、何故か大信田のみ名前だけで、似ていないイラスト化されている。
ついでに、78年版は昼の連続ドラマとして放送されており、出演は長門裕之、茅島成美、白木万理、夏海千佳子など。こういっては失礼だが、女優陣のグレードが前作に比べかなり落ちたような。茅島はこの翌年から「金八先生」で国井先生を演じることになるが、それ以前のイメージが個人的にはない。ちなみに中尾彬の前妻だ。白木はご存知中村主水の妻りつとして知られるが、この人はそれ以前もさほど変わらない。夏海は「特別機動捜査隊」に度々ゲストで登場していた。
84年版は、有吉佐和子の追悼特別番組として放送され、出演者は渡瀬恒彦、十朱幸代、伊東四朗、戸川純、小林かおり、そして映画版に登場した加賀まりこなど。16年経過しているので、加賀は前作と同じ役ということはないと思う。若尾文子か岡田茉莉子のやった役に昇格?したのではないだろうか。
あとは、06年に米倉涼子の出演で「不信のとき~ウーマン・ウォーズ」として放送されている。

はまぐり大将/大将

前回の芦田伸介に続いて、オッサンが主人公のドラマを取り上げてみたい。
70年前後は進藤英太郎の「おやじ太鼓」がヒットしたせいもあるのか、オヤジが主人公のドラマが多かった気がする。それも田村正和とか緒形拳のような二枚目中年ではなく、いかにもオヤジといった感じの役者が主演なのである。
まずは、藤岡琢也。若い頃から角刈りのヒゲメガネで、亡くなるまでほぼ印象が変わらなかった印象がある。主役に近しい脇役といったイメージを勝手に持っていたが、この人が主演のドラマは意外とあったりする。
「はまぐり大将」(70年)はその中の一本で「天秤棒一本で貝を売り、食品会社の責任者のなった男の人生」を描いたドラマということだが、タイトルの頭には「喜劇」がつくようなので、コメディタッチなのだろう。脚本には向田邦子の名も見える。
ずっと変わらない印象と書いた藤岡だが、番宣ポスターは気張った顔をしているせいか、ヒゲが無いようにも見える。つまり藤岡に見えなかったりする。当時40才と結構若いのだが、貫禄ありすぎである。
他の出演者は市原悦子、小泉博、光本幸子、山田吾一、池田和歌子、秋山ゆりなど。秋山ゆりは「おれは男だ」で主人公・森田健作の義姉を演じていた印象くらいしかないが、本作ではスチュワーデスの役。ちなみに、女優になる前は日航のスチュワーデスだったそうである。
このドラマの終了後すぐに登場したのが「大将」(70年)である。大将ドラマが同じ年に同じ局(日テレ)で二つ登場したのである。こっちの大将は長門勇(当時38歳)である。この人も若い頃から老成した顔立ちで、いつ見ても変わらない印象だった(近年、ほとんど見かけないが)。こちらは長門扮する主人公が温泉事業を起こすまでの一代記ということである。
他の出演者は、野添ひとみ、野川由美子、大辻伺郎、小山ルミ、江原真二郎、村上不二夫、酒井修、沢村貞子、そして笠智衆という顔ぶれである。
大将といえば藤岡は海外ドラマ「三ばか大将」で、その一人モーの声を担当していた。蛇足だが、藤岡、長門ともアニメ「鉄腕アトム」に声優として出演したことがある。

真夜中のヒーロー

もう一つ芦田伸介主演の番組を。しかも、前項の「男たちのブルース」から10年、芦田63歳の時である。その名も「真夜中のヒーロー」(80年)。といっても、63歳芦田が我らのヒーローとして活躍する話ではない。むしろ逆である。
個人的にも、タイトルだけではピンとこなかったのだが、岸本加世子の「あゝ落ちる」が流れたドラマということがわかり、思い出した。といっても、しっかりと見た記憶はないが。
岸本が全裸で檻の中に閉じ込められ「落ちる(堕ちる?)~」と呟いているOPは当時、話題になったものである。話題になったからヒットしたのかと思いきや、このドラマ低視聴率のため、わずか9回で打ち切りとなってしまったのである。
ストーリーは市長の要職にある芦田が若い看護婦(岸本)にのめりこみ、彼女を地下室に監禁してしまうという、「コレクター」のようなお話のようだ。しかも、大場久美子演じる芦田の娘は、父に対して親子愛を超える愛情を抱いているという役柄。大場と岸本は当時、ともに20歳。大場はこの前年まで「コメットさん」を演じたりと、まだまだアイドル色の強かったときである。岸本もデビュー三年目ぐらいで、まだマスコットガール的な存在だった頃だと思う。しかも、この二人がケンカをする場面もあるという。
他の出演者だが、岩城滉一、結城しのぶ、渡辺美佐子、三宅邦子、伊東四朗、植木等、そしてタモリという顔ぶれ。他にもゴスペルシンガーの大上留利子や新人の吉田いづみなども名を連ねている。吉田いづみについては本作以外には、タモリが進行役の「世にも奇妙な物語」(92年)に同じ名があるのだが、12年もたっているので別人と考えるのが普通だろう。つまり詳細不明ということである。
演出はヒットメーカー久世光彦で、出演者も内容も興味を惹く部分が満載だと思うのだが、前述のとおり打ち切り。何がヒットするのか中々難しいものである。

男たちのブルース

「日テレ・ポスターコレクション」の話は続くのだが、中でも目を惹くのは(ポスターは大体目を惹くが)、ポケットに手をいれ、一人たたずむ黒縁メガネの中年男…そう芦田伸介(当時53歳)である。タイトルは「男たちのブルース」(70年)。
芦田といえば「七人の刑事」で約八年、終了後も「二人の刑事」と、当時はとにかく刑事のイメージが強く、このドラマもサスペンスものなので、刑事の役かと思いきやそうではない。
戦時中、芦田は特殊潜航艇の艇長で、その部下だったのが高松英郎である。高松は地元のヤクザになっていたが、芦田には恩義を感じていた。しかし、その高松が殺され芦田はその真相に迫っていくというようなストーリーらしい。芦田は刑事ではないが、刑事っぽい活躍をみせるようである。
他の出演者だが、芦田の息子役が田村正和で、かつての恋人が水野久美、他は役柄不明だが、珠めぐみ、勝呂誉、高橋昌也、細川俊之、橋爪功、田中明夫、加藤和夫、神田隆、そして特別出演扱いで加賀まりこといった顔ぶれである。
例のごとく、ほとんど情報のないドラマではあるが神田隆が副主人公的な活躍を見せるというような書込みがあった。悪役のイメージが強い神田だが、60年代までは東映の「警視庁物語」シリーズなど芦田同様に刑事役が多かったので、本ドラマでもそうだったのかもしれない。
生島治郎の原作小説があるようなので、詳しく知りたい人はそちらを読めばわかると思う。ところで、テレビドラマデータベースによると、本作は連載小説とドラマが同時進行で展開するという趣向でスタートしたが、後半はドラマが先行してしまい倉本聰の脚本を小説が追いかける形になったという。
ちなみに、このドラマには<芦田伸介劇場…1>という冠がついているのだが、<芦田伸介劇場…2>の存在は確認できなかった。おそらく、本作終了の翌々週に同じYTVをキー局にスタートした芦田主演、倉本脚本の「涙の河を振り返れ~艶歌より」(71年)がそれに該当すると思われるが、放送曜日・時間帯が替わってしまったため<芦田伸介劇場>は1だけで消えてしまったのかもしれない。

明日をつかめ/事件とあいつ

日テレといえば、青春ドラマ。その青春シリーズの初代教師といえば夏木陽介である。
「青春とはなんだ」(65~66年)は誰もが知っており、「太陽野郎」(67年~68年)もわりかし有名だろうが、その間にはさまれた形の「明日をつかめ」は全11話ということもあってか、知られざるドラマといえるだろう。
夏木が演じるのは青年医師である伴三郎。海辺の小さな診療所に紹介状を持って現れる。他の出演者には柏木由紀子、なべおさみ、進千賀子、葦原邦子、塩沢とき、左卜全、そして志村喬。残念ながらこれ以上のことはわからない。
夏木の自伝的な本である「好き勝手夏木陽介」には、それぞれの番組に関するエピソードなどが、インタビュー形式で語られていたりするのだが、この「明日をつかめ」に関しては、夏木は一言も触れておらず、気に入っていたという「太陽野郎」のほうに話がいってしまっている。
テレビドラマデータベースには「あそこ(工場)なら肺病になる。空気は悪いし、寮の食事もロクなものがない」というセリフがカットされたことが話題になったとある。という解説がのっているのだが、これについても詳細はわからなかった。
この第10話のゲストが石立鉄男で、子供を死なせたことからヤケ酒に身を持ち崩している印刷工の役を演じていたそうである。ネット上で見つかるのはこの程度で、前述の夏木本でも語られてないのだから、これが限界であった。
同じように、「太陽野郎」と「東京バイパス指令」の間に挟まれた形のドラマが「事件とあいつ」(68年)である。実はドラマは本ブログでも詳細不明なまま、取り上げたことがあるのだが、夏木の記憶では私立探偵もので、所長が三波伸介、その下の探偵が夏木、ライバルとなる刑事役が高城丈二だったという。
視聴率はよかったというが、夏木は「東京バイパス指令」出演のために13話で自分だけ降板し、後をは松方弘樹が継いだと思うと語っている。実際は三波は続投したようだが、高城は降板し、14話より松方のほか、中村メイコ、杉浦直樹、大原麗子が登場したようである。
ドラマデータベースの解説では、13話の予定だったが、好評だったためにキャストを入れ替えて継続したとあった。どっちが正しいのかは不明だが、「平四郎危機一発」のようにキャストを交替して継続したことは確かなようだ。
こちらもほとんど語られることはないが、是非見てみたいドラマである。

闘魂

前項の「空手風雲児」のような空手ドラマは、意外なほどに数は少なく、ブームといえるような時期はなかったように思われる(「燃えよドラゴン」に始まるカンフーブームはあったが)。しかし、60年代からの柔道ドラマは70年代に入っても根強い人気を保っていた。
69年から始まった「柔道一直線」が人気を呼び、70年は竹脇無我主演の「姿三四郎」がスタート。そして、この「姿三四郎」の後番組が今回取り上げる「闘魂」(70年)である。
これは「姿三四郎」と同じ富田常雄原作による柔道ドラマで、主演はあおい輝彦である。ポスターコレクションでいえば、三四郎は竹脇のドアップだが、「闘魂」もあおいが一人ドーンと写っている。ちなみに、この年アニメ「あしたのジョー」がスタートし、あおいは声優としても活躍していた。
あおいが演じる主人公の名は川島道夫。同じ原作者の割には、いかにもという三四郎にくらべ、とてもフツーな名前である。
他の出演者だが、三四郎から引き続き登場するのが新藤恵美、高城丈二、菅原謙次などで、菅原は「三四郎」と同じ矢野正五郎の役を演じている。新藤は別役だが、ヒロインという立場は変わらない。高城はあおいの先輩だがやくざという役で、その恋人役は香山美子が演じる。
他にポスターに載っている名前は小畠絹子、山内明、東山明美、金田龍之介など。また、沖雅也が準レギュラー的に登場しているようなのだが、ポスターにその名は載っていない。沖の存在がクローズアップされるのは、翌71年あたりからだと思われる。
主題歌は前作から引き続き姿憲子なる歌手が歌っており、タイトルはそのまんま「闘魂」。ちなみに、「姿三四郎」の主題歌もそのまんま「姿三四郎」だった。
ところでこの番組、正直私は知らんかった。どうしても「三四郎」の陰に隠れる感じになってしまうのだろうか。CSで放送されたことがあるらしいが、私は知らない。おそらく自分が加入する前(10年以上たつが)ではないかと思うのだが、どうなのだろうか。

空手風雲児

日テレのポスターコレクションの話題が続くのだが、なんだかんだいっても主演は誰も知っている役者というのがほとんどなのだが、おそらく誰もが知らないであろうと思われる役者が主演のドラマが「空手風雲児」(64年)である。
主演は新人・園田哲也。検索をかけてもほとんどひっかからない。KBCの元アナウンサーが出てきたりするが別人(のはず)である。
ポスターでの園田は顔半分が影になっているが、パッと見は仲代達矢に似ているように見える。その経歴については、謎なのだが実際に空手をやっていたので選ばれたのであろう。役者のタマゴだったのか、全くの素人だったのかはわからんが。そのコピーは「太陽を砕く男 新人・園田哲也」だそうである。
園田も不明だが、番組自体も空手ドラマということ以外ほぼ不明だ。
しかし「壮絶!凄惨!死を呼ぶ忍勇作の空手わざ!妖気ただよう沖縄の島」という番組コピーから、沖縄が舞台で、主人公の名は忍勇作であることはわかる。また、ご丁寧にも「琉球幻術・甲賀流忍法・少林寺拳法・怪力沖縄相撲・含み針・青龍刀・鎖鎌・モリ使い-空手との凄まじい対決が嵐を呼ぶ」という解説もついている。要するに異種格闘技戦ということだろうが、倉田保昭の「闘え!ドラゴン」をその10年前にやっていたという感じだろうか。
他の出演者だが、葉山葉子、北原義郎、舟橋元、佐々木孝丸、嘉手納清美などで、ゲストスターとして名和宏、明智十三郎、巽秀太郎、吉田義夫、南道郎の名があるが、このゲストが園田と戦う顔ぶれということだろうと想像する。
番組は予定通りか打ち切りかは謎だが1クールで終了する。園田はその後、「三匹の侍」や「特別機動捜査隊」などにゲスト出演、映画も二本ほど出演したようだが、67年頃には姿を消してしまったようである。現在274話までアンコール放送中の「特捜隊」だが、園田は276話にゲスト出演しているので、来週には見れるぞと思いきや、次回は279話の放送だったりする。原版不良のための欠番回なのである。5年ほど前に放送された209話にもゲスト出演していたようなので、録画していた人のみ園田を見ることができる。