アガベの栽培で、最近注目をされているのが、有機栽培農法です。
もともと、除草剤以外の農薬はほとんど使われていませんでしたが、
2008年に、ロスアルトスでかび病が流行り、
たくさんの畑が、長年育ててきたアガベが次々に枯れてしまうという、
大打撃を受けました
除草剤で、土壌の中のバクテリアが死んでしまったことが原因でしたが、
その時に、有機栽培の畑は1株も影響を受けずに無事だったことで、
注目されたのが、ファン・ゴンザレス氏の畑でした。
ファンさんは、もともと九州出身の日本人農園主のもとで働き、
その方から有機栽培農法を学び、ご自身の畑でもその知恵を引き継ぎ実践しています。
日本人の知恵が、アガベを救うきっかけになったというのは大変喜ばしいことで、
今回、ファンさんにお会い出来ることをとても楽しみにしていました


まずは、蒸留所の見学からスタート。
前日大雨が降ったため、アガベが泥だらけになってしまうということで、
残念ながら、訪問した時は蒸留所は稼働していませんでしたが、
製造過程を丁寧にご説明いただき、順番に見学をさせていただきました。


テキーラを造る上で、アガベの品質、鮮度は大切なポイントなため、
トレス・アミーゴスの蒸留所では、その日の朝の畑の状態を見て、
収穫するかしないかを判断し、アガベに影響がでてしまうと判断した場合は、
蒸留所の稼働をお休みするそうです。

ついに、ファンさんも登場し、
スタッフの皆さんも一緒に記念撮影をさせていただきました

現地合流されたリードオフジャパンの皆様と、
ワイン業界で有名な田辺由美先生からも、
プロならではの質問があり、大変勉強になりました。

蒸留所見学の後は、敷地内にテイスティング用のテーブルをご用意いただき、
トレス・アミーゴスを試飲させていただきました。

テキーラソムリエ講座でも必ず紹介している、
米国農務省とイタリア・ビオアグリの双方から認証を受けた、
トレス・アミーゴスのオーガニックブランコのほかに、
ブランコ、レポサド、アニェホの3種類があり、合計4本を順番に試飲。
オーガニックブランコとブランコの2種類があるのは、
カクテルのベースで使う際は、やはりコストを安くしたいため、
オーガニックブランコと、ブランコの2つの価格帯を持つことで、
都合によって使いわけができるようになっています。

レポサド、アニェホに関しては、
オーガニックブランコのテキーラを樽熟成していますが、
中古樽を使用しているため、オーガニックの認定基準から外れてしまうためボトルに表記はできませんが、
オーガニック栽培のアガベの芳醇な香りはそのまま、
現在は、樽もオーガニック樽を使用したブランドもあり、
隣接された畑には、羊が飼われていて、のどかな風景を眺めながら、
美味しいテキーラを堪能した後は、同じ敷地内にあるボトリング工場を見学。
ラベル貼りまでの工程を見学させていただき、
最後に、ファンさんから参加者全員に1本づつテキーラをプレゼントしていただきました
大事に持ち帰って自宅に飾らせていただきました。
会長から、ファンさんからのメッセージを教えてもらいました。
「お金は確かに必要。
でも大金を儲けるためにテキー
ラを造るとヘンなことになる。
自分がこのテキーラをなぜ造るのか、
その理由がはっきりしていないといけない。
日本人はきっとわか
ってくれるよね。」
テキーラは「人」が作っているもので、作り手の「思い」が込められたお酒。
ファンさんの優しい人柄と、テキーラへの愛がいっぱいつまったトレス・アミーゴス。
日本未発売なのが非常に残念ですが、
ファンさんの思いも一緒に日本に持ち帰って、大事に飲みたいと思います。
心温まる、蒸留所見学になりました。
つづく
グアダラハラ到着編は
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テキーラエクスプレス編は
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エラドゥーラ蒸留所編は
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クエルボ蒸留所編は
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テキーラ村観光編は
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ラ・コフラディア蒸留所編は
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テキーラ村・樽バスツアー編は
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プルケリア・リベルタ市場・トラケパケ編は
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アランダス観光編は
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ツアーの様子は、日本テキーラ協会のFacebookにアルバムを作成しております。
ブログに紹介出来なかった写真もアルバム内で掲載しておりますので、
ぜひ、ご覧いただければと思います。
日本テキーラ協会Facebook
http://www.facebook.com/JapanTequilaAssociation