グアダラハラの中心部から、バスで約2時間。
ロスアルトス地区の、アトトニルコへ![]()
標高1200メートルの高地で、バスの窓からの景色も、
山々や草原、一面に広がるアガベ畑。
放牧された牛や馬がのんびり草を食べたり昼寝をしたり、のどかな風景が続いています。
アトトニルコの街に到着すると、
カラフルな家やお店が立ち並び、グアダラハラの中心地とは全く違った雰囲気です。
めずらしいボトルが並んでいます![]()
何時間でも町を散策したいくらい、可愛らしく、お宝テキーラの宝庫のような場所ですが・・・
目的地のアトトニルコの街を代表するプレミアムテキーラ、
ドンフリオを造る蒸留所トレス・マゲイヤスへ。
蒸留所の施設内は、撮影が禁止されていますので、
写真でのご紹介は出来ませんが、
作業をしている横で、常に清掃をしているスタッフがいるほど、
衛生管理に気を配られた、とても清潔感ある設備になっていました。
トレス・マゲイヤス蒸留所は、1942年に、
テキーラ界で伝説の男、フリオ・ゴンザレス氏が17歳の時に造られました。
まだまわりが果樹園ばかりだったアトトニルコが気に入り、
1947年に現在の場所に移動してきました。
フリオ・ゴンザレス氏は、アガベ栽培が好きで、全てにこだわるテキーラ造りが評判になり、
今も人気のブランドを造り続けていますが、
80歳を超えても、アガベ畑を歩き回るのを日課にしていたため、
体には、いくつものアガベの葉の刺し傷が残っていると言われています。
彼のこだわりは、今でもしっかり引き継がれていて、
通常70センチの幅で植えるアガベを、170センチの幅をあけているそうです。
理由を尋ねた時に、「アガベを尊敬しているんです」とおっしゃった、
担当者の言葉がとても印象に残りました。
初めて、アガベの雄株と雌株の見分け方も教えていただきました。
雄株にはコゴージョ(アガベの芯)があり、
苦味のもとになるので、全て取り除きます。
コゴージョは、プラスティックのような手触りでした。
雌株には、キオーテ(アガベの花)がありますが、
キオーテは、甘みのもとになるので、この部分は残します。
収穫から蒸留の過程でも、そのこだわりは変わらず、
収穫してから24時間以内に、蒸留所に運ばれてくるアガベの中で、
状態の悪いもの、基準を満たさないものは、トラックすら蒸留所に入れません。
また、アガベ独特の甘みを大切にするため、通常は40時間程度の工程を、
72時間もの時間をかけてマンポステラでゆっくり蒸し上げます。
発酵は、自然発酵とアガベ由来のイースト、蔵付酵母の3種類。
ここでも、素材・工程にこだわっています。
蒸留器も、ブランドごとに3種類の蒸留器を使いわけて蒸留します。
蒸留設備の見学の後に、フリオ氏が家族や友人のために、
パーティーを開催した場所に、特別に入れていただきました。
ボトルのデザインについてもご説明いただきました。
元々テキーラは、ワインと同じように縦長のボトルだけだったようですが、
家族や友人との対話を大切に思っていたフリオ氏が、
テーブルについても、みんなが顔を合わせておしゃべりを楽しめるように・・・と、
横長の形を作ったのがきっかけで、テキーラで初めて背の低いボトルが使用されたと言います。
昔のボトルから現在のニューモデルまで展示されており、見比べながら説明をお聞きしました。
元々は、日本でも人気のスムースなミクストのテキーラ「トレス・マゲイヤス」を造っていましたが、
家族や友人のために作った、100%アガベのテキーラがあまりにも美味しく評判になり、
どうしても商品にして欲しいという声にこたえて造ったのが、
自らの名前を冠にした「ドン・フリオ」です。
ロスアルトスならではの、鉄分が豊富で、糖度の高いアガベを使用し、
熟成には、ウィーティッドバーボン樽を多く使い、スムースさを追求した、
プレミアム・テキーラの先駆者的な、存在感のあるブランドです。
奥の個室に移動し、テイスティングです。
今回は、特別に創業年を記念して造られた、
高級テキーラ「ドンフリオ1942」を出していただきました。
そして、まだ日本では誰も見たことがなかった、70周年の記念ボトル。
ドンフリオ クリア アニェホ![]()
アニェホの樽の香りを残しつつ、カクテルなどでも使いやすいように、
特殊なフィルターで、色だけをクリアにしたという、
開発に時間をかけて作り上げた新作![]()
発売前の1本を、お土産にいただいてしまいました![]()
キリン・ディアジオのMr.ドンフリオ興梠さんも、大変感激されていました。
最後に、フリオ氏のサインもある、樽の前で記念撮影をさせていただいていると、
「良かったら、サインを書いください。」とペンを渡していただきました。
参加者全員で、順番に名前を書き・・・・
歴史ある場所に、自分達の名前を残すことが出来て、
感動的なサプライズプレゼントでした。
そして最後に、「これからは、私たちのファミリーとして、いつでも会いに来て下さい。」
という温かい言葉で、送りだしていただきました。
フリオ氏の、家族や友人を心から大切に思う精神と、優しさが、
蒸留所のスタッフの皆さんにも受継がれ、家族のようにお互いを大切に思い合う心を持ち、
私たちにも同じように、接していただき、とても印象に残る想い出になりました。
きっと、フリオ氏のテキーラには、その愛情が注ぎ込まれ、
長く・広く愛されるブランドとして、残っていくのだと思います。
もう、罰ゲームでは絶対にテキーラは飲めない![]()
参加者全員、心に強く誓いつつ・・・
メキシコの最後の目的地、アランダスへ向かいます。
~ラ・アルテニャ蒸留所編~ へ続く
グアダラハラ到着編は
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テキーラエクスプレス編は
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エラドゥーラ蒸留所編は
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クエルボ蒸留所編は
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ラ・コフラディア蒸留所編は
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リベルタ市場・グアダラハラ市内観光編は
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