【前回までのあらすじ】
兵庫県のとある山奥の住宅街にその夫婦は住んでいた。その夫婦の家は住宅地の中でとても見つけやすい。なぜなら門も大変立派で、他の家の二倍以上の広さのある、煉瓦造りのおしゃれな大豪邸の横だからだ。その豪邸の約3分の1くらいの大きさの大変慎ましやかな家にその夫婦は住んでいる。
貧富の差が顕著であるため、夫は決してGoogle マップで自分の家を見ない。残酷にも上から見た家の大きさが丸わかりなのだ。
そんな夫はその慎ましやかな小さな庭で、カラスに向けてなぜか傘を開き、妻はサングラス・帽子・マスク・目・鼻・口をまとい、じゃがりこを食べていた。
意味が分からない人(おそらく上記の文章を読んだ全員だろう)はアライグマ捕獲大作戦2を読んでいただきたい。
https://ameblo.jp/tengosuerte/entry-12625596637.html
さらにまだ意味が分からない人、以前読んだけど更新が遅すぎて内容を忘れた人(私である)は最初から読むことをおすすめする。
https://ameblo.jp/tengosuerte/entry-12625595451.html
また上記のリンクを無意味に連打することを推奨する。
それにより、大変少ないアクセス数が少しでも伸びるからだ。
私のブログのアクセス数から推測するに、このブログの記事は旦那と私しか見ていないようだ。
さて、本題。
Google マップに落ち込む夫&じゃがりこを食べる妻と、カラスとの攻防は続いていた。
一羽のカラスが隣の家(豪邸である)の屋根にうつってからは、なかなか動きがない。
10時間(の120分の1)ほどの睨み合いが続き、我々は諦めた。
薬局に買い物にいかねばならなかったのだ。
カラスごときに負けを認めざるを得なくなった我らは忸怩たる思いを胸に、薬局へ行った。
当初の目的のアライグマ捕獲からはズレていることに二人とも気づかなかった。(純粋な心の持ち主なのである)
そして車で帰ってきたら……
カラスが捕まっていたのだ!!!
大変見にくいのだが、カラスがキャラメルコーンを食べていることが写真から分かる。
さらに前のレンガが汚れていて、夫婦二人とも面倒くさがりであることも写真から分かる。
また、私が苦労して地面に置いた(放り投げた、と言った方が正しい)キャラメルコーンもなくなっている。
おそらくあの三羽の中の一羽であろう。
そして、それからさらに困ったことが起こった。
他のカラスがカーカーとうるさいのだ。
こんなことが起こるとは。
カラスも家族がいるのだろうか。
また近くの屋根の上から喚いている。
とりあえず、我々は家に入った。
すると、
カラスが庭の方へ来た。
一応目の悪い人の為に言っておくが、写真中央より少し右にある黒い物体はフェンスであり、大変分かりにくいが馬2匹である。
さらに言っておくと、写真中央より少し左にある黒い物体もフェンスであり、馬車を模している。
馬車を引くはずの馬がかなり離れているところから「自由への逃亡」がテーマなのかもしれない。
ディズニー好きの女子にはウケがよく、男性にはウケの悪いフェンスである。
肝心のカラスは探せただろうか。
写真中央、向かいの家の茶色いドアで見えにくいが、確かにそこに存在している。
檻に近づき、様子を伺っている。
大変要らない情報であるが、上記の写真に写っている犬の顔のレンガは私のお気に入りである。
2つほど小窓があり、そこに置くために購入したが、3コセットだったため、1つ余ってしまい、置く場所が決められなかったためここに置いてある。
そして話を戻すと、ここで信じられないことが起こった。
檻の中のカラスが外のカラスにキャラメルコーンをあげたのである。
下の写真を見て欲しい。
犬の顔のレンガが可愛いことを分かってもらえるだろう。
そして、外のカラスがキャラメルコーンをくわえているのが分かるだろう。
檻の中のカラスが見えにくいが、確かにいることは間違いない。
視力2.0(ー1.97)の私でも檻の中のカラスの姿を確認することができない。
今日ほどカラスが虹色だったらよかったのに、と思う日はないだろう。(そしてもう永久にそんな日はないだろう)
それにしても檻の中のカラスが
「俺はもういいんだ。この美味しいえさをお前にやる。お前は生き伸びるんだぞ」
と言っているのではないか、とそんな想像をしてしまった。
旦那にそのことを報告すると「なんだか可哀想になってきたね」と言い出した。
旦那はカラスにビワやキャラメルコーンを食べられたことを忘れているのだ。
前回の記事で「俺の怒りは頂点に達した」と言っていたことも忘れてしまったに違いない。
ついでに旦那の分のアイスまで食べてしまったことも忘れて欲しいと切に願った。
そして、猟友会の人は来た。
手際よくパッとカラスを取っていった。
「ビワ全滅ですかー。全滅しちゃうとアライグマももう来ないかもですねー」
そう言われてハッと気づく。
カラスと一生懸命闘っていたが、我々の敵はアライグマなのである。
【続く】