第5フェイズを振り返って【井上】 | NPO法人TEDIC 公式ブログ「活動報告」

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NPO法人TEDIC(テディック)東日本大震災での被災や、貧困・虐待・ネグレクト・友人関係のつまずきなど様々な事情の中で生きている子ども・若者を、「学習支援」や「フリースクール」、「子ども食堂」などを通じて地域の力で支えるNPOです。

こんばんは。TEDIC の井上です。
8月から始まった第5フェイズも残すところあと1回となりました。
今回のブログは、そんな第5フェイズを振り返りをしたいと思います。

今回のフェイズでは、特に生徒ひとりひとりにあった対応を考えることのできた回だったのではないかと思います。

毎回の出張授業で学習している様子、解き方、考え方から、この子はどのように学習に向き合っているのか、できることとできないこと、そしてできるようにするためにはこの子に何が必要なのかを常に考えました。

生徒も一人一人を見ることはTEDIC に参加してから特に大切にしていることですが、彼らの弱点や苦手からどのような方法でそれを乗り越えられるかということを彼らにあったやり方で伝えられずにいました。

それは、知らず知らずのうちにその生徒の問題点を決めつけ、一般論として対処していたからなのではないかと思います。

今回のフェイズでは、それぞれの生徒の「できない」の原因を深く追求したり、できるようになるための手だてを考えたりする機会がとても多く、そのなかでその生徒のための学習方法、接し方を全員で考えられたと思います。

毎回の出張授業でひとりひとりの生徒の学習している様子、解き方、考え方をそばで見たり、ミーティングでチューターたちと個々の生徒の学習スタイルだけでなく性格、興味などを交えながら話し合ったりと、一般論でなく、その生徒のことを深く掘り下げて話す時間を特に大切にしました。

この子の問題にはどのような可能性があるのかと原因を広い視野を持って追求すること、
表面的な事実にとらわれるのではなく、その生徒の持つ問題の背景に注目する大切さに今一度立ち返ることのできた回だったと思います。



第5フェイズは多くの方々の支えを強く感じる2ヶ月でもありました。

現地活動では、多くの地元の方にお手伝いをしていただきました。

忙しい中宿の提供をしてくれた方、移動のお手伝いをしてくれた保護者の方や地元の学生の皆さん、笑顔で声かけをしてくれた仮設の方、暑いなか差し入れを届けてくれた方

復興の最中にある石巻に学習支援に来ている私たちですが、現地の方々の支えにたくさんの元気をもらい、温かな気持ちになれました。

毎回の出張授業が無事に行えたことは、こうした方々の協力のおかげだと思います。

また、関東にいる時も多くの方々の支えに助けられました。

いつもTEDIC を気にかけてくださる支援者の方々、ミーティングや活動のための会場を提供してくださる企業の皆様、教師として、先輩として、TEDIC を見守る卒業したチューターたち

こうした支えに、TEDIC の現在の活動のばかりでなく、次のステップに進んでいくための大きな力をいただきました。

私たちが今こうして活動ができているのは、こうした方々の優しさ、温かさにいつも支えられてきたからだと思います。
この場を借りて感謝申し上げます。
今までの活動を通じて人とのつながり、支えの大切さを実感するとともに今感じている気持ちを常に心において、今後もひとつひとつの活動を大切にしていきたいです。


10月から始まる第6フェイズでは、新しい地区、生徒が加わります。
それに伴い、新たに関東、石巻だけでなく宮城県全体にチューター募集を広げ、熱意あふれるチューターたちが新たに仲間入りしてくれました。
ますます多くの笑顔や学びが生まれるよう関東のチューターと宮城のチューターで一丸となって励んでいきたいと思います。
今後ともTEDIC をよろしくお願いいたします。
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