第5フェイズ振り返り【並木】 | NPO法人TEDIC 公式ブログ「活動報告」

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NPO法人TEDIC(テディック)東日本大震災での被災や、貧困・虐待・ネグレクト・友人関係のつまずきなど様々な事情の中で生きている子ども・若者を、「学習支援」や「フリースクール」、「子ども食堂」などを通じて地域の力で支えるNPOです。

こんばんは、第5フェイズチューター並木です。

私は現在、教員として現場に立っていますが、夏休みなどを利用して第5フェイズの派遣に参加させていただきました。 現地では生徒やチューター、それに周りの様々な支援によってとても充実した期間を送ることができました。

TEDICの存在は、勤務校での企画によって知り合ったつながりから知りました。
震災後、学校でも募金活動や支援物資の呼びかけなどを行い、今年も継続した募金活動は続いています。でも、それだけでいいのか? 現地の状況も知らないままでいていいのか?という思いはずっと 持っていました。そこで、震災から継続した学習支援を続けているTEDICでなら、自分のできることもあるのではないかと思い、今回参加しました。

今回の派遣で初めて被災地を訪れたのですが、思った以上に人や建物があって驚いたというのが正直な感想です。しかし、それは一面でしかなく、瓦礫や被害のあった建物や何もない地面が広がる光景を見て、自分の浅はかさと無力さを感じました。
その中で、子どもたちは元気よく接してくれてとても充実した時間を過ごすことができました。普段の集団に対する授業とは異なり、一緒に疑問を解決していくことで生徒の課題を解決した達成感などを肌で感じることができました。

また、現地や関東に戻ってからの振り返りミーティングでは、各チューターが本気で生徒のことを考えていました。生徒のどういったことが気がかりか、それを解決するにはどうすればいいか。能力がないからムリと決めつけず、決して諦めないチューターの純粋な思いの大切さを再度気づかせてもらったと感じています。

最後になりましたが、派遣中は大変多くの方のご支援をいただきました。
仮設の移動を手助けしていただいた方や保護者の方、宿泊場所として部屋を提供してくれた方、そして派遣の段取り等を全て行っている事務局の皆様。当たり前のことですが、「生徒を支える」ことは 先生だけの役目ではなく、多くの人の支援や協力があって初めて成り立つものなのだと改めて感じました。この場をかりて感謝申し上げます。

教員は「学校」という狭い世界の中で生活するため、新しいことに対して内向きな思考になってしまうこともあります。視野を広くもつこと、様々なことに挑戦すること、多くの人と出会いそのつながりを大切にすること。そういったものこそ教師には必要であり、生徒に伝えていきたいものだと思います。
私自身も今後も機会を作って派遣活動に参加できればと考えていますが、参加できなくても何らかの形で今後も関われたらと思います。