あの人の人生を知ろう~湯川秀樹 】link
◆2013年に向けて◆ ◆2013年に向けて◆
(1907.1.23-1981.9.8)
すべての物質は原子で構成されている。そして原子は電子と原子核に分けられ、あたかも太陽の周りを惑星が公転するかのように、電子は原子核の周囲をまわっている。ただし、太陽系の惑星を支配している力は万有引力。原子の方は電気の力だ。原子核の陽子はプラスなので、マイナス電荷の電子がずっと外側を回っている。ここで問題が出てくる。原子核を構成しているのは陽子と中性子だ。中性子は無電荷。プラスでもマイナスでもない。じゃあ、なぜ陽子と中性子は電気の性質が違うのに、バラバラに崩壊せず原子核を作っていられるのか?ここで湯川は仮説を立てた。両者の間にはとってもとっても小さな粒子「中間子」が存在していて、それをキャッチボールすることで離れ離れにならないのだと。彼がこの予言を日本数学物理学会で初めて発表したのは1934年、まだ27歳の若さだった。
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Albert Einstein (アルベルト・アインシュタイン)
◆2013年に向けて◆
(1879~1955)
理論物理学者。ユダヤ系ドイツ人でアメリカに帰化。「特殊相対性理論」、「一般相対性理論」を発表、ニュートンの物理学を根本から書き直した。他に「光量子仮説」「統一場理論」など。ノーベル物理学賞を受賞。平和主義者としても知られる。 



(訳者解説)「ラッセルの思想と生涯」link
Bertrand Arthur William Russell(バートランド・アーサー・ウィリアム・ラッセル)
$◆2013年に向けて◆
(1872-1970)の代になるまで、ラッセル家は、その血統に平民の血はまじっていないそうである。ホイッグ系の家系には、彼自身の言を借りると、「貴族的自由主義」の伝統があったが、それは、ときには反逆に近いほど激しいものであった。ピューリタン革命の弾圧者チャールズ2世を暗殺しようとして逆に処刑されたウィリアム・ラッセル卿(William Russell, 1639-1683)は、長らく子孫に語りつがれてきた一門の英雄である。祖父ジョン・ラッセル伯爵は、ヴィクトリア女王の下で外相、内相、陸相、植民地相、枢密院議長などを歴任し、首相の地位に2度ついた政界の大立者である。孫バートランドの意見によれば、祖父は、「君主が自分は人民の使用人だということを、そして、その任に耐えぬことがわかれば罷免されるのだということを了承しているうちは、君主制を我慢しよう」という「理論的共和主義」者であった。
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ラッセルとアインシュタイン同盟
 [ラッセル生誕96年記念講演]
谷川徹三「(講演要旨)ラッセルとアインシュタイン」
『ラッセル協会会報』n.11(1968年10月)pp.2-3. link


1独立不羈(ふき)の強固な意志
 二人とも、宗教的、社会的偏見と常に戦った人だ。ディセンター(decenter)として、迫害にさらされても、2人とも一度も姿勢を崩さなかった。

2平和の使徒
 ラッセルは第一次大戦に強烈な反戦活動の故に投獄され、アインシュタインはナチスに抵抗し、ユダヤ人問題や黒人問題で絶えず迫害された者たちの味方になった。核問題について、『ラッセル=アインシュタイン宣言』を行なった。その成果として、東西両陣営の科学者がイデオロギーを越えて話し合うパグゥオッシュ会議ができ、今もそれは続いている。

3世界政府の信奉者

4社会主義者
 両者は社会主義の立場に立ちつつも、共産主義には批判的であると同時に無智な反共主義者をも唾棄している。

5自由に対する強固な信念の保持者
 2人とも自由世界という言葉を安易に使わない。この点、ラッセルは特にハッキリしている。彼は、英米などを、自由世界とみなさない。しかし、資本主義の害悪を憎むが、共産主義の狂信と専制とをも恒に危険とみなす。1947年、アインシュタインは、国連総会に、国連を世界政府的組織に強化改組する案を盛った公開状を出した。それに対して、4人のソ連科学者が、世界政府の運動をアメリカ金融資本の、従ってアメリカ帝国主義の仮面とする立場からアインシュタインに抗議文を送った。それに対し、翌年、『ソ連科学者への公開状』の中で、彼は、社会主義を現代の矛盾を解決する一つの方法と見なしながら、それが唯一の方法ではないこと、またそれが万能薬でないことを言っている。アインシュタインも、ラッセルに劣らず、狂信と専制とを憎んだのだ。ラッセルは革命直後のソ連を訪れ、レーニンらに会い、共産主義への情熱がさめた。しかし、社会主義への信念は今日に至るまで弱まっていない。

6偉大な学者である
 ラッセルは科学的哲学者で、アインシュタインは哲学的科学者であろう。両者共に、哲学と科学とに通じ、かつ、絶対的真理という幻想を抱かない。

7実践的情熱と芸術的素質
 アインシュタインはバイオリンやピアノに長じており、1920年の友人への手紙の中では、「カラマゾフ兄弟」を耽読していることを言っている。ラッセルは晩年面白い小説を書いている。2人とも名文家である。
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