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1982年のアルバム(その15 Diver Down / Van Halen)
1982年のアルバム・シリーズ
全米最高位 No.2のアルバム
を取り上げて、しばらく休んでおりましたが・・・
まだまだ止めていませんよ。(笑)
全米アルバム・チャート最高位 No.3のアルバム
から復活です。
先ず登場するのが、このシリーズでは、常連といえる・・・
Van Halen
Led Zeppelinが、John Bonham
死去で活動停止・・・
Kiss、Aerosmith
が、主要メンバーの脱退により低迷・・・
ハード・ロックの王座は、AC/DCに
・・・といった状況になっていました。
一方、Eddie Van Halenという天才的ギタリスト
は、いるものの・・・
俗に言うHR/HMとは、少し違う、寧ろJourney、Styx
にも近い・・・
Van Halenは、そんな位置づけだったように思います。
ただシングル・ヒットが乏しい・・・
特に前2作からは、シングル・ヒットと言える曲もリリースされませんでした。
・・・で、そんな彼らのニュー・シングルがアルバムに先がけて登場
(Oh) Pretty Woman
そう、あのRoy Orbisonの大ヒット曲(1964年~65年、全米No.1
、全英No.1
)
この誰もが耳にしたことのあるような歌を、あのDaveのアクの強い歌を中心に
オリジナルに忠実でありながら、まさにVan Halenといったロック・ナンバーに
またミュージック・ビデオも作られ・・・小人2人に女性がいじめられていて、そこへ・・・
サムライに扮したMichael、ターザンに扮したAlex
、ガンマンに扮したEddie
そして皇帝に扮したDaveが助けに行くが・・・女性は実は男性だったとのオチ・・・
そんなコミカルな内容で大人気、期待通りチャートを急上昇
そしてアルバムの方も少し遅れて登場
、タイトルは・・・
Diver Down
シンプルなデザインの赤と白のアルバム・ジャケット
アート・ディレクションは、Pete Angelus、Richard Seireeri
写真撮影は、Michael Marks、Neil Zlozower、Richard E. Aaron
そのようにクレジットされています。
レコーディングは、1982年1月~3月
ロスアンゼルス Sunset Sound、ノース・ハリウッド Amigo Studios
にて・・・
Van Halenメンバーは・・・
David Lee Rothリード・ヴォーカル
他
Eddie Van Halenエレクトリック・ギター
、アコースティック・ギター、バッキング・ヴォーカル他
Michael Anthonyベース、バッキング・ヴォーカル
Alex Van Halenドラムス
エンジニアリングは、Don Landee
セカンド・エンジニアリングは、Ken Deane
プロジェクト・コーディネーターは、Joe Motta
プロデュースは、勿論、Ted Templemanです。
オリジナル曲は全曲、Eddie Van Halen、Alex Van Halen
、Michael Anthony
、David Lee Roth
の作品です。
A面1曲目、シンバルがフェイドイン・・・ギターが入り、Dave
の声
Where Have All The Good Times Gone、Ray Davies
の作品
その通り、The Kinksのナンバー
、シングルTill The End Of The Day
のB面
アルバム The Kink Kontroversyに収録
、You Really Got Me
に続いて・・・
Kinksのカバー、Van Halen
は、数曲 Kinks
をプレイしていたよう・・・
ドライヴ感阿附tれるサウンド、アクの強いDaveの歌
、コーラスもキマリ・・・
そしてEddieのギター
、ソロ部分で、エコーを効かせています。
全米メイン・ストリーム・ロック No.17、邦題は「グッド・タイムズ」
です。
尚、David Bowieもカバーしていました。
2曲目、速弾きのギターから、スピード感あふれるドラムス
Hang 'Em High、ノリよく早口で歌うDave
、盛り上げるEddie
そして短いながら、Eddieは速弾きのソロも聴かせます。
同名のウエスタン映画から取られたタイトルでしょう。・・・
3曲目、ギターのヴォリューム・コントロールでフェイドイン・・・
Cathedral、邦題そのまま「大聖堂」
、Eddie
のインストゥルメンタル
タッピング奏法で、教会のオルガン🎹を意識した音作りになっています。
Van Halenのライヴ
でEddie
のソロの時にプレイされていました。
4曲目、ギターのカッティングから、ブルージーなシャッフル調に・・・
Secrets、ギター
に合わせて、語るように歌う Dave
メンバーもコーラス、そしてエフェクターを効かせたEddie
のソロ
最後は静かにエンディング、アルバムから第3弾シングル
全米メイン・ストリーム・ロック No.22となっています。
5曲目、ドラムスが打ち鳴らされ、歪ませたギター
Intruder、インストゥルメンタル・ナンバー
、・・・ですが、Eddie
のギター
まるで歌っているように・・・そして、このタイトル通り、導入部となり・・・
6曲目、ハードなギター中心のイントロに引き継がれ・・・
(Oh) Pretty Woman、勿論、Roy Orbison
の大ヒット曲
(1964年、全米No.1
、全英No.1
)、Roy Orbison
、William Dees
の作品
オリジナルに忠実ですが、アクの強いDaveの個性が強調されて・・・
ポップなハードロック・ナンバーとなっています。
前述の通り、アルバムの先行シングルで、全米No.12
、全米メイン・ストリーム・ロック No.1
、1982年の全米年間シングル・チャート No.88
、カナダ No.15
、1982年カナダ年間 No.51
、オーストラリア No.59
、オランダ No.28
、そして 全英No.41
、・・・この時点で、Van Halen
、最大のヒットに
そして、Van Halen、Dave Lee Roth
の活動を示唆する・・・そんなナンバー
尚、前述のビデオは、この2曲続けて作られています。・・・
B面1曲目、シンセサイザー音()から、ハードなギター・サウンド
へ・・・
Dancing In The Street、勿論、Martha And The Vandellas
の大ヒット曲
(1964年、全米No.2、1969年、全英 No.4
)
Marvin Gaye、Ivy Hunter
、William "Mickey" Srevenson
の作品
その後、多くのアーティストがカバー、ここではややミディアム・テンポに・・・
ハードなギターが刻まれ、Dave
をコーラス
がバックアップしています。
アルバムから第2弾シングルで、全米No.38
、全米メイン・ストリーム・ロック No.3
、カナダ No.15
・・・といったヒットとなっています。
2曲目、アコースティック・ギターのカッティングから・・・
Little Guitars (Intro)、フラメンコ風に、Eddie
の独壇場、しっかり聴かせます。
3曲目、ドラムスが刻まれ、一転してハードなエレクトリック・ギター
に・・・
Little Guitars、アップ・テンポとなり、パワフルに歌うDave
コーラスも入り、ポップな1面も・・・途中、静まって、再びノリよく・・・
最後は、Eddieのギター
のリフレインでエンディング・・・
全米メイン・ストリーム・ロックでは、No.33となっています。
4曲目、一転して軽いタッチのアコースティック・サウンド、クラリネットが入り・・・
Big Bad Bill (Is Sweet William Now)、1924年の作品・・・
作曲はMilton Ager、作詞はJack Yellen
、最初は、Margaret Young
その後、多くのアーティストがレコーディング、ノスタルジックなムード・・・
このクラリネットは、Van Halen兄弟の父親、Jan Van Helen
Daveの歌とかけ合うように、心地よく響き、完成度の高いナンバーです。
5曲目、アコースティック・ギターがタイトに刻まれ、合わせるようにDave
The Full Bug、一転、スピード・アップして、ブギーに
シンプルなサウンドの中、軽快にDaveの歌を、コーラス
がバックアップ
そして、短いながらハードなソロ、Dave
は、ハーモニカもプレイ
歌とギターのかけ合いのリフレインでフェイドアウトしていきます。・・・
全米メイン・ストリーム・ロック No.42となっています。
6曲目、Daveが、口ずさみ、メンバーのコーラス
で始まるのは・・・
Happy Trails、Roy Rodgers
とDale Evans
が1952年にレコーディング
作者は、Dale Evans、当時、彼らのラジオ番組、T.V.ショー
でテーマ曲に
またその後、多くのアーティストに取り上げられています。・・・
無伴奏、アカペラ・スタイル・・・最後は、Daveが締めます。・・・
尚、Van Halenのライヴ
のエンディングにも使われていました。・・・
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位 No.3
全米で400万枚突破
、1982年の全米年間アルバム・チャート No.71
カナダ No.15、プラチナ・ディスク
獲得
、その他、オーストラリア No.79
、ニュージーランド No.37
、オランダ No.28
、西ドイツ No.65
、フランス No.9
、ノルウェー No.27
、スウェーデン No.18
、フィンランド No.20
、そして全英 No.36
・・・世界中でビッグ・セールス
そして、日本、オリコン・アルバム・チャート No.22
洋楽ロックとしては、かなり好セールス
ロック・ファンは勿論、Eddieは特にギター・キッズからは神格化された存在に
一気にファン層を広げたと言えるでしょう。
このDiver Down
約半分が、カバー曲ということで、BeatlesのFor Sale
を思わせますが・・・
ここでは、寧ろそれらがコマーシャルなナンバーとなって・・・
これまでで、最大のヒット・アルバムとなったように思います。
さてVan Halen、あまりにもビッグな存在となりましたが・・・
Eddie Van Hallen
この1982年の年末に・・・
歴史に残るレコーディングに参加することになるのでした。・・・