
1980年のアルバム・シリーズ、全米最高位 No.10
のアルバム
続いては、Fantasy、September
の大ヒット
あの怒涛の来日公演で、日本でも洋楽アーティストの中で幅広い大人気の・・・
Earth, Wind & Fire
大ヒットアルバム I Amから、1年以上過ぎて・・・
1980年も後半、新作は、今度は、なんと2枚組
とのこと
、タイトルは・・・
Faces
Maurice Whiteが、文字通り「顔」をコンセプトとした作品とのことです。
人気の Earth, Wind &Fireだけに、日本でもすぐに発売
邦題はそのまま「フェイセス」
確かに邦題は問題があるものもありますが(笑)・・・
EW&Fに関しては、これまでも「太陽神」
、「黙示録」
・・・
神がかったものを感じ、今回も何か気の利いた日本語のタイトルを付けれなかったのかな・・・そうも思いました。(苦笑)
尚、2枚組ということで、日本盤LPレコードの価格は、4,000円
同時期に、Bruce SpringsteenのThe River
、Barbra Streisand
のGuilty
、Stevie Wonder
のHotter Than July
・・・
色々購入し大変だったので、このアルバム、すぐには購入できませんでした。
レコーディングは、1980年3月~7月・・・
ウエスト・ロスアンゼルスの ARC Studios、西インド諸島、モンセラ島の AIR Studios
、ノース・ハリウッドのDavlen Sound Studios
、ロスアンゼルスの George Massenburg Studios
、UCLA Royce Hall
、ハリウッドの Filmways/Heider Recording
EW&Fとしてのメンバーは・・・
Maurice Whiteヴォーカル、ドラムス、カリンバ
Philip Baileyヴォーカル、コンガ、パーカッション
Verdaine Whiteベース
Fred Whiteドラムス、パーカッション
Al McKayギター
Johnny Grahamギター
Ralph Johnsonパーカッション
Larry Dunnピアノ、シンセサイザー、プログラミング
Andrew Woolfolkテナー・サックス
以上9名で、今回も豪華メンバーが参加
エンジニアリング、AIR Studiosは、Franklin Allen
、Geoff Irons
、George Morgan
、John Silcott
、Mark Touhy
、Reuben
、Steve Jackson
Davlen Sound Studiosは、Emie Sheesley
、Jeff Borgeson
Royce Hallは、Ray Gonzales
、Filmways/Heider
は、Tchad Thompson
レコーディング、ミキシング、ARCは、Robert Wolstein
、Ron Pendragon
George Massenburg Studiosは、George Massenburg
、Ken Fowler
マスタリングは、The Mastering Lab、Customatrix
にて、Michael Reese
プロデュースは、勿論、Maurice Whiteです。
アルバム・ジャケット、アート・ディレクション、デザインは、Roger Carpenter
イラストレーションは、Kevin Lyman
写真撮影は、Jim Shea、Bruce W. Talamon、C.Ness、Franzie Moore
今回、長岡秀星先生のクレジットは、ありません。・・・
内ジャケットには、Maurice Whiteのメッセージが記されていました。・・・
レコード1枚目A面、流れるようなシンセサイザー音、ギターのカッティング
多彩なパーカッションのリズムにホーン、そこへ Maurice White
の歌声
Let Me Talkでスタート
、ノリよく、多重コーラスも
Philip Bailey、Larry Dunn
、Ralph Johnson
、Al McKay
、Maurice White
、Verdine White
の作品
、サビの部分では、Philip Bailey
の歌
も
ホーン・アレンジメントは、Jerry Hey
ストリングス・アレンジメントは、David Foster
1曲目に相応しい躍動感のあるダンサブルなナンバー
タイトル通り、最後は人の話し声で締められます。・・・
アルバムから第1弾シングルで、全米 No.44
、全米R&Bチャート No.8
、全米ダンス・チャート No.85
、全英 No.29
、カナダ No.86
、ニュージーランド No.50
、日本でもシングル発売、邦題は「明日への讃歌」
です。
2曲目、パーカッション中心のサウンドにホーンが入るミディアム・テンポ・・・
Turn It Into Something Good、Maurice White
が歌い始め、そして・・・
"Wake Up~" と、Philip Bailey
のハイトーン
、EW&F
そのもの
James Newton Howard、Maurice White
、Valerie Carter
の作品
ストリングス・アレンジメントは、その1人、 James Newton Howard
ホーン・アレンジメントは、Jerry Hey、邦題は「勝利のターン」
です。
カリンバの音をブリッジに、3曲目、力強くホーンが加わって・・・
Pride、Maurice
中心に力強くノリよく始まり、ややソフトにPhilip
の歌
Philip Bailey、Larry Dunn
、Al McKay
、Fred White
、Maurice White
、Verdine White
の作品
、2人の歌
は交互に登場
それをバックアップする力強いホーン・アレンジメントは、Jerry Hey
Isley Brothersにも同名異曲がありますが、同様、熱くパワフルです。
4曲目、一転して美しいピアノ🎹に、ストリングスが加わり、Mauriceが歌う・・・
You、David Foster
、Brenda Russell
、Maurice White
の作品
前作の After The Love~
同様、Philip
の歌が加わり極上のバラードに
ストリングス・アレンジメントは、勿論、David Foster、ホーン・アレンジメントは、Jerry Hey
、そして楽曲を盛り上がったところで、ソロを聴かせるサックス🎷は・・・
お馴染み Don Myrick、彼がフィーチャーされフェイドアウトしていきます。・・・
アルバムから第2弾シングル、全米 No.48
、全米R&Bチャート No.10
、全米ACチャート No.30
、邦題は「ユー (あなたは「愛」)です。
レコード1枚目B面1曲目、パーカッションのリズムにポップなホーン・・・
Sparkle、Philip Bailey
、Eduardo Del Barrio
、Maurice White
の作品
そう、リード・ヴォーカルはファルセットで歌う、Philip Bailey
Fantasyを思わせるところも、ここではMaurice White
はバックアップ側に・・・
ホーン&ストリングス・アレンジメントは、Tom Tom 84
後半は、コーラスとかけ合いで、Philipの熱唱
です。
日本で独自にシングル発売、邦題は「自由へのスパークル」
恐らく日本では本作から1番、オンエアーされていたナンバーでしょう。・・・
2曲目、イントロからロック・ギター、ホーンをバックに唸り始めて・・・
Back On The Road、Al McKay
、Maurice White
の作品
このリード・ギターは、Steve Lukather
ロック・サウンドに合わせてパワフルに歌うMaurice White
ホーン&ストリングス・アレンジメントは、Tom Tom 84
後半は、Steveのソロ
の独壇場
、Isley Brothers
を思わせます。
シングル・リリースされた国もあり、全英 No.63となっています。
3曲目、ホーンも軽快にポップにノリよく始まる・・・
Song In My Heart、Brenda Russell
、Garry Glenn
、Maurice White
の作品
、リード・ヴォーカル
は、Philip Bailey
、躍動感のあるナンバー
ストリングス・アレンジメントは、David Foster、ホーンの方は、Jerry Hey
後半、シンセサイザーも挿入されます。
4曲目、美しいエレクトリック・ピアノ🎹に、入ってくるエレクトリック・ギター
You Went Away、今度は、優しく静かに歌い始める Philip Bailey
Philip Bailey、Ross Vannelli
の作品
ホーン&ストリングス・アレンジメントは、Erich Bulling
そして美しいバラードに続くギター・ソロは、Steve Lukather
こちらはややスローに・・・後半、Philipの熱唱とかけ合い・・・
ギターでフェイドアウト、邦題は「悲しみを越える道」
です。
レコード2枚目A面(C面)1曲目、ホーンとキーボード、ノリよく響いて・・・
And Love Goes On、アップ・テンポになります。
Larry Dunn、David Foster
、Brenda Russell
、Maurice White
、Verdine White
の作品
、ストリングス・アレンジメントは、David Foster
ホーンの方は、Jerry Hey、そのホーンに合わせて軽快に歌う Maurice
Philipもファルセットで・・・2人のコンビネーションは、完璧にキマっています。
アルバムから第3弾シングルで、全米 No.59
、全米R&Bチャート No.15
、全米ダンス・チャート No.57
、ベルギー No.26
、オランダ No.25
・・・
世界中でヒット、邦題は短縮で「ラヴ・ゴーズ・オン」です。
2曲目、静かにストリングス・・・優しく歌う Philip Bailey
Sailaway、コーラスも彼を優しくバックアップするミディアム・テンポのバラード
Eddie Del Barrio、Maurice White
、Philip Bailey
、Roxanne Seeman
の作品
、ホーン&ストリングス・アレンジメントは、Erich Bulling
効果的に挿入されるトロンボーン・ソロは、Louis Satterfield
最後にはアコースティック・ギターも加わります。
3曲目、エレクトリック・ピアノ🎹のイントロから、一転、ノリのいいリズムに・・・
Take It To The Sky、Maurice
が歌うミディアム・テンポのナンバー
Garry Glenn、Larry Dunn
、Maurice White
の作品
ホーン&ストリングス・アレンジメントは、Tom Tom 84
途中少し曲調も変化、ここでのギター・ソロはJohnny Graham
Philipとのかけ合いでフェイドアウト・・・邦題は「大空への飛翔」
です。
4曲目、一転してパワフルなストリングス、ホーンから、アップ・テンポに・・・
Win Or Lose、Jean Hancock
、Jerry Peters
の作品
ここでは、Philip Baileyがノリよく、ハイトーンで歌います。
ストリングス・アレンジメントは、Jerry Peters、邦題は「勝つか負けるか」
です。
レコード2枚目B面(D面)1曲目、ノリのいいリズムでコーラス、ホーンが入って・・・
Share Your Love、Garry Glenn
、Maurice White
の作品
Maurice が軽快に歌うポップなナンバー
、Philip
がバックアップ
途中、Philipが歌う部分も・・・このコンビネーション、キマっています。
ホーン&ストリングス・アレンジメントは、Tom Tom 84
ストリングス・アレンジメントは、David Fosterも加わっています。
2曲目、キーボード🎹が、軽快に刻まれ、ホーン、Mauriceが歌い始める・・・
In Time、Arlene Matza
、Howard McCrary
、Maurice White
の作品
ホーン・アレンジメントは、Jerry Hey、Maurice
とPhilip
を引き立てています。
邦題は、「証しを得る時」です。
3曲目、ダイナミックなホーン、そこから繊細なパーカッションのリズムにコーラス・・・
Faces、タイトル曲、Larry Dunn
Maurice White
、Philip Bailey
、Verdine White
の作品
、Philip
のファルセットの歌に続いて、ギター・ソロ
ホーンにバック・アップされ、キーボード・ソロ、再びコーラスも入り・・・
サックス・ソロ🎷は、Don Myrick、トランペット・ソロ🎺は、Rahmlee Michael Davis
、ホーン・アレンジメントはJerry Hey
ストリングス・アレンジメントは、David Foster
緊迫感のあるプレイが続き、最後はパワフルにエンディングとなります。
尚、近年のライヴで、本作
から唯一、プレイされるナンバーです。
CDの時代になり、1989年、最初にCD化された際には、2枚組アルバム
が
CD1枚に収録されました。
2004年にはDSDデジタル・リマスター版も発売
2010年のリイシュー盤には、ボーナス・トラック
として、Let Me Talk (12" Long Version)
、You (Alternative Mix)
、And Love Goes On (Alternative Mix)
以上3曲が追加収録されています。
尚、日本では、紙ジャケット盤のCD
がリリースされた際には、2枚組
になっていました。・・・
またアナログの方でも、最後の面、タイトル曲 Faces
の前後に・・・
Oriental (Interlude)、Pipe Organ (Interlude)
が収録されたColumbia Masters Reissure
が発売されました。
因みに、Oriental~は、日本の祭りの光景です。・・・
前述の通り、全米最高位 No.10、全米R&Bアルバム・チャート No.2
ゴールド・ディスク獲得
、2枚組
ということもあったかもしれませんが・・・
それまでのEW&Fの全米でのセールスでは少し寂しい結果となりました。
その他、全英 No.10、オーストラリア No.55
、ニュージーランド No.40
、オランダ No.8
、ノルウェー No.15
、スウェーデン No.23
、西ドイツ No.46
・・・
さすが、EW&F、世界中でそれなりのセールスを記録しています。
そして、日本、オリコン・アルバム・チャート No.18
Sparkleの独自のシングル・ヒットも功を奏して、洋楽アーティストの中では、ABBA
などと共にビッグ・セールスを記録するEW&F
らしく安定した人気を示していると思います。
完成度の高い楽曲が15曲、EW&F
のメンバーも気に入っているアルバム
・・・ですが・・・前述の通り、チャート・アクション、売り上げでは、彼らの中では、1975年以降最もよくないものとなっています。
その要因と思われることは・・・
①強力なヒット曲がなかった、②2枚組で高額、③ジャケットが長岡秀星の作画でない、④外部のミュージシャンを入れ過ぎ、⑤タイトルが単純・・・
・・・ということで、先の話になりますが、この①~⑤の項目については、次作において、克服されることになります。
(特に①については、誰もが納得ですね。(笑))
但し本作を最後に、Maurice
の次に音楽的中心人物であったギタリスト
Al McKayが、グループ
を脱退してしまうのでした。・・・