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takacciの「見た・観た・聴いた・読んだ」

音楽に関すること、観たこと、読んだことへの感想などを書いていきます。(文中敬称略) 2019年4月より別サイトで掲載していた写真の記事も同居させましたが、20年7月に元に戻しました。

本ブログの無断転載はお断り致します。

日時: 2021年12月28日(火)19時

開場: すみだトリフォニーホール

曲目: 大学祝典序曲、タンホイザー序曲、ブラームス4

指揮: 川瀬賢太郎

 

さすがに指揮者もオケもしっかりしており、どの曲も楽しめた。前半の二曲は大好きな曲だから、楽しめたことが尚更嬉しく思えた。ブラームスの交響曲は最近他の演奏会で聴いてもアマチュアの挑戦が敗れ去るのを見るばかりだったので、今晩はどうなるのかと半ば斜め後ろ向きの態度で聴いたのだった。聴いての感想。やはりブラームスは本当に演奏するのが難しそうだった。こう嘆息せざるを得なかったものの、楽団は健闘していたし指揮者の統率で表現が抑制されていて、聴き易い演奏だった。それからブラームスの4番の演奏で私的に新発見あり。それは掴みどころの無さそうに思えていたこの曲だが、そう思えてしまう原因の一つは「聴かせどころ満載」、乃至は「聴かせどころばかり」であるためではないか、別の言い方で言うと、聴かせどころが続き過ぎるから聴いていて疲れてしまうのではないか、という点だった。こうして考えると、聴かせどころを聴かせどころらしく聴かせて頂けたところにこの日の演奏の凄さがあると言えるかもしれない。

日時: 2021年12月26日(日)13:30

場所: 川口総合文化センターリリア 音楽ホール

曲目: 全モーツアルトで セレナーデ「ポストホルン」 交響曲29&39

指揮: 佐藤雄一

 

ポストホルンは演奏会で聴くのは初めてだったがピンと来ず1/3は意識が飛んでしまった。

29はとても楽しんで聴くことが出来た。対向配置により第2バイオリンの音の動きが良く分かり、特にこの曲ではこの配置が絶大なる効果を上げるように作られていると感じるほどだった。この曲をこれほど楽しんで聴けるとは大収穫だった。これが39になるとそれほど目立たず、曲の充実度が上がっているのは嫌でも感じたものの、意外にも29ほどには楽しめなかった。

 

どんな方々が集っておられるのかは不明。Sinfonia Dramatiqueとして活動をする中から小編成の曲を演奏するために結成されたとのことだが、かなり腕の立つ方々なのでは。

日時: 2021年12月18日(土)14:00

場所: 第一生命ホール

曲目: ベートーベン バイオリン協奏曲、ブラームス4

指揮: 豊平 青

 

会場が近くて外国人の先生が独奏を受け持つことに惹かれ聴きに行く。

この会場は以前大編成のオケの演奏を聴いた時、会場が小さくて音が飽和したように聞こえた記憶がある。ちょっと心配だった。

 

80歳を越えるジェラール・プーレ独奏による協奏曲は、どちらかと言うと癖のある独奏ながら最近では聴く機会が減った「時代性」を感じさせる演奏。楽しんで聴くことが出来た。

ブラームスは音量が大きくなってこの小さなホールではちょいと無理な感じだった。アマオケでブラームスを聴くとだいたいいつも感じるブラームス演奏の難しさも思わざるを得なかった。

日時: 2021年12月5日(日)13;45

場所: サントリーホール大ホール

曲目: ローエングリン第三幕への前奏曲、ボロディン「イーゴリ公」より、ベートーベン5番、キャンディード序曲

指揮: 山田慶一

 

こういう演奏会でもないとなかなか入る機会の無いサントリーホールでの演奏会。今回は何とこの楽団の創立100周年記念だった。全く桁違いに歴史深い楽団であり凄いことだと思う。大勢居る卒業生から得ることのできる援助も多いことだろう。素晴らしいことだ。

 

 

ローエングリンの前奏曲はまだ調子が出ていない感じだったが、ボロディンは聴き応えがあり楽しかった。かなり難しそうな曲なのによく演奏しているなと感心。

「運命」という曲はあまりにも演奏され尽くしている感じがして、ピンと来ることはなかった。

ちょいと当てが外れたかなと思っている所へ、100周年記念曲としてキャンディード序曲が颯爽と演奏され、とても気持ち良くなって会場をあとにすることが出来た。これも聴いていて演奏が難しそうな曲に聞こえた。ボロディンのステージと合わせ、難しい曲なほど力を見せる楽団なのかと思わされた。

日時: 2021年11月13日(土)14時

場所: 杉並公会堂

曲目: ブラームス 悲劇的序曲、ピアノ協奏曲1

     シューマン 交響曲4

指揮: 寺岡清高

独奏: イリーナ・メジューエワ

 

確かこの楽団は宮田大が出演した時の演奏会を聴いたことがある、と思って調べてみたら、その時を含め今回でもう4回目であった。今回聴いたのは、数日前に週末に聴きに行く演奏会を調べていた時、メジューエワが出ることを見付け目を真ん丸くしたから。アマオケレベルの入場料金で本当に聴けるのかな、と心配になるくらいだった。しかし実際に彼女はステージに現れ、素晴らしい演奏を聴かせてくれた。オケが下手とかいう意味では全くないとお断りしたうえで、彼女の演奏は「別格」感ありありだった。出てくる音の存在感、音の意味付け、音自体の美しさ。こんなに他で聞くピアノと違うのか、ということに驚かされた。

 

ブラームスの協奏曲はオーケストラとの競奏で大音量が要求されるので、彼女の音は聞こえるのか、かなり気にして聴いていたのだが、オケと同時に弾くとピアノの音が聞こえない箇所が幾つもあった。でも彼女の音量が足りないのかオケの音が絞り足りないのか、は私には分からなかった。座った席が後ろの方だったので、その位置のせいで聴きずらかったのかもしれない。例えばステージから10列くらいの位置だったら両方が丁度良く聞こえたのだろうか。

 

オケは弦楽器の人数が多く、金管に弦が消されることがなかった。私が最近聴いたアマオケの中ではバランスの良い楽団。腕前も上々。ただ少し弦がだぼっとして聞こえる時があった。

 

シューマンの4番は好きではないので、何とかその魅力を教えて頂けたら儲けものと思って聴いていた。しかし結果は、やはり好きな曲ではない、と確認。

日時: 2021年11月21日14時

場所: なかのZERO大ホール

曲目: こうもり序曲、マスネ組曲第4番「絵のような風景」、ブラームス1

指揮: 佐川聖二

 

これまでの演奏会の記録をウェブで見ると大概の開催地は多摩地区でこちらからは遠く、たまたま今回中野という私の行動範囲内での開催だったから聴きに行くことが出来た。1987年に20名ほどの地元・近傍の愛好家により結成され、現在は団員数約60とのこと。

 

こうもりはゆっくり目のテンポでしっかりした演奏、マスネはタイスの瞑想曲しか聞いたことがなくて、勝手にこれは静かな小品集なのだろうと

決めつけて聴いていたのだが、これが結構交響的、劇的な展開で終わりびっくりした。しかし両曲ともしっかりした演奏で、ブラームスにも期待が高まってメインステージとなった。最近この曲を何回か他のアマオケで聴いたがいずれも大苦戦の演奏だった、という経緯があり、この楽団はどうなのだろう、と興味津々だったのである。

 

しかしながら今回も曲が進むにつれ段々と苦戦の度が高まりきつそうだった。一つの長ーいメロディーを色々な楽器が入れ代わり立ち代わり参入、退出して紡いでいくやり方はブラームスの定番かと思うが、テンポについて行くのが精一杯。追い付かず入るタイミングが合わないとメロディーラインが崩れ、タイミングが合わない部分は響きが濁る。

やはりプログラムにも書かれているように、コロナのため思うように練習できなかったのが原因のようだ。コロナ前のアマオケによる大曲への挑戦は割りと高い確率で「えっ、ここまで出来ちゃうの!?」とびっくりしてしまう結果が殆どだったのを考えると、やはりこの分野での「コロナ被害」も爪痕が深いと言わざるを得ない。

日時: 2021年11月28日(日)13:30

場所: 江戸川区総合文化センター大ホール

曲目: チャイコフスキー幻想序曲ロミオとジュリエット、ビゼー・アルルの女第一第二組曲から抜粋、レスピーギ・ローマの祭り

指揮: 藤岡幸夫

 

コロナ禍の鬱憤を吹き飛ばすかのような弾けた演奏会となり、刺激に富んだ時間を堪能することが出来た。

最初の幻想序曲では上手で美しい演奏に感心しつつも何かどことなくギクシャクしているような感じを受けていたけれど、ビゼーの演奏で管楽器の独奏をはじめ聴かせどころを仕留め続けることで勢いに弾みが付いたか、最後のファランドールの畳み込むような盛り上がりに気持ち良く激しく巻き込まれて前半のステージを終了。

 

コロナ騒動の中しぶとく復活しつつあるアマオケのコンサート。幾つかを聴いて感じたのは練習不足だった。大勢が集まって合奏の練習をすることは三密回避の原則に照らすと難しかったのだろう、というのは大いに理解できた。演奏会はやはり仕上がりが悪かったり、前半のステージが良くてもメインステージは練習不足見え見えになってしまうのが殆どだった。であるからして、メインステージのレスピーギにはあまり期待していなかった。レスピーギってあまり取り上げられなくて聴き慣れてないし、メディアを通して聴いたことのあるレスピーギはいずれも大音響の騒々しい曲という印象で辟易していたからだ。

 

そういう心配は、しかし、ローマの祭りの演奏を聴いていれば素っ飛んでしまうのだった。カオス感を煽るようなバンダの咆哮、大音響のドラの連打、こういったものが騒々しいのではなく、その音響に包まれていることが自分に覚醒をもたらしてくれるという感覚だった。プログラムで読み知った曲の描いているものを考えれば不適切な感じ方かもしれないが、何と面白い、これまで経験したことの無いサウンドに包まれている快感に間違いなかった。こういうサウンドはコンサートホールでしか堪能できない、ということも痛切に再認識した。

レスピーギは何処かで聴いたことがあるのかもしれないけれど、少なくともこの曲は初めてコンサートで聴く曲。それにこれほど取り込まれて楽しめたのはとてもとても良かった。演奏者、指揮者に大きな敬意を払いつつ感謝する。とても久しぶりながら、聴いていながら「終わらないでくれー」と願いたくなる演奏だった。

日時: 2021年11月6日(土)19時

場所: タワーホール船堀大ホール

曲目: ハイドンの主題による変奏曲、ブルッフ コル・二ドライ、ベートーベン8

 

バイオリンパートは6+7と小編成のオケであり、指揮者を置かない演奏会だった。事前にそのように広報されているのを知っていたから驚きはしなかったが、指揮者無しでどんな演奏になるのかドキドキして始まりを待った。すると、とてもハイレベルでしっかりした演奏を聴かせていただき、これは専門の教育を受けた方々の集まりなのでは、と思うようになった。

 

実際何とも素晴らしい演奏会だった。演奏レベルが高く音程が良いから音が良く響き、心地良い。パート間のバランスも良く各パートの自発性も充分感じられた。

 

ブルッフでチェロ独奏したのは団員。会場に良く響き渡ると同時に控えめな演奏でもあり、オケと協力し合って聴き易かった。これまで独奏チェロとオーケストラの組み合わせは独奏が聞こえにくくて、取り合わせが悪い、相性が悪い、と思わざるを得なかったのだけど、こんなにすっきり楽しめたのを聴くと考えを改めなければならない。

 

指揮者を置かないことで破綻が生じたと感じる個所は無かったと思う。ただ、指揮者が居ればやっただろう「見得を切る」ような表現や即興性は事前の話し合いや練習では出てこないだろう。そんな点で物足りないような気もしたが、単に気のせいだった可能性もある。

 

どんな方々の集まりなのか興味を持ち、後日過去の演奏会の案内をウェブで参照すると、「普段繋がりのない奏者同士で集まり、アンサンブルを1から作っていくことを目指し」結成され、「小編成アンサンブルとは違う音の厚みと、フルオーケストラにはないアンサンブルの密度を兼ね備えた」オーケストラを目指していることが分かった。今後の活動が楽しみです。

 

日時: 2021年11月3日13時

場所: 大田区民ホールアプリコ大ホール

曲目: 「未完成」、ブラームス1

指揮: 吉田悟

 

一曲目の未完成を聴いていて「何と整っていて美しい演奏なのだ。」と感激。あの超有名なコントラバスによる始まりのテーマは、自宅の安ステレオ装置ではなく、やはり現場で聴くのが一番、と再認識。こんなに良い曲だったか、とか、シューベルトの交響曲って他にこれほど心に迫ってくる曲あるのかな、などということを思い浮かべながら音楽に浸った。「グレート」も素晴らしいけど、これほど迫って来ないでしょう。

普通、アマチュアオーケストラの演奏会ではメインステージに一番力を入れるようなので、ブラームスはどうなるのだろうと期待が高まったが、こちらは意外にも大苦戦の演奏に聞こえた。曲の難易度が違うということなのか、絶対的な練習時間が足りなかった、ということなのか。あれこれ推測するしかないのだが、これで食っている訳でもないアマオケなのだから、演奏後の感想を自ら公表する楽団が出て来たら親しみが湧くのにな、という考えが浮かんだ。突拍子もないことでしょうけどね。

 

日時: 2021年10月9日14:30

場所: 太田区民プラザ大ホール

曲目: ベートーベン「英雄」

指揮: 山中和弘

 

演奏会の数日前にこの日の演奏会をi-Amabileで検索していたらこれを見付け、無料の入場券をウェブから購入(?)し、感染発生時に備えた緊急連絡先を同時に登録した。マグノリアという名称から「こういう樹木の名前を付けたアマオケを以前聴いたことあるのでは」と思ったものの、プログラムをもらい楽団のプロフィールを見ると、東京学芸大附属高校音楽部卒業者がメインの楽団と分かり、聴いた経験のない楽団だったと判明。(帰宅後調べると、聴いたことがあったのは「桐」の英語名が付いた楽団だった。)

 

曲目が英雄だけというのは珍しいと思うけど、楽団のスタンスがはっきりしているように思え、好感を持った。これだけならこれに集中して練習を重ねることが出来るだろう。演奏会としてこれだけでは物足りない、と言う向きもあるかもしれないが、そう思う人は聴きに行かなければ良いだけの話であって、その辺りにも「無料」という設定が効いているように思った。

 

演奏は皆さんが頑張っており、私が好きで仕方のないこの曲を大いに楽しませていただいた。

名人芸が求められるような管楽器のソロパートはさすがに厳しそうだったが、思い切って一か八かの勝負に出るのでなく、ちょっと物足りないけれども何とか音が抜けてしまうことがないようにしていたように聞こえ、苦労の跡が垣間見えた気がした。専門の音楽教育を受けた方々の楽団ではないのだろうから、アマオケが難曲に挑戦する際の参考になるやり方に思えた。