日時: 2022年8月14日(日)14:00
場所: サンパール荒川大ホール
曲目: 「アテネの廃墟」序曲、「カレリア」序曲、ドヴォルザーク交響詩「真昼の魔女」、ブラームス・交響曲第2番
指揮: 高橋俊之
楽団名は彩恵と書いてあやと読むそうだ。
前半のステージは多分聴いたことの無いような演目ばかりで、退屈するかなと思いきや、しっかりと曲の解釈が演奏に行き渡っていてじっくりと聴くことが出来た。こういう意欲的なプログラムを組んでもメインステージ以外の演奏はイマイチなことがアマオケでは多々ある、という印象を私は持っているが、今回は違った。それでも、あまり聴いたことの無い曲を聴いてすぐ素晴らしさを理解できる鑑賞力は持ち合わせていないので、上手な演奏だな、割りと良い感じの曲だな、と思うものの、序曲二曲はさささっと終了した。「アテネの廃墟」にあのトルコ行進曲を思わせるような共通する印象は無かったし、「カレリア」序曲は少しあの聞き覚えのあるマーチの雰囲気があったが曲としてはあまり分からなかった。帰宅後調べてみたら、あのマーチはこの組曲の第三曲のようだ。あのマーチでなくこの地味な序曲を選ぶ辺りにこの楽団の志向性の強さを感じる。「真昼の魔女」は前半の中で一番良かった。聴いていてプログラムの解説で読んだ曲の構造が良く分かった。この作曲家の交響詩はアマオケが取り上げることが結構あるのだけれど、構造が分かって楽しめたのはこれが初めてだった。但し、解説の筋書きによると最後は悲嘆にくれて物悲しく終わるのかと想像していたのが、予想外に劇的な結末だった。であるから、曲はまだ終わっていない、と思っていたのに指揮者が終了のポーズをしたのであれっと思ってしまった次第。
メインステージは私が常々、アマオケには難し過ぎるのではないかと思っているブラームスの交響曲。これが、予想外に終始曲を楽しめて、驚くとともに大変ありがたく思った。他のアマオケのブラームスの演奏で一番大変そうに見えたのが、曲の本流部分に「加わっては離脱する」を繰り返し、全体に彩りを添えつつ表情を微妙に変化させる管楽器群だった。多分難しい指使いなのだろう、表に目立つ箇所を懸命に吹き終えても、短い休符のあと再び同じリズムの本流に乗らねばならなくて、息絶え絶え、運指メロメロに成りがち、リズムも追い付けなくなり、かろうじて「抜け」は免れても全体の響きを汚してしまう。ところがこの日の演奏では健闘が実りやり遂げていて見事だった。
これでブラームスの交響曲は、数か月前に楽しめた1番とこの日の2番、二曲の良い演奏を経験したことになる。ラッキーラッキー! 3、4では未だそういうことが無いので(特に4)、曲自体の良さを疑り始めている始末。良い出会いが来るよう願いたい。