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takacciの「見た・観た・聴いた・読んだ」

音楽に関すること、観たこと、読んだことへの感想などを書いていきます。(文中敬称略) 2019年4月より別サイトで掲載していた写真の記事も同居させましたが、20年7月に元に戻しました。

本ブログの無断転載はお断り致します。

日時: 2022年6月25日(土)19:00

場所: 目黒区めぐろパーシモンホール

曲目: ハイドン「ロンドン」、メンデルスゾーン「スコットランド」

指揮: 原田幸一郎

 

無料だった頃、何回も聴いて素晴らしい演奏に魅了された楽団だ。最近はアマオケにしては高めの入場料で演奏会をやってる印象だったのでご無沙汰していたが、今回iAmabileを見ていてふと思い付いた。最安の席なら他の楽団のと変わらない。席が多少悪くてもこの楽団なら音楽を楽しめるだろう。

 

行ってみるとこれは大正解だった。二階席後方でも音は良く聞こえたし、ハイドンの方は特に素晴らしい演奏で感激した。隅々までよく行き届いていた。表情に富みバランスも素晴らしかった。私が聴いてきたハイドンの中で最上級のハイドンだったように思う。大概において途中から退屈する「ロンドン」がこんなに楽しく聴き通せるなんて思っても居なかった。

 

楽団の編成ががらっと大きくなったスコットランドの方は、ロンドンに比べると多少大味になった感じ。これまで大好きであり続けた曲であり、むしろこちらの曲目を見て入場券を買ったのだけれど、この演奏者で聴いても大感激には至らなかったのは、私が曲を買い被っていただけなのだろうか。

日時: 2022年2月20日(日)14:00

場所: Jcom浦安音楽ホールコンサートホール

曲目: シューベルト・イタリア風序曲第1番、シュナイダー・バセットホルン協奏曲、ハイドン99番

指揮: 西口彰浩

独奏: 奥田英之

 

総じてトランペット一本が全体を壊していた。せっかく弦楽がいろいろな表情を付けているのに、木管やホルンが頑張っているのに、トランペットが鳴ると他を消してしまう。音色は金属感があって抜群に素晴らしいのだが、曲の始めなど重要なところで「入り」に失敗し一瞬違う低い音を出してしまう。これを何とかすれば団のレベルが一つも二つも上がるのではないだろうか。指揮者はこれで良いと思っているのだろうか。

それにつけても会場の音響がまるで電気的に増幅しているかのような、小さな編成のオケの音ががんがん聞こえてきたのでびっくりした。このオケの第2回定期を聴いて書いた感想文を読むと同じようなことが書いてあったけれど、あの時にも金管の制御が出来ていないことも原因だったに違いない。

 

最初の序曲はあまり訳の分からぬまま終わった。長い曲ではなかったのに中ほどからうつらうつらしたのは、聞こえてくる音の意味が分からない、筋書きが見えてこない演奏だったからだと思う。これはバセットホルン協奏曲でも同様だった。ベートーベンと同時代の作曲家による珍しい楽器のための協奏曲ということで、先日Fmで聴いて好印象を持ったエーベルルのこともあって期待していたのだけれど、最初は良かったもののすぐうつらうつらし始めた。独奏者が時折グピーっと割れた音を出すことも集中力低下を招いた。

ハイドンでもトランペットは活躍し過ぎたけれども、この日の中では一番楽しんだ。ハイドンは寅さんの映画と同じで定番の筋書きが決まっているから安心して聴いていられる。第4楽章で複数の楽器群同士による掛け合いが何回も交わされるところは金管が出てこなかったのでとても良かった。

日時: 2022年5月28日(土)18:00

会場: すみだトリフォニーホール

曲目: ニュルンベルク前奏曲、チャイコフスキー「ロメオとジュリエット」序曲、ブラームス1番

指揮: 清水宏之

 

初めて聴かせて頂く楽団であり、私はただただ数日前に幾つかの候補の中から演奏会を選び、ふらっと聴きに行く瘋癲のような観客。これまでに聴いた楽団の中から凄く良かったのをあれとこれ、と挙げるのは簡単なのだけれど、この日初めてのこの楽団がアマオケ界でどのくらいの位置に居るのかは全く知らないし、期待もそこそこで会場に向かった。であるからメインステージのブラームスが終わった時に抱いた満足感と感激は半端なものではなかった。しばらくあちこちでブラームスの交響曲を聴いても、概ね「演奏が難しそうだな」「アマオケには無理なのかな」「ひょっとすると自分はブラームスを好きではないのかも」という想いを抱くだけだった。それが演奏開始後しばらくすると夢中にさせられた。音の美しさや音楽の道筋が見通せるしっかりした構成がとても心地よかった。やっぱり素晴らしい曲じゃん!

演奏会後会場付近で軽食を取り、そして帰宅して寝るまでも、良い気分を楽しめてしまった。なかなかこういう素晴らしい演奏会には巡り会えないものだ。ありがたやありがたや。

日時: 2022年5月15日(日)14:00

場所: 森のホール21大ホール

曲目: ショスタコーヴィチ・祝典序曲、ストラヴィンスキー・組曲「火の鳥」、ベートーベン「田園」

指揮: 米津俊広

 

会場は武蔵野線新八柱駅から徒歩15分。私の最近の行動範囲を越える地域での演奏会だったが、友人が二名分の招待券をもらい私を誘ってくれたので遠征となった。このブログの過去記事を自ら検索したら、米津氏の指揮を二回聴いたことがあって、いずれの会でも「素晴らしかった」と印象を書き残していることも「Go」と判断する要因となった。

 

祝典序曲で充分華麗なサウンドとしっかりした技術のある楽団だと認識。「火の鳥」はアマオケを頻繁に聴くようになってから演奏会で聴く機会が増えた曲であり、さほど身構えなくても楽しめるようになっていた。かと言ってCDなどの音源で繰り返して聴くほど好きでもないので、詳しく知っているわけでもない。そういう現状で今回の感想を書くとすると、目新しさ乃至は当時における先進性がぷんぷん薫ってくるのが楽しかったし、随所にドビュッシーを連想させるような音の進行が認められ(私がそう感じただけかも^^;)、これまで以上に曲が分かったような満足感もあった。バレー音楽を聴くといつも思うことだけれど、踊りと一緒に聴いたらどんな印象になるのだろうか、と、バレーも観てみたい気持ちにもなった。

 

ここまで好調な演奏を聴いて、さて大好きな田園はどうなるかなと期待が膨らんだ。演奏は管楽器が安定していて、演奏終了後「良かったなあ!」と感じるものだったが、しかし、こうも馴れ親しんでいる名曲であるともう少し新鮮味があったらなお良かったのに、という気持ちも生じた。アマオケを頻繁に聴き始めた頃は、アマオケが大曲を堂々と演奏し切ったらそれだけで「凄い」と感じていたのに、これだけのしっかりした演奏を聴いてもそんなように感じるということは耳が驕ってきたのだろうか。

日時: 2022年5月22日(日)13:30

場所: 春日部市民文化会館大ホール

曲目: ベートーベン8、ドボルザーク7

指揮: 臼木忠臣

 

「藤の牛島」という駅からフジの名所を訪れた時以来、春日部駅に降りたのはこの日で人生二度目となった。自分の行動範囲を大きく越えて聴きに伺ったのは演奏会のついでに知らない街を歩くという楽しみがあったから。演奏会場の裏手には古利根川が流れており、快適で楽しい散歩が出来ました。

 

この日の演目で楽団はドボルザークのほうをメインとしていたようで、ベートーベンのほうはところどころでソロのアラが目立っていた。緊張で実力が出せなかったのだろうか。奏者ご本人にも聴衆にも歓迎すべからざることだったろうが、それでも私にはこの8番の方が聴いていて楽しめた。何と言っても好きな曲だし、弱いパートがあると却って、普段は隠れているパートが代わりに良く聞こえたりして発見が多かった。

 

ドボルザークのほうは不覚ににも中盤で居眠りが出てしまって残念だった。昼食を会場の近くで食べるつもりだったのが、列の出来ているラーメン店の他には店が無くて、仕方なく傍にあった和菓子屋で調達した饅頭を腹に入れたのが眠気の原因かもしれない。それにしても各種の表情を見せる変わった曲だなあ、ストレートに迫ってきたりひねくり回して迫ってきたり。演奏は結構綺麗な響きを醸し出していたのに、構成が単調だったかも。

 

入場無料だったけど終演後司会者を通じカンパの呼び掛けが。えっ、そうと知りせば細かいのを用意しておくのに、和菓子の支払いに使っちゃったよー。カンパで釣銭を求める訳にも行かない。という訳でゲートは知らん顔の通過でした。

日時: 2022年5月8日(日)13:30

場所: ティアラこうとう大ホール

曲目: ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲、ピアノ協2、交響曲4

指揮: 山上紘生

独奏: 嘉屋翔太

 

ティアラこうとうはどうも私と相性が悪いようで、聴いているうちに(空調の風のせいと思うが)寒々としてきて苦しくなり、トイレへ脱出せざるを得なくなる経験を複数回繰り返してきた。そのため、なるべくこの会場には行かないようにしているのだが、この日は行ける範囲に他の候補が無くてこちらにお邪魔させて頂いた次第。しかしピアノ協の途中でやばくなり、あえなく一時退出。本来なら復帰許されざるべきところを楽章の切れ目に図々しく復帰させて頂いた。開演時間を過ぎてから演奏開始までに、なぜか、15分ほど暗い中待たされたことも計算違いの一因であって、心理面で余計な負担が掛かったかもしれない。そんな訳で透明感のある響きとスケールの大きさを感じながら聴いていた協奏曲に関しては感想なりとも書く資格なし。リスト国際コンクールの出場者中最高位を獲得した独奏者には申し訳なかった。

 

ハイドンの変奏曲と交響曲4での感想は悠揚迫らぬ演奏だったということ。恥ずかしながらこういう傾向の演奏は良さを理解できなくて、ああ上手な演奏だなあ、と感心しつつ聴かせて頂いたものの、曲の良さに惹かれることも気が高ぶることも無く終了した。ブラームスって好きじゃないのかも、との思いも浮かびつつ淡々と帰路に。

日時: 2022年5月4日(水・祝)17:30

場所: すみだトリフォニーホール大ホール

曲目: レ・プレリュード、シェヘラザード組曲、サンサーンス「オルガン付き」

指揮: 清水醍輝

オルガン独奏: 室住素子

 

随分と大きなホールを使うものだと思ったが、「オルガン付」を演奏するとなると会場選択の幅は狭くなるのだろう。今回のこの大きなホールでは最近コロナ下で普通となった一人置きの着席方式ではなく、それに聴衆の入りも予想外に良く、ということは割りとぎっしり客が入り、久しぶりの熱気に満ちた拍手の嵐も体験することが出来た。ということは演奏が素晴らしかったということを意味している。書いている今はもう5月下旬だが、最近聴いた演奏会の中では群を抜いて堂々たる響きと安定感のある演奏だった。特に「オルガン付き」に圧倒された。寅さん映画と同様、分かっちゃいるけど引き込まれる、と言ったら差支えがあるだろうか。そんなに手の込んだ練り込みがあるとは思えない曲なのに、演奏会場でオルガンとオーケストラの大ボリュームでのやり合いに包まれ、何とも言えない快感だった。オルガンの陰に隠れてしまいがちだが、交響曲にピアノも参加するのが面白いし効果的。

次回は10月11日夜、杉並公会堂での定期、曲目未定とのこと。何をやるのか楽しみだ。

日時: 2022年4月23日(土)14:00

場所: 武蔵野市民文化会館小ホール

曲目: ベートーベン トルコ行進曲、レスピーギ リュートのための古風な舞曲とアリア第三組曲、ヴェルディ ナブッコ序曲、ベートーベン 英雄

指揮: 飯塚正己

 

この日の一週間ほど前から週末に聴きに行くアマオケの演奏会を探していて、しかしながら私が気軽に行ける範囲の会は少なくて、結局は大大大好きな英雄が聴けることが決定打となって久しぶりの三鷹へ。三鷹はひょいと行くには遠いのである。私の感想文を見返すと、この楽団は私がアマオケに専行(もっぱら行くという意味の造語)し始めた頃何回も聴かせていただいている、と分かった。当時、知人が団員として演奏するので聴きに来ないか、と誘われたのがきっかけだった、と思い出す。

 

トルコ行進曲、レスピーギ、ナブッコ序曲の演奏は、「アマチュアの響きだ!」と思いつつ、楽しんで聴かせて頂く。しかしこの調子で英雄は大丈夫なのかな、と心配にもなった。管楽器の難しいソロが多いし、弦の各パートの力量・音量が揃っていないとギクシャク聞こえてしまうし、それから何と言っても長大である。短時間なら何とか切り抜けられても、延々と苦戦が続けば力尽きてしまう場面だってあり得るかもしれない。さあてどんな演奏になるのか。

 

結果として今回の英雄はどうして自分がそんなに熱中できたのか分からない、理解できない、という、私としては甚だ不可解な感想を抱きながらフィナーレを迎えるに至った。演奏開始前に私が心配していたことは、みな心配した通りになったと思う。このことは演奏を楽しむ上で何のプラスにもならないはずだ。抜けたとは言えないが殆ど抜けに等しい管楽器のソロが数回あり、葬送行進曲のフーガではパートのボリュームがまちまちでスケール感が出なかった。スケルツォのトリオのパートソロはパート内で瑕疵をカバーし合っている感じだった。あとで録音したものを聴き直したならううーんと唸ってしまうかもしれないような響きも出ていた。しかしながら、その場で聴いている私はどんどん演奏に引き込まれ英雄交響曲の世界で興奮していたのであります。その際「感情移入」という言葉がしきりに頭に浮かんだ。奏者の皆さんに感情移入し一緒に曲の内部に入っていた? 少なくとも演奏の現場でなければ体験できないような体験が出来ていたのでしょう。英雄ってほんとにいい曲だなあと再認識。それと、演奏の表情部分にミスが出てピンチになっても感動のフィナーレを迎えられたのは、ひたすら支え続ける基礎部分があったからこそであり、この楽団の底力と言えるのではないでしょうか。

 

次回は来年1月14日、田園をやるとのこと。さあてどんなドラマが生まれるのか。

 

日時: 2022年4月9日14時

場所: なかのZERO大ホール

曲目: コルサコフ 皇帝の花嫁序曲、チャイコフスキー「眠りの森の美女」組曲と交響曲第3番

指揮: 松岡究

 

最近チャイコフスキーの初期の交響曲(たぶん2番)をFMで聴いていいなと思えたのが、こちらの演奏会を聴きに行った動機だった。3番がアマオケの演奏会で演奏されるのって珍しいので、それを逃すまいと思った。

 

最初の序曲はどういう構成の曲なのか見当が付かぬうちに終了。「眠りの森の美女」は美しいながら、バレーと一緒に聴いて丁度良くなるように出来ていると思っているので物足りなさが残った。

 

期待の交響曲第3番は残念ながらピンと来ないまま曲が進行。「ちょっと長いなあ」とも感じた。しかしながら、フィナーレに入ると実に熱の入った演奏となり、にぎにぎしく終了して聴衆から盛大な拍手が送られていた。

CDなどで予習と言うか事前に大略を理解した上で演奏会に臨めば恐らくもっと楽しんで聴けたのだろう。他にも、座った席が壁に近いゾーンだったのでオケの音が聞こえにくかったのかも、とか、中規模な編成なのにコントラバスが4本だけ、とか、木管の音量が控えめに聞こえた、とか感じたのだが、最大の不満足の理由は自分自身の寝不足による集中力欠如だったかもしれない。

日時: 2022年4月3日(日)14:00

場所: サンパール荒川大ホール

曲目: アルルの女第一・第二組曲、ノヴィタンゴ、リベルタンゴ、ベートーベン第五

指揮: 佐々木雄一

 

プログラムによると茨城大管弦楽団の卒業生が主体であり、交流のあった筑波大学や首都圏のアマオケメンバーなども参加している楽団とのこと。2009年以来毎年秋に演奏会をつくば市で開いてきたが、2017年より東京公演を行っているとのこと。コロナ禍により最近の演奏会は二度延期となり、今回ようやく開けた演奏会とのこと。

 

アルルの女第一組曲があの「三人の王の行進」のユニゾンで始まると、先ずその音程・テンポが綺麗に揃っていることに圧倒された。びっくりした。出だしだけでなく最後までしっかりした演奏であって、南欧情緒?もたっぷり聴かせて頂く。最近他の演奏会でもこの一番二番通しの演奏を聴いたのだけれど、どちらにも引き込まれて楽しんだ。と言うことは相当この曲が好きなのだと思う。今回は前回より楽団のバランスがずっと良く、管楽器群の技量も安定していたから余計楽しかった。にも拘わらず後ろの方から(小さめながら)いびきが聞こえてきたのは残念だった。確かに重々しく長い部分があるから無理はない。うん十年前の自分もあの部分があまり好きでなかったことを思い出した。

 

ピアソラのタンゴ二曲は指揮者による弦楽合奏編曲版。これは前衛的であり現代的であり、衝撃的でもあった。こんなに刺激的な音楽をこの場で聴けるとは思いもしなかったので、おおいに心を動かされたし楽しかった。

 

この調子で「運命」も凄いことになるかな、と期待したけど、こちらはさすがに難しかったようだ。前のステージで見せたようなバランスの良さは影を潜め、金管が弦楽を隠してしまうことが多かった。何かと聴き疲れする演奏だったと思う。