免疫力を上げよう! ~冷え~ | たちばな鍼灸院の立ち話

たちばな鍼灸院の立ち話

東洋医学でどうやって病を治すのか。
ざっくりとご説明します。

インフルエンザが絶好調です。

 

それもそのはず、コロナ対策と称して免疫力を徹底的に下げることばかりしてきたので、そのツケです。

インフル君からしたら、久しぶりに来てみたら人類ほとんどが弱体化しているのでそりゃあ張り切るでしょう。

 

ではどうしよう。

 

免疫力を上げましょう。

 

まず、寒さとは何か。

寒邪と言います。

邪気です。

 

この寒いという性質の邪気が、人体のバリア機能を侵します。

バリア機能のことを衛気と言います。

 

西洋医学では免疫力と言えば体内にしかありません。

白血球やマクロファージなどですね。

 

しかし東洋医学には体外にも免疫機能があり、衛気が体表でバリア機能として戦っています。

 

しかしその衛気が破られると、寒邪が体内に侵入し、風邪症状が出ます。

 

というわけで衛気を強化する必要があるのですが、さて、寒さはどこから入ってきますか?

 

首筋がぞわぞわしますね。

その場合、首筋の衛気が破られています。

*寒気がするというのは、衛気が侵されて寒邪が入り込んでいるということです。

 

そして首筋には、風邪が入ってくる門があります。

肩と首筋の間くらいのところに「風門」というツボがあるのです。

そこに千年灸をしましょう。

 

また、「身柱」というツボも近くにあるので、そこもするとよいです。

 

 

あるいは手首が冷える人。

 

その人は、手首にある「外関」というツボに千年灸をして下さい。

このツボは読んで字のごとく、「外の関所」です。

外から来る邪気の門番です。

 

首筋や手首が冷えない人でも、身柱、風門、外関に千年灸をしておくと、免疫力が上がります。

 

足が冷える、または腰から下が全部冷えるという人は、陰陽の気の循環が狂っています。

 

そもそも気には陰気と陽気がありますが、陰気は下部で生まれ、陽気は上部で生まれます。

その陰気が上に昇って上部を冷やし、陽気は下に降りて下部を温めるのです。

その陰陽の気の交流がうまく行われないことで、陰気は下に滞ったまま下部を冷やし、陽気は上で滞って上部を熱する。

 

つまり、足が冷えてむくみ、一方で頭はカッカして目が充血し、頭痛、肩こりになる。

 

この陰陽の気を交流させることが重要なのです。

それは、各臓腑の役割によります。

東洋鍼灸での治療では、これらのバランスを整えます。

 

足全体が冷える人は、腰にある「腎兪」(じんゆ)と、おしりの「胞肓」(ほうこう)というツボがよいです。

 

 

お腹が冷える人は、下痢の症状があれば「梁丘」(りょうきゅう)というツボが膝の上にあります。

下痢が無ければ、腹巻しましょう。

お腹のツボはデリケートなので、お腹が冷えるからお腹にお灸をするというのはお勧めできません。

 

 

まとめますと、まず、風邪を引きたくなければ「身柱」、「風門」、「外関」で衛気を強化して外からの寒邪を防ぎ、陰陽の気の交流が上手くいっていなければ、(足が冷えて頭が熱い)「腎兪」や「胞肓」などを温める。

(頭が熱いと言っても、実際熱くなるわけではなく、陽気が多いことによる頭痛や目痛、肩こりなどが出る)

 

特に身柱、風門、外関は、風邪の引き始め、鼻水や寒気がするときでも有効です。

ですが症状が進んで、高熱が出たりしたらもう効きません。

 

あとは、冷えやすいところは冷やさないというのが基本です。

首、手首、お腹など。

そこは、風邪、寒邪の入り口になっています。

 

 

千年灸は薬局で売っています。

熱さは三段階ありますが、普通のレギュラーでよいでしょう。

ツボの位置はネットで調べれば出てきます。

一度お灸をしてみて、熱くなったらOK。

あまり熱くならなければ同じ場所にニ度三度とやってください。

熱ければ熱いほど良いわけではないので、ほんのり赤くなる程度で充分です。

ガマン大会をすると、結構キツイ火傷になります。

「右側だけが冷える」という場合も、両側やるほうが良いです。

お勧めは、出勤前にほんのり温かい程度にする。

帰ってから、寝る前にも同じようにする。

入浴直後は熱くなりすぎるのでやらない。

未就学児の子どもには、千年灸はキツイので、火のついた線香を近づけるだけで充分です。

これもほんのり温かく、肌が少し赤くなる程度。

赤くなりにくい人もいます。

その場合は温かさを感じていればOK。

 

 

日本全国国民皆お灸をしたら、感染症は激減します。

正しい知識で正しく行いますよう。