おかげさまで、開業から半年たちました。
これまで当ブログでは、治療例はなるべく一般論ばかり書いてきましたが、半年記念、ブログ100回記念、阪神タイガース優勝記念ということで実際の施術について書いてみようと思います。
まず来院者で多いのが肩こり腰痛。
これは鍼灸院の宿命なのでしょう。
いかに「全身調整」、「あらゆる不調」を謳っても、やはり肩こり腰痛が多い。
肩こりは割と簡単ですね。
目の疲れや痛み、頭痛を伴う物でもあっさり改善します。
一度目で直後からスッキリ。
3~4日は楽な状態が続き、徐々にぶり返してくるけども、数に一度、5回ほど施術したら1週間もつようになり、10回もやれば生まれ変わったように軽くなるパターンが多いです。
腰痛は・・・
簡単なものは簡単ですが、原因によります。
お腹も背中も手術痕だらけというのは難儀です。
施術直後も全く変わらないということもありました。
それでも徐々に改善します。
させます。
とは言ってもほとんどは直後から改善し、上記の肩こりのような経過をたどっています。
さて肩こり腰痛以外はどんな症状が多いかと言いますと。
てんでバラバラ。
内臓や運動器の異常で病名が付いているものもあれば、なんとも言えない不調もあります。
不眠や躁鬱を訴える人は多いです。
これらは、「そこまで困らなくなった」というレベルにはさっさといっています。
特に躁鬱は、施術前と施術後では表情や動作が大きく変わります。
足の冷えやむくみ、こむら返りも随伴症状として多く上がります。
あとは雨の日の頭痛も多いです。
これらは30~50代女性が多いですが、かなりの好成績であると言ってよいでしょう。
早ければ一度で改善します。
便秘や耳鳴りも多いですね。
しかし主訴としてではなく、その他の症状として訴えられています。
そこまで困っていないことが多いので、その場合は主訴をじっくりやっていると、いつの間にか消えていたりします。
半年間で様々な症状と出会いましたが、複数回来院されて、全く改善しない、手も足も出ないという症状はありませんでした。
しかし、困難な症状もあります。
手術で内臓や骨をいじっている場合や副作用の大きい薬を飲み続けている場合、また生活習慣に起因しているものもあります。
それでも、出来ることなら生活習慣を大きく変えることを強制したくない。
酒飲むな、タバコ吸うな、運動しろ、早く寝ろなどなど。
他の鍼灸師はどうか知らぬが、少なくともわたしは「養生指導家」ではない。
「治療家」です。
養生指導もするに越したことはないのでしょうが、強く訴えない。
「酒やめたら治った」
と言ってほしくない。
「あそこの鍼灸院行ったら治った」
と言われたい。
かように考えております。
続きまして、ビックリ治療例。
難病が治ったといった例もありますが、今回はそうではなく。
「鍼灸で姿勢が劇的に改善した」
これは自分でやってて驚きます。
鍼よりも主にお灸の効果だと考えておりますが、背骨の側弯が改善するのです。
猫背やストレートネック、反り腰などはわかるのですが、側弯まで改善した。
一人や二人ではない。
手荒な手技を一切せず、鍼灸だけで姿勢が良くなります。
これは論文書いたらそこそこ儲かるかもしれぬ。
(書きませんよ)
患者さんが、「この前友達に、姿勢よくなったねって言われた」と言ってくれるケースが続々でています。
他の鍼灸師さんはどうなんでしょう。
「鍼灸で姿勢が良くなる!」というのが全国的に起きていたら、もう少し見直されるのではあるまいか。
骨盤矯正を謳っている整骨院はさぞ困るだろう。
しめしめ。
別の話。
広告費をほとんど使っていない。
ほとんど紹介からの紹介で新規の患者さんが増えている。
有難いことです。
申し訳ないことですが、当院はナビで調べても場所がわからない。
細すぎる道に行かされて、30分ぐるぐる回ってようやくたどり着く人もいる。
三度目でやっと来れたという人もいる。
「場所がわからない」と電話をもらって、20分説明してやっと来れた人もいる。
そんな場所です。
ちなみに当院は場所もさることながら、料金は1500円。
時間やコースの選択は無し。
鍼を何本使おうが、お灸を何か所しようが、この金額。
大体40分~1時間くらいです。
テープだけ別料金で500円もらってます。原価が高いから。
小児はりは500円です。
儲けにはなりませんが、小児治療は鍼灸師の義務であると考えております。
「保険使えないの?」という電話がたまにありますが、使いません。
「保険の鍼灸整骨院に10回行くよりも、うちに2回来たほうが良くなりますよ」
本音です。
保険の鍼灸院含め、費用対効果日本一を自負しております。
不動産屋や銀行からは、そんな場所でそんな金額では無理だとさんざん言われました。
開業経験者や同僚からも言われました。
安すぎるとクレーマーみたいなおかしな患者ばっかり来るぞとも言われましたが、今のところそんなことは一切ありません。
それどころか客層には怖いほど恵まれています。
難儀していた草刈りも、近所の患者さんがあれこれ手配してちゃちゃっとやってくれました。
有難いことです。
また、医学にも恵まれております。
やはり東洋医学。
すごい学問です。
つたない技術ですが、それでもこの学問に従って施術すればなんとかなる。
「なんでこんなとこ痛くなるんやろうか?」
といった質問に答えられる。
理屈がわかるから、治せる。
2000年以上前に編み出された学問が、現代でも通用する。
そして実際に、治る。
東洋医学。中医学。
すごいですよ。
珍しい症例では、「関節をボキボキ鳴らさずにはいられず、苦しい」というのや、「シビレではないんやけど、なんかこう、薄い氷を貼ったような感じがする」などもありました。
そんなのでも、対応可能です。
そう、東洋医学ならね!
そんなこんなで、以上。
忙しくなり更新をサボっておりましたが、ブログ投稿100回目ということで、当院についての小話でした。